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私の恋人 beyond

私の恋人 beyond

オフィス3〇〇

本多劇場(東京都)

2022/06/30 (木) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2022/06/30 (木)

価格6,580円

30日19時開演の初日舞台を拝見(114分)。

個人的には、ほぼ同じトーンが 114分続くのが単調に感じられた。
が、客観的には、渡辺えりさんの堂々たる歌唱、小日向文世さんの飄々たる演技、そして、のんさんの華のある存在感を踏まえれば…チケット代に見合う、充実した"音楽劇"なのであろう。

その演じ手だが、渡辺えり、のん 、小日向文世の主演トリオは勿論のこと、松井夢、坂梨磨弥、関根麻帆、山田美波の4氏が歌唱・パフォーマンス共に、実に素晴らしい出来だったと伝えておきたい。

セイレーンの痕

セイレーンの痕

たすいち

吉祥寺シアター(東京都)

2022/06/23 (木) ~ 2022/06/27 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2022/06/23 (木)

価格5,130円

23日19時開演の初日公演(120分)を拝見。

普段より広く・天井が高い会場も
普段より大所帯の出演者も
巧みな照明・考え抜かれたミザンスに
アンサンブルの一人一人にまで血を通わせたホンのきめ細かさで
充分に使いこなしていた本舞台。
内容が内容だけに、上演中・終演直後の観客席を見渡すと、特に若い客層には訴求力があったと感じられた。

ギリシャ神話のセイレーンに擬したカリスマ・シンガーの歌声に魅かれて、若者達が自ら思考し苦悩することより導かれることを選んだのも
女子高生が悩み事を内に抱え込んだのも
個人的にも共感できる。
だが、とある事情で、思考や行動がフリーズしちまった教師には「キミって、それでもオトナなの?」と、そのナイーブ過ぎる感性に観劇オジサンはかなり批判的にw

最後に演じ手について雑感2点。

それにしても、怪しげな人物を演じさせたら、フジタタイセイさん、まさしく天下一品(注.ラーメンチェーンの名にあらず)だなぁ!

永田紗茅さんと中野亜美さん、ホンマ、息ピッタシやなぁ。

ネタバレBOX

【配役(敬称略)】
岸口萌香
…北川理恵(お初の方なので、経歴見ました。道理で唄えて演技も出来る訳だぁ!)
志子田乃衣(萌香に協力する幽霊)…永渕沙弥
琴浦月(萌香の友人→マネージャーへ)…白井肉丸
梨沢礼(萌香のファン※→マネージャー?)…小太刀賢
濱戸綾乃(萌香のファン※)…細田こはる
丸の内にか(萌香のファン)…小野里茉莉
下橋大樹(婚約者を無視して萌香のファン)…梅田優作
灰田駿(萌香の熱烈なファン※)…山咲和也
設楽開(萌香の熱烈なファン)…宇佐見輝(うさみ・あきら)
ニ本裕子(下橋の婚約者)…中村桃子
朱鷺羽院与説(金儲けの下手な霊能力者)…フジタタイセイ
石上錬磨(朱鷺羽院に使役される幽霊)…青木清四郎
愛川麻理沙(萌香を一方的に⁈ライバル視するシンガー)…大森さつき
浦井蓮人(思考フリーズな高校教師※)…中田暁良
浦井紀香(蓮人の妻)…杉田のぞみ
下野律歌(蓮人の身を案じる同僚教師)…星澤美緒
神崎侑雄(蓮人の身は案じない同僚教師)…高村颯志

【浦井クラスの女子高生】
加藤瑠衣美(悩みを内に抱えた女子高生※)…永田紗茅(内面の苦悩がよく表現されいて熱演)
能見志恵子(瑠衣美の身を案じる同級生)…中野亜美(朱鷺羽院先生曰く「立ち姿の強さと美しさ」←同感!)
安斎空子…神原晶
呼子ころね…宇田奈々絵
糸庭梨々花…山田奈々緒
中柴呂美…チカナガチサト
布下美衣…佐瀬ののみ
筒草和美…芦屋那奈(元気な目立つ役柄を好演)

※は萌香の心の声が聞こえている
本谷有希子の『マイ・イベント』

本谷有希子の『マイ・イベント』

劇団、本谷有希子

サイスタジオコモネAスタジオ(東京都)

2022/06/17 (金) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/19 (日)

