Toruの観てきた!クチコミ一覧

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アトムが来た日

アトムが来た日

serial number(風琴工房改め)

ザ・スズナリ(東京都)

2018/12/20 (木) ~ 2018/12/29 (土)公演終了

満足度★★★★★

Serialnumberの「アトムが来た日」を観劇。 日本のエネルギー問題を正面から演劇の世界で取り組む壮大な試み。 「原発」という禁忌とも言えるテーマにも敢然と立ち向かい、きちんと意見提言をしていくのは容易ではない。しかし僕の見た所この挑戦に「勝った」のではないだろうか。膨大な取材に基づくプロット作成、これをきちんとアウトプットした役者さんの対応能力にはただただ恐れ入る。 すでにチケットは当日券を除き完売しているようだが、多くの人に観てもらいわかりにくいと言われている「エネルギー問題」への関心が高まるといいなあと感じた次第。
自分は科学者ではないが、エネルギー関連で飯を食べている一人として「よくぞこんな素晴らしい作品を作ってくれた」という最大級の賛辞を送りたい。

トゥーランドット ~廃墟に眠る少年の夢~

トゥーランドット ~廃墟に眠る少年の夢~

少年社中

サンシャイン劇場(東京都)

2019/01/10 (木) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

演劇を扱った芝居は過去何度か観てきた。演劇人が演劇の素晴らしさを色んな形で表現するのが常だが、この作品は、、、良い意味で裏切られた。というか何せスケールが大きい。 現代の僕たちが不安に思っているテーマにも大胆に取り組んでくれている。それでいてエンタメ要素も一杯詰まっている。 要するに「面白い」のだ。 おススメです。

台所太平記~KITCHEN  WARS~

台所太平記~KITCHEN WARS~

劇団ドガドガプラス

浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)

2019/02/16 (土) ~ 2019/02/25 (月)公演終了

満足度★★★★★

30名近い演者が所狭しと駆け回り、芝居の間に歌(オリジナル)と踊りも挟んでくれる。今回は喜劇なんだけど、そこはドガドガ、監督の知性なのかしっかりと時代背景やら時事問題的に微妙な話題にも踏み込んでいてバランスがとれている感じがした。
演者も10代から??代まで幅広く同年代同士の役者で固める(結果として?)劇団とは違うところが魅力だと思う。
2時間超の芝居だが長さを感じない、いいテンポだった。

肉体だもん・改

肉体だもん・改

劇団ドガドガプラス

浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)

2019/08/17 (土) ~ 2019/08/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

初日、2日目と連夜の観劇。 僕の中での夏の風物詩でもあるドガドガ@東洋館はまさに待ちに待った公演だ。 今回は30名というキャストには超ベテランから初舞台となる新人までまさにバラエティがあるんだがこの配役がいつも楽しめる。前回(台所太平記KW)初舞台だった若手2人(2人ともダンサー経験は豊富)が半年たって驚くべき成長をとげていたこと挙げておきたい。ベテラン、中堅、若手のバランスが良いのだ。 主役やヒロインはいるんだけど決してそこだけにスポットが当たっているわけではない、つまり楽しみ方は色々できる丁寧な作りこみには毎度関心させられる。

ドガドガといえば「戦争」前後のお話が多い。 書いているひとも、演じている人も、見ている方もほぼ誰も実体験がない。 望月監督はこの時代の若者が何を考え、どうやって前を向き(或いは前が向けずに)頑張っている(頑張れない)かを必死に伝えようとしている。 でも決してステレオタイプなモノの見方や書き手の主張を押し付けるのでなく「ひとりひとりの若者の視点」を大事にして物語が構成されているのが良い。 もちろんそんなことまで考えなくても素直にエンタメとして軽いノリで楽しむこともできるところも素晴らしいと思う(それができなくて息苦しい演劇のほうが圧倒的に多い)。 

初日に一緒に見た30歳の女性から「エンタメとしても面白かったし、この時代に必死に生きていた若者の生きざまを見て自分のぬるさを恥ずかしいと思った。自分ももっと頑張らねば」というメッセージが来た。 演劇(ドガドガ)って凄い!

