mistaの観てきた!クチコミ一覧

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IMG_antigone_copycopycopycopy.ply (あるいは暴力による無意味な無のための   新しい音楽のための暴力)

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お布団

アトリエ春風舎(東京都)

2019/10/31 (木) ~ 2019/11/04 (月)公演終了

満足度★★★★★

手塚治虫のような藤子F不二雄SF短編集のような沼正三のような…個人的に凄い好きな作品だった
ひたすら語られていくアンティゴーネの物語
それはいつしかSFのような膨れていく世界、どこまでも想像も広がって
倫理や感情論だったり宗教的哲学だったりを僕の中に生み出していく
自分を失っていく過程を経験させられて
100万人殺せば英雄じゃないけど、痛みも非道も苦しみも
1人のものじゃなくなればそれは個人にとっての意味を無くしていって
そういった普遍の上に今僕らは暮らしているのだなと
地続きに作品が客席の僕の足元に繋がってくる感覚があった

MONSTERS INTRODUCT

MONSTERS INTRODUCT

SoloSoloProject

キーノートシアター(東京都)

2019/10/30 (水) ~ 2019/11/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

これはザ・こわっぱちゃん家
しっかりした大人たちがいて、真面目にでもどうしようもない現実があって、それでいて決して光がないわけじゃ無い物語
何もかもが杞憂で、とてもとても良い作品だった
メイクしてたから泣くのめちゃ我慢した
主演の加藤さんが素晴らしかった
トクダさんの世界をよく分かってる演技で感情を開かれて閉じ込められた
じっぽママなど主要人物の役者さんはみんな素晴らしかった

モザンビークス熱情!

モザンビークス熱情!

ハイバネカナタ

シアター711(東京都)

2019/10/31 (木) ~ 2019/11/04 (月)公演終了

満足度★★

無駄も含めて、とにかく着想を詰め込みまくった作品
なので場面によって雰囲気や流れなどが一定せずコロコロ動く感じ
落ち着いてきた中盤以降は物語として、良い器の大きさを持っていた
無駄なやり取りを削ればもっと良いのになあと
上演時間の長さから見るに、要は何が面白いかわからないか、観客がどこを面白がるかわかっていないで作ってるんだろうなと
前説とか滑りまくってるのに改良せずに毎回同じようなことやっていたみたいだし、結局はそれは内輪受けと同じで自分たちが楽しめれば良いということだと思う
もっと観客を見て作品を作りましょう

かわいいチャージ’19

かわいいチャージ’19

人間嫌い

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2019/11/01 (金) ~ 2019/11/04 (月)公演終了

満足度★★★★

とりあえず推し(二宮咲さん)が最高だったので愛を語らせて!
感情を人にぶつける役なのだけど、決して感情を当たり散らかす演技はしなくて
きちっと相手を見て強弱つけていて
言葉ってのが外にも内にも響くことを知っているなと
そして物語をいつの間にか背負っている
この作品のヒロインは間違いなく二宮さん
投げかけるテーマは単純だけど
その葛藤が、心の内が伝わってきて完全に泣かされてしまった
本当に声も顔も身体も、役者としての全てを使って舞台に波を立たせて、その振動に見ているこちらの感情が揺さぶられた
やっぱり僕の推しは最強の役者で最高に可愛い人

初演より登場人物が一名増えて、日替わりの彼氏役も登場する再演版
個人的には今回の作品の方がより良い作品になっていたと思う
特に店長の妹が作品の真ん中よりにいることで
他のキャラそれぞれの「かわいい」の輪郭が見えやすくなったと思う

たそかれ。

たそかれ。

KUROGOKU

中板橋 新生館スタジオ(東京都)

2019/10/30 (水) ~ 2019/11/03 (日)公演終了

満足度★★★

悪意のあるシュールコメディ
いくつかのシーン、完全に笑わされてしまった
こういう不条理な内容のコメディは下手に笑わそうと声を張ったりせずに、あくまで話しかける相手ありきで朴訥な演技が必要で、それができてる役者と出来てない役者がいたかな
笑い部分のオチは好きだった

