BIGBABYの観てきた!クチコミ一覧

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天召し-テンメシ- 【第28回池袋演劇祭参加作品】

天召し-テンメシ- 【第28回池袋演劇祭参加作品】

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2016/09/15 (木) ~ 2016/09/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

全てが素晴らしい
「新宿の殺し屋」の異名を持つ小池 重明氏と腎臓の難病「ネフローゼ」にかかりながら「羽生が恐れた男」と言わしめ弱冠29歳でこの世を去った村山聖九段をモデルに、もし小池が縁あって村山に将棋を教え、もし二人が戦っていたら、という設定で描かれた作品です。

ネタバレBOX

村山聖九段の話は幾度かTVで放送されたこともあり、将棋を知らない方でもご存じの方は多いのでは、と思います。
本作はアイディアの素晴らしさは言うまでもありませんが、ストーリー展開の素晴らしさ、各役者陣の卓越した演技力により、感動を呼ぶ素晴らしい舞台に仕上がっていると感じました。
また団鬼六先生をモデルとしたストーリーテラーの野崎さん、森 信雄七段の人情味溢れる人柄を見事に演じきった井保さんは特に印象的でした。
最後に、対局の場面が何度か出てきましたが、数十手に及ぶ指し手が驚くほど正確に行われていたのは驚きでした。駒の持ち方、動かし方、間合いを含めてです。
適当に駒を動かしていてもほとんどの観客は気づかないし、咎める人も居ないと思われるのに。演じた役者さんによっては台詞より入ってこないくらい高難易度の舞台になったと思われます。
当劇団のこういったことまで全てに手を抜かない、素晴らしさを痛切に感じました。
アイドルほど素敵なショーバイはない!

アイドルほど素敵なショーバイはない!

演劇ユニット間奏曲✕劇団おおたけ産業

明石スタジオ(東京都)

2016/09/09 (金) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい舞台をありがとうございました。
フライヤーを見るとカラフルでキュートな作りになっていたので、底抜けに明るいミュージカルをイメージしておりました。

ネタバレBOX

ところが幕が開くとちょっと重い話になっており、意外な展開でした。
舞台作りについては是非大勢の方々に一度見ていただきたいと思います。舞台をステージ・バー・客席と3分割し、大道具を不必要に使用せずとも雰囲気作りがしっかりと出来ていたと感じました。役者陣もしっかりと稽古を積んできたことがはっきりとわかりました。あれだけの出演者数でぴったり息の合ったコンビネーションは絶品です。
特にうまさを感じたのは、空気がイマイチ読めないプロデューサー。また抜群の狂言回しを見せたオカマの2人です(この2人はこのまま売り出せるくらいすごいと思います)。

我々観客が主人公の恋を応援する心の声が頂点に達した時にエンディングを迎えます。まさにこの心の声の大合唱こそが脚本家が意図した「ミュージカル」かも知れません。
ドラキュラの憂鬱

ドラキュラの憂鬱

タッタタ探検組合

ザ・ポケット(東京都)

2016/05/11 (水) ~ 2016/05/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

守るべきは蚊族か家族か
今や絶滅危惧種となった蚊族の末裔のお話です。

ネタバレBOX

まずセットがとても素晴らしく、肖像画や年代を感じさせるテーブルや階段等、ドラキュラ家のダイニングルーム感がよく出ていたと思います。

また、芝居のテンポが素晴らしく、少ない暗転でテンポ良く話を展開させていたと思います。

役者陣では谷口有さんが子孫繁栄か子の代で終わらせるべきかの狭間で苦悩する父親役をユーモラスに演じていたと思います。
また二女役のあおきけいこさんがしっかり者でクールビューティなキャラクターを好演、谷口さんとシリアスとユーモアの両極にポジジョニングしたことにより、見ごたえのある舞台になったと思います。
「あたま山」×「ひたすら一本の恋」

「あたま山」×「ひたすら一本の恋」

みどり人

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2016/05/06 (金) ~ 2016/05/11 (水)公演終了

