タッキーの観てきた!クチコミ一覧

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戯曲冒険小説・歳月よ老いさらばえた姫たちよ

戯曲冒険小説・歳月よ老いさらばえた姫たちよ

劇団レクラム舎

小劇場B1(東京都)

2014/10/15 (水) ~ 2014/10/19 (日)公演終了

満足度★★★★

難解に挑むが如く
冒険…学生時代にあこがれた言葉。あえて危険に身を置き、成功するかどうかの成否が確実ではないが、”スリル”と”興奮”という刺激を求めて挑戦する。漠然としているが、なんとなくカッコよい。
しかし、そんな思いとは裏腹に現実の生活にどっぷりはまり、数十年が経った。
そして、清水邦夫原作の「戯曲冒険小説」を拝見したが、結構難解かも…。

演出は同様の動作を繰り返さないよう、すでに舞台上の衣装とともに用意(陳列)されていた。原作を知っていれば合点がいくだろう。
演技は、ベテランが行っているので安定感があったが、擬声音(例えばビールの栓抜音等)が頻繁にあり耳障りに思った。実際、小道具もしくは擬飲料を使用したほうが良かった。

見応えのある公演でした。

ネタバレBOX

ストーリーは大筋以下の通りだろう。

今日も男はハイヒールの万引きに失敗して帰ってくる。妻は土蔵の前で亡き夫が万引きしてきたハイヒール見ている。男は余命いくばくもない妻が前夫の伝記を完成するために、前夫と同じ冒険をし、そのスリルと興奮を感じることによって、前夫が惹かれてやまなかった冒険心をつかもうとしている。

 彼女の前夫は水産学の研究者で、奇魚を求めて世界中を回っていたが、某国の内戦に巻き込まれて死んだ。妻は亡き夫の伝記を書くため通っていた図書館の司書と1年3ヶ月前に結婚した。

 男がまた万引きに失敗し、喫茶店で靴屋の主人につかまるが、隣席でその話を聞いていた外套を来た男に万引きが成功する秘訣を教わる。外套男が語る盗みに関するスリルと興奮を例える冒険話はまるで妻から聞いた前夫そのものだった。外套はいったい誰なのか…?

余韻がある終わり方で、観客が思い思いに感じることになる。
さて、「愛」と「冒険」に関わる「女」と「男」の「想い」と「情熱」が交錯する。
清水邦夫の珠玉の名作を楽しみました。

次回公演も楽しみにしております。
湯浅桂樹の頭ん中

湯浅桂樹の頭ん中

神田時来組

ART SPOT LADO(東京都)

2014/10/11 (土) ~ 2014/10/19 (日)公演終了

満足度★★★

脳内探訪
本名・岩佐圭二(演出)とペンネーム湯浅桂樹(脚本家)という同一人物の公演である。さて、芝居は湯浅氏が考えていること…脳内探訪といった趣旨で観劇してほしいとの前説があった。また、続けて定番の諸注意があった。人間の3大欲「性欲」「睡眠」「食欲」に絡めて、「場内ではむやみに脱衣しない」「鼾は遠慮して」「飲食禁止」ということ。
さて、内容はオムニバス3話であるが、1話、2話が各15分、3話が60分というバランスの悪い構成である(本人弁)。
自分のイメージは、1話「性欲→妄想」、2話「睡眠→幻想」、3話「食欲→奇想」というもの。

ネタバレBOX

1.事故PR

事故で鞭打ち症になった患者が来院し、治療を求めるが医者の非常識な「治療」理屈とエロい女性が現れて混沌とした状況になる。

2.師走にDON
リアル・サンタクロースがクリスマスに恋人と過ごせず、彼女から浮気を疑われ…。事実を打ち明けて誤解を解こうとするが、そこにトナカイも現れて殺人事件に発展する。

3.茜荘
シュールな内容で印象深い。ネオ西暦になった未来の話であるが、なぜか現代的である。さて未来では血液型という概念が無くなった。血液型(種)の保存という目的のために殺戮を行った男。ミステリー要素も濃く見応えがあった。
シチュエーションが、男女が無人島で過ごす過程を撮影する、またはカップル誕生も期待するという、現代に通じる娯楽映像企画でありながら、ストーリーが進展するに従い殺人事件が発生するという奇想さ。多様性を求めるという大義名分に隠された理不尽な行為。この無軌道の先にあるものは繁栄か絶滅か…芝居はここでジ・エンドである。
御ゑん祭

