逆鱗
NODA・MAP
J:COM北九州芸術劇場 大ホール(福岡県)
2016/03/31 (木) ~ 2016/04/03 (日)公演終了
満足度★★★★
ことばに輝きがなかった。。
今回はなんだか魅力的な言葉とか、言葉のリズムとかそう言ったところでワクワクさせてくれるところがなかったかな。。
話も、昔々こんな悲惨で悲しい出来事がありましたよ。・・・てことで終わってるし。。そうなると、じゃあそれで?…となってしまう。戦争の被害者側の悲劇より、誰でも加害者側になってしまう怖さをヒシヒシと感じ始めてる今だとすごく古く感じる。。
役者も良いと言えば良いんだろうけど、野田地図さえ、商業演劇とか劇団ではない形でのホール公演の限界を感じてしまった。。
ヴィジュアル的には全然平均点を超えてるんだろうけどね。。
見所は最後の松たか子の声だけだったか。。
燕のいる駅
グンジョーブタイ
まちづくり市民交流プラザ(広島県)
2016/05/28 (土) ~ 2016/05/29 (日)公演終了
満足度★★★★
戯曲の面白さを改めて味わった
MONOの昔のDVDは観てましたけど、今回改めて観ると、その時より色々なものが感じられて面白かったです。
設定もMONOとは少し違ってて(漫才師コンビ→葬儀屋・別公演のために改変したものだったんでしょうね。。)、新鮮な感じで楽しめました。
表のテーマと裏のテーマがはっきりと感じられたというか。(自分が思ってるだけかもしれないけど。。)
ちょっと会話の間とか舞台装置とかは、もう少し何かしら他に可能性はあったのかなぁ・・と思ったりもしましたが。。
劇団自体まだ2回目なので、次も楽しみにしたいです。
榊原の衣装がかわいかったです。
わたしの焦げた眼球/遠視
下鴨車窓
JMSアステールプラザ 多目的スタジオ(広島県)
2014/07/09 (水) ~ 2014/07/10 (木)公演終了
満足度★★★★
日常と夢幻の狭間で…。
「建築家M」で感じた、不条理性の強い物語なんだろうな…
と、身構えて行ったら、出だしは然にあらず…。
緊張感を後ろに無意識に感じながらも、
意外にカップルの和やかな雰囲気で、
リラックスしながら楽しく見ていると…。
手のひらにじんわり汗でもかくような、
なんか良くわからない
日常と夢幻の狭間の世界に入り込んでるというかぁ。
いやぁ、これは面白かった。
脳の森
PROJECT Fe
広島市南区民文化センター スタジオ(広島県)
2014/11/27 (木) ~ 2014/11/28 (金)公演終了
満足度★★★★
傷口を癒す絆創膏のような優しさ。
あらすじとキャストの構成からして、予想してた感じの舞台だったのですけれど、それでも全編丁寧なつくりで観ていて、ほんと面白かったです。
一番最初の山田さんの声を聴いたときは、「ひげよ・・」の時とは別人のような男の子の声でビックリしたのですが、それと同じで他の役者さんたちも、それぞれの役をきちんと作り込んでいたかなぁ……と思います。
ほかでは、みんな良かったけど、素直じゃないようで実は素直なシンジを演じていた堀田さんは強く印象に残りました。
舞台装置も空間も、透明感があって良かったです。
「恋の冷凍保存」
演劇企画室ベクトル
広島市東区民文化センター・ホール(広島県)
2016/09/10 (土) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★
好きなテイスト
面白かったです。
もともとがフランス映画の中で、SFとラブコメが一緒になったテイストのものって好きで良く観てたので、相性も良く楽しめました。
あと、芸達者な役者さんが多くてちょっとびっくり。
劇中に流れるミッシェル・ポルナレフの歌が懐かしかったです。。
狩山宏太さんの登場が多分自分的にはハイライトでしたが、それも楽しめました。
交互に光る動物
ブルーエゴナク
王子小劇場(東京都)
2014/08/01 (金) ~ 2014/08/03 (日)公演終了
満足度★★★★
少しまとまり過ぎてたのかなぁ。
スタイリッシュな群像劇の面白さは変わらないんだけど、
北九州で観たのとは、 別ものを観てるようだった……
