I元の観てきた!クチコミ一覧

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満ち足りた散歩者

満ち足りた散歩者

劇団B級遊撃隊

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2016/06/24 (金) ~ 2016/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/06/26 (日)

なんとも言えぬ日常的な空気感の中、繰り広げられるトンチンカンな佃・神谷両氏の会話が絶妙。特に前半の「第一の手段」がものすごいツボですわ。長嶋さんの怒りゲージが上がっていく表情が痛快。予想できても笑わずにはいられない演出の魔力ですね~。
後、ぱんださんへの仕打ちも最高やった。暗転の後の空気は最高でした。

… 全編そんなマイペースで進んで、どう結末させるのかと思いきや、不意に訪れた最後の神がかりな瞬間が粋でした。この展開で最後に神々しさを感じられるとは思わなかった。あの雨は「間抜けのから」での驚きを思い起こさせる大仕掛けでしたね。「お稲荷さんになった男」の極めて身近で庶民的な振る舞いと神々しいエンディングの大きな格差が、単なるコメディに終わらない不思議な後味を残してくれました。

眠レ、巴里 三ツ星心中姉妹

眠レ、巴里 三ツ星心中姉妹

舞台研究ユニット「マイルラン」

津あけぼの座(三重県)

2016/06/18 (土) ~ 2016/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/06/19 (日)

津あけぼの座「育てる劇場」施策。途中の試演も観せてダメ出しを貰うことも含め、三重若手の演出・役者に作品作りを課す企画。本作の特徴である「セリフから説明される状況と空気感(現実)との乖離」が演出・役者ともに上手く表現されていた。初見の私も、その乖離で程よく迷いながら作品を楽しむことができました。川田さんと小関さんの喧嘩ですら活き活きと楽しげなセリフの応酬の合間から、ジワジワ滲み出て明らかになっていく「事態の異常性」へのギャップが堪りません。
門脇演出の技として、複雑な人間関係を食卓の調味料瓶を人に見立てて話を進めるシーンが好みで、言葉での説明を視覚化する効果が顕著でした。最後に締める はしぐちさんの芝居も迫真で、あんなに壮絶な喰いざまを間近に観れて幸せでした。
なお、初日の観客コメントで演出を少し変えたらしく、生き物である舞台演劇の"らしさ"に溢れていますが、一回しか観れずにソコまで体感できないのが残念。でも感想会のトークでその一端を楽しめました。若手3人、すごく周囲に愛されてる感ある。

かぐや姫を口説いてください

かぐや姫を口説いてください

つねプロデュース

ナビロフト(愛知県)

2016/06/16 (木) ~ 2016/06/19 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2016/06/18 (土)

お題付きの"劇作家"競作というのは魅力的な企画。一方で、なんか特異キャラで魅せる感の芝居に片寄った結果はちょっと意外でした。まるで飲み会のノリの延長線上で作られたかの様。それはそれで面白いんだけどね。

ネタバレBoxに個別感想を書きました。

ネタバレBOX

① 恋する♥︎タケトリ(すずきたつろう 作演)見事なまでの天然性を纏った主人公、ちょっとヤンキー入ったツンデレ彼女、イメージ寸分違わぬ美形かぐや姫(ハードル全然高くないでしょ)、この主役3人のキャスティングは見事で、顕著に"キャラで魅せてる感"のある芝居。展開はどこまでもテンプレで、逆に行く末にドキドキしたが、そのまま走り抜けた最期に…
観客総ツッコミのオチをセリフにして口に出したところで辛うじて命拾いw

全客席がこんな感じだったと思う。
(°_°)(°_°)(°_°)(°_°)(°_°)(°_°)

② 帰るなんて言わないで!(みなみ津姉 作演)超出オチ。
最初に御簾が上がった瞬間がハイライト。
山本さん、今回の主演女優賞決定ぃ
((((;゚Д゚)))))))