価格3,000円

19日14時開演回(85分)を拝見。

当初、黒田大輔、安藤玉恵両氏のお二方で演じる『マイ・イベント』だったはずが、「皆様、ご迷惑をおかけしてしまい、大変、申し訳ありませんでした(当日配布のリーフより)」との潔い謝罪の下で、脚本・演出の本谷有希子氏自身による一人芝居、「本谷有希子の『マイ・イベント』」に改編されての、今回の上演となった。

でっ、実際に観た感想だが、改編前の作品を知らぬ以上、あくまでも推測に過ぎないが、本作、今回上演された一人芝居の形式の方が、さらには、ひょっとすると、人間の役者が表に出ることのない影絵芝居やラジオドラマに仕立てた方が、観客の想像の翼をより大きく広げられたかもしれないと強く感じた。

それにしても、台風や暴風雨絡みの芝居には付きものとはいえ、今回、ラストシーンで現出したカタストロフィー。自然のチカラさえ凌駕する程の、人間の醜い感情の暴発に、それを引き起こした””最上階の夫婦”の常軌を逸していく過程共々、なかなか凄まじいものであった。
精神衛生上、決して良い影響を及ぼす内容ではないが?! 良き演劇を魅せてくれたと、ただただ本谷氏に感謝したい。

おずわるど

おずわるど

東京ノ温度

小劇場B1(東京都)

2022/06/11 (土) ~ 2022/06/15 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/12 (日)

価格4,500円

12日13時開演回(110分)を拝見。

頭のネジが何本か弾け跳んだような、あまりにも奇想天外・しっちゃかめっちゃかな筋立て。
とりわけ、時折、唐突に舞台に現れる「パッチワーク娘」のシュールさは特筆モノ!
というわけで、120分弱の上演時間中、何度も何度も爆笑させてもらった。感謝!

ネタバレBOX

【配役】
西野ゆきこ…鵜川もえかさん
西野藍子(母。実は”西の魔女”)…稲葉貴子さん(わぁ~、久しぶりに拝見した!)
ドロシー…辻美優(つじ・みゆう)さん
グリンダ(北の”良い”魔女のはずが…)…諸塚香奈実さん
オズマ姫(オズランドの支配者、のはずが…)…橋本愛奈さん(ことのはbox『ムーランルージュ』篠原美雪役の方)
ビリーナ(鳥)…宇塚彩子(うずか・あやこ)さん
殿様パンプキン(終盤、ある秘密が明らかになる)…本多一生(ほんだ・かずお)さん
カボチャアタマ(殿様の部下)…川﨑志馬さん
エムおばさん(ドロシーの育ての親だが、実は正体は…)…角田佳代さん
パッチワーク娘(本作品における”飛び道具”キャラ)…瀬川美紅さん
ニック(遠隔操作で”ターミネーター”モードに!)…大地翔護さん
かかし…柿原裕人さん
かかしジュニア…中尾茅珠(なかお・ちず)さん
カエル男卿(オズマ姫の家来)…菅野翔馬さん
ウージィ卿(オズマ姫の家来)…岩元博希さん
オズ…川島広輝さん
ジョージ・オーウェル〜沈黙の声〜

ジョージ・オーウェル〜沈黙の声〜

劇団印象-indian elephant-

駅前劇場(東京都)

2022/06/08 (水) ~ 2022/06/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/08 (水)

価格3,500円

8日19時開演回(130分)を拝見。

英国の大作家・オーウェルの、第二次大戦中のBBC勤務及び退職後の生き様を描いた130分。
大英帝国下のインド人の同僚達や、英国の利権そのものの擁護者である上司と接していくうちに、自身の人道主義的理想の矛盾を突かれ苦悩するエリック(オーウェルの本名)。そんな彼を支え続けることに、自身の生きがいを見出す妻アイリーンの献身が尊かった。

それにしても、エリック・アイリーン夫妻を初め、BBCの上司や同僚、女性であることを伏せた作家に、親友でもある弱小出版社の社長…と、それぞれが語り出す真摯な理想や感情の波に、上演中、幾度も溺れかけた。重層的な脚本ゆえの醍醐味を堪能させてもらった。

なお、余計なアドバイスかもしれないが、事前にWikiで、ジョージ・オーウェルの生涯を予習してから観に行けば、より一層、作品を味わい深く鑑賞出来るかもしれない。ただし、必然的にネタバレになってしまう部分もあるが…。