御ゑん祭

バンダ・ラ・コンチャン

青山円形劇場(東京都)

2014/10/09 (木) ~ 2014/10/13 (月)公演終了

満足度★★★★

見事なコラボ
近藤芳正が出ずっぱりというのが謳い文句の公演…共演した劇団との融合した芝居は見事だった。そしてなぜか初初しい少年・童貞役が多かった。ベビーフェイスのため少年から実年齢以上の役まで幅広く演じる器用さ。その特長を如何なく発揮した公演だった。
また、ベテランらしく円形劇場の特殊性(周観客)を熟知し観(魅)せていた。

後日追記

ギンノキヲク FINAL

ギンノキヲク FINAL

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2014/09/19 (金) ~ 2014/09/23 (火)公演終了

満足度★★★★★

問題提起は鋭く、作風はコミカルの妙
人は生まれた時から死ぬ運命にある。人の一生とは何か、まさしく”生まれ出る悩み”である。そして、多くの人は「死」を迎える前に老いという期間を少なからず過ごすことになる。
いずれ人は老いるが、その時にこの芝居にあるような特別養護老人ホームに出会えれば、と思わせるような心温まる物語。
現実には重苦しいテーマであるが、あえて明るく介護の仕事を描き、職員の人たちが遣り甲斐を持ち生き活きと働いていることに安心感を覚える。一方で介護を巡る環境・労働条件の厳しいこともしっかり訴える、という社会派の側面も見せてくれた。介護…それは高齢化社会において行政はもちろん個人の生活においても大きな課題である。それは、家族を介護することは、仕事以上に大変であったと悲哀をもって語ったことに凝縮されている。全体的にコミカルな作風であるが、その底流にある問題提起は鋭く、大変見応えのある公演であった。

一遍

一遍

風雲かぼちゃの馬車

相鉄本多劇場(神奈川県)

2014/10/09 (木) ~ 2014/10/14 (火)公演終了

満足度★★★★

踊念仏…持ち味を十分に発揮
一遍上人が武家出身ということは知らなかったが、信仰は踊り念仏を通じてということは授業で教わったような…。ミュージカルらしく仕上げるには格好の題材だったと思う。風雲かぼちゃの馬車という劇団の持ち味が十分発揮できていた。またキャスト陣の有髪の僧姿も魅力的だった。
ちなみに、「一遍上人」は2012年に映画化(主演:ウド鈴木)され、話題になった。

ネタバレBOX

武家社会から仏門へ…この選択には家門の結束・継承があったようだ。物語的には武家社会への執着は描かれなかったが、仏門における確執は峻厳だったようだ。仏門という世俗とかけ離れた世界における対立(仏法問答)をもう少し観たかった。懊悩から(時宗)開眼までの道程…、一遍という傑物への成長を問答という状況説明・台詞で深めて欲しかった(海外公演だと、言葉の違いもあり難しいとは思うが)。

今後の公演にも期待しております。
暗転セクロスw

暗転セクロスw

暗転セクロスw 制作委員会

上野ストアハウス(東京都)

2014/10/09 (木) ~ 2014/10/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

恋(濃い)芝居
オムニバス風であるが、テーマ(性)とシチュエーション(館)は共通しており、その観せ方は上手い。性欲に絡めた男女の心理描写がデフォルメされてはいるが、本能に近いところを突いていると思う。建前は合縁奇縁、本音は愛執肉欲…といったところだろう(休憩チーム)。

ネタバレBOX

ラブホテルらしき部屋での性欲(愛)を表現した201~206号室までの6話。
話は一応部屋ごとに簡潔するが、微妙につながりを持たせるという、演出の巧みさ。
・第一話は、合コンで知り合った男(童貞)・女(処女)がSEXする迄の過程。未体験同士のドタバタ<純愛劇>
・第二話は、ホテトル嬢を呼んだところへ遠距離恋愛中の彼女が…いつの間にかホテトル嬢と彼女が発展し<同性愛>
・第三話は、タイムスリップしてきた新鮮組(土方歳三、沖田総司)の男色と思いきや、沖田は女性という設定の<倒錯愛>
・第四話は、コンビニ強盗から女店員を守りたい男バイトの奇行が生んだ<変質愛>
・第五話は、亡き妻を想い、自殺しようとする小説家と女ピザ配達人の<痴情愛>
・第六話は、友人夫妻とのスワッピング。実は不妊治療(受精)のための<生命愛>

