ルート64
ハツビロコウ
【閉館】SPACE 梟門(東京都)
2017/08/05 (土) ~ 2017/08/11 (金)公演終了
満足度★★★★★
ハツビロコウさんの作品は初めてでしたが、あえてセット等を抽象化し、全神経を役者さんの演技に集中するよう仕向けたうえ、登場人物の内面を抉り出して観せる感じは、何度か拝見したTHE・ガジラさんの流れを強く感じました。
犯罪を犯した当人が憑依しているが如く、役者さんの渾身の演技に対しては、観る側も真剣に向き合わなければ!と襟を正す思いで拝見させていただきました。
崇拝者を否定したくないが為、矛盾や拒絶感に無理矢理フタをして、それでも噴き出してしまう感情の塊に絶句!の連続でした。
つぐない
劇団あおきりみかん
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2017/08/04 (金) ~ 2017/08/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
身の回りの他人に迷惑をかけまくって反省もろくにせずに繰り返す人。
そういえば、そんなタイプの友人が昔いたなーと久しぶりに思い出した。
三度目の迷惑被害でブチ切れ絶縁したまま、ずっと忘れていました。
ただ本作の主人公の場合は、かなり特殊。
本当にあっけらかんと罪悪感のかけらも抱かないし抱けない。
彼女の告白する行いの歴史には苦笑、失笑、爆笑の連続。
ここまででも結構面白いのですが、それだけで制作者が“一番面白い作品”と断言するわけもなく、その先のディープな展開が本作品の胆となるのでした。
ワンマン・ショー
やっせそ企画
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2017/08/02 (水) ~ 2017/08/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
思わず引き込まれる数々のシーンのピース達。
そのピースが増えるごと、まるでパズルのように奇妙な凹凸は繋がっていき、忽然とひとつの確信に辿り着いていく快感。
但しピース達は時間軸を駆け巡り、どこかしら妖(あやかし)の香りも。
自身の想像力が作品の面白さを加速させていきます。
10年以上前にもかかわらず、その強烈なインパクトで今もまだ記憶に残る作品が、時を超え見事に蘇った事が感慨深いです。
記憶にある本家ペンギンプルペイルパイルズさんの上演内容と比べて、ショッキングでホラーな要素は抑え目になりシャープだった感じが、ぬくもりを帯び親しみやすい雰囲気になっていた印象を受けました。
期待通り巧い役者さんばかりで、集中力総動員でもってその世界観にのめり込んでしまい、終演後も暫し現実界に戻れない・・・
観終わった今でも、幾つかのシーンを思い返しては咀嚼し、ゾクゾクッとしてきます。
こちら、なかまがり署特捜一係
劇団カンタービレ
ウッディシアター中目黒(東京都)
2017/08/02 (水) ~ 2017/08/07 (月)公演終了
満足度★★★★
先読みしてミステリーの謎解きに頭を使いながら観るよりも、まずは目の前のシーンのひとつひとつを思いっきり楽しんで観るのが正しい鑑賞法の作品だと思いました。
そして伏線が色々と散らばっていたので、リピートして再度それらを確認しながら楽しむのがMAXな楽しみ方かも。
シリーズ組、なかまがり署の面々が創り出す仕事投げやり系なオモシロの流れと、
城南大学サークル員が創り出す青春ミステリーな流れがストーリーの2大主流となりますが、他にもサイドストーリーが二つあるので結構な多重構造。
やがてそれぞれが合流していくわけですが、なかまがり署と城南大学の合流シーンには大爆笑でした!