竹から生まれる過程の描写が壮絶で、CG、特撮で再現して欲しいレベルでした。

③ くどくって。(久川德明 作演)キャスト「他」にトンデモね~の仕込んであった。キャストに名のあった​ 藤由依雛さんは囮で、最後まで出てこないんじゃ…と終盤では覚悟してました。こんなの初めて(笑)
久川・藤のノリノリ姉妹振りは見モノでした。もちろん、全編に繰り広げられるうえってぃさんと波多野さんの丁々発止の仕掛け合いも見応え十分。たくさん笑ったよ。うえってぃさんの良く伸び縮みする表情はいつ観ても楽しい。
総合的には本作が一番楽しめました。
ダブルビル

ダブルビル

afterimage

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2016/06/10 (金) ~ 2016/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/06/11 (土)

まず前置きすると、モノの解釈を言葉に依存する私はダンスの意図を理解するのが苦手です。物理的な運動の力強さ、速さ、美しさ、ユニゾンの見事さ...に感心するぐらいが関の山なので、意味が理解できない状態で長く続くと飽きちゃうんです。ところがエクストラビターの序盤、人のコミュニケーションからダンスが始まるくだりで、各々のアクションの意味を具体的に噛み砕いて与えてもらった気がして、とっつき易くなりました。Vも中盤以降、コミカルな...ほぼコントとも呼べる内容も入ってきて、なんとも馴染みやすい。それに乗せられて後半も集中力が続いた感があり、ダンス趣味の方には余計なパーツだったかもしれませんが、私には嬉しい構成でした。大人数のダンスには素人でも分かり易い迫力がありますし、迷ったけど観にいって良かった。なお、分からなくなる部分、唐津さんの言で「分かる人はそう読み取るのか」と気付くと、高橋さんが嘆かれる「多くの人が楽しめる娯楽になっていない」とは、ダンスを娯楽たらしめるほどの「観客側の理解の素地」が容易には養えないからかな・・・と思う。

ゴジラ

ゴジラ

リブレセン 劇団離風霊船

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2016/06/04 (土) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/06/05 (日)

ゴジラをいったいどう料理するのか予備知識なしで臨みましたが、展開に唖然。生身の人間でゴジラのスケール感を表現する照明と音響、そして役者達の視線の威力は圧巻。役者の芝居はなんか吉本新喜劇的?で安定して面白かったです。怪獣ネタも現代の話題まで取り込まれていて色々楽しめましたよ。終盤のゴジラの心境の変化だけ、ちょっと読みきれないところがあって展開に唐突さを感じたけど、背景知識がもう少し深くあれば、もっと味わうべきものがあったのかもしれない。

ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常

ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常

空宙空地

津あけぼの座(三重県)

2016/05/28 (土) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/05/29 (日)

関戸哲也・おぐりまさこの向こうを張れる実力派俳優 熊川ふみ・伊吹卓光を招き、二人芝居Wキャストまでラインナップとしたことで、実質"通し"でこそ楽しめて芝居の理解も深まる好企画。空宙空地の強みは芝居だけでなく、この企画力にあるなと実感。
以下、ネタバレBOXに個別の感想を書きます。

ネタバレBOX

【ストーキングブルース】壮絶な脚本。インパクトでは今回一番。無駄にハイレベルな変態の異能感が凄まじく、伊吹さん怪演、すげー生々しい。一方で恐怖と笑いだけにフォーカスするでなく、変態にもそれなりの一線とポリシーがあるなど、作家の変態への愛が感じられて、関戸さんは何者も見捨てはしないな…と感心。とか言って、最後すんげー怖いし、息つかせぬ。今回はコレが一番好きかな。

【ラブミエテンダー】クリエーション作品とは思えぬ軽快なテンポ。これで本公演の幅が拡がっている感強く、侮れない。7×9に出てた古部さん、コメディでもイキイキとしてましたね。数々の名言が生まれましたが、「ようこそ三重へ、津っ津、津っ津♪」のフレーズが脳裏から離れないw

【サプライズ】熊川さんの表情の起伏すごい。アレだけで見応えあったし、ラストずるい、ツンデレの極致、萌える。男の空気見えなさ加減は関戸脚本の真骨頂ですが役者違うと新鮮で伊吹さんだと許せてしまうのが不思議。あれ演ってるの関戸さんだったら、あのラストは許されないと思うw