ちなみに第五話に出てくるピザ配達の女性が、各部屋へ誤配する設定になっている。そして小説家は204号室の強盗が撃った銃弾が壁を貫通し…念願通り死ねた。
いずれも何らかの愛を描いたものであるが、下卑ることなく、軽妙な演出に思わずニヤリとしてしまう。とても楽しい芝居でした。

今後の公演も楽しみにしております。
ひまわり~日はまた昇る~

ひまわり~日はまた昇る~

ThreeQuarter

中野スタジオあくとれ(東京都)

2014/10/11 (土) ~ 2014/10/13 (月)公演終了

満足度★★★★

丁寧な芝居
細部まで説明した丁寧な脚本・演出という印象である。冒頭は裁判シーンおよび人質立て篭もり事件があり、シリアスなドラマをイメージしたが…。
物語はご都合的なところや強引な展開もあるが、それ以上に観せる”力”があり面白かった。なにより散りばめたネタもしくは張巡らせた伏線をすべて回収し納得してもらうよう努めているところに好感を持った。約2時間の公演は見応えがあった。

ネタバレBOX

説明を引用させていただくが、「詐欺にあった一人の青年は、詐欺師事務所の門を叩く。 今度は自分が騙す側になる」ということだが、詐欺師事務所が求人広告を作成するか?実はこの事務所は弁護士事務所だったとか?そして、実際は詐欺紛いのことはしていない…など、二転・三転は当たり前の脚本で驚く。しかし、芝居は人への優しさに溢れた素晴らしい内容で感動できる。
なお、演技はもう少し観客が感情移入できるようにお願いしたい。

今後の公演も楽しみにしております。
俺たちの劇 ~東京編~

俺たちの劇 ~東京編~

ENBUゼミナール

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2014/10/04 (土) ~ 2014/10/05 (日)公演終了

満足度★★★

もう少し膨らませてほしい
台風の影響で雨が激しく降っているにもかかわらず、立ち見まででる盛況ぶりだった。結構仲間内だったかもしれないが、劇団側は嬉しかっただろう。

さて、公演であるが大きく二つの流れのある話だが、その関連性は薄い。できれば説明にある”劇団”をメインにしたストーリーを膨らませてほしかった。
居酒屋の件は、ストーリーテラー的な役どころの「ちひろさん=南帆子サン」だけでよかった。

ネタバレBOX

劇団を主宰し存続させていく苦労、脚本家としての能力の限界など、苦悩する姿がよく出ている。
それだけに居酒屋で相席になり、合コンのようになった女性達の話(その内の一人が外国人と結婚する)はまったく関係ない。それよりも自分達劇団の喜び、悩み、悲しみ…希望を状況とセリフで表現してほしかった。劇中劇のようになるかもしれないが、それでも興味が持てる。もっと主筋を大切にし、本当に描きたい内容に絞った芝居のほうがわかり易いと思う(ENBUゼミナールであっても)。

今後の公演に期待しております。
本間さんはころばない

本間さんはころばない

九十九ジャンクション

小劇場B1(東京都)

2014/09/30 (火) ~ 2014/10/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白い!
脚本はわかり易く、演出は丁寧で、それに応えた演技は見応えがあった。また、舞台セットは随分と造り込んでいた。
さて、水難事故を通して救助された本人と救助し命を落とした人の遺族が向き合ったことで明らかになった事実・真実は…。
人は色々な側面を持っており、だから一概に決めることが出来ない。そんな当たり前の事だが、改めて感じ入った。
登場人物は、立場による建前・本音をしっかり表現し、人間臭さを見せることで観客の共感を誘う。この流れとテンポの良さが心地よい。
そして内容は、日常生活に近いところを描くが、その心情や懊悩が見事に表現されていた。とても秀逸な芝居だと思う。
次回公演も期待しております。

ネタバレBOX

真実は藪の中。
救助された本人曰わく、実は本を万引きし、捕まらないために川へ入った。それを追った方は、足を滑らし事故死したと。
一方、遺族からは父親は、日頃川は危険である旨話していた。本当に助けようと川へ入ったと(助け舟的な台詞かも)。
どちらにしても「命」は大切にと言うことだろう。
The World is Yours

