1
誰も見たことのない場所2015
ワンツーワークス
自死を選んだ人や家族、関係者と真摯に向き合って作り上げた作品。きっと台詞化されなかった人々の思いも背負っての舞台だったのだろう。ワンツーワークスならではの舞台だった。
2
cocoon
マームとジプシー
シンプルリな舞台、衣装でリフレインされる動きが積み重ねられるにしたがって、沖縄戦に従軍された少女たちの無念・無残さが表現された秀逸な作品だった。
3
明日、戦場に行く
非戦を選ぶ演劇人の会
リーディング公演でこれほど引き込まれたことはなかった。非常にたくさんの資料にあったって書かれた篠原久美子の脚本、永井愛の演出、錚々たる出演者。深いことを、易しく、面白く勉強させてもらい感激したのでTシャツまで買ってしまった。
4
イチエフ・プレイズ
ワンツーワークス
「ジレンマジレンマ」の直球より、お茶の間のおしゃべりを通して原発の恐怖を描く「恐怖が始まる」の方が好みだ。重いテーマを時に笑いを交えながら作品化するワンツーワークスを応援していきたい。
5
ライン(国境)の向こう【ご来場ありがとうございました!次回は秋!!】
劇団チョコレートケーキ
前から観たいと思っていた劇団だが、近藤芳正とのコラボのせいか、予想に反して肩ひじ張らずに観ることができた(兵士が豹変し銃を向ける場面は緊張したが)。実力のある俳優を揃え、コスパも最高。
南北分断を経験しなかった日本ではあるが、アメリカの属国として沖縄に犠牲を強いている現状を思った。
6
バグダッドの兵士たち
ピープルシアター
工事現場の足場のようなパイプに囲われた舞台。そこで役者が行うハードなエクササイズ。しかし、戦場の過酷さは肉体だけでなく精神をも蝕む…。映像と相まって戦争の悲惨さをリアルに緊迫感をもって表現した。
7
悲しみよ、消えないでくれ
モダンスイマーズ
親しい人を裏切ったり、情けない登場人物が多いが、これもまた人間かと思わされる。山小屋の主人でんでんの怒りと寂しさに共感。
8
十二人の怒れる男たち
俳優座劇場
映画や舞台でパロディは観ていたのでストーリーは承知していたが、舞台は初見。しかし、俳優の力量もあって、引き込まれた。
9
ウィンズロウ・ボーイ
新国立劇場
冤罪を晴らすというのは大変なことなのだ。生活も時間も費やして、息子(弟)を信じ続けた家族に心打たれるが、時にユーモアを交えた演出にも拍手。