じゅんの観てきた!クチコミ一覧

1-9件 / 9件中
炎の60分シリーズ 4本立て一挙公開祭り

炎の60分シリーズ 4本立て一挙公開祭り

カプセル兵団

ワーサルシアター(東京都)

2016/09/15 (木) ~ 2016/09/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

4作品がリンクする面白さ
4つの短編が同じ世界観の中で展開する、いうなればセルフクロスオーバーというか、M○VIE大戦や東○まんがまつりのグレードアップ版みたいなイメージでしょうか。

どの作品も個性的で面白く、一本1時間(作品によっては30分×2)とは思えない充実感がありますが、なんといってもそのすべての作品がリンクしているというのが面白いです。
その上そういった作品にありがちな、大人の事情で同じ人物なんだけど演者が違うとか、だからパラレルワールドから来た別人なんですなんて設定とかがいらない。
基本的に全員同じキャストだからより一層思い入れが強くなって面白いです。

カプセル兵団さんらしい、とにかく「面白い」事が詰まった作品です。
公演は明日までですが、出来れば全て観てほしいなぁ、なんて思います。

ネタバレBOX

下記の順番で観ました。個人的に良い順番で観られたなぁ、と思っています。

「燃えてヒーローショー」はヒーローショーの舞台裏と表を描いたシチュエーションコメディーで、舞台ならではのドタバタなライブ感がすごく楽しく、思い切り笑える作品です。
登場人物と一緒にやきもきしたりドキドキしたり熱くなったり…思わず同じところでツッコミを入れてしまったりと、ある意味一番「近く」感じる作品でした。
この作品で大体の登場人物の立場や性格、劇中劇の設定などがわかるので、最初に観るのにおススメです。

「炎の戦士バーニンガイvs魔法少女プリティーモモ」はその劇中劇の2作品。どちらも劇場版という設定で、まさに同時上映って感じのお話です。
正義とは…?ヒーローとは…?という普遍的なテーマに短時間でガッチリと向き合ったバーニンガイは、アクションも爽快でカッコよく、王道ながら燃える展開。
一方モモのほうは魔法少女らしい少年少女の友情や成長を、悲しい中にもすごく暖かに描いていて、素直に感動してしまいました。ラストシーンが本当に素敵で…
この作品と「燃やせ刑事魂」は結構リンクしているところが多くて、個人的には後から刑事魂を観たほうが「あぁ、良かった…」って少し複雑ながら思える気がします。

その「燃やせ刑事魂」は4作品の中で唯一の新作で、刑事モノという特性上バーニンガイ以上に正義とは…?という要素に深く切り込んでいるように思いました。
主人公とある人物との最後のやり取りは役者さんの熱演もあって、その心の苦しさや迷い、そしてそれを飲み込んで進む人たちの強さみたいなモノをとても強く感じました。「感動する」ってこういうことなんだろうな、なんて。
タイトルの「燃やせ刑事魂」という言葉は、そんな主人公青島刑事に向けられた言葉なのかもしれません。
バーニンガイとモモを観ていると、こういった創作物が持つある種の「力」みたいなモノも感じる事が出来て、より一層ぐっとくるシーンがいくつかありました。

そして最後に、一番最初に作られたという「燃えよ映画魂」。
これはまさに何でもありで、あらゆる作品・ジャンルがごった煮になりながら、なぜかきっちり一作品として成立しているという面白さ。
満載のパロディがBGMと合わさって怒涛の様に押し寄せて、お祭りみたいになっています。
アクションも満載で娯楽大作という言葉がぴったりだと思います。最後の締めとして観るのに良いのではないでしょうか。終わり方もスッキリしていて好みでした。

この作品だけ「ノーマルバージョン」と「熟年バージョン」とあって出演者が違うのですが、それぞれ同じ脚本とは思えないくらい個性が違っていて、改めて役者さんの作品への影響力というものを思い知らされた気がします。