満足度★★★★★

今年二度目の花見
あたま山の桜、満開でした。

ネタバレBOX

「ひたすら一本の恋」は風俗嬢に恋をしてしまう不器用この上ない男のお話でした。そのひたむきな思いが客席に伝わり、恋のシーンではついつい気合いが入ってしまいました。
選曲も素晴らしく、失恋の場面でかかったDel Shannon の「悲しき街角」にはホロッときました。

今回せつない話とともに落語とコラボした可笑しい噺も随所に見られ、「長屋の花見(先代柳家小さん十八番)」や「診察と点滴の間に(桂三枝(文枝))」の中からの小ネタが随所に出てきて楽しめました。なんせ主演が「さくらと一郎」ですから。

柳家小太郎さんの落語、とても良かったですね。「噺家が小劇場で演じるのはアウェー感がある」と口に出しつつも、それを微塵にも感じさせない堂々とした高座は流石でした。
頭に桜の花が咲くという可笑しさと最後に自分の頭に身投げをする、という不条理と悲しい顛末が見事に演じられていました。
また落語を芝居に繋げていく“膝代わり”の役割をしっかり果たし、流れを作った細かな気配りはお見事でした。
Collected Stories

Collected Stories

Art-Loving

ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

2016/04/27 (水) ~ 2016/04/29 (金)公演終了

満足度★★★★★

ニューヨークが見えました
ドナルド・マーグリーズの世界にぐいぐいと引きずり込まれました。

ネタバレBOX

フィクションとノンフィクションが入り混じったストーリーがいいですね。
あまりの話の面白さにぐいぐい引きずり込まれました。
アメリカンドリームを夢見るルースを演じた北澤小枝子さんとルースを最後まで包み込むリサを演じた鳥越さん、とても素敵した。
また客席から見ての縦のラインの使い方、奥行き感が出てとても良かったです。ウッディアレンの顔がリサが何気なくめくるタイム誌(ライフ紙?)の表紙になっていて、完全にニューヨークでした。
みんな

みんな

ゆうめい

新宿眼科画廊 スペース地下(東京都)

2016/04/29 (金) ~ 2016/05/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

楽しめました。
今回2度目の公演だそうです。

ネタバレBOX

かなり「美術」への造詣が深い方が携わっているようです。こけら落とし公演の作品で使われた映像の中にマルセル・デュシャンの「泉」がありました。そのときはあまり「美術」ということは意識しなかったのですが。今回の舞台は美術そのものズバリでしたね。
幼稚園で美術に目覚め、その道を目指すところから挫折迄を描くことによって美術教育とは何か、美術の世界で生きていくことの難しさ、さりげなく美術手帳が出てきたりしてなど私は美術系ではないのでわかりませんが、おそらく美大生にしかわからないような世界も描かれているんじゃないかな、と感じました。
あと「ビー玉人形」、レトロでしかもコンテンポラリーなものを感じさせるいい響きです。ちょっと最近のアートトレンドに対するアイロニーを含ませたのかな、と思いましたが、深読みし過ぎでしょうか。
第48回「a・la・ALA・Live」

第48回「a・la・ALA・Live」

a・la・ALA・Live

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2016/04/23 (土) ~ 2016/04/23 (土)公演終了

満足度★★★★★

楽しませていただきました
パントマイムを中心とした5組のパフォーマーによる楽しいショーでした。

ネタバレBOX

冒頭に主宰の荒山さんからロンドンに遊びに行かれた話があり、世間話として聞いていましたが、話が進むにつれ後々笑いの連打に結びついていったのは流石でした。この布石の打ち方でも荒山さんには一味も二味も違いを感じました。また他のパフォーマーの方々にも個性的な舞台を見せていただき、とても楽しい週末を過ごさせていただきました。
ゲストの方はそれぞれ素晴らしい方ばかりでしたが、今回再見となった、たかくわみえさん、前からすごい方だと思っていましたが、また一層腕を上げられたと
思います。彼女のような才能のある方はもっと大勢の方に知って欲しいですね、
青い稲妻。 〜ゆるやかなパラノイア〜

青い稲妻。 〜ゆるやかなパラノイア〜

中野坂上デーモンズ

荻窪小劇場(東京都)