The World is Yours

トランス☆プロジェクト

テアトルBONBON(東京都)

2014/10/01 (水) ~ 2014/10/05 (日)公演終了

満足度★★★★

自分探し
インターネットというバーチャルな世界の方が自分自身を曝け出せるという、逆説的な話。説明にあるあらすじ「主人公マキトが訪れたインターネット上の世界『ミラーワールド』。 そこでは誰もが自分の分身『アバター』を作って生活を送っていた。 そこでマキトは『人を探している』と語る男性と出会う」ことになる。虚構の中の真実は継続できるのか。そもそも虚の中に実は存在するのか、という疑問が生じる。
バーチャルな世界では、自分の性別・年齢・容姿について事実を登録していない。第三者に成りすまし、自分の本当に行いたいこと、言いたいことを実行している。それは本当の自分を相手に見せることなく、嘘のままだから可能ということらしい。自分らしさとは…実に興味深い公演であった。
最後はそうなるであろう展開に胸を撫で下ろした。

今後の公演にも期待しております。

ネタバレBOX

性同一障害であることをカミングアウトできず、本当の自分を表現出来ない悩みが、バーチャルの世界へ逃避させていた。
最後はカミングアウトし、現実の世界でインターネット上の人と会うことになる。自分に正直にと言うのは簡単だが、世間的にはまだまだ理解が進んでいないだろう。そういう意味では、意義ある公演だと思う。
第三帝国の恐怖と貧困

第三帝国の恐怖と貧困

劇団わらく

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/10/02 (木) ~ 2014/10/06 (月)公演終了

満足度★★★

物足りない
ブレヒトの「第三帝国の恐怖と貧困(悲惨)」は、当初そのパロディ「第三定食と豆腐と蓮根」として上演される予定であったが、事情により変更したもの。
さて、本作は20世紀を代表する劇作家ブレヒトの記念碑的な大作であり、全編を上演すると4時間を超えるらしい。ナチス統制下における小市民の不安な日常を描いた情景のうち、「白墨の十字」「黒い靴」など10景を上演した。もともと色々な劇団で上演されるほど魅力のある作品だからストーリーは面白いが、演技でその面白さを現し切れなかったと思う。もっと言えば役者間の演技力に差があり、バランスを欠いていたと思う。

何気なく見逃してしまいそうな新制度の中に、将来を危惧させる重要な決め事が…どんな時代でも真を見誤らないよう心したいと思わせる芝居であった。
そして何より、無関心が将来に悪影響を及ぼすということを示唆しているようであった。
今後の公演に期待しております。

ヨロタミュージカル2 Ready Go ~あいのままで~

ヨロタミュージカル2 Ready Go ~あいのままで~

劇団ヨロタミ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2014/09/25 (木) ~ 2014/09/28 (日)公演終了

満足度★★★★

心温まる
ヨロタミらしい。ふんわりした気持ちになる公演だった。
今回はミュージカルであったが、残念ながら「歌」は厳しいのでは…。それとも狙いだったんでしょうか?

ネタバレBOX

いつも変わらず舞台セットは素晴らしい。
会場内に入った途端、温泉旅館が出現したような錯覚を起こさせる。
この旅館を舞台に、女将の娘が男と別れて帰ってきたところから始まる。
旅館の従業員・卸業者・宿泊客などが絡んだヒューマンドラマといった様相。

この劇団の好きなところは、奇を衒わずともしっかり観(魅)せてくれるところ。
コミカルな演出だが、泣き・笑いのツボを押さえ、最後は観客を安心させ、楽しい気持ちにさせてくれる。

次回公演も楽しみにしております。
ウーララ

ウーララ

マグネシウムリボン

d-倉庫(東京都)

2014/10/01 (水) ~ 2014/10/05 (日)公演終了

満足度★★★★

不思議な世界観
エレベータに閉じ込められた男女の物語。
素舞台にエレベーター内の大きさを示す白地の布テープが貼ってあってあるだけ。
その狭い空間から、広く不思議な世界観を描き出した好公演である。
その状況変化を上手く観客に伝えることができたと思う。