もちろんそれぞれ単独で観ても面白いですし、どの順番で観てもそれぞれいろんな発見があって面白いのではないでしょうか。

こういう誰もが「面白い!」と思うであろう発想なのに、誰もやっていないという様々な試みをしてくれるあたりが、カプセル兵団の好きなところであり、何度も観に行く理由なのかな、なんて思っています。
月光条例 ~かぐや編~【全公演満員御礼!ありがとうございました!】

月光条例 ~かぐや編~【全公演満員御礼!ありがとうございました!】

カプセル兵団

笹塚ファクトリー(東京都)

2015/09/27 (日) ~ 2015/10/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

観られてよかった
熱く、力強い物語を、生身の人間の熱量で表現する。そういう舞台でした。
いや、本当にすごかったです。

原作で一番好きな場面では、キャラクターの気合と演者さんの気合が重なるように伝わって来て鳥肌が立ちました。
かと思えば原作では何気なく読んでいた場面やセリフが、ふと心にドーンと響いたり。
セリフは変わっていないのに、あらためて気づかされるキャラクターの感情があったり。
それはやっぱり目前で生身の演技で観るからこそだと思いました。

原作はありますがあくまで「原作」で、この作品は「舞台月光条例」として立っているように思います。
原作好きなのにそう思うというのも不思議というか、舞台で観る意味みたいなものを感じたというか。素人なりに。


前編後編なので、正直前編見てない方がどう感じるのか自分にはわからないです。
かなり展開も速いですし、説明的なセリフもどうしても多くなります。
また、劇中聞き取りにくいセリフもありました。

しかし最大の魅力であるその熱量で「こまけぇこたぁいいんだよっ!」と出来るだけの力がある上に、前編で使われていなかったものの後編には重要なエピソードを上手く導入してあらすじを導入したり、すごく観る側にも親切でした。

再現度の高い大量の小道具や、たくさんの出演者にしっかり用意された衣装の数々、場面を盛り上げる照明や効果音、そしてこの脚本と、魅力を上げればまぁキリがないです。

パフォーマーさんのダンスも単独で観ても見応えたっぷりな美しさや力強さな上に、ちゃんと場面に応じた演技になっているので感情を煽られます。

役者さんたちの演技ももちろん熱く、激しく、カッコいいのですが、細かいところにこだわりも見受けられたりして…

上手く言えないのですが、あくまで力強さと熱量をベースに、でもそれに寄りかからないですごく細かいところまでこだわった、本当に魅力的な作品だと思います。


とりとめなくなってしまいましたが、間違いなく人に全力で薦めたいと思う作品でした。
観られて良かったです。

ネタバレBOX

今回は間違いなく「カグヤ編」です。すごくすごく、エンゲキブが物語の中心です。
そして前作はそういう意味で「月光編」だったんだなぁ、と思い知りました。
清水りさ子さんの熱演に脱帽です。

ダブルキャストや特別ゲストのサプライズも多く、特に作中のとあるシーンを活かした「舞台からくりサーカス」やシアターOMさんの「舞台うしおととら」とのクロスオーバーは壮絶にテンションがあがります。
獣の槍の赤い布が設定通り場面によってついてたりついていなかったりして、短時間のお祭り的なシーンなのにすごくちゃんとこだわりを持っているんだなぁと驚きました。

死や別れのシーンが多いのに、多くのキャラがすごくすごくいい笑顔で最後の場面を迎えるのがとても素敵で、あぁこのお話はこんなに幸せな物語だったんだなぁ、と感じさせられました。
これは舞台を観たことで原作のそういう側面に気がつけた気がします。

心から観て良かったと思う作品です。1年待った甲斐があったと思います。
感無量です。
『ニシムクサムライ』 ~0年代の人間事変~

『ニシムクサムライ』 ~0年代の人間事変~

(有)マッチポンプ調査室

明石スタジオ(東京都)

