ハウザーの観てきた!クチコミ一覧

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ここにいる!?

ここにいる!?

BIG MOUTH CHICKEN

劇場MOMO(東京都)

2015/01/27 (火) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

繋がりを感じる作品 (Aチーム観劇)
初観劇の劇団さんで、あらすじからミステリアスな舞台かと思っていたが、良い意味で違った(笑)
随所に笑いの小ネタが詰め込まれており、コメディ的な作品にもなっているが、話の筋は大変しっかりしており、楽しめた。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

オープニングはミステリアスな感じで始まるが、すぐにコメディ部分が顔を出し、笑いの起きる舞台となった。
正直、笑いのネタのクオリティは決して高くない気もしたが、毎回少しづつ内容が異なるのか、共演の役者さん達も笑われており、緩い感じで楽しめる。
また音響と照明がより華を添えていた。

それとは、逆に話の方は、死分、魔子、悪子、鈴木達の霊界?の関係性と霊児とその周りの霊達の関係性など、言葉とは裏腹に繋がりを感じさせる部分が多く、観ていて応援したくなる。
ラストに明かされる事実等も含め、大変面白い脚本だと思った。
(各人物の、その後も良い感じでした。)

役者さん達も、魅力的で実力も兼ね備えた役者さん達が揃っていた為、各人物のキャラも立っていた。
今回Aチームの観劇であったが、Bチームも観てみたいと思えた。
(都合がつかず、観れませんが・・・。)

次回公演も観てみたいと思う舞台でした。
『鬼切丸』再演

『鬼切丸』再演

タンバリンステージ

あうるすぽっと(東京都)

2015/01/24 (土) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★★

殺陣を楽しむ
若い役者陣が、迫力の殺陣を魅せる舞台。
原作などを知らなくても、分かりやすい内容で楽しめる。
以下公演中なので、ネタバレで。

ネタバレBOX

とにかく殺陣が多く、純粋に殺陣を楽しめる舞台。
また、所々に笑いの要素を取り入れ、観客を楽しませる演出も多い。
ただ、登場人物達の想いや苦しみ等は、役者陣がまだ若いせいか、今一つ伝わりにくい感じであった。
だが、かなりの練習を積んだであろう殺陣は見事で、分かりやすい話からも、
あまり深く考えずに殺陣を楽しむのが良いと思う。
観客席の通路にも役者さんが度々現れ、イケメン好きな方には特にオススメかも(笑)

個人的には、吉田宗洋さんが演技、殺陣(錫杖の)共に目を引いた、流石。
夜と森のミュンヒハウゼン

夜と森のミュンヒハウゼン

サスペンデッズ

吉祥寺シアター(東京都)

2015/01/24 (土) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★★

幻想的な世界
舞台上は森をイメージした木と落ち葉そして机と2つの椅子だけ。
この上で現代と幻想的な森の舞台を交互に組み合わせる。
少し難解な、個人個人で捉え方が異なる作品。
公演中なので、以下ネタバレで。

ネタバレBOX

まず、現代では病院を舞台に看護婦とその担当患者の父親との不倫を軸に描かれている。一方、幻想的な森では病気の少女と動物達(少女の前では擬人化して)生活しているが、その森の秩序が崩れていく様が描かれていく。
この2つの世界が看護婦が森に立ち入る事により、つながりより幻想的な世界観を醸し出している。
ラストに少女にまつわる事実が明らかになるが、森の世界が幻想なのか?人の心が作り出しものか?ではそれは誰の?(人ではないかもしれない)等、観劇後に色々と考えられ、個人により見解が異なる舞台に思えた。

役者さんは、この2つの世界でそれぞれの役(2役)を演じられる方が多く、
それを見事に演じられ、また2つの役柄が世界観での共通点もあり、それも見どころかと思えた。
個人的には、サキ役の地村瑞穂さん、アユミ役の石村みかさん、そして金田役の白洲本樹さんが印象深かったです。

別作品も見てみたいと思う劇団さんであり、役者さんでした。


鬼のぬけがら

鬼のぬけがら

ナイスコンプレックス

OFF OFFシアター(東京都)

2015/01/21 (水) ~ 2015/01/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

忘れてはいけない話
当初予定にはない、追加公演の朝10時の回を観劇。久しぶりに午前中の観劇をしたが、観れてとても良い作品であった。
あらすじからは、昔話に何かテーマを持たせる作品かと考えていたが、良い意味で裏切られた作品でした。
以下、ネタバレで。