【追記】
上演時間が長いので、必要があれば、座布団の貸し出しを利用されることをお勧めしたい。

ネタバレBOX

【配役】
エリック・アーサー・ブレア(ペンネーム:ジョージ・オーウェル)
…村岡哲至(むらおか・てつじ)さん(見た目がオーウェルそっくり!)
アイリーン・ブレア(妻。エリックの良き理解者)
…滝沢花野(たきざわ・はなの)さん
フレドリック・ウォーバーグ(エリックの友人。小さな出版社を経営)
…時田光洋(ときた・みつひろ)さん
ジョナサン・フランシス・イースト(BBCでのエリックの上司)
…北川竜二さん(『発表せよ!大本営!』『あさどらさん』『殉情わりだす演算子』でおなじみの役者さん)
ヴェニュ・チタレー(シェークスピアを愛するインド人の局員)
…山村茉梨乃(やまむら・まりの)さん
ブーペン・チャンドラ・タバッスン(母国を支配する大英帝国に反感を抱くインド人の局員)
…伊藤大貴(いとう・だいき)さん
キャサリン・バーデキン(マーレー・コンスタンティン名義で『鉤十字の夜』を出版。フェミニスト。エリックというよりも、アイリーンと考え方が対立?)
…佐乃美千子(さの・みちこ)さん
ネオンの薬は喋らない

ネオンの薬は喋らない

人間嫌い

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2022/06/03 (金) ~ 2022/06/07 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/04 (土)

価格4,000円

4日19時開演回を拝見。

個人的には、まず何より
モデルであろうニュクス薬局のご主人に容姿を似せた?!
河村慎也さんにニタニタ
前回公演「24歳のフォーチュン!ウェディング」からの続投組
樋口双葉さん・青山美穂さん・川勾みちさんの活躍にニコニコ
な105分だった。

内容は、交通事故による3か月の入院のため、不在の店主に代わって、深夜薬局「LUNA」の運営を任された後輩の男性薬剤師・前澤と、繁華街らしい様々な事情を抱えた来店者たちとの交流のスケッチ。
だが、単なるスケッチにとどまらず、主宰・岩井美菜子さんのホンは、前澤や薬局の事務員・なるみとのやり取りを通して、来店者個々のキャラをくっきりと浮き上がらせていた。
結果、従来作品からも感じられた、観客の気持ちをつかんで離さない”握力”が、今回、一層強くなり、とても見応えのある作品に仕上がったなぁと感心しきり。

ホテル・ミラクル6での「ビッチの品格」が気に入って、「フォーチュン!ウェディング」「24歳のフォーチュン!ウェディング」、そして本作と、自分が観て来た岩井さんの作品の中では、「ネオンの薬は喋らない」、ベストの出来だと思われる。

ネタバレBOX

【配役】
前澤(深夜薬局「LUNA」の仮店主。水瀬の後輩。癖のある来店者たちに初めは翻弄されるも、次第に…)
…河村慎也さん
なるみ(本作の狂言回しも勤める「LUNA」の事務員。コミュ力旺盛・立ち回りも上手いが、後に、その素顔を下園に明かされる)
…高坂美羽さん
水瀬(来店者たちからの人望が厚い、本来の「LUNA」の店主)
…芦田千織(あしだ・ちおり)さん
モカ(姉かれんが仕事を終えるまで、夜の街を漂っていた、セーラー服にルーズソックスの少女)
…樋口双葉さん
かれん(モカの姉。ラウンジ嬢。不倫かつ風紀※な恋に、やがて翻弄されていく)
…藤崎朱香(ふじさき・あやか)さん
トモ(かれんの友人。キャバ嬢の仕事に気持ちを入れ過ぎて、ストレスから円形脱毛症にかかる)
…岩井美菜子さん
平石(夜の女たちの子供を預かる、深夜保育所の保育士。人手が足りずトイレを我慢しているうちに膀胱炎に)
…青山美穂さん
下園(NPO法人「ライトブルー」に勤める野球ファン。以前、なるみと同じ職場にいた)
…飯野くちばしさん
柳(「LUNA」近くの花屋さん。対人恐怖症に悩む)
…川勾みちさん

※風紀とは、お店のキャストと男性スタッフが恋愛関係になること。キャバクラ業界最大のタブー。
세월

세월

ケダゴロ

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2022/05/26 (木) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/29 (日)

