満足度★★★
もう少し捻りがあると…
人間一人ひとりが違うように親子であっても少しずつ違う人生を歩むだろう。本公演の眼目として”人生という名の不条理”を謳っているが、三代にわたり同様のシーンを繰り返えすのはどうか…。
確かに遺伝子という”不思議なるもの・こと”の存在は否定できない。鏡の中の顔は、同じ年齢だった頃の父親に似てきた。人としての性格付けや外見は似ているが、生活の歩みは違った。そんなことは当たり前で改めて言うことではないだろう。
この公演では、遺伝子を強調し、その結果人生の不条理を描こうとしたと思われるが、冒頭にも記したが不条理もよしとするような芝居でもよかったのではないか。観客を飽きさせず、集中させるには少しずつ違う観せかたも…。
最終的には、説明文の逆説に落ち着く展開になる。つまり、二度あることは三度あるが、その反対として三度目の正直もある。まさしく人間ドラマであり、人間讃歌の公演でした。
今後の公演にも期待しております。