ネタバレBOX

昔話を織り込んでいるが、現代劇。それも、3.11の震災をテーマに震災直後に起こった現場での出来事を現在から回想を交えて語る話で、親子、同級生、夫婦等の個人間、また被災者、ボランティア、それを報道する側等、それぞれの考えや立場を交えて、内面をえぐるようなシーンも多く、苦しくもなった。
正直、震災地に知人もおらず、震災での影響などほとんど無かった関東住まいの私には、気づかずに風化してしまう震災を思い起こさせてくれた舞台でもあった。人はその場面や立場になってみないとどうなるか分からず、またどれが正解なのかも分からないのだと改めて思った。
まずは、この脚本の素晴らしさに感嘆させられました。

役者さんは、おぼんろの末原さんが役柄的にも注目されがちですが、他の方たちも大変魅力的な方が多く、皆さん熱演でした。

また是非観てみたいと思う作品でした。



雪のくれた時間

雪のくれた時間

メガバックスコレクション

キーノートシアター(東京都)

2015/01/17 (土) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★

優しい時間でしたが・・・音響が。
雪により、身動きの取れなくなった10人の男女が織りなす優しい時間。大きな起伏がある訳ではないが、淡々と様々な問題を抱えている日常的で、誰にでも起こりそうなお話。それだけに、役者さんの演技力が試される舞台でしたが・・・。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

昨年観劇させて頂いた「HOTEL CALL AT」が面白く、今回期待しておりましたが少し残念な観劇でした。
ですので、少し厳しめに感想書かせて頂きます。

まず、10人の登場人物に特に主人公はいない舞台でした。(強いて言えばという方はおりますが。) それが、現実的とは思いますが、今回は軸になるような方がいればと思ってしまいました。というのも、各エピソードがあまり強くなく、どの人物にも感情移入しにくかったです。
役者さんも皆さん熱演とは思いますが、演技力に差異が見受けられ、どうしても観ていて集中力を欠いてしまう場面がありました。
杉山夫妻は、流石の演技と思いました。

そして今回、特に気になったのはオープニング、中間そしてクライマックスで各人物が交代で心情や思いを話すシーンがあるのですが、その時の曲の音響が大きすぎてセリフが聞き取りにくかったです。本来、観客に訴えかける大事なシーンなのだと思いますが、これでは効果も半減でしょう。
大きな劇場ではなく、そして大きな音響を必要としないこの物語に、何故?と思ってしまいました。



マナナン・マクリルの羅針盤 再演 2015

マナナン・マクリルの羅針盤 再演 2015

劇団ショウダウン

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2015/01/15 (木) ~ 2015/01/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

続けて観たら (同日2回目の観劇)
2時間の一人芝居を17日は3公演行われている。
当日、2回目の公演である15時の回を観劇し、次の19時30分の回も観劇させて頂いた。
京都の劇団さんであり、大阪を主に公演されているので観る機会もあまりないので、観れる時にという思いと、どう考えても疲労がある林 遊眠さんの演技はどう変わっているのか的な天邪鬼的な思いももあり、当初の予定通りの観劇です。
公演中なので以下ネタバレで。

ネタバレBOX

公演内容等については、1回目の「観てきた」に書いた通りです。

さて、同日2回目の観劇ですが、・・・・・脱帽でした!
確かに少し、言い間違えや言いよどみが増えていたような気もします。
(黒髪と黒ヒゲ、間違えやすいよね(笑))
ただ、初演時も思いましたが、それは些細な事だと思える圧巻の一人芝居でした。初演も観劇し、同日数時間前に観劇したのに、物語に惹き込まれます。面白いものは何度見ても面白いのだと。

前の回のアフタートークで主宰のナツメさんが映画が好きでエンタメ的な作品を演劇でというような話をされておりました。私も、映画・舞台共に好きです。映画では、言い間違い等はありませんが、それは舞台の致命的な欠点にはなりえません。ライブであり、それを補って余りある物を魅せてくれれば良いのではと思いますので。中には、あまりに稚拙な舞台もありますが・・・。
本作品は、間違いなく前者でした。