価格3,500円

29日15時開演回(60分)を拝見。

下手に"再現ドラマ"化するよりも、若い演じ手達の五体からほとばしる・発声や息遣いから伝わって来る、諸々の感情を訴えかけるパフォーマンスの方が、犠牲者の無念をより切実に体感させてくれたようだ。

【追記】
当方、韓国語は不案内なので、船内のモノを模したスピーカーで、上演前から繰り返し発せられた言葉、後で調べたら、日本語訳で「じっとして」の意。
この船内放送が乗客の退避を遅らせ、多数の死者を生じさせた原因の一つだとわかり、戦慄を覚えた。
その他、劇中で流れる曲の歌詞も含め、せめて当日パンフレットか何かで、補足説明すべきじゃないかなぁ?と感じたことは付記しておきたい。

ウー○ーイーツを待ちながら

ウー○ーイーツを待ちながら

スカレッティーナ演劇研究所

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2022/05/26 (木) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/28 (土)

価格3,300円

28日18時開演回(75分)を拝見。

長年、生活を共にして来た新庄家の祖母と母親との"喰えない会話"を軸に、二人の娘とその彼氏や友人、"飛び道具"的な肌着のセールスマンがワイワイ・ガヤガヤの75分。
過去の作品群からは予想だにもしなかったクスクス喜劇。

ネタバレBOX

【配役】
新庄レイコ(77)…額田礼子さん
新庄ヒロコ(55)…やまなか浩子さん
新庄タマコ(30、次女)…華奈さん
新庄ユキコ(33、長女)…子安由(こやす・ゆき)さん
稲葉アツシ(25、タマコの彼氏)…加島三起也さん
斎藤ユウキ(26、漫才でのアツシの相方)…坂口裕哉さん
森本ヒトシ(37、ユキコの彼氏。バンドマン)…髙村賢さん
栗山ヒデキ(27、下着のセールスマン?)…南場陸仁さん
トゥイードル

トゥイードル

AURYN

スタジオ空洞(東京都)

2022/05/25 (水) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/25 (水)

価格3,500円

25日19時開演の初日舞台を拝見。

初見の魁ウェンズデーさんと、幾度も舞台を拝見している御三方…4人の役者さんの表情豊かな演技の様に惹きつけられた85分。
登場人物個々の性格づけも明確で、そして何よりも、ストーリー全体を通して感じられる、作者の視線の温かみに共感!

ネタバレBOX

【配役】
戸井田あかり(二卵性双生児の姉。人の気持ちを気遣い過ぎて、かえって疲弊)
…星秀美さん
戸井田しずか(二卵性双生児の妹。唯我独尊気味で気配りが出来ないことへの自覚はある)
…魁ウェンズデーさん
半田誠一(あかりとの結婚を考え、音楽をやめて正社員に。だが、かえって、それが彼女の不興を買う)
…山崎丸光さん
早乙女雪江(しずかが心酔している占星術師)
…キジマチカさん
鮭スペアレ版『マクベス』

鮭スペアレ版『マクベス』

鮭スペアレ

銕仙会能楽研修所(東京都)

2022/05/22 (日) ~ 2022/05/22 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/22 (日)

価格2,420円

22日18時開演回(78分)を動画配信で視聴。

北千住BUoYでの初演公演(2018)と比べて、筋立てが簡潔明瞭に感じられ、素直に鮭スペ版『マクベス』の世界観に入っていくことが出来た。

ネタバレBOX

【配役】
マクベス:清水いつ鹿さん
マクベス夫人:宮川麻理子さん
バンコー(マクベスの同僚):西田夏奈子さん
マクダッフ(ダンカン王の臣下):上埜すみれさん
ダンカン王・マルコム(ダンカン王の息子):葵さん
ロッス(ダンカン王の臣下)/アンガス(ダンカン王の臣下):水上亜弓さん
ヒカト(呪術を司る女神):中込遊里さん

【演奏】
キーボード・パーカッション:吉田能さん(あやめ十八番) 
バイオリン:中條日菜子さん
馬頭琴:フルハシユミコさん
木魚:中込遊里さん
Short.Act.Master.Pieces!

Short.Act.Master.Pieces!