ネタバレBOX

舞台上は、三次元、二次元、時空移動、黄泉?(「三途の川」の此岸側)など、色々な次元の世界観が現れるが、設定の妙により上手く描き分けられていた。

さて、エレベーターに閉じ込められた人達は、何らかの作用で機外へ出るが、そこがどこなのか解らない。そこに、二次元 (マンガの中の登場人物+α)、時空移動(エレベーター内にいた男の十数年前の妻、黄泉?にいる女、さらに潮干狩りをする不思議な男。

更には隕石の衝突という突飛な事象まで盛り込んだ。
混沌とした展開だが、ストーリーは破綻しなかったと思う。
それは、登場する人物の性格、性癖、生活環境、現況を吐露し合うことで共感が生まれる、という訴求の過程が丁寧に描かれたからだと思う。
そのドタバタの中で見えてくる人間の本質 (ここでは「心」の開放か)は、役者の演技で十分に観(魅)せてくれた。

今後の公演も期待しております。
“秋の、死んで貰います祭り!!”地獄の3本同時上演!!!

“秋の、死んで貰います祭り!!”地獄の3本同時上演!!!

good morning N°5

OFF・OFFシアター(東京都)

2014/09/26 (金) ~ 2014/10/04 (土)公演終了

満足度★★★★

刺激的…愛欲の乱NEO
女子高における劇中劇…。
実際の高校では絶対演じられることはない毒舌・暴走という言葉がピッタリする刺激的な公演。
ちなみに観劇しながらの飲食は自由であった(役者が売り子になっていた)。

ネタバレBOX

開演前は役者が舞台上(緞帳(どんちょう)前)で、飲食やDVD、Tシャツの物販を行っている。
その姿は女子高生の恰好である (41歳と20歳台前半~30歳台前半の5人の計6名)。
開演後はビキニ、手ぶら、さらに全(隠)裸と刺激的な肢体が躍動する(全(隠)裸の時はさすがに躍動しない)。

女性である前に人間である…そういう意味で人間の「欲」本能が描けていた。逆に人間だが女性として見た時、こんなに下劣、卑猥なのかという「欲」の醜さ。女性の「愛欲」…業の深さを思い知った。

今後の公演も楽しみにしております。
落伍者。

落伍者。

ラチェットレンチF

Route Theater/ルートシアター(東京都)

2014/09/26 (金) ~ 2014/09/30 (火)公演終了

満足度★★★★★

真摯な…
落語という芸を極める噺家の物語。
落語は世相・人情を滑稽な咄(はなし)に仕立て、最後に落ちのあるもの、だと言う。
公演でもその咄を十分取り入れて味わい深く仕上げていた。

ネタバレBOX

「死神」 「品川心中」 をモチーフにした物語であったと思う。
落語の咄 「死神」 に研きをかけ名人域を目指す話と、公演全体を牽引するミステリアスな咄 「品川心中」 を上手に紡いでいた。

少し強引な展開もあるが、“咄”のエキスは十分注ぎ込まれていた。その脚本・演出に応えたキャストの演技は見応えがあった。

さて、釣り好きな噺家の最後は…落語だけにその「オチ」は海に「落ち」たようなイメージを持たせ…。

今後の公演も楽しみにしております。
あの空の向こうへ

あの空の向こうへ

ノーコンタクツ

萬劇場(東京都)

2014/09/26 (金) ~ 2014/09/28 (日)公演終了

満足度★★★★

戦争ゲームごっこではない
戦争シミュレーションソフトの開発に関する芝居と思っていたが、そんな単純なものではなく、人間ドラマであり、社会ドラマでもある。
そこにミステリー要素も加え見応えのある公演に仕上げていた。

いくつかダンスシーンがあるが、ノーコンタクツの公演だから…でしょうね。

ネタバレBOX

1945年、戦艦大和は出撃し撃沈する…これが事実。

その乗組員がタイムスリップして現代に現れる。
科学者は、その事象を確認するためゲームメーカーへ大和の戦闘シーンを再現させる。そして撃沈(事実)を回避するシミュレーションの模索が始まる。
事実を知らされず集められたゲーマー達は、必死に攻防シミュレーションを繰り返すが、沈没は避けられない。

その苛立ちと、シミュレーションする意味を問うことになり…。この乗組員を助けるためだが、その手立ては見つからない。
結論は乗船しないことだが、それに対する返答は「自分は軍人だから出来ない」と。「『殺される』 と 『殺す』 の二者択一を求められたらどうするか?」 「どちらも厭だが、それが戦争だ」 という重い台詞の応酬に、「戦争」の無意味さが込められる。