2回目の投稿ですので、特に好きなシーンと気になった点を1つづつ。

好きなシーン:勿論多々ありますが、クライマックスのシーンでベラミーが海中に落ちるシーンがあります。そのシーンで横たわるのですが、その際の手と脚の動きが実に見事で、海中での動きがとても伝わりました。
このシーンに代表されるように、観客は見えない物を魅させられているのかと思います。

気になった点:私の見落としかもしれませんが、「羅針盤の妖精」と問いかけていたのに、一度会話してから「モリガン」と呼ぶようになりました。名前って言ったのでしたっけ? 細かくてすいません。



マナナン・マクリルの羅針盤 再演 2015

マナナン・マクリルの羅針盤 再演 2015

劇団ショウダウン

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2015/01/15 (木) ~ 2015/01/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

圧巻の一人芝居
昨年も観劇して、早くも再演との事で期待して観劇。
結果は期待通り、非常に面白かった!
あいかわらずの2時間の一人芝居、ただただ感嘆です。
公演中なので、以下ネタバレで。

ネタバレBOX

演出面が初演時より少し変わっていて、より分かりやすい感じかと思いました。細かい点もいくつか変わっていて、初演と違う点をみつける楽しみもありましたし。
そして、何といっても老若男女を声色と動作で演じ分け、そして目線で相手を想像させる所は、あいかわらず素晴らしい。
また、手の動きで建物や道具を表す様も以前にも増して見応えがありました。それを補助する音響や照明なども、増えてよりマッチした点もあるかと思います。
あまり一人芝居を観てはいませんが、観た中では一番好きな作品であり、そして一番好きな女優さんです。

途中、宴会のシーンで現実に引き戻される場面があります。
初演時は、アドリブで休憩?と思いましたが、演出でしたね。
このシーンは、それまで見事に色々な役を演じられていた、林 遊眠さんが
素に近いような少しぎこちない演技をされ、個人的には微笑ましい場面に映りました。この後の、クライマックス前という事もあり、嵐の前の静けさともいえるシーンかと思います。
ウイダー in 食料に続き、ドラゴンの角をすりつぶした食料も登場し、この場面も進化しておりました(笑)

京都の劇団さんで主に大阪で公演されておりますが、東京でも次回9月に一人芝居ではない上演をされるとの事でこちらも今から楽しみです。










Sの悲劇【全日程終了致しました。ご来場有難うございました!】

Sの悲劇【全日程終了致しました。ご来場有難うございました!】

Sun-mallstudio produce

サンモールスタジオ(東京都)

2015/01/07 (水) ~ 2015/01/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

本格ミステリーを堪能
久しぶりに、演劇で本格ミステリーを堪能させて頂いた。
重厚な話ではあったが、途中笑いの要素も多く、推理以外も楽しめる。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

伏線を張っていた部分も多く(オープニングの無声会話等)、観劇後にも色々と考え楽しめました。
ラストで2転、3転するシーンは非常に展開が早く、最後まで犯人は分かりませんでした。(個人的には、犯人があの人だと、本事件前にいくらなんでも気づくのではとも思いましたが・・・。)

また各役者さんは、非常に演技力が高い方が多く良かったです。
ミステリー作品には、特に演技力が求められると思いますので。

みまさんの劇中の歌も想像以上でしたし、美津乃さんの贅沢な起用法も
良かったです。

非常に重厚で楽しい本格ミステリー作品を堪能させて頂きました。


Break a Leg!!

Break a Leg!!

劇団禄盟漢

シアターシャイン(東京都)

2015/01/10 (土) ~ 2015/01/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

笑いと感動
アクシデントがアクシデントを呼ぶドタバタコメディ。だが、劇団の熱い想いも
加わり、笑いの中にも感動的でもありました。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

まず、脚本が面白い! あちこちにある伏線を少し強引でもありましたが、
上手く繋ぎ合わせラストに繋げるあたりが見事でした。
多くのシーンで笑わせてもらったが、公演を続けようとする舞台監督の熱い想いとそれに賛同していく他の関係者の想いには、ありがちな光景とは思いながらも、すごく感動的でもありました。
この劇中での劇団「灯の車」も応援したくなりました(笑)

各役者さんも魅力的で、舞台下での声だけの演技も面白く、舞台の使い方も
楽しめました。
初観劇の劇団さんでしたが、次回公演も楽しみです。

個人的に、2015年の初観劇でしたが、良い作品が観れました!
「あいのおはなし」

「あいのおはなし」

Succeed Project

博品館劇場(東京都)