兎団

レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)

2022/05/18 (水) ~ 2022/05/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/22 (日)

価格2,154円

22日18時半開演回(103分)のS班を拝見。

構成は短編3本。
最初の「三つの手紙・天才探偵兎乃狂四郎」は、今現在の
二番目の「CAFE BIANCO~土砂降りの国」は、存在を認識した頃の
最後の「車曳き」は、私が知る以前の
兎団の作風なのかなぁ。
なお、(世代がバレるんで触れたくはなかったがw)
「CAFE BIANCO~土砂降りの国」では、ベトナム戦争の頃に
「車曳き」では、小劇場演劇と出会った大学生の時分に
気持ちが戻ったようだった。

ネタバレBOX

【配役(敬称略)】
「三つの手紙・天才探偵兎乃狂四郎」
 兎乃狂四郎(又三郎の求めに応じて難事件に推理を働かす)…斉藤可南子
 早乙女又三郎(狂四郎の兄。警部?)…松尾武志
 大沢刑事…神野剛志、佐野刑事…岩浦さち、谷村刑事…mizuki
「CAFE BIANCO~土砂降りの国」
 アイン(フォンに惚れ込んでいる内気な男だが、実は過去に革命軍に所属していた)…青山誠司
 フォン(喫茶店を経営。ただ、この喫茶店、実はアインと因縁が…)…佐藤天衣
 ゼトゥン(フォンのペットのカワウソ)…伊藤蘭香
 ヒェウ(革命軍時代からのアインの知り合い)…柳橋龍
 モーム(喫茶店内で革命軍に殺されたフォンの…)…斉藤可南子

「車曳き」
 男(突如、姿を消した著名な脚本家)…清家忍
 劇団員1…岩浦さち、劇団員2…mizuki
 劇団員3…加園陽一、座長…緋乃ほのか
朱の会vol. 5 朗読シリーズ~ときめいて、艶めいて

朱の会vol. 5 朗読シリーズ~ときめいて、艶めいて

朱の会

Book Trade Cafe どうひん(東京都)

2022/05/19 (木) ~ 2022/05/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/20 (金)

価格3,000円

20日18時開演回を拝見。

前半は
川端康成『雨傘』『日向』
三浦哲郎『とんかつ』『あめあがり』
小川未明『赤いろうそくと人魚』
10分間の休憩を挟んで
後半は
藤沢周平『朝焼け』
の計140分。

劇集団光『赤い鳥の居る風景』以来の
高野百合子さんや
演劇ユニット クロ・クロ 『巌窟に眠る』以来の
木村優希さん等の若手を初め
私と近い、あるいは先輩にあたる皆さんの熱演に、まるで深夜のラジオ放送に耳を傾けているような感銘を受けた。

ただ、かえすがえすも残念だったのが、入り口付近から聞こえて来たスマホの着信音にバイブレーション。
折角の熱演に水を差す愚行、ご本人はわかっていることだろうから、今後は、スマホの電源を消すか、今宵のような静寂を必須とする朗読会には二度と足を踏み入れないで欲しいものだ。

ネタバレBOX

【配役(敬称略)】
川端康成『雨傘』…高野百合子(たかの・ゆりこ)
 同  『日向』…渡部美和
三浦哲郎『あめあがり』…岩間太郎
 同  『とんかつ』…玉木文子、高野百合子
小川未明『赤いろうそくと人魚』…渋沢やこ、吉田幸矢、中野順二、木村優希
藤沢周平『朝焼け』
…佐藤昇、辻田啓一、神由紀子、高井康行、渡部美和、中野順二、甲斐裕之、岩間太郎
リーディング短編集 #1 神楽音

リーディング短編集 #1 神楽音

しあわせ学級崩壊

神楽音(東京都)

2022/05/01 (日) ~ 2022/05/21 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/15 (日)

価格3,500円

15日20時10分開演のB・劇作家版を拝見(50分)。

背もたれの無い丸イスでの50分間は腰に響いたが、今宵の語り手4人のリーディングは胸に響いた。
本公演ではなかなかソロプレーヤーとして意識しずらい、しあわせ学級崩壊の面々の、各自の持ち味に直に触れられたのは予想外の収穫。
実に充実した時間を過ごすことが出来た。感謝!

ネタバレBOX

最初の『架空の生活』(作・屋代秀樹さん)は、本編の前に披露された村山新さん自身のエピソードで、話の方向性が定められたかなぁと。現代の『雨月物語』なテイストを感じた。

2番手の『おれのことなんてだれもしらないし』(作・高木登さん)は、語り手が若々しい田中健介さんだったこともあり、”おれ””の年齢を暴露した最後の1文”の切れ味が鋭いこと・鋭いこと!
そして『おれのことなんて…』のタイトルの含意を、改めて嚙み締めさせられた。

三番手の『この朝を墓標として』(作・斜田章大さん)は、名古屋勤務だった頃の語り手・林揚羽さんの当て書きとのこと。
揚羽さんのじんわり温もりの伝わるソフト・ハスキーボイスが、夜明けを境に入れ替わる働く人たちを暖かく包みこむよう!