ナイゲン 暴力団版

ナイゲン 暴力団版

日本のラジオ

王子小劇場(東京都)

2019/10/23 (水) ~ 2019/10/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

ナイゲンだった!
ナイゲンじゃないんだけどナイゲンで
ヤクザモノなんだけどナイゲンで
とにかく面白かった
ナイゲン知ってるとくすぐられるワードが沢山あって
ワードとか人間関係とか
聖書が聖おにいさんになったくらいの関係性で散りばめられてた
何が良いって、登場人物それぞれがそれぞれの格好良さを持ってるんだよね
物語の為に作られた人格じゃなくて、作中では見えない時間や場所で培われた事が想像できる太い人格があって
その人格がぶつかり合って物語が作られている
だから現実で聞く事がない台詞が現実を掴みながらも格好良い

mark(X)infinity:まーくえっくすいんふぃにてぃ

mark(X)infinity:まーくえっくすいんふぃにてぃ

劇団鋼鉄村松

コフレリオ 新宿シアター(東京都)

2019/10/23 (水) ~ 2019/10/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

いやぁめちゃめちゃ面白くて笑った!!!
ずっとバカバカしくて、くだらなくて、ベタでハチャメチャなのに
ちゃんと太い物語があって、間違って感動しそうになっちゃったりして
エプシイ役の小山さんがもう完璧なヒロインで
わかりやすいがゆえにのめり込んでしまう

調和と服毒

調和と服毒

Ammo

上野ストアハウス(東京都)

2019/10/17 (木) ~ 2019/10/22 (火)公演終了

満足度★★★★★

芸術に関する話かと思ったら
ルネッサンス版ナイゲンだった(語弊)
美に対する議論、神と対峙する個人、それはまさに歴史の転換点
導入の新人の視点から
女性の視点、美に対する考え方の視点と
観客を巧みに誘導する演出が素晴らしい
高木さんは親方であり軍人だった笑

人は何をもって美しいものを美しいと思うのか
価値としては時代とともに移り変わり
感情としては人の中にずっとある
それを、えぐりだして、あぶりだす
美しいは汚くて、汚くて美しい
神なき時代に生きる僕たちはどれだけ罪深いのだろう
美しさを所有する僕たち

息を止めるピノキオ

息を止めるピノキオ

filamentz

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2019/10/18 (金) ~ 2019/10/23 (水)公演終了

満足度★★★★

いつまでも赤ん坊ではいられない
自我が目覚めればわがままも言うし喧嘩もする
2つの目の穴から見える景色をぼんやりと自分以外だと認識する
認識というのは自分以外の誰かが在ってのこと
そう思ってあなたの元に飛び立っていく
巣立った後の巣には何も残っていない

じゅうごの春

じゅうごの春

やみ・あがりシアター

アトリエファンファーレ東池袋(東京都)

2019/10/17 (木) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

スターターピストルの号砲で物語は走り出して
笑顔も見せながらゆるゆると走って
ランナーズハイになって
突然剣の舞のようにテンポアップさせられて息を切らして
ゴールテープの無い物語はぐるぐると回って
この物語を終わらせるには犠牲が必要なんだって気付く
情緒を揺さぶられる作品は好き
笑わされてこんな雰囲気かと思ってたら
展開は回ってどんどん引き込まれて
夢中になってしまっていた
大和田さんの前半、萌キャラかよ!って思ってしまった
相変わらずの声の残り方、物語を進める、保存する、再開する、運べる役者

ナイゲン

ナイゲン

果報プロデュース

王子小劇場(東京都)