っていう思いがどこから来てるのかなぁ…っていうのがずっと良く分からなくてねぇ…。
役者さんの演技で、前より役の深みが増した…とも思うし、
3回目での慣れかなぁ…とも思うし、
今回は、ボヘミアン、宗教のひと、堤君以外を中心に少し観てみたぁ…ってのもあるかもしれないし…。
ただ、少しまとまり過ぎてたのかなぁ。
ギスギスした感じや、刺激的な感じが少し薄まったような感じもするし…。
気のせいかなぁ…。
好きな劇団で、また観に行くことには変わりないのだけど…。
今後も、何に対しても臆することなく攻めて欲しいね。
原田薫ソロ公演「モノクローム」
原田薫
JMSアステールプラザ 中ホール(広島県)
2014/07/04 (金) ~ 2014/07/04 (金)公演終了
満足度★★★★
モノクロの世界に揺れる女性の色つきの心
このタイプの舞台は、ほぼはじめてです……多分。
正直、何を見て何を楽しんだら良いのか、
良く分かんなかったので、
ただひたすら何かを感じることにつとめましたぁ。
舞台上のモノクロの世界の中に
ときにリズミカルに、ときにしなやかに踊り揺れる
女性の色つきの心を見たぁ ……っていう感じですかね。
とても新鮮でしたぁ。
『ショウジさんの息子』
演劇ユニット体温
JMSアステールプラザ 多目的スタジオ(広島県)
2016/09/02 (金) ~ 2016/09/04 (日)公演終了
満足度★★★★
泣いた。
泣いた。。。っていう単純な感想じゃあ良くないんだろうな。。
最初は息子のぶっきらぼうさに何か馴染めない感じだったけど、結局それが大きい意味での伏線だったのかなぁと、思ったり思わなかったり。。
前半、ちょっとタメがあった方が良いかなあと思った場面があったような感じも。。
最後の場面は素敵でしたし息子さんの表情はなんとも良かったです。
笑いと泣きのバランスが良いお話で、脇の人たちも個性的でベテランから可能性を持った役者さんまで色々いたかな。。
自分の中でこの舞台の一番はショウジさんの揺るがない佇まいだったような気も。。
この芝居を観たひとたちは、多分また体温を観にくるだろうな。。と思う。
煩雑だけど、こんな感じ。
とても良かったです。
R.P.G.
公益社団法人日本劇団協議会
広島市南区民文化センター スタジオ(広島県)
2016/01/20 (水) ~ 2016/01/22 (金)公演終了
満足度★★★★
宮部みゆきさんの世界を堪能
「宮部みゆきさんの世界を堪能」しました。。って言いながら本は全然読んでないのですが。。(苦笑)
舞台装置も演出も好きで、丁寧に魅せてくれる感じの舞台で、話の設定も面白く、はじめから終わりまで楽しめました。
ROUND7 『逃げる』
INAGO-DX
JMSアステールプラザ 多目的スタジオ(広島県)
2015/11/14 (土) ~ 2015/11/15 (日)公演終了
満足度★★★★
父として思う未来。
「逃げる」・・っていうより、大きく「父として思う(子の)未来」のようなものを感じた気がします。
INAGO-DX自体は、ほかの人たちよりは多分観るのが遅くて、「踊り場があったら踊れない」ぐらいからC.T.Tを含め観てるんだけど、「踊り場・・」はなんかまとまりが無く言いたいことが良く分からなかったような、伝わってこなかったような。。。その他は演劇というよりコントの延長線のようなものを感じて、今ひとつ好印象がなかったのですけど。。
今回のはしっかり演劇をしてて、役者さんもみな熱演だったし、その運動量により小劇場タイプとしては割と広くつかって、臨場感もあり、市井の人たちの目線も感じ、謎な部分も残し、観る人によっては色んな感じ方、解釈ができる
面白いお芝居だったかなと思います。
ただやっぱり相変わらず、武田さんの重ね着衣装とか、ちょっとした言葉のチョイスとか、自分的には少し違うかな・・というところは多々あるのだけど、まあ、それは個人の趣味の問題だし、そういう重箱の隅をつつくようなことをしても、舞台の全体を見失っちゃうし。。
良い舞台だったと思いますし、これは好きです。
※音楽はビートルズを多様してたので、これは個人的にツボ(笑)
死刑執行中脱獄進行中
天王洲 銀河劇場