【ずるずるひやむぎ】色々と伏線効いててしっかりした作り。無駄無さ過ぎともいえるが、ミステリーじゃないし、短編だし、いいトコかと。おぐりさんの不機嫌そ~な芝居は鉄板ね。あそこからの落差がホロリとくる。そして、あんなに食べる芝居、初めて観た。おぐりさんの胃袋が心配w

【ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常(関戸哲也・おぐりまさこ)】走馬灯の演出は今までの空宙空地に無いポップさで新鮮。あの手のダメ男を演らせると関戸さんの右に出るものはいない(褒めてる)。「豚汁の中のグミ」の名言は忘れられないわ。ラストの壮絶な駄々には魂が篭ってて切なさ過ぎです

【LAST TRACK】ダブルB面フォノグラフで観てますが、同じ空間で複数のシーンを成立させる演出、関戸さんの因縁付け芸・粉吹き芸のキレはそのままに、おぐりさんの役どころまで変えたことで変わる表現や印象の違いが興味深い。

【ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常(熊川ふみ・伊吹卓光)】役者が変わることで受ける印象がかなり変わるのに驚き。愚行も切なさもライトでポップになって異なる味わい、一粒で二度美味しい。
義経千本桜—渡海屋・大物浦—

義経千本桜—渡海屋・大物浦—

木ノ下歌舞伎

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2016/05/27 (金) ~ 2016/05/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/05/28 (土)

一つのシーン、セリフを様々な切り口で描き、語り、伝える。ある時は現代の若者の…しかも敢えてチャラい語り口で軽く分かりやすく、ある時は歌舞伎に忠実に即して威厳を漂わせる。多彩な楽しみを与えるだけでなく、多視点でより深い理解を誘う…現代人により大きな共感を生む、そんなマジックのような舞台でした。
演出では、衣の使い方なんて極めて印象的で、目に美しいだけでなく、その意味を考えるとあまりにも切ない、哀しい。
音響の使い方も痺れたな…安徳帝の詩が心に響く。選曲も大胆で、トークでの選曲意図の回答は割と安直なものでしたが、現代の人が同様な感情を想起できる曲が背景なのかな…と感じていて、「媒体を身近なものに差し替えることによる理解と共感の促進」が本作の演出全般に言えるなぁ。大満足。

四月になれば彼女は彼は

四月になれば彼女は彼は

弦巻楽団

津あけぼの座(三重県)

2016/05/21 (土) ~ 2016/05/22 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/05/21 (土)

紙風船の戯曲に役者でオリジナルの人間関係を重ね、芝居を繰り返し演出を変えていくことで男女の想いの機微を表現している風。とても繊細。特に棒読みを多様に使っている印象で心地よく混乱した。欲言えば演出パターンはお遊びでもう少し追加が欲しいな。役者の人間関係を色々想像させつつも、最後に意外なオチが用意されていて、幕引きも良かった。
実は紙風船自体は観たことがないので、終盤はどこからオリジナルになっているのか戸惑いもあったが、こんな経験、中々出来ないね。面白かった。

トゥルムホッホ

トゥルムホッホ

星の女子さん

ナビロフト(愛知県)

2016/05/12 (木) ~ 2016/05/15 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/05/14 (土)

メルヘンを現代に馴染ませ、かつ未来を見通しているかのような作り。突拍子もない思惑がトントンと進んでいく辺り、やはり根幹はメルヘンなのかな。悲愴な時代を背景に、それを嘆きはするけど恨むでなく、朴訥に生きる者達の不思議な空気感が心地良い。岡本さんの感情があるんだか無いんだか分からない微妙なバランスの芝居がそれを作ってる印象。一方、鈴木さんの役どころはコミカルでシニカルでダーク・・・表情で場の空気を変える。劇団両女優が良いバランスで芝居を引っ張ってたな~。もはや定番となった二宮さんの芝居は安定して面白く(照れる芝居好きやわ~)、客演陣も新しい空気注ぎ込んでる感じ。ビンタ封じられた(?)元山さんの渾身の照れ隠しが宿る右拳w、平手さんは個性を活かされた感のある配役がハマってた。