2019/10/16 (水) ~ 2019/10/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

王子だけどアクトスペースや机の間隔は狭め
そのせいか一部台詞の割り振りを変えて基本的に近いところでのやりとり多めになっていた
要所の取らなければいけない笑は確実に取ってた
真面目に上手いナイゲンという感じ
今日のだと、ナイゲン2018千秋楽を100点とすると85点という感じ
海の~とアイス~が良かった。ハワイ庵は上手かった。Iは~とおばかも良かったけど声が掠れてて音声大きめの部分が抑えられてて勿体なかった
放尿のくだりでの海の~とアイス~の演技力の無駄遣い感が好き
おばかの野球部似合う
Iは~はIQの低い一直線バカという感じで新しい
田久保監査はお役所監査という感じで有無を言わさぬ感
冨坂さん演出の正統派という感じでナレーションみたいな良い声
問題のくだりの「誰だ?誰だ?」となってるところ笑った。あれこそ田久保さんが監査をやる意味だなと
序盤のスピードが無い部分をどさまわりと花鳥風月で上手く軽さを付けていた
目崎さんの花鳥は受けとめるツッコミが上手い、本座組のツッコミエース
1時間のネタは新しいなと(エコーも)
議長は緩急が良かった
今日は台詞入るタイミングがズレてたとこ多かったので次回に期待
ナイゲンという作品は単体の公演ではなくて
「南国~」の言い方はナイゲン2017発だし
「一月に一人!?」はナイゲン2018の演出
おばかの手回しはナイゲン浅草だし
それこそナイゲン2012などから良いものが受け継がれた秘伝のタレのようでいて常に最新の作品
生き続け進化する作品

不発する惑星

不発する惑星

劇団子供鉅人

Vacant(東京都)

2019/10/15 (火) ~ 2019/10/21 (月)公演終了

満足度★★★★

オルゴールのように舞台周る、ハンドルを回して何度も繰り返す
役者は濃くてどろどろに粘りのあるスープのようにかき混ざる
不協和音のようなのに正しく旋律する
これは爆発を求める作品 現実はいつだって不発

アイトシタイ

アイトシタイ

フィグス

スタジオ空洞(東京都)

2019/10/12 (土) ~ 2019/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★

なかなか面白い脚本と良い演出
やや現実的な世界の大人計画みたいなイメージ
相変わらずこの劇団の言葉というのは、今この現在の言葉であり、今見る意味のある作品だなと思う
蓮尾さんはユニークな役者さんだな
主宰の山田さんと共に変わっていく劇団の歩き進む作品

ホテル・ミラクル7

ホテル・ミラクル7

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2019/10/04 (金) ~ 2019/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

4作品で155分という長さだったけど、それに見合う面白さだった
1番好きだったのは4本目の「よるをこめて」で役者3人とも素晴らしかった
セックスレスやEDのような要素は最近他の舞台でも見たのだけど、本来はこれくらいの密度で調理すべきデリケートな題材

「Pの終活」
東尾さんは見る度に艶やかになっていく
客席が引くほどの下ネタもありながら、何かその場の楽しさに腰を撫でられるような作品
愛の歯止めがないと、それはどこまでも止まらずにどこまでも
こういう話には珍しく、にわか悟りな大人がいないのが良い作品

「光に集まった虫たち」
寓話的なファンタジー
何もかも現実的なのに非現実的なそれを簡単に受けて馴染んでしまう舞台上
生まれる時から僕らは光をめざして
光り輝くものに憧れて
光を受けてその色を変えていく
そんなものの仲間だ僕らは
好きで好きじゃないあなたとの違いもそんなものだ

「48 MASTER KAZUYA」
とにかくくだらない下ネタ満載の超くだらない馬鹿馬鹿しい作品
論理的に組み立てられた構成ではあるんだけど、やりきっていることでとにかく頭の悪そうな感じが出てきていて、振り切った部分に笑いが上手く生まれている
いやあ本当に馬鹿だわこれは笑

「よるをこめて」
好きというものには、「恋愛的嗜好」と「性的嗜好」というものがあって
恋愛的に好きだからと言って必ずしも性的にも好きかどうかは限らない
両方の嗜好が同じ対象に向かうのが幸せかもしれないが、そうでない場合もある。いや、実はその方が多いのではないか?
そんな掛け算のような組み合わせ
両思いというものの中にはそんなものが詰まっているのだ
願うことはきっと罪でもわがままでもない
ロマンティックはあなたにしか向かわないと言っても
自分以外の人間と分かり合える気もしない
究極のナルシシズムと裏合わせで誰かを好きになっているのかもしれない

ワーニャ伯父さん

ワーニャ伯父さん

都市雄classicS

アトリエ春風舎(東京都)