2016/04/14 (木) ~ 2016/04/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

不思議な魅力
松森ワールドにハマってしまいました。

ネタバレBOX

開場時から松森モヘー氏が客席に向かって平身低頭、脚本が仕上がらず観客にお詫びしたいとのこと。異常事態発生です。
しかもこの後松森氏は入場料を持ち逃げするという暴挙に出ます。返金もできず
果たして入場料はどうなるのでしょうか。
入場料返済の為に劇団員たちが取った(独りよがりな)行動は息をつかせぬ展開となり、しっかり松森モヘー氏の世界に引きずり込まれてしまいました。

P,S.客演の鳥島明氏、とてもいい味を出していました。当公演以降ずっと「餅食い」の練習をしています。
『Geeks Go Lucky!!!』

『Geeks Go Lucky!!!』

劇団ORIGINAL COLOR

新宿眼科画廊(東京都)

2016/04/09 (土) ~ 2016/04/13 (水)公演終了

満足度★★★★★

キレの良い芝居でした
時給8000円のアルバイトって何でしょう。答えを知りたい一心でワクワク感の連続でした。

ネタバレBOX

答えを知りたい観客をずっとワクワクさせ続け、さらに答えがわかっても合格者は誰なのか、という次のワクワク感の仕掛けがあり実にお見事でした。最終候補者も三人三様のキャラ立ちが素晴らしかったと思います。ストーリー展開も最後は三方一両損的な小気味よいフィニッシュで感心しました。
座布団劇場八枚目ッ

座布団劇場八枚目ッ

占子の兎

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2016/04/07 (木) ~ 2016/04/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

とても楽しめました
落語の噺を複数の役者が所作を「落語以上演劇以下」の大きさで演じるという新しい試みの劇団です。

ネタバレBOX

「皿屋敷」に始まり「長屋の花見」をトリとした構成です。随所に細かな工夫が見られ、例えば「長屋の花見」にカントリー&ウエスタンミュージックの軽快さがぴったりでした。
全五話それぞれ楽しめましたが、今回特筆すべき、と思ったのが「桃太郎」です。長谷川裕貴さん演じるこましゃくれた子供、フラがあってとても良かったです。寄席で何度か聴いたことがありますが、これほど面白い噺だったとは。今後長谷川さん演じる「真田小僧」や「初天神」の金坊などが見てみたいです。
笑えない方向から来た男

笑えない方向から来た男

GRahAMBox

小劇場B1(東京都)

2016/03/28 (月) ~ 2016/03/29 (火)公演終了

満足度★★★★★

目から鱗が
他に類を見ない抜群の笑いのセンスです。

ネタバレBOX

まずはスエットシャツをうまく壁面として使った舞台装飾にセンスの良さを感じました。本編以外にもオープニングでのロープレゲームの使い方、エンドロールでの「下北沢」の使い方も感心しました。全話、笑いのセンスが既に日本ではないですね。私的には和製モンティパイソンの再来です。今後どんなステージを見せてくれるのか、期待して止みません。
死に顔ピース

死に顔ピース

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2016/03/18 (金) ~ 2016/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

いろいろ教えたいただいた作品です
ワンツーワークスさんが終末医療に取り組んだ渾身の一作ですね。

ネタバレBOX

医者は残された時間があと僅かになった患者とどう向き合うべきなのでしょうか、また家族を始め周囲の人間は.・・・。誰もが直面する問題だけにとても考えさせられた作品でした。
当劇団の演劇陣の質の高さは言うに及びませんが、今回はクラウンYAMAさん、とても温かいお人柄が伝わってきました。とてもよいパフォーマーさんに参加していただいたと思います。
THE HIGH-LOWS↓の『日曜日よりの使者』、心に滲みました。「たとえば世界中が土砂降りの雨だろうとゲラゲラ笑える日曜日よりの使者」です。
わが闘争

わが闘争

ハツビロコウ

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2016/03/01 (火) ~ 2016/03/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