2014/12/27 (土) ~ 2014/12/30 (火)公演終了

満足度★★★★★

心温かくなれるミュージカル
タイトル通りの真っ直ぐな、観劇後に優しくなれるミュージカル。
ストーリーは説明通りの直球な話でしたが、それでも心揺さぶられるのは、役者さんの演技力か、優しい歌詞の歌声か、それとも・・・。
いずれにせよ、今年最後の観劇は、観て心温かくなれる作品でした。
それにしても、良い歌多かったな。

くれない博徒

くれない博徒

蜂寅企画

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2014/12/25 (木) ~ 2014/12/28 (日)公演終了

満足度★★★★

任侠時代劇の王道
昨今あまり見かけなくなった任侠時代劇。時代劇が好きなので娯楽作品として、個人的に楽しめた。公演中なので、以下ネタバレで。

ネタバレBOX

任侠、敵討ち、博打、イカサマ、隠し財産、夫婦愛、親子愛、八州見回り等等、時代劇の王道的な要素を盛り込んだ娯楽作品。
ストーリー的にはあまり意外性はないが、それは本作品に求めているものではなく、純粋に楽しめる作品。
気楽に楽しめ、気づいたら2時間の大作。開演前の挨拶で演出家の中尾さんが挨拶されていたが、まだお若く良い意味で本作品の演出家とは思えなかった。
脇を固める役者さんが上手く目についた。特に火渡安治郎役の小川信太郎さんが大親分と父親の顔がみれ良かった。
そのせいか、何人かは任侠物にしては少し線の細さが気になってしまった。


ジャングル ~柔和なジャングルの猛者~

ジャングル ~柔和なジャングルの猛者~

IQ5000

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2014/12/19 (金) ~ 2014/12/22 (月)公演終了

満足度★★★★★

見えない小道具に魅せられる。
初観劇の劇団さんでしたが、良い意味で驚きました。
まず、脚本が面白い!時事ネタや世界情勢、現代社会の問題点など風刺的に捉えられているが、笑いの要素も多いので重くなりすぎず見ていて楽しい。そして役者さん達が皆さん熱演で、複数の役を演じられているが、その演出を含めお見事でした。
公演中なので、以下ネタバレで。

ネタバレBOX

舞台上には、ほとんど何もなく、いくつかの四角い箱だけ。ですが、その箱しか使わずに、役者さんの動きや視線だけで多くの小道具を魅せてくれる。
カヌー(カノア)、食べ物、銃器、木の枝や蔦、そしてヘリコプターまで。
余談ですが、帝劇のミス・サイゴンで実物大のヘリコプターを見て楽しみましたが、個人的にはこちらのヘリの方が好きですね(笑)

ジャングルの各部族も魅力的で、特にサル族がお気に入りでした。手の動きで魅せるスピード感が良いですね。
ピダハーンの「チュウィッチュ」(合ってるかな?)のシーンはとても好きです。

次回以降も是非観たい劇団さんで、本作品が観れて良かったです。
この橋、渡るべからズ

この橋、渡るべからズ

東京パイクリート

劇場MOMO(東京都)

2014/12/10 (水) ~ 2014/12/14 (日)公演終了

満足度★★★★

気楽に楽しめるコメディ。
気楽に楽しめるコメディでした。
大笑いというよりも、クスッと笑うシーンが多く、あちこちに小ネタが散りばめれている作品でした。ついニヤニヤしてしまうシーンが多かったです。

当日パンフの役名も素敵で分かりやすかったです。作品中では、本当の役名もあるのですがね(笑)

話は有名な一休さんのとんち話でしたが、他のとんち話も是非観てみたいと思いました。この一休さんは、とんちが苦手ですが。

役者さんはそれぞれ魅力的でしたが、個人的にはバーバリーの加藤玲子さんが、話されていないシーンの表情や動きが大変上手く、印象に残りました。

花と魚(劇作家協会プログラム)

花と魚(劇作家協会プログラム)

十七戦地

座・高円寺1(東京都)