なかまがり署の面々は、台詞を喋っていない人達もそれぞれ独自に演技している事もあるので目が忙しいのですが、それもまた楽し。
突然パンチの効いた笑いが襲ってくるのでので油断なりません。
舞台セットが早変わりで見事に入れ替わるので視覚的にも分かりやすく、観やすい工夫がされていました。
デトックス述懐
ひとりぼっちのみんな
スタジオ空洞(東京都)
2017/07/27 (木) ~ 2017/07/31 (月)公演終了
満足度★★★★
限りなく等身大な演劇女子たちの物語。
厳しい現実にもがきながら、今日もエネルギー全開、生きてるぞッっていう感じ。
そのパワフルさたるや観客にも食いつかんばかりの迫力、漲ってるぞッていう感じです。
体育会にも似た、むせかえる女子だらけのワールドをウロチョロする回遊魚のような男子先輩。
数年後に思い返せばアイタタタ~ッな男女間のアレコレも青春のスパイスといえるでしょう。
完全にお値段以上の内容で、何より元気が注入されます。
少女の役者さんも最後まで大活躍でした。
チケット代わりの缶バッチがオシャレさん。
女性ならではのアイデアで、記念にもなるしイイと思います。
もうひとつ手元には劇団うけつサンのペチョンバッチもありますが、こちらは見るたびに「う~ん」と心の中で唸り声が。
いい事あるので大切に持っていますけどね。
『そしてまた、くり返す』
皿小鉢
OFF OFFシアター(東京都)
2017/07/20 (木) ~ 2017/07/23 (日)公演終了
満足度★★★★
「皿小鉢」の名の通りと言うべきか豪華な大皿料理というより、厳選した素材でこしらえた気の利いた一品という感じ。
舞台は客席に挟まれ近距離で芝居を楽しめる形式。
経営の苦しいバレエ教室での日常。
オーナーの父親とはいつも衝突し、恋人の教師は頼りなく、追い討ちをかけるような臨時教師のくせ者感、とにかく娘アヤの周りは問題だらけ。
それでも彼女のキリッとした顔立ちは、困った表情さえなかなか魅力的で嫌味の無い気の強さを感じます。
本人にしてみればたまったもんじゃないだろうが、客席から見るその風景は何だか笑えてくるから不思議です。
贅肉を削ぎ落した公演時間70分は、それ以上に楽しめましたが、次回はもっと長編作品を観てみたいです。
キリンの夢3
THE REDFACE
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)
2017/07/21 (金) ~ 2017/07/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
あらかじめ公開されていた“あらすじ”を熟読していたので芝居そのものに集中ができ、とても良かったです。
シリアスで重たい内容の舞台をイメージしていたのですが、可笑し味のある空気がちりばめられていたのは、ちょっと嬉しい誤算でした。
狙いなのでしょう主演の榊原利彦さんが、頭脳明晰な人物でありながら人間味ある弱味がポロポロこぼれ落ちていて、思わず親しみを感じてしまいます。
後半は狐と狸の化かし合い宜しく、普通の人なら人間不信になること必至の展開。
お金の計算に優れ、他人を損得等のランク付けする事でのし上がってきた主人公が、結局はお金に振り回され、他人に貶められる人生になってしまったのは何とも皮肉な話で、それ故にキリンの夢のエピソードが切なく沁みてきます。
生演奏のジャズナンバーもゴージャスさに華を添えていました。
サヨナラノ唄
企画演劇集団ボクラ団義
CBGKシブゲキ!!(東京都)
2017/07/13 (木) ~ 2017/07/23 (日)公演終了
満足度★★★★
舞台、照明、衣装そして何より役者さん達が綺麗。
迫力ある音響もイイ感じです。
7人の乗客の人生やり直しバスツアー。
適度な笑いとストーリー重視な展開にこれは観やすいっ!と思いながらの観劇でしたが、7人の過去の輪郭が見えてくるのに比例して末広がっていく人間模様。
うわっ情報量すごっ!と笑えてきました。