2019/10/04 (金) ~ 2019/10/07 (月)公演終了

満足度★★★★

戯曲も背景に流れる音楽のようにすらすらと走り去り
見るものの為の音になっている
人生はいわば歌詞の出ないカラオケ、台詞が書き込まれていない台本の読み合わせ
雰囲気に合わせてそれなりの言葉を発してみるだけ
採点結果が怖いね
意外にちゃんとワーニャ伯父さんだった
はめ込まれた世界で役割を全うすることと、自分を誰かが世界が作り上げているということ
着地点のソーニャの諦念は森鴎外の高瀬舟の如く
先があるからみんな我慢を続けているのかもしれない

体温

体温

白米少女

オメガ東京(東京都)

2019/10/03 (木) ~ 2019/10/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

めちゃめちゃ面白かった!これ凄い好き!
モノローグが多用される群像劇なんだけど、心情がわかるからこその心地よさとか面白さが上手く活かされていた
それぞれの向かう面がそこにあり、人と人との接続詞とでも言うものに溢れる舞台
こんだけ心地よい作品見たのは久しぶり
人と出会って興味を持って、人を好きになって
好きになった人がその好きの全てであって、その容姿だったり性格というものはあとから付いてくる付属品のようなもので
今ぼくが好みだと思っているアレコレはきっといつかの誰かの付属品に過ぎないのだろうなと
後付けで世界を好きになる

ゆうめい『姿』

ゆうめい『姿』

ゆうめい

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2019/10/04 (金) ~ 2019/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★

ぼくも昔、両親や祖母の喧嘩の声が響く夜中、布団にくるまって自分の世界を夢に広げて時間が過ぎるのを待っていた
でもみんな良い人だったし良い人であるのだ
じんわりと頭に震えが走る
舞台が動くように誰かへの感情も動く
夜を過ぎて吐き出しそうだった思いが少し背中をつねられた

終わりゆくなめなめ

終わりゆくなめなめ

南京豆NAMENAME

エリア543(東京都)

2019/10/03 (木) ~ 2019/10/06 (日)公演終了

満足度★★

4本の短編集
1本目~3本目はそれぞれの面白さがあったが4本目は個人的には最悪の作品だった

1本目はよくある恋愛物語を他の要素に見立てたものだったがそれがうまくハマっていて一番笑いも多かった
2本目はホテルミラクルで上演されていそうな作品。全体的な雰囲気も好みで一番この劇団に合っているなとも思った。ただ、ちょっと途中の展開が雑でそこを丁寧にしてほしかった
3本目は、他の話でもそうなんだけど大声を安易に使うべきではないなと思う。個人的にこの劇団の作品にはキャラ芝居とか安易なギャグは似合わないなと思った
終盤の会話的な部分はなかなか良かった。
4本目は個人的には最悪の作品。主人公の抱えている問題が「病院行け!」で解決してしまうのでもやもやしたまま話が進む。また主人公の最悪な性格も意図を持ってやっていたのはわかるがそれを見させられる時間が長いしキツかった。病気的なものは軽く扱うべきでない

『わたしはザリガニになりたい』

『わたしはザリガニになりたい』

美貴ヲの劇

スタジオ空洞(東京都)

2019/10/02 (水) ~ 2019/10/06 (日)公演終了

満足度★★★★

目新しさの代わりにその型の一つ一つを強めて、様式美とも言えるスタイルを完成させつつあるのかな
まぁ要は三森さんが幸せな女性になれる世界を毎回探し求めている平行舞台世界とも言えるし
内側を向いたネタとも言えるけど今回も面白くて笑った

病室

病室

劇団普通

スタジオ空洞(東京都)

2019/09/24 (火) ~ 2019/09/29 (日)公演終了

満足度★★★★

小さい頃祖父母や親戚のおじさんたちに囲まれて
飛び交う乱雑な言葉や怒鳴り声、繰り返される進まない話題
そんな空気を苦笑しつつも懐かしくも思い居心地も良かった不思議
そんな時代からやがて行き着く先の病室
自分はどれだけ背負ってるのだろう、ああこれ以上背負うのは嫌だなあ

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