最後の『野球部とドライブ』(作・大石晟雄さん)は、話のテンポが しあわせ学級崩壊の本公演のそれに一番近いかなぁ。
昔から見知っている”少年”が唐突に”男性”として意識させられたことへの戸惑いと、自身の心の揺らぎに狼狽える有り様を、大田彩寧さんが熱演。
ブタに真珠の首飾り

ブタに真珠の首飾り

しむじゃっく

新中野ワニズホール ( Waniz Hall )(東京都)

2022/05/12 (木) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/15 (日)

価格3,000円

15日14時半開演の千穐楽の舞台を拝見。

何が正解なのかわからない幾つかのテーマについて、躊躇しながらも、自身の考えを語っていく4人の登場人物。
そして、最も深刻なテーマである、重い障がいを持って生まれた子供への対応につき、4人の中で最も軽率そうな印象の琴水に、最も真理に近い処し方(当事者ではないという認識を持って、応援に徹する)を提案させた脚本の巧みさに感銘!
じっくりと聴かせてもらった75分。

それにしても、今回もそうだが、しむじゃっく 制作・主宰の舞台は、内容(選んだ脚本)が手堅くて、演出に余韻があって、ハズレなしだよなぁ!

ネタバレBOX

【配役】
斉藤美海(後輩に頼られているダンス部の先輩。飲食店のバイトから正社員へ)
…坪和あさ美さん
児玉明日歌(美海の後輩。海外留学と子育て?との両立で悩む)
…竹原名央さん
伊藤涼花(美海のダンス部での後輩。美海の”発言”にわだかまりを抱く)
…南あゆむさん
結城琴水(美海のダンス部での後輩。離婚・再婚を通して、細かいことに悩むのをやめる)
…秋吉アスカさん
衣人館 / 食物園

衣人館 / 食物園

牡丹茶房

ギャラリーLE DECO(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/14 (土)

価格2,500円

「食物園(しょくぶつえん)」14日18時半開演回を拝見。

対人恐怖症から就業はおろか、外食さえもままならず、自室に籠る若菜。
そんな彼女の現状をどこで聞きつけたのか、突然現れた、かってのクラスメイトや区役所職員を装ったブローカーに喰い物にされながらも、漸く他人の役に立ったことで心から満足する…
オスカー・ワイルドの『幸福な王子』を想起させる、悲しくも美しい70分。

【追記】
『幸福な王子』に最後まで寄り添った燕と違って、若菜に近づいたカラスは若菜の…(以下、略)。

ネタバレBOX

【配役】
小倉若菜(独身でマンションに住むも、職を離れたため家賃や公共料金の滞納が続く)
…二ツ森恵美(ふたつもり・めぐみ)さん(『辺獄の葡萄』『ワンダーランド、跡地』以来)
小倉和秀(若菜の兄。メンタルの弱い若菜の将来を案じている)
…坂井宏充(さかい・ひろみつ)さん
高藤(たかとう)哲也(マンションの大家。この3階といい、上の4階といい、事故物件ばかりでお気の毒)
…國枝大介さん
河野直正(渋谷区年金課の職員)
…杉本等さん
生田侑子(渋谷区年金課の職員…ではなく、正体は大金と引き換えに生活困窮者の眼球や臓器を売りさばくブローカー)
…田久保柚香(たくぼ・ゆずか)さん(名刺切れ、髪形、親兄弟への財産差し押さえの虚偽説明…など、徐々に正体がばれていく様が見事)
長谷部律(高校?の頃のクラスメイト。実は新興宗教にはまってしまい、若菜に水を売りつけに来た)
…池島(いけじま)はる香さん
???(シロアリと名付けられた空き巣。住人不在時の留守宅で生活)…赤猫座ちこさん
花柄八景

花柄八景

Mrs.fictions

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/05/12 (木)

価格3,500円

12日19時開演回(80分)を拝見。

駒場東大前に寄席出現!
滑稽噺やSFや師弟の情やらが合わさった80分の一席は、マクラからサゲにいたるまで、一部の隙も無く、常に観客の笑いを誘いつつも、芸事=表現することの愉しさが自然と伝わってくる傑作だった。
終演時、出演者一同打ち揃っての挨拶に、観客席から文字通り、万雷の拍手が沸き起こったのも頷ける、実に得難い貴重な時間を過ごせた。