2015/06/24 (水) ~ 2015/06/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

猛烈なお芝居でした
まさにごった煮なエンターテイメントでありながら、決して雑多な感じのしない作品で、とても面白かったです。

フライヤーを見た時は「うーん?」と感じていましたが、想像以上に「0年代」が作品の基盤としてしっかりと据えられていて、だからあっちこっちに行きつつも最後まで一つの作品として面白いのかな、なんて思いました。
「なにか意味あるのかな、この演出」と思った演出が悉くちゃんと意味があったりして、実はすごく緻密に作り込まれてるんじゃないでしょうか。

ストーリーはその「0年代」が主軸の一つとしてあるのはなんとなく感じ取れますが、情けない話自分の理解力では細かな伏線含めてテーマが完全に理解できたとは言い難いです。
ただ全体として「理解」よりも「共感」とか「感動」とか、そちらの観点で楽しんだ方がいい気がします。「考えるな、感じろ」的な。
そうするとなんだか心に響くものが一杯あって、役者さんたちの生の存在感がさらにそれを助長してくれます。
30歳前後の人は特に、何かしら思うところがあるのではないでしょうか。


あとは殺陣が本当に見事で。すごく好きです。
非常に大変なのは重々承知しているのですが、しょせんは一観客、やっぱり殺陣には「音」がついていて欲しいと思ってまして…そのタイミングがバッチリ!
この舞台の殺陣は音と照明の演出がかっこよさを最高に引き立てていたと思います。
スピード感と、キメポーズ的な「タメ」のバランスも抜群で、アクションシーンがかなり多いのに全然飽きませんでした。

あと、個人的に今までシリアスな場面で笑いを混ぜ込むのは視点が定まらなくてあまり好きではなかったのですが、この作品はすごくそういうシーンが多いのに不思議と嫌じゃありませんでした。
中途半端じゃなくどれもメインで使えるようなネタを組み込んでくるからでしょうかね。素直にすごく面白かった。

ストーリーもアクションも笑いも、全部が「それメインです」と言われても納得してしまうようなクォリティでごった煮になっているので、役者さんの演技含めて本当にエネルギッシュで、観終わると心地よい疲れに襲われる、そんな作品でした。

ネタバレBOX

序盤であるサムライが相手を切りすてながら言う「この顔を覚えておけ、そして来世で仇を討て!」みたいな感じの台詞がえらくかっこよくて、いきなり鷲掴みにされてしまいました。
フライヤーに載ってる台詞も印象的な使われ方をしていて、心に残るものが多かったです。
本気(マジ)で恋愛(ラブストーリー)やろうとしたら、困難(こんなん)できました。

本気(マジ)で恋愛(ラブストーリー)やろうとしたら、困難(こんなん)できました。

Marmoset

ザムザ阿佐谷(東京都)

2015/03/26 (木) ~ 2015/04/05 (日)公演終了

満足度★★★★

※ネタバレ厳禁
Cチームを観ました。面白かったです。案内や開演時間に関しては大変鈍い人間なので全然何も感じていなかったのですが、入り口がわからなくて入る場所は間違えました。入ってからの案内は丁寧でした。

お話に関してはネタバレになるのでそちらで…

ネタバレBOX

後半になればなるほどドンドン面白くなっていきます。かといって前半が無駄かというとそうでもなく、伏線も散りばめられてますし、どちらかというと前半は涼の物語として登場人物の心の機微を楽しめました。にやにやしたり、うるっときます。特に吉村さん名演です。
ただラブコメとしてみるなら、コメディの部分はちょっと弱いです。緩急が少ないので。でも古本さんや吉田さんが面白くて魅力的でした。

後半はアニメ的に、映像まで駆使した派手なアクションのバトル物となり怒涛の展開にのまれてしまいました。中山さんや知久さん、三橋さんのアクションが凄くかっこよくテンションもあがります。前半でまかれた伏線や登場人物の気持ちについても整理され、暗い展開ではありますが強く心を打たれました。しかし、観ていてどうも納得のいかない部分もあり、うーんと思ってたり。

するとラストでそれがするっとおさまり、見事綺麗に着地します。変だと思ったらそういうことか!と。ほぼ全部納得がいきます。
楽しいかどうかは好みですから別として、本当に見事ですし要の部分を演じた小野寺さんが凄かったです。