しずかなごはん

しずかなごはん

劇団ジャブジャブサーキット

三重県文化会館(三重県)

2016/05/07 (土) ~ 2016/05/08 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/05/07 (土)

やっぱ再演で観れて本当に良かった。専門家の全面協力を受けているだけあって、丁寧に、緻密に練られている会話の端々に、リアリティはもちろん、苦しむ患者と医療・支援関係者への愛と敬意に溢れてた。
もう、本当に会話がいいよ。特に会話の片方の声しか聞こえない電話でのコヤマさんの演技とか痺れたなぁ。
なお、全編の中で一つだけ認めたくない"割とありふれた台詞"があるんだけど、そう言う引っかかりも含めてリアリティかな。
ミステリーの、特に謎解きはちょっと遊びが過ぎる気もするけど、アレがないと話が重くなる一方だから、バランスとしての効果を担うのかな〜とか、つらつら後味お楽しみ中。本当、観れて良かった。

観客

観客

劇団クセックACT

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2016/04/28 (木) ~ 2016/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/05/01 (日)

自身の知識不足も甚だしく、現代の一般知識ではリカバリィ不能なので最初からそこは捨てて身体表現に集中。顔面の隅々含めた身体全体での表現が集団で行われる様に圧倒された。部分はなんとなく伝わって、観客というものの滑稽さも我が身になぞらえて楽しかった。

ツイタモチヨリ、ココロモチ

ツイタモチヨリ、ココロモチ

順風男女

G/Pit(愛知県)

2016/04/23 (土) ~ 2016/04/24 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/04/24 (日)

全般パワフルでネタも小気味良く、あっと言う間に時間が過ぎた。皆さん、結構ベテランなのか芝居もこなれてて良い。名古屋じゃあまり観れないタイプ。キャスト多いがパンフの役者写真がフルカラーで分かり易くて良かった。若干不満を言えば、本番で各作タイトル言って欲しい&パンフに各作品毎で出演者書いて欲しいってのはある。やや混乱したのと、後から思い返して分からなくなるのが本音。女性は化けるしね~。

以降、ネタバレBOXに個別の感想を書きました。

ネタバレBOX

[1] タイトル言って(順風女子)感想】そもそも何でタイトルがこういう扱いなのかが、ちょっと呑みこめなかったけど、役者紹介セッションだと思えば、豪華な仕込みだよね。

[2] あの頃には戻れない。(順風女子)感想】ネタとしてはちょっとオーソドックス感があって、キャラ次第だよね。実はF〇Iの人の二面性をもっと強調できたら、周りの人がもっと活きたかも。そうそう、自販機ネタに爆笑したけど、それは前説の仕込みがあったればこそだな。ちょっと感心した。

[3] 結婚式二次会の段取り(順風女子)感想】小気味良いボケ展開は、心地良く面白い。オチは結構ホラーのはずなんだけど、とぼけるオチでお茶を濁すよりは、もっと何か捻れなかったのかなと思う。ちょっと勿体無かった。

[4] 実録サ〇エさん(順風女子)感想】このネタやって大丈夫なのかw 身近ネタで既成概念を引っくり返そうとするネタは、普通の芝居でもコントでもインパクトが強くて面白いね~。小悪魔ワ〇メちゃん可愛い。ぶちきれサ〇エさんの「ツムツムやめろ~」が心に響くwww 頭の小道具がグッド。

[5] 町村さん(順風女子)感想】今回一番のネタ。やはりコントは際立つキャラが居るだけで無敵になる。町村さんはその典型。それを活かすも殺すも役者次第で藤さんはスゴくハマってたが、オチ役の人もしっかり色が出てた。8人全員の町村さんが観てみたい。「名を名乗れっ」がクセになりそうw