今後の公演にも期待しております。
ヒョウイズム

ヒョウイズム

爬虫類企画

新宿シアターモリエール(東京都)

2014/09/12 (金) ~ 2014/09/15 (月)公演終了

満足度★★★★

重い内容、ポップな演出
高校時代に苛められ、そのあげく兄まで・・・。

凄惨な過去を持つ男がある事象によって力を得て行う復讐劇。
その描かれている内容はハードで問題提起も鋭い。
しかし、その描き方はコミカルで堅苦しさを感じさせない。

ここで登場する主人公の感情や行動が、普通の人間が持ち得るようなものであるから共感できると思っていたが、終盤は少し教訓じみてきた。

ネタバレBOX

弟の苛めを知った兄が苛めグループを戒めようとしたが、逆に刺殺されてしまう。
悲観していた弟だが、落雷を受けて不思議な力(一定時間、他人への憑依ができる)を得て、高校時代に苛められた人達へ復讐していく。
その奇妙な現象が刑事事件へ発展し、警察との間の追跡・逃避が始まる。
不思議な力にもそれを行使する時間的制約という欠点を設け、緊迫感ある仕上げになっている。最後までテンポよく見応えのある公演だった。

次回公演にも期待しております。
Master Plan ~B~

Master Plan ~B~

劇団スクランブル

シアター711(東京都)

2014/09/23 (火) ~ 2014/09/28 (日)公演終了

満足度★★★★

女…会話劇
同僚女性3人が男性1人を巡って…、女性の恋愛感における本音 (男性には「真剣・愛情」な思いを、同性には「虚勢・見栄・嫉妬・侮辱・憎悪」が渦巻くようだ) を聞いているようで面白かった。

その一方で単なる暴露話という感じもする。

ネタバレBOX

最後、この男性は事故死するが、あの世でも幸せそうな振る舞い、懲りないなー。
さて、少しかたい話になるが、最近の新聞に 「昔から男が浮気すると、パートナーの女性は相手の女性に対し嫉妬を燃やし、憎むものだと言われている。女性が浮気をした場合は、パートナーの男性はその女性本人に怒りを抱く。どちらにしても女性が恨まれると相場が決まっているようだ」との記事が出ていた。

本公演でも女性同士の虚勢・誹謗・中傷合戦であったが、そういう心理になるのかと改めて「情」の怖さを知った。

今後の公演も楽しみにしております。
騒音と闇 ドイツ凱旋ver.

騒音と闇 ドイツ凱旋ver.

革命アイドル暴走ちゃん

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/09/25 (木) ~ 2014/09/30 (火)公演終了

満足度★★★

ぶっ飛びだ~
理屈は要らない。ただ「爆音」「投水」「閃光」などのインパクトが凄かった。普通の芝居にあるような脚本・演出は感じられない。そもそもキチンとしたものがあるのか疑わしい(失礼)。逆にシッカリ有れば、ある程度その台本に縛られ、自由に動けないだろう。多分、ゆる~い決め事だけで、弾けた感じである。しかし、不快感はなく、逆に爽快感が残った不思議な公演であった。

おとなげない遺伝子

おとなげない遺伝子

スマッシュルームズ

シアター711(東京都)

2014/09/17 (水) ~ 2014/09/21 (日)公演終了

満足度★★★

もう少し捻りがあると…
人間一人ひとりが違うように親子であっても少しずつ違う人生を歩むだろう。本公演の眼目として”人生という名の不条理”を謳っているが、三代にわたり同様のシーンを繰り返えすのはどうか…。
確かに遺伝子という”不思議なるもの・こと”の存在は否定できない。鏡の中の顔は、同じ年齢だった頃の父親に似てきた。人としての性格付けや外見は似ているが、生活の歩みは違った。そんなことは当たり前で改めて言うことではないだろう。
この公演では、遺伝子を強調し、その結果人生の不条理を描こうとしたと思われるが、冒頭にも記したが不条理もよしとするような芝居でもよかったのではないか。観客を飽きさせず、集中させるには少しずつ違う観せかたも…。

最終的には、説明文の逆説に落ち着く展開になる。つまり、二度あることは三度あるが、その反対として三度目の正直もある。まさしく人間ドラマであり、人間讃歌の公演でした。

今後の公演にも期待しております。

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