お腹いっぱいになるサービス精神を大いに感じるだけに、その全てが「面白い」に繋がる統率力が加われば最強だと思えました。
総合的に料金以上の内容でお得感あり。
トノトノトノ
ラビット番長
演劇制作体V-NETアトリエ【柴崎道場】(東京都)
2017/07/14 (金) ~ 2017/07/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
突き抜けたヒーロー感とお間抜け感が同居した殿のキャラクターが素晴らしかった。
アトリエで時代劇となると色々目をつぶらなければ、と想定していたがちゃんと時代劇。
1時間弱の公演時間にしては見ごたえもあったし。
殿と側近のやり取りは本作品の中では別格でしたし、若手の方も参加した実験公演としては満点の出来だったと思いました。
「ドドンコ、ドドンコ、鬼が来た!」
椿組
花園神社(東京都)
2017/07/12 (水) ~ 2017/07/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
壮大なる大人向けの「日本昔ばなし」。
外の人間をずっと拒み、隠れ続けた“鬼の里”に思わぬ綻びが生じ、舞い込んできた江戸の華やかさ。お金という魔物。
入り込みやすいストーリーも良いが、何といっても野外劇。お祭り要素と思わず目を見張る仕掛けの数々に否が応でも気分は高揚してきます。
実力派の役者さんが総勢37人と生演奏で賑やかで豪華絢爛な夏の夜でした。
孤独の観察
シアターノーチラス
OFF OFFシアター(東京都)
2017/07/12 (水) ~ 2017/07/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
日常に散らばっていそうなちょっと不安定なコミニュケーションが少しづつ積み重なって、後に大きな恐怖の塊となり崩れ落ちてくる様な人間関係ホラーな作品。
この作品、もし女性仲良しグループでワイワイ観劇しに来た場合、お互い無口になって顔をこわばらせ劇場を後にするケースが続出するのではないだろうか。
女子グループのいびつなパワーバランスと過去の殺人事件の経緯が絡み合って見どころ満載。隅から隅まで楽しめました。
作・演出は男性の方にも関わらず、いろんなタイプの女性の人間性がエグいほど見事に描かれています。
見どころは男性陣も一役買っていますが、男は「女同士の世界」とは決して交わる事は出来ないのだなーと、男と女の壁をしみじみと感じさせました。
贅沢なほどにリアルで臨場感ある空間。
臨場感優先で俯瞰しにくい構造ですが、自分でカット割りする楽しみがあります。
この劇団さんの特徴であり最大の武器なのでしょう。
上演時間は予定よりちょっとだけ増えて、最終的に1時間40分の作品。
先にぃ
劇潜サブマリン
シアター711(東京都)
2017/07/06 (木) ~ 2017/07/11 (火)公演終了
満足度★★★★
フライヤーが暗示するがごとく、ストーリーはしっかりしていながらも、どこか奇妙。
その奇妙さが観終わった後、時間が経つほどにじわじわと沁み込んできます。
あくまでも個人的解釈ですが、本作は都会に強く強く憧れる農家の女の子が見た壮大なる夢の世界だったのではないだろうか。
私がまだ地方で生活し東京に憧れを抱いていた頃、東京のイメージの雛型はTVドラマ「もう誰も愛さない」だった。
若い人はおそらく知らない昔のドラマだが、都会の人工的な輝き、お色気と同時に生き馬の目を抜く壮絶な大人達の打算・裏切り・復讐を描いたサスペンスドラマで、幼い思考回路の私には「東京」はお金を稼げば夢のようなオシャレな生活を送れ、その一方怖い大人がいっぱいで調子にのると直ぐに罠にはめられる油断できない所、そんなイメージが出来上がっていた。
もし私が上京する機会に恵まれず悶々と東京への想いと野心を募らせたまま事故等で深い眠りに落ちてしまったとしたら、
そこで見る夢はまさに本作の世界そのものではないかと思えるのです。