密室サスペンスの傑作
脚本、演出、出演者・・・全てが素晴らしかったです。

ネタバレBOX

冒頭から刑事と殺人事件の犯人と被害者の近親者の激しいやり取りで始まる舞台。犯行現場に残された指紋付きナイフから開演直後に犯人は特定されています。
しかしなぜか執拗に関係者を問い詰める刑事たち、常識を疑う語気の荒いやり取りが尋常ではない空気を醸し出します。
刑事たちが知りたいのは犯人の行方だけであるに関わらず次第に犯人とその馬にいる関係者、及び関係者同士の絡みに絡み合った複雑な関係を浮き彫りにしていきます。その謎解きとラストシーンに引きずりこまれた2時間でした。

演出効果としてブルーシートを壁面に貼っただけのシンプルな背景が雨のシーンに非常にマッチしており、ととても感心しました。
また最後の場面では出演者達が立ち位地をずらしていくことによる「回り舞台的視覚効果」がより一層の緊迫感となりました。

解説に「桟敷童子、無名塾、時間堂と他流試合もひっさげて」とありましたが、2006年上演内容を調べてみると、元タカラヅカのトップスターや文学座の重鎮等、錚々たる出演者でした。
「今回参加の他劇団メンバーとの切磋琢磨」という意味もあるのでしょうが「2006年の舞台との他流試合」でもあるのではないか、と強く感じました。
12人の怒れる陪審員

12人の怒れる陪審員

えにし

駅前劇場(東京都)

2015/12/26 (土) ~ 2015/12/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

年末を飾る珠玉の作品
本作品はレジナルド・ローズのワンシチュエーションサスペンス「12 Angry Men」の舞台化です。この不世出の原作の素晴らしさをいかに描き出せるか。開演前は大きな期待と一抹の不安がありました。しかし、本公演は十分に期待に応えてくれた素晴らしい作品となりました。

ネタバレBOX

陪審員は損得だけを考えれば僅かな日当のみで本当に見返りのない役目です。証拠と証人が揃っており誰が考えても有罪であれば一刻も早く解放して欲しいのは万人共通。しかし、そこに一人の異を唱える女性が現れる。たった一人のために急に帰れなくなった焦燥感、しかも徐々に無罪に挙手する陪審員が増えていく。100%有罪を確信していた面々は焦りが苛立ちに変っていく。そしてラストは・・・。
アリーナステージの手法は観客に自らが陪審員として参加しているかのような錯覚を起こさせ、回転する円卓とストップモーションは陪審員間の複雑な感情の構図を見事に描き出しました。そして12人の役者全員が次第に崩れてゆく証拠・証言の信憑性への戸惑いと陪審員同士の対立の構図を見事に演じ切りました。本年のラストを飾るに相応しい、心に残る一作となりました。
玉川上水心中

玉川上水心中

めがね堂

RAFT(東京都)

2015/11/25 (水) ~ 2015/11/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

珠玉の作品
本作品は「千草」の娘である鶴巻浜江という女性を中心に描かれている。

ネタバレBOX

心中事件に関して“第三者”である浜江を軸に描くことで同じく“第三者”である観客があたかも現場に居合わせているかのような錯覚を起こす効果を生み出している。
しかし、真の主役は無論、太宰治である。本作品では太宰を幻想として登場させ、幻想の太宰は周囲の人々に太宰流の別れを告げる。ラストで太宰はタクシー運転手に六文銭を渡して三途の川を渡る。
特筆すべきはエンディングの「黄昏のビギン」。「雨に濡れてた 黄昏の街、あなたと逢った 初めての夜~」悲劇の天才歌手であるちあきなおみのせつない歌声が暗転した会場を大きく包み込み、感動のラストを飾った。
落語でショー改め「座布団劇場七枚目ッ」

落語でショー改め「座布団劇場七枚目ッ」

占子の兎

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2015/10/01 (木) ~ 2015/10/05 (月)公演終了

満足度★★★★★

お花ちゃん=森下知香さん
森下さんの演じた星野屋のお花ちゃん、すごいです。この噺は何度か寄席で聞いたことがありますが、お花ちゃんってちょっと悪いんだがなぜか憎めない可愛い女性。森下さん見事に演じきっていましたね。
いつか彼女にやっていただきたいのは1.宮戸川のお花ちゃん(半七をおたおたさせる可愛い女性)2.①お見立て②三枚起請③五人廻しの喜瀬川花魁(何人もの男を手玉に取る頭の回転の早い女性)
リクエストしておきます!