墓場、女子高生

墓場、女子高生

月刊「根本宗子」

ザ・スズナリ(東京都)

2019/10/09 (水) ~ 2019/10/22 (火)公演終了

満足度★★★★★

以前から気になっていた根本宗子作品。 

朝ツイート見て当日券情報に触れ、直観で見に行くべしと思ったので下調べゼロ。 知っていたのは根本さん作品。小野川さんが出演していることの2点。 正直タイトル見て「ん? 大丈夫かあ?」と一瞬思ったが直観を信じてみた。これが正解。

「墓場」から当然連想される「死」。これを扱う演劇作品は多いが小難しくなく、美化するわけでもなく、普通の女子高生の繰り広げる会話の中で時折こちらを「くいっ くいっ」と抉ってくる。決して押しつけがましくないのがいい。 展開も後半は「えっ」と驚かせる。そのためのセットだったのか、、

そして音楽。 女子高生のキャラとはちと離れて「合唱部」らしい曲が全編流れて歌われるのがこれが劇の進行に本当に旨く調和している。 

恐らく見逃し(聞き逃し)ている点もあったのでできればもう一度見に行きたい作品。

コンドーム0.01

コンドーム0.01

serial number(風琴工房改め)

ザ・スズナリ(東京都)

2019/10/25 (金) ~ 2019/10/31 (木)公演終了

満足度★★★★★

楽しみにしていた詩森さんの企業開発もの新作。いつもながら単に新製品開発のプロジェクトX的な面白さでなく、開発に関わる全ての人のインサイドストーリーが語られるところが作品に深みを与えている。それも今回は大人の男の「ハズい」告白だったり、うまくいかない家庭環境だったりと「あるある」話しが多いので観客から共感が得られるのだろう。それにしても「アンネの日」は女性の立場からのストーリーだから詩森さんが書いたといっても自然だが、今回はこれだけ男性中心のストーリーを描けるとは、、、いつもながら敬服です。

死に顔ピース

死に顔ピース

ワンツーワークス

ザ・ポケット(東京都)

2019/10/24 (木) ~ 2019/11/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

再再演という作品を見に行ってつまらなかったことが無い。 どの劇団も流石に3回もやるというには所謂「自信作」であり「観客の満足度も高い」はずだからだ。「死に顔ピース」はまさにそんな作品だった。 ガンにかかる、そして死んでいく、という身もふたもない話を、医者、看護師と言う立場と、患者、家族の立場の双方で、正面から、そして決して暗すぎもなく、むしろエンタメに仕立てることができるって凄いこと。 このカンパニー、いつも期待通りのクオリティ。たまたま自分が見た回には終演後「バックステージツアー」までついていてなんともお得でした。

アンオーダブル

アンオーダブル

演劇企画 heart more need

劇場MOMO(東京都)

2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

初日行ってきました。 5人で80分の静かな大人の会話劇。 男性、女性でそれぞれ異なる視点で楽しめる作品だと思います。男性視線で見ると二人の男の心の動きはよおく分かります。僕がサラリーマンで子供がいるせいなのか、心情的には音野さん演じる役が理解できます。辛いなあ。またこうせいさん演じるToruがカッコいいから、、、(そうなると)まずはジェラシーしかないですよね。
 物語の構成上過去、現在が行き来しますが、物凄く自然に切り替わるのでストレスなくついていけます。丁寧な作りこみがされている作品だなと感じるとともに、5人の役者さんの(静かなる)「熱」を感じました。 自分の中で「ざわざわ」とした感情が呼び起こされたいい観劇になりました。 この芝居、千秋楽に向けて恐らくどんどん進化していくのでしょう。 楽しみです。

マクベス

マクベス

DULL-COLORED POP

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2019/12/12 (木) ~ 2019/12/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

初日に行きました。遅ればせながらの感想です。 

ダルカラさんは初めてですが「福島3部作」の谷さんのインタビューを見て興味あったのと、他のカンパニーに客演ででていた百花さん(アンオーダブル)と佐藤さん(嫌いだ)のお二人をみて「これは行かねば」という動機でした。 普段小劇場で「古典」を避けていた自分をKAATに向かわせたのは以上の3要素です。

要はろくすぽシェイクスピアなど読まぬ人間が今更、、という感もあったのですがこの作品には本当に「持っていかれ」ました。 演出であまり古臭いようにしないよう心がけて頂いたのが良かったのでしょう。

マクベスや夫人の心情の移り変わりが分かりやすく伝わってくるとともに、「これって今の、、、」という感じが伝わってきたところであのラスト。よく出来ていています。

音楽、歌、映像も良かった。 予算ミニマム(初日の谷トークより)の中で素晴らしい作品だったと思います。 22日まで。

色指南 ~或る噺家の恋〜

色指南 ~或る噺家の恋〜

劇団ドガドガプラス

浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)