夢先案内人は怪しげな車掌さん。
辿り着いた都会の雑踏、混沌、怖い大人、ブラック企業、さらに一歩踏み込んだ先にはアブノーマルなエロの世界。
それでもその波にガムシャラに乗ろうとする女の子。
成功への階段を必死に登るその先に・・・
野心を持った女の子のイメージで形成された夢の中の世界として解釈すると、本作のあらゆる事に合点がいき、作品を美味しく咀嚼できるのでした。
「クラゲ図鑑」
えにし
「劇」小劇場(東京都)
2017/07/06 (木) ~ 2017/07/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
でましたっ、ダブルコール。
クラゲのエピソードが観終わった後、切なく余韻として漂っています。
描かれるのは息子が振り返る母の半生。そして自分自身のこと。
それは浮いたり沈んだり・・・そんなところもクラゲを彷彿します。
あらすじを読んだ印象としては身勝手な印象しかなかった母親・・・それは他人から見ればそうなのかもしれないが・・・息子の回想の中で生きる母親は、破滅を匂わせながらも、とても魅力的でした。
七、『土蜘蛛 ―八つ足の檻―』
鬼の居ぬ間に
王子小劇場(東京都)
2017/07/05 (水) ~ 2017/07/10 (月)公演終了
満足度★★★★★
男の地獄と女の地獄。体は身じろぎも出来ないほどに、二つの地獄から目を離す事ができない。
凄かった・・・としか言葉がでてこない。
劇場の階段を登り、とりあえず現実界に戻れてよかった。
ドキュメンタリー
劇団森
早稲田小劇場どらま館(東京都)
2017/06/30 (金) ~ 2017/07/03 (月)公演終了
満足度★★★★
大学生だけが住まうルームシェアハウス。
リアルに造られた広めの共有スペースには男子3名、女子2名。
この5名の共同生活がつくり出す空気は既にほぼ出来上がっており、日常のかったるさや各自の距離感もかなりリアル。
もし自分が同年代だったとして、このシェアハウスに入居したいかといえば絶対否!
女子の方にパワーバランスがちょっとなーという感じに偏っているうえ、何よりこの調和の中へ他者は入り難いものがあります。
男子が連れてくる彼女さんですら、ちょっとハブられている感があるし(本人は気付いているのか?)
そこに新しい入居者、大人しそうな女子が1名加わって・・・
タイトルの「ドキュメンタリー」はこのルームシェアをする若者達の生態を描いたドキュメントという事で冒頭に提示されていますが、演出の狙いとして更に挑戦的で挑発的な試みが施されていました。
やっぱりなー、実に早稲田らしい!
モラトリアム
ウゴウズ
要町アトリエ第七秘密基地(東京都)
2017/06/29 (木) ~ 2017/07/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
とある大学の哲学サークルに新入部員が1名入部した事を起点に、部員達の日常が綴られていく面白おかしくも切ない作品でした。
冒頭のシーン、部員達の恋愛論を聞いているだけで、いやまぁ実に面倒臭い人種だなーと逆に感心してしまいましたが、不思議な空気感をもつ新入部員と供に時間を過ごすうちに、独特のサークルカラーに染まっていくから不思議です。
何より計算高く即物的な恋愛観の人より、ゴチャゴチャ考え結局不器用な人の方がずっと親近感をもてるなーと思えるのでした。
全体的にナチュラルな演技が小気味よく、演技に慣れていないと思われる役者さんも独特の“間”と性格付けにより自然に溶け込み“味”となっていました。
新入部員がサークル員として馴染んでいく絶妙なグラデーションで月日の経過を実感させ、最後にはうたかたの青春の儚さが余韻として残ります。
これはもう文系サークルに所属していた方には特にお薦めしたいです。
先日の青春事情「ライブ イン トーキョー」とで青春名作が立て続き、なんかもうどっぷり感傷的になってしまいました。我ながらキモいことになってきた!