幸せを運ぶ男たち

幸せを運ぶ男たち

アナログスイッチ

小劇場 楽園(東京都)

2015/09/23 (水) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

劇場を知りつくしている
下北沢の楽園という劇場は壁面が直角であり客席が2方向に向かって分割されている、また客席と舞台の間に大きな柱があり、死角を生み出すという他の劇場にない特徴があり、それが大きなハンディのように見える。しかしアナログスイッチはこの逆境とも見える環境をむしろ活かした舞台を生み出した。

ネタバレBOX

会社をクビになった男の恋愛成就するまでを描いたコメディ。そこに住みついた座敷童子達が5人もいるということ、また男には見えないが、彼女には見える、しかもなぜか1人だけ見えず、これが仕掛けとして会場を爆笑の渦に巻き込み、この設定に脱帽。また座敷童子界の人事管理者が一見カタブツ君だが職務違反を犯すことなく最後にとってもいい人になってしまう、という設定がまた素晴らしい。また男のアパートの窮屈感がよく出ており、座敷童子たちの集会所が柱の反対側にすることにより、柱の使い方が絶妙。あえて楽園という劇場に挑戦し、見事に使い切ったアナログスイッチの勝利といえる。
第42回「a・la・ALA・Live」

第42回「a・la・ALA・Live」

a・la・ALA・Live

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2015/04/25 (土) ~ 2015/04/25 (土)公演終了

満足度★★★★★

腹がよじれました(笑)
今回で42回も公演されているとのこと、会場内に30回もご覧になられた方もいらっしゃり、びっくりしました(私は今回2回目です)。
主宰の荒山さんに惹かれた様々なアーティストが参集しての舞台です。前説から彼女のパワーで会場が包まれたのはびっくり。各作品へのコメントを全部書ききれなくて申し訳ありませんが、爆笑に次ぐ爆笑の連続で日常生活の様々なストレスが全て洗い流された1時間40分でした。また、荒山さんの巧みな演出で観客全員も一体となれました。素敵な時間をありがとうございました。

セルロイド

セルロイド

ハツビロコウ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2015/03/18 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

今後大いに楽しみなユニット
観劇当日はTBSドラマ「高校教師」再放送の最終日であった。このドラマは当時ドラマで取り扱うことがタブーとされていた近親相姦等を取り上げた、今やトレンディドラマの大御所となった野島伸司の30歳の作品である。演出を手掛けた船岩祐太氏も当時の野島氏と同年齢であり父と娘の近親相姦を描いたものがほとんど無い中で同日目にするとは何か因縁めいたものを感じた。
舞台は4名の役者の高揚状態に終始し、こちらが少しでも息をつこうとすると置いてきぼりを食いそうな目の離せない2時間弱であった。
客席がステージをはさむ手法は先々月閉館した青山円形劇場をはじめ、何度か拝見させていただいたが、4名の役者の、特にコーナーの使い方によるフォーメーションは素晴らしいの一言。台詞を発している役者以外にも同時に目を配ると、それぞれが自らの役を演じており、常に四方に目配りする視覚的にも全く休めない、いい意味での緊張感の連続であった。
代表の松本光生さんの味のある演技を始め、3名の男優がそれぞれの個性をはっきり主張できていた。
しかし何と言っても特筆は主演の岩野未知さん。これだけの逸材がいたとは驚くばかり、係累でも心を奪われるであろう美しすぎる容姿に加え他の力量あふれる3名の男優を終始圧倒し続けた卓越した演技力。ともすると約50名の観客まで皆彼女がかもし出す空間の支配下に置かれている感すら抱いた。
今回が旗揚げで「ユニットでの活動」とのことであるが、今後はどのような発表をしていくのか。大いに期待したい。

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