ネタバレBOX

【配役】
花柄花壇(落語界の大御所だったが、AIとの落語対決で完敗し、一門は離散、人間の噺家が演じる落語界の衰退を招いた)
…岡野康弘さん(相変わらず、凄い役者さんだよなぁ!)
プラン太(花柄一門の元・前座。今はブラック企業の訪問販売員に身を落とすも、実は落語への情熱が…)
…ぐんぴぃさん
鉢(幽霊が出ると噂の花壇の古家に侵入も、いつの間にか花壇の弟子となったパンクロッカー)
…今村圭佑さん
苗(常にいがみ合っているも実は鉢のカノジョ。勢いで花壇の弟子に)
…永田佑衣さん(今回も”投げっぱなしジャーマン”な人物を好演)
燐(花壇師匠が橋の下から拾って来た不思議少女。季節外れの花を取ってくる!という伏線からみて、この世のヒトじゃない?)
…前田悠雅さん(今回、一番の収穫。良い役者さんになりそう)
衣人館 / 食物園

衣人館 / 食物園

牡丹茶房

ギャラリーLE DECO(東京都)

2022/05/11 (水) ~ 2022/05/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/11 (水)

価格3,000円

11日18時半開演の「衣人館」初日舞台。

僅かに捻れたヴァイオリンの弦が、両端から締め上げられていくうちに、不調和音の悲鳴をあげていくような70分。
そのあまりに"強迫性障害"な展開に、終演後、主演のあの方に「大丈夫⁉︎」と思わず声をかけたくなった(注.コロナ禍の今、勿論、声かけは厳禁です)。
観るヒトによっては、精神的にかなりヘビーな内容の芝居かもしれない。

ネタバレBOX

【配役】
土井江里花(自身で”かわいい”サロンを主宰するも、現実は…)
…石澤希代子さん(ストレスフルな役柄を力演)
土井典明(江里花の弟。放浪癖あれど、姉と違い、現実社会とも折り合いをつける柔軟性はある)
…飯智一達(いいとも・かずと)さん
水森ドロシー(江里花が通っていたサロンの先生。痴ほう症の進行から、素の「よこい・たかこ」に戻りつつあるも、かってサロンを追放された江里花の先行きを案じている)
…丸本陽子さん
トト(ドロシーの従者…実は「よこい・たかこ」の息子。いつまでもドロシーを慕う江里花に迷惑している)
…稲葉葉一さん
高藤(たかとう)麻未(江里花の住むマンションのオーナー)
…丸山夏歩(まるやま・なつほ)さん
八乙女咲月(やおとめ・さつき。ごっついカラダ・気さくな性格の警察官)
…笹井雄吾(ささい・ゆうご)さん
「シロアリ」と呼ばれる女
…赤猫座ちこさん
春夏秋冬

春夏秋冬

世田谷シルク

座・高円寺1(東京都)

2022/04/20 (水) ~ 2022/04/24 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/04/24 (日)

価格2,500円

“おわら風の盆”をモチーフに、 四季に重ねた女性の一生を、モノローグと創作舞踊で表現した97分。
拝見しているうちに、会場の座・高円寺1に居合わせなかったことへの悔しさが募るばかりだった。

板の上の二人と三人そして一人

板の上の二人と三人そして一人

映像劇団テンアンツ

小劇場B1(東京都)

2022/04/22 (金) ~ 2022/05/05 (木)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2022/05/01 (日)

価格5,900円

1日12時半開演の松チーム回を拝見。

でっ、事前のストーリー案内から予想していた以上に、(私見だが)ベタな展開に手が合わず
更に、ああいったやり方での笑いの取り方も好みではなかったため
前半90分を終えたところで退席させてもらった。
ということで、あくまで個人的嗜好に合わなかったためだけの低評価ゆえ、今回は、☆評価は遠慮させて頂く。

時々展覧会

時々展覧会

時々自動

元映画館(東京都)

2022/04/28 (木) ~ 2022/05/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/04/30 (土)

価格2,700円

30日18時開演回を、おかわり!

開演前に展示物を一通り目にして、開演後は二度目なので最早驚きはないものの、皆さんのパフォーマンスを、しっかりと味わうことが出来た。

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