2020/02/22 (土) ~ 2020/03/02 (月)公演終了

満足度★★★★★

半年に一度のドガドガ。ほぼすべての作品が戦時中の若者の話で、それだけ聞くと暗い感じもするんだけど、必死に生きている人物像がくっきり映し出されることが共感を呼ぶ芝居。 色々と勉強にもなる。 エロティシズムもふんだんにあり、加えて踊りと歌がエンタメ性を高めていく。 こんな芝居のスタイルは見たことない。 でもって今回の新作は「噺家の恋」と来ている。 どんな内容なんだろうと気になっていたがこれは、、、やられたという感じ。キーとなる人物は3名なんだけど、キャストは総勢30名。 キーとなる人物以外にもそれぞれストーリーがしっかりとあるので誰にどう肩入れするかは見る人次第でもある。 いつも思うのだがドガドガプラスの作品は1回では消化できないのは仕方ない、と自分に言い訳してマルチで観劇することにしている。今回の新作、見どころ満載でした。

遺作

遺作

江古田のガールズ

「劇」小劇場(東京都)

2020/12/15 (火) ~ 2020/12/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

初めて見た江古田のガールズ。大満足です。 シンプルな舞台ですが、ストーリーは練りに練られてます。笑いのツボもここかしこに仕掛けられていて見る人を最後まで飽きません。実際2時間の芝居があっという間でした。 いいなあ、こういう劇団。 クリスさん、厳しい体制が続き大変だったと思いますがお疲れさまでした。

スタートアップ

スタートアップ

倉山創作活動隊

下北沢 スターダスト(東京都)

2021/04/16 (金) ~ 2021/04/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

土曜日マチネ行ってきました。山口ちはるプロデュース作品で再再演までやった僕のお気に入り作品「単純明快なラブストーリー」の主人公女性バージョンと言ったところでしょうか。 少しずつ自分の道を切り開いていく主人公の女性に共感していった観客が多かったのではないでしょうか。 あの狭い空間でまるで連続ドラマかシネマを見ているようです。春、色んな事が始まるこの季節ににぴったりの作品でした。 

JACROW#28『鶏口牛後(けいこうぎゅうご)』

JACROW#28『鶏口牛後(けいこうぎゅうご)』

JACROW

座・高円寺1(東京都)

2022/06/23 (木) ~ 2022/06/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

安定のクオリティ。JACROWの作品見に行って裏切られたことはない。特に企業ものは中村さんのバッググラウンドがあるからリアリティがあるのだろうと思うけど、これだけ色んな業界を扱い、異なる時代背景もカバーし、そして社会問題を「分かりやすく」「エンタメ」に仕立てるのは簡単ではないと思う。 毎回とても勉強になる。 今回のファストファッション問題は「なんとなく」知っていたつもりだが、この作品をみて意識が変わった。 

会社を選択すること、会社で働くこと、昭和と今の時代の違い、ESG時代のファッションとは、etc etc,,,。恐らく観客の一人ひとり「ひっかかる部分は微妙に違えどどこかで共感する」部分があるのでしょう。 またこれから就職する若い人にもぜひ見て欲しい(必ずしもアパレル業界志望だけでなく)作品だと思いました。 

播磨谷ムーンショット

播磨谷ムーンショット

ホチキス

あうるすぽっと(東京都)

2023/04/07 (金) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

最近のホチキスのゲストはイケメンだらけで、客席の女性比率が今や少年社中を上回った感があるのだがそれはそれとしてゲストが変われどホチキスの原点はブレないなぁと改めて実感。「家族愛」「とことん馬鹿やる」精神だ。音楽もいい。観た人すべてを気持ちよく劇場から出してくれる。ほんと、癖になります。

SEXY女優事変

SEXY女優事変

劇団ドガドガプラス

浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)

2023/04/25 (火) ~ 2023/04/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鬼才望月監督待望の新作。それも〇〇新法成立の着想をえた作品と聞き、煽情的タイトルと相まって大いなる期待と不安を胸に初日いってきました。 役者さんのツイートにもありましたが、所謂ヤバいシーンは皆無(セリフは、、ですが)なので男女で見に行って気まずくなることは(多分)ないでしょう。もちろんいつものドガドガが売りの音楽・ダンスも凄いです。モブシーンも多くて東洋館の舞台が所狭しとなることも多々ありです。こんな素敵な芝居は他所では見られません! 30日まで浅草でソワレのみ。お時間があるかた、おススメです。

おしまい大島四姉妹。

おしまい大島四姉妹。

東京E-Do motions.