と、それぞれの要素に見応えがありどの役者さん達も各魅せ場では凄く魅力的なのですが、逆にそこにこだわって観ると他を蛇足と感じるのもわかります。
恋愛物が好き、漫画チックなバトルが好き、バッドエンドが好き、等々…全部揃ってないと完璧には楽しめないのかも。あるいは逆に全部そこそこ好き、くらいの思い入れがいいのかもしれません。前半の流れに一番思い入れを持った人にはあのラストはキツイと思います。後半の流れからすると逆にぐっとくるんですが。

旗揚げ公演ということでしたので、いつか恋愛にこだわった作品、アクションにこだわった作品等を観ることが出来たらな、という気持ちと、このままこの「てんこ盛り」路線でやってみてほしいという気持ちと、半々くらいでした。
どちらにせよ、個人的にはもう一度観てみたいなとは思っています。
WonderHoney

WonderHoney

teamFrogMan

d-倉庫(東京都)

2015/04/02 (木) ~ 2015/04/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

笑顔が似合う舞台でした
小劇場でミュージカルを観たのは初めてですが、歌も踊りも間近で見られるが故にダイレクトに人物の感情が伝わってとても楽しかったです。
冗長に歌うのではなく、お話の中で気持ちが盛り上がったところでそれに即した音楽が流れるので物語を目一杯楽しむことができました。
お話も上質な児童文学のような、暖かで楽しい物語。楽屋ネタやパロディもほとんどないので、変な言い方ですがこのまま学校などでやって欲しいくらい。
再演ということもあってか初日からとてもクオリティが高く、今の季節にピッタリな、自然と笑顔になれる素敵なお芝居でした。楽しかったです。

あと、パンフレットがハイクォリティでおススメですw

ネタバレBOX

本当に様々で面白い新解釈がされたおとぎ話がつながっていながら、とっちらからずに楽しめるのは主人公たるメアリーアンの魅力が大きいと思います。喋らないにもかかわらず、可愛らしさと素直さというとても相性のいい二つの特徴が凄くよく表現されていて、それがぶれずに共通しているのであくまで一つの物語として楽しめました。
そしてだからこそ最後の一言が出た瞬間に、全体の流れの終着点として大きな感動を味わうことが出来たのだと思います。物語を楽しむうえで自分が一番大事にしている部分なのですごく嬉しかった。
なんか偉そうな言い方ですが、脚本と主演の小島みゆきさんに脱帽です。
双鱗姫

双鱗姫

PocketSheepS

TACCS1179(東京都)

2015/03/26 (木) ~ 2015/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★

観返したくなる完成度
前情報から想像していた物語とはずいぶんと違い、すっかり騙され、すっかり楽しまされてしまった。自分が単純なだけかもしれないが、お見事。

脚本の構成がとにかくよくできていて、意表を突く展開ではあるものの、よくある「ほら!予想外だろ!びっくりしたろ!」という押しつけがましさがないのはなんででしょうかね。一番大事な「言われてみれば…」と思える要素が上手にちりばめられてるからかな、と思ってます。
登場人物が多いのが不安だったのですが、個性が強く出ていて、かつ適度にどの人物も接触させて関係を持たせてくれるのでわかりやすい。それぞれの関係性も含めて魅力的です。

タイトルの「双鱗姫」にあたる人物…達、このお二人が凄くよかったです。作中の謎の核心を隠し持たなきゃいけない難しい役どころを、キャラの魅力を損なわずに演じておられました。クライマックスの殺陣も心引き込まれてしまいます。コミカルな長台詞を流れるように語り聞かせてくれる方々など、全体的にまたいつか違う役どころも観てみたいな、という方が多かったです。

個人的には殺陣にSEがついてたら嬉しかった、というのが小さな不満でしたが、とても面白い物語を魅力的な役者さんたちが演じてくださり、目いっぱい楽しむ事ができました。