2014/12/12 (金) ~ 2014/12/14 (日)公演終了

満足度★★★★

人により見える景色が違う
脚本がとても素晴らしく、大変面白かった。ある事象について、人の見方が違うのは当たり前だが、その個々の心理や群集心理を十二分に見せてくれた作品だった。人間社会において、簡単に勧善懲悪はつけられない。人それぞれに考え方やその正義感が異なるのですから。
正体不明の怪物の駆除か保護かが、焦点になっている舞台であるが、その背景の人間関係や次第に追いつけられていく人々の心理が痛い程伝わってきて、実に見ごたえのある舞台でした。

役者さんは皆、技量が高くそれぞれ良かったですが、個人的には須田大知役を演じられた、鶴町憲さんが印象に残りました。

海のてっぺん

海のてっぺん

ワンツーワークス

吉祥寺シアター(東京都)

2014/11/20 (木) ~ 2014/11/30 (日)公演終了

満足度★★★★

コメディとシリアスの両立は・・・。 
新築の2世帯住宅を軸にコメディとシリアスな両面を見せる舞台。
役者さんの演技力が高く、楽しめた。
公演中なので、以下ネタバレで。

ネタバレBOX

新築中の2世帯住宅。だが、結婚する妻はそれを知らない。また、同居の母親に再婚相手がいることは息子も知らない。当然、結婚する妻も。
コメディ作品として、この設定、登場人物達の会話、建築中の大工達との絡み方など大変面白かった。出来れば、このままコメディ作品として仕上げてくれたら、大変面白い作品が出来たのではないかと思う。
だが、本舞台はこれに妻となる女性の過去が重くのしかかる。震災、亡くなった女中さん達。この両立は非常に難しかったのではと思う。前者だけなら笑えていた言動も、後者の過去を知ってしまうと笑えなくなる。
最後は、過去との決別で前に進むような終わり方であったが、そう決心する部分も弱いような気がした。

役者さんに関しては、技量が高く楽しめた。特に夫役の町田さんが良かった。頼りないですが、応援したくなります。
気がつけば、あした。

気がつけば、あした。

aibook

OFF OFFシアター(東京都)

2014/11/26 (水) ~ 2014/12/02 (火)公演終了

満足度★★★★★

優しくなれる
家族の繋がりを正面から捉えた素晴らしい舞台でした。
まず、脚本が良い!そして、5人の役者さんが皆良い!
公演中なので、以下ネタバレで。

ネタバレBOX

火山近くの田舎に住む母を東京に連れて行き、一緒に住もうとする妹夫婦の
思惑から物語が始まる。兄は同居しているが未婚で付き合っていた彼女に振られたらしい。そして、妹の同級生も同時期に田舎に帰っており、この4人の家族+同級生の友達の5人のみで進んでいく。
まず、この登場人物達の会話が実に良い。リアルであり、それぞれの関係性や考え方も見事に表現されており、最初の15分間で、すぐに物語に惹きこまれました。
そして次第に明らかになっていく問題点。特に母の認知症は妹夫婦に衝撃を与えますが、既に気づいていた兄の苦悩も垣間見れ、他人ごとでは無い展開に苦しくもなりました。
それまで、少しお気楽な感じに見えていた兄の優しさ(多分、これが原因で彼女と別れたと想像できる。)や苦悩、そして普段は気丈な妹ですが、弱さを見せられない弱さがあります。妹の旦那さんも、亭主関白なところを見せつつ、義理の母や兄には気を使い、一見現実的で冷たいようにも映りますが、本当は優しい人なのだと思わせます。お茶を入れるシーンは実に微笑ましかったです。
家族では無いのですが、妹の同級生も孤独感と罪悪感に悩んでおり、生きる意味を見失っております。ですが、最後に小さな希望を見出し、救われました。そして、母親は子供たちへの愛に溢れ、迷惑を掛けまいとする思いや、
でも一緒にいたいとも思い葛藤する姿に胸打たれました。

この素晴らしい脚本とそれぞれの役を見事に演じられた素晴らしい役者さん達に感謝しております。
観劇出来て本当に良かったです。観劇後に少し優しくなれました(笑)

※脚本、演出をされた笹峯さんが前説をされておりましたが、実に御綺麗でした。役者さんとしても観てみたいと思いました。


熱海の果てに

熱海の果てに

非シス人-Narcissist-

サンモールスタジオ(東京都)

2014/11/19 (水) ~ 2014/11/24 (月)公演終了

満足度★★★

後半に加速。
千秋楽観劇。独特の世界観を持つ舞台でした。つか作品のオマージュという事でしたが、ベースにはなっておりますがだいぶ盛り付けており、別作品とした方が分かりやすいのかもしれません。
役者さんの熱演もあり、個人的には楽しめました。