新宿眼科画廊(東京都)

2022/12/09 (金) ~ 2022/12/14 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

4姉妹の人間模様。これに長女の婚約者や、次女の親友とその上司が適度に絡んで話が進行。この手の芝居には珍しく「お金」の話も多く出てきて少し新鮮でした(みんな関心ありますよね)。 展開の意外性は余りなく予定調和的に進むのですが誰もが「それってあるよなぁ」と思わされるところがあちこちにあって感情がゆり動かされました。はい、面白かったです! 

死にたい夜の外伝

死にたい夜の外伝

劇団献身

OFF OFFシアター(東京都)

2018/07/11 (水) ~ 2018/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★

以前から気になっていた劇団だったので下北Off Offへ。深夜ラジオのコアのリスナーがカラオケボックスで最期の放送を聞く、というお話なんだけど彼らの半端ない番組愛(?)と現実とのギャップの大きさが明らかになって、、、(以下ネタバレへ)

ネタバレBOX

また面白いのは4人の絶対的なコアメンバーの間に女の子とが入ってくる事で徐々に亀裂が走っていくところ。 見ていて感じたのは「あるある」感。 人は誰かに認められたい。 認められると嬉しい。という当たり前の感情。 もう一つは「拘る点は結局個々人で違う」というところ。非日常的な設定だが、これらの「あるある」感と適度な笑いとテンポで最後まで飽きさせない芝居だった。
機械と音楽

機械と音楽

serial number(風琴工房改め)

吉祥寺シアター(東京都)

2019/06/12 (水) ~ 2019/06/18 (火)公演終了

満足度★★★★

機械と音楽。前世紀それもロシア革命を背景とした前衛的な建築デザイナーのお話。 現代の普通の日本人にとってはなんとも「遠い」お話である。 それも大作、長編である。 正直ろばさん作品でなかったら「スルー」していたかも知れない。 しかし、行って観て良かった。 オープニングからぐっと持っていかれたし、僕にとってかなり曖昧な革命時代の背景もキャプションを交えながら説明してくれるしで筋で迷うことはなかった。 圧倒的な台詞の量はろばさん作品では毎度のことなので今更驚かないが、この時代に生きた天才デザイナーとその仲間たちの情熱、不条理、葛藤が見事でした。 緊迫し、気を抜けないシーンが多い中で唯一「ほっと」させてくれるのはニコライ君こと田中穂先さんの演技。 何処かでお見受けしたなあと思ったら数ヶ月前に「単純明快なラブストーリー(山口ちはるプロデュース)」で売れないバンドマンを演じておられていた方でした。 現代東京のミュージシャンから、前世紀モスクワの建築デザイナーへの転身、見事でした。 お疲れ様です(笑)。

serialnumberのserialnumber

serialnumberのserialnumber

serial number(風琴工房改め)

The Fleming House(東京都)

2018/06/21 (木) ~ 2018/07/16 (月)公演終了

満足度★★★★

昨日Serial Number旗揚げ公演 vol2#nursery 行ってきました。お得だったのはイントロの芝居で詩森ろばさんの演技を見れたこと。そして本編の2人芝居は精神病院を舞台にした患者と医師のある意味狂気の世界。役者の確かな演技と緻密なプロットが観客をグイグイ引き込んでいく。恐ろしくあり、そして切ない、、、そんな想いを後に帰りました。 帰宅途中の阿佐ヶ谷のワインバーで隣り合った歌手のKさんに早速nurseryの話をしたところ思ったより食いつきが良かったのでチラシをあげ、是非というおススメをしておきました。行ってくれるとイイなあ。

スパイ大迷惑

スパイ大迷惑

ホチキス

劇場MOMO(東京都)

2016/03/17 (木) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★★

昭和と愛!?
ソワレで最前列に陣取る。若いキャストが見せるパフォーマンスに酔いしれる。そして流れるがあの曲、あの曲と昭和のヒットパレード。シナリオはザッツ米山ワールド=伏線てんこ盛りでテンポ良く、そしてちょっと泣ける。 やっぱりテーマは「愛」ですかね。タイトルとは裏腹に、、、いや〜面白かった。

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