マザーテレサ

マザーテレサ

赤い猫

ステージカフェ下北沢亭(東京都)

2015/03/18 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

胸を打つお芝居
最初から最後まで握りつづけた掌に、ひどく汗をかきました。

とても力強いお芝居でした。脚本の内容も、役者さんの演技も、辛く苦しい物語に真っ向から取り組んでくださっているので、観ているこちらの心にもずしんと来るものがあります。でも、だからこそささやかな希望を感じる終わりに、本当にささやかなのに心救われるんだと思います。
なんといっても役者さんたちの演技が皆本当にすごい。個人的には特に、主演の女優さんのラストシーンの演技がいつまでも心に残りました。忘れられません。ぐっ、と何度も思い出しては心に噛みしめてしまいます。

加えて、矛盾や疑問が最後に綺麗につながる脚本はミステリーとしても綺麗に出来ていて面白いです。開演の仕方や終演の仕方、セットや小道具の使い方(終演後にも若干の変化が…)、回想を利用した見事な場面転換等、演出面でも様々な工夫がされていて、舞台の特徴を活かし、脚本の特徴を大事にしているんだな、と感じました。

まだ観始めたばかりの若僧にとって、小劇場の舞台という物ならではの魅力をこれでもか、と味あわせて頂いた気がします。楽しかった、とも感動した、とも違うような…なんだろう、胸を打つような舞台でした。観ることができてよかったです。

GHOST SEED

GHOST SEED

カプセル兵団

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/02/26 (木) ~ 2015/03/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

キレイな物語
登場人物が確かに全て善人。それなのに冗長でなく、確かにカタルシスが、盛り上がりがあります。悪役にあたる人物がいるからです。その人物たちも善人なので決して改心するわけでなく、それなのに決して悪役のままで終わらせない。それを何気ないセリフ、動作、表情で、でもわかりやすく示してくれるので、難しいことを考え込まずに、まっすぐに感動を堪能できました。キレイな筋書で、キレイな言葉の多い、すごく好きな脚本です。

演出面では人形達の動きが見事。徹底した首始動で体がついてくる動き、反動を残した手足といったリアルな所と、マスコットキャラクター的な仕草の可愛さ。基本的なキャラクター付けの確かさと相まって、感情移入すること間違いありません。それがまた、ラストで効いてきます。この種のクライマックスにおいて、キャラクターへの感情移入が大きければ大きいほど強い感動を得られるのではないでしょうか。

今回は入場から着席までの装飾やBGMが「飛び出す演劇」の真骨頂で、おかげでファンタジーなのにお話のとっかかりで置いて行かれることも少ないと思います。音響も立体的で、外の足音の表現や波音等もリアル。人形の稼働音のタイミングもお見事。衣装や小道具の完成度もとても高いです。ファンタジーなので、こういうところの臨場感は世界観に入り込む手助けになってくれます。

長々長々と書いてしまいましたが、カプセル兵団さんの魅力の詰まった、力強いのに優しい素敵な舞台だと思います。

月光条例

月光条例

カプセル兵団

笹塚ファクトリー(東京都)

2014/11/13 (木) ~ 2014/11/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

唯一無二
大層なタイトルを付けましたが、観劇初心者なのでどうかはわかりません。しかし乏しいとはいえ今まで自分が見てきたエンターテイメントの中には決してなかった物です。藤田先生の漫画は演劇にすごく向いている部分と、とんでもなく不向きな部分があると思うのですが、その向いている部分の魅力を前面に引き出し、不向きな部分に真っ向から取り組んだ作品です。
その「不向きな部分への真っ向からの取り組み」は好みがあると思いますし、僕も知り合いで「好きじゃないだろうな」という人はたくさんいるので万人向けとは言いません。しかしそここそが唯一無二であり、はまればこの上なく魅力的な作品だと思います。その上で「向いている部分の魅力の引き出し」方がすごくうまい。熱いパワーだけでなく、あったかい感動もある作品だと思います。

このページのQRコードです。

拡大