ネタバレBOX

つか版を知っているだけにストーリーにはついて行けますが、やはり難解です。つか版には、いない登場人物達がおりますので。では別作品と考え、つか版を考えずにみると、これまた難解ですね(笑)
原発問題等も加わっておりますしね。

中盤まではそんな感じでしたが、後半グッと物語が加速しました。
事件の再現部分は実に惹きこまれ、特に大山役の清水大将さんの熱演はとても良かったです。ラストの種明かしも面白く、竹下優子さんの器用さも光りました。他の役者さんも長セリフやダンスを見事にこなされ、技術力の高さが窺えました。宮本英喜さんのダンスは流石でした。

次回は別作品も観てみたいと思いました。


ヒトヒトヒト

ヒトヒトヒト

キリンバズウカ

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2014/11/23 (日) ~ 2014/11/30 (日)公演終了

満足度★★★★

欲するものは。
人の感情の揺れが見て取れる舞台でした。
劇中の会話がとても日常的かつウィットに富んでいて面白かったです。
公演中なので、以下ネタバレで。

ネタバレBOX

シェアハウスにする同居する人々の話で、主人公の兄が来た事により、それまで築いてきた関係が変わっていく。このへんの人の感情の変化がとても良く分かり、面白かったです。人の苦悩や弱さが垣間見れる舞台でした。
最後、ギリギリの所で大きな事件にならずに済みましたが、その後の展開で
はこれからの未来を予想させる感じがまた良いなと思いました。
それぞれが、欲するものが微妙にかぶっているのも面白いなと思いました。

ただ、個性的な人物が多かったせいか、個人的にはコウジとハナの関係や
ハナの感情を消している前半とラストで感情を出す場面等が、いまひとつ心にスゥーッと落ちてこない感がありました。
アフタートークでも話されておりましたが、初期よりセリフ等をだいぶ削られたせいでしょうか。
ですが、ハナが最後に初めて欲するシーンは、とても印象的でした。

役者さんは初日でしたが皆さんとても良いですね。個性的な役柄を皆さん熱演されておりました。
個人的には、特に長井短さんと日栄洋佑さんが印象的でした。
長井さんの歌、いいなぁ~(笑)


とけない鎖

とけない鎖

劇26.25団

OFF OFFシアター(東京都)

2014/11/19 (水) ~ 2014/11/23 (日)公演終了

満足度★★★★

振り向いて欲しくて
母娘の確執と保険金殺人を絡めた暗く重い話でした。
狂気に満ちた話ですが、舞台としては大変楽しめました。



ネタバレBOX

母親に振り向いてもらいたくてお金に固執する冬子、冬子の愛が感じられず復讐と自分を見てほしかった房子、冬子に様々なものを依存してしまい、とらわれてしまったさゆり、登場人物達がそれぞれ違った鎖で縛られているのが印象的でした。それは、冬子の夫の智行や冬子の弟の春斗にしても同じでした。暗い話ではありましたが、最後に房子が前を向けたのが救いでしょうか。

重い舞台に深みを与えてくれた役者さん達の熱演も素晴らしかったです。
皆さん熱演でしたが、特に、鬼気迫る演技をされたリサリーサさん、追いつめられる難しい役柄を演じられた知江崎ハルカさん、個人的には一種の清涼剤的役割に感じた佐藤宙輝さんが印象的でした。
マザー・テレサ 愛のうた

マザー・テレサ 愛のうた

ミュージカル座

シアター1010稽古場1(ミニシアター)(東京都)

2014/11/17 (月) ~ 2014/11/23 (日)公演終了

満足度★★★★

優しいミュージカル!
有名な偉人を分かりやすく、少しコミカルな面も魅せ、より人間らしく描いたミュージカル。時間も1時間50分とミュージカルにしては短く、気楽に楽しめるとても良い舞台でした。
役者さん達も皆、技量が高く良かったのですが、その中でもやはり土居裕子さんが素晴らしい!以前四季のの舞台で観劇しましたが、相変わらず素晴らしかったです。

また、このミュージカルを更に良くしていたギターとヴァイオリンの生演奏も、お見事でした。

観劇後、少し優しい気持ちになれるミュージカルでした。

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