ライブ イン トーキョー
青春事情
OFF OFFシアター(東京都)
2017/06/28 (水) ~ 2017/07/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
タイトルを劇団名とそのまま同じ「青春事情」としても全くおかしくないと思えた「ライブ イン トーキョー」
まさに“男の東京ひとり暮らし”が目の前で展開していました。
フリーターゆえの経済的悲壮感は抑え目で、一部の登場人物は若干デフォルメされていましたが、これにより笑えるうえ作品として伝えたい内容がよりクリアに沁み込んできて実にいい塩梅です。
自分自身は既にサラリーマンとしての上京でしたが、その当時のあれやこれやが呼び起こされてジ~ンときます。
余談で申し訳ありませんが、本作品で自身以外にも思い浮かべてしまう事がもうひとつ。
初めての東京ライフ、私の下の階には、劇中の主人公と同じ音楽をやっている早稲田大の学生さんがいて、私は彼を「ミュージシャン」と呼んでいました。
たまにエントランスで会えばニコニコ話しかけてくる人懐っこい性格で、遅起きした日曜の昼には、決して上手いとは思えない弾き語りが下から漏れ聞こえ「あ~ミュージシャン歌ってるな」とわるいけど窓を閉め、自分の好きな音楽をかけ、聞こえない様にしていた事もありました。
ある深夜「ちくしょーっ、なんでだよっ!」という怒号で目が覚め、どうやらミュージシャンに何かとてつもなく悔しい事があったらしく自室でひとり泣きながら大暴れしている様でした。
この世の終わりみたいな荒れように何があったんだろうと思いつつも結局また眠りに落ちてしまいましたが、その数日後に「こんにちは~ッ」と挨拶してくれるミュージシャンはとても元気そうでした。
私の方が先に、そのマンションから引っ越すことになり、挨拶の際にもまだ彼は就職していないようで、ちょっといつもの元気者ではなかった事が気になる最後でした。
大人だけど大人にはなりきれない。でも前に進むしかない人生のひとコマ。
「ライブ イン トーキョー」もそんなほろ苦い味のする作品でした。
アジアン・エイリアン
ワンツーワークス
赤坂RED/THEATER(東京都)
2017/06/22 (木) ~ 2017/07/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
婚約者はいったい何者?
緻密に計算された奇妙なテイストのミステリーが心の闇を炙りだす。
う~ん、炙りだすというよりこぼれ出し、やがて充満し、飲み込まれていく感じ。
Go! Go!! ブレーメン
sailboat企画
北池袋 新生館シアター(東京都)
2017/06/24 (土) ~ 2017/06/25 (日)公演終了
満足度★★★★
会場最寄りの北池袋駅。
降りた途端、まだ明るいというのに聞こえてくるカラオケスナックからの歌声と歓声。
池袋からひと駅だというのに、まるで別世界。
初めての会場というのは往々にして駅に降り立った時から何かが始まっています。
徒歩1分弱にて年季の入ったビル。
1階スリーエフで軒先販売している妙にデカい玉ねぎを尻目に階段で2階へ。
温かい対応の受付けで受け取ったのはチケットではなく閑古鳥欽一さんからの閉館イベントの招待ハガキ。
劇場名は「ブレーメン小劇場」。
なんだかワクワクしてくるじゃありませんか。
登場人物は4人
・ドジっ子おじさんで、お人好しのオーナー「閑古鳥」
・しっかり者そうで肝心な事を結構報告しない女性スタッフ「猫田」
・相方だけが売れっ子、崖っぷち芸人「ロバート高田」
・現在ホームレス状態の元マジシャン「犬飼」
4人が繰り広げるのは“隠し事から発生する勘違い・食い違い”の王道コメディーですが、登場人物が少ない分、その人物像は濃厚に感じられ、とても近しく思えてきます。
劇場が小さい事もありますが、すごく近しい。
彼らが発信する、いろんな気持ちが入ってきます。
当日パンフにある、本作品が再演に至った経緯に目を通しておくと、そこにもまたストーリーがあり、一段と感慨深い思いで作品を楽しむ事ができました。
sailboat企画さんの本業は演劇制作のサポートだそうですが、決してビジネスライクではなく、役者さんを近しく感じられるアットホームな公演を手掛けられているのだろうと推測できる、そんな時間でした。
七芒星
創像工房 in front of.
慶應義塾大学日吉キャンパス塾生会館(神奈川県)
2017/06/21 (水) ~ 2017/06/25 (日)公演終了
満足度★★★★
新人公演で劇団☆新感線の演目をチョイスするところがスゴい。
コンパクトになった感はやむなしとして、派手に動きまくるエネルギーはラストまで余裕の若さ。
逆にノドの方がちょっと心配か。
魔女率いる「伝説の英雄7人」VS金令女率いる「ちと頼りない勇者ゆかりの7人」
脇役にもかかわらず藤本悠太郎 さんの存在感が光っていた。