[6] 病人たちのオペラグラス(順風女子)感想】まさしく肉弾戦。本公演のボーナスステージ? 女優陣を弄りつくしたシナリオがまた楽し。秘かに中でも「肉まわしで相撲とる」のがスゲえと思った。コント役者に捨てられないものは無いのかw

[7] パソコン苦手な女子が…以下略(順風女子)感想】うん、言葉の物量で攻めるのイイ感じ。でも、あの流れなら3本目欲しかったな。

[8] 回収女(順風女子)感想】支離滅裂を論理的風情で語るシナリオ好きだ。何気に怖い女性を中村さんが好演。ちょっとした会話劇・ミステリー仕立てで、芝居としても結構面白いんじゃないかな。

[9] STAR WOMAN エピソードⅠ(順風女子)感想】映像絡めたコントは新鮮だったな。アラフォー弄りネタ&井口さんの千変万化の表情が面白かった。

[10] 結婚相談所(順風女子)感想】ビジネス口調でとんでもないこと言っているのが小気味良くて面白い。出て来るお相手の不気味に謎めいたところがイカすが、度々出て来るハムが気になってしょうがないよw

[11] ココロモチ軍団(順風女子)感想】シチュエーションが凄いよな。途中からエスカレートする各種提案に応じて、立場が捏造され、モチベーションも全く分からなくなって、筋として破綻していくのがハチャメチャで面白かった。
おとこたち

おとこたち

ハイバイ

三重県文化会館(三重県)

2016/04/23 (土) ~ 2016/04/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/04/23 (土)

2年前の長久手公演を観ているが、老いにリアルに迫る切れ味は相変わらず。今回は席良くって、ス〜って変わってく表情なども間近で堪能し、刺さるチカラ強し。やっぱ自分の頭ん中が何か壊れてんのを認知する… その瞬間を垣間見る話は怖え。そして、同じ場面でほぼ同じ演出の筈なのに、僅か2年でも自分が歳を経て、家族の環境が変わっていくことで "感じた印象が変わっている" 箇所があるのに自分で驚きを感じた。我が身に迫るリアリティの為せる技かな。もう、そんなに遠くない未来だよ(>_<)

ソウサイノチチル

ソウサイノチチル

ぐりむの法則

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2016/04/14 (木) ~ 2016/04/17 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/04/16 (土)

トンデモ出来事が矢継早に押し寄せる葬祭コメディ。キャストが質・量ともに充実なので2時間絶え間なく楽しめた。まあ価値観色々あるのは分かるけど、終盤アレで帳消しはないわ…って、泣かすシーンではちょっと冷めてましたが、総じてエンタメとしての質は高し

東京物語

東京物語

赤星マサノリ×坂口修一

津あけぼの座(三重県)

2016/03/26 (土) ~ 2016/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/03/26 (土)

語りとお芝居をミックスした不思議な構成。映画知識があればもっと楽しめたはずだが、そうでなくとも雰囲気は伝わる。何より二人の芝居が味わい深いので満足。特に坂口さんのオカマ演技が好きだ"ぜ"w
ラス前、二人のクライマックスの演技も痺れたな。

SHIKENKAN TOWN

SHIKENKAN TOWN

試験管ベビー

千種文化小劇場(愛知県)

2016/03/18 (金) ~ 2016/03/20 (日)公演終了

満足度★★★★

理屈皆無、安定のコミカル作品。これまで観た中では一番後味が良かった。小学生役2人の"おバカな小学生らしさ"がすごく面白かったな。あとタクシー運転手(車込みw)もイカすw でも、パンフ見ても配役と役者名が繋がらないのは困るな・・・

MOON

MOON

長久手市劇団 座☆NAGAKUTE

長久手市文化の家 風のホール(愛知県)

2016/03/19 (土) ~ 2016/03/20 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2016/03/19 (土)

近そうで遠い現代、微妙な距離感による違和感もまた面白し。されど今を的確に予見している"闇"と人の本質の"毒"をふんだんに振りまくお話が良いな。
碓井さん、身体張ってた。自分の弱さと対峙する演技が面白かった。
ババとララも良かったな

河童の雨乞い

河童の雨乞い

演劇組織KIMYO

千種文化小劇場(愛知県)

2016/03/10 (木) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★

舞台の四面活用のみならず、周回するわ、床面転がるわ、櫓も四塔立てて上も使うわ、暴れることへの執着は見事と言う他はない。ダンスの物量も熱量も見事なもので、かつ心象風景でもあり、宮谷演出の真骨頂だなと思う。

以降、ネタバレBOXへ続く

ネタバレBOX

(続き)
一方、争いの展開自体に説得力はあまり感じられないが、逆に「争いなんてそんなモンだよね」って愚かさを突きつけられている気もする。最後の河童の身の処し方も人であれば安易に受け入れられるものではないが、厳しい自然の中で命を落としていく野生動物のそれを投影しているかのよう様でもあり、善意だけで進まぬ世の中を暗示している様でもあり、切ない後味が染みる。そんな中、ラストシーンが輪廻を感じさせて救いになりました。
効果は、やっぱりフラシ?が良かったなぁ。素材の絶妙な重みが悲しみの冷たい雨をしっかり想起させる。役者さんは、山本さんのおバカキャラがいつもながら絶妙、元山さんの理不尽な姉はハマリ役、大型役者ひしめく中で早川さんは逆にインパクト強し。
パラドックス・ジャーニー

パラドックス・ジャーニー

劇団あおきりみかん

G/PIT  名古屋市中区栄1丁目23-30 中京ビル(愛知県)

2016/03/03 (木) ~ 2016/03/14 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/03/05 (土)

大運動会!空間を縦横無尽に使い、重力に逆らう演出好きだな。名も知れぬ男女にじわじわと名が付き、行為に意味が与えられていく過程も堪りません。おそらく観客総ツッコミだった花村さんの最後の行為も、すごく"らしさ"があって良い。

too fast to live,too young to die

too fast to live,too young to die

room16

得三(TOKUZO)(愛知県)

2016/03/09 (水) ~ 2016/03/10 (木)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/03/10 (木)

以下6本のオムニバス公演。
・シチュー
・ビルディング
・妄想族
・公園
・最期の部屋
・ヒーロー

ネタバレBOXに個別の感想を書きました。

ネタバレBOX

■シチュー(room16)感想】生き生きとした姉妹のやりとりは魅力的。特に藤島さんの動きのある表情が面白い。たぶん母が話のキーで梅宮さんの"壊れてる感"のある演技も良かったけど、共通背景の認識が観客に育つ前のトップバッターってことで、恐怖が伝わり難いのが勿体無なかったかな。

■ビルディング(room16)感想】本作だけ共通背景との繋がりが薄めで(想像はできるが)、やや浮いた感じ。いつもの中内さんノリが十分に楽しめるが、中内さんの存在感が強い故の乖離なのかも。

■妄想族(room16)感想】mini-oniさんのキャラ好きだなぁ。表情に特色のある役者さんは、観ていて楽しい。筋としては犯行計画の盛り上がりは面白かったが、そこからオチへの落とし込みがちょっと難しかったかな。

■公園(room16)感想】状況把握に頭を悩ませるサスペンス感が好みで、一番面白かった。結末を冒頭で突きつける構成も本作の味に合う。芝居としては夫の気持ちが折れる瞬間が醍醐味と思うが、上手く拾えなかったのが観客として無念。も一度観たい。

■最期の部屋(room16)感想】永田さん役が共通背景の終末観・厭世観を代表している感じ? ここをもう少し掘り下げても良さげだったが、山本さんが全部持ってっちまった感ありありwww
山本さんの存在感大。囁くような独り言が至近席にだけ届いて局所的にバカウケ。

■ヒーロー(room16)感想】最終的に本作で一連の共通背景を総括している感じで、吉田さんの醸す雰囲気はさすがに絶大。ただし、話の筋的には新鮮味に欠ける気も否めない。雰囲気に相応する驚きも欲しかったと思うのは私が欲張りなのかな・・・

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