JMSアステールプラザ 大ホール(広島県)
2015/12/05 (土) ~ 2015/12/06 (日)公演終了
満足度★★★★
繰り返される日常の中の変化
わたしもそんなに良く観てるわけではないので、なんともあれですが、コンテンポラリーダンスの要素を含むっていうより、そのものだったように思います。
繰り返される逃げられない日常の中に起きるいくつもの変化と苛立ちとそこからの解放。
‥のようなものを感じました。
原作を知らないのでなんとも言えないのですが、分かりにくいようで、実はダンス等に対するアプローチは、基本中の基本で、初見者に対して割と親切だった舞台なのではないかと。。。
ダンスは日常的な動きの変化から生まれる……っていう感じの。
ドラム、パーカッション と コントラバス、エレキギター・ベースのWネック と エレキギター(リード)、キーボード という必要最低限の三人編成で音楽は場面にぴったりで素晴らしかったです。
演出は、自分があまり経験したことのない異次元の別世界を観てるようで、目の前の舞台で起こること全てを記憶に焼き付けようと思ったのですけど、悲しいかな自分の頭の脳の容量が全然追い付かなかったのがなんとも残念です。
森山未來さんは存在、動きからして素晴らしく、 初音映莉さんは妖艶でミューズ的な印象を受けました。
なんだろう、観ていて神楽を観てるような錯覚もして、なぜか日本的なものも感じました。
原作まったく知らないのですが、原作を目当てに行ったひとはどうだったんですかね。。??
『 誰も知らない庭 』
ART COMPLEX HIROSHIMA
広島市東区民文化センター・ホール(広島県)
2014/01/18 (土) ~ 2014/01/19 (日)公演終了
満足度★★★★
分かりやすくて楽しいダンス企画
コンテンポラリーダンス企画ということで、少し構えて観に行ったのだが、意外に分かりやすく楽しかった。
『光を超えて』
舞台上がカラフルで、みんな楽しそうに踊ってるのが印象的だった。
傘の裏地に配色‥っていうのも良いアイデアだなぁ。
山下達郎の「アトムの子」とB・J・トーマスの「雨にぬれても」が、あんなにもダンスに向いてる曲だとは思わなかったぁ。
今聞いても、思いだしてぞくぞくする。
ここから、客席位置を観客席から舞台上に移動。
『ため息』
全然関係ないのだけど、観ていて濱口竜介監督の「親密さ」っていう映画を思い出した。
舞台上でじゅんじゅんさんのダンスを見ることによって、現実と虚構の境を垣間見たというか‥‥なんとも、なめらかで魅力的なダンスだった。
『誰も知らない庭』
とにかくアイデアが面白くて、分かりやすいコンテンポラリーダンス。楽しめた。
≪不思議の国のアリスの≫帽子屋さんのお茶の会
北九州芸術劇場
J:COM北九州芸術劇場 中劇場(福岡県)
2014/10/04 (土) ~ 2014/10/04 (土)公演終了
満足度★★★★
楽しかった言葉の遊びとリズム。
もともとが、好きな戯曲ということもあって、その戯曲の面白さを、身体から発せられる”言葉の遊び、リズム。”が際立たせていたので、観ていて、そして聞いていて楽しかったです。
良かったなぁ…と思った役者さんは、
使者の寺田さん、帽子屋の椎木さん、三月兎の高野さんかなぁ。
椎木さんは動きが良くて、高野さんは特徴ある話し方が良かったぁ。
ただ、全体的にいろんなところで、まだブラッシュアップできる余地があると思うので、切れっきれに仕上げて東京へ持って行ってほすいな。
この戯曲、最後がほんとせつない。
片鱗
イキウメ
西鉄ホール(福岡県)
2013/12/07 (土) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★★
終わったあとから湧いてくる怖さ
イキウメさんは、はじめてです。
王道のホラーですよね。
終わったあとからジワジワ怖さが湧いてくるというかぁ‥‥。
終了まぎわ、「えっ、そうなの??」
って、もう一度あの人の行動とか言葉を振り返るも、
もう時遅しで、闇の中‥‥。
面白かったです。また機会があれば、イキウメさん観てみたいです。
コロニー
劇団Tempa
広島市東区民文化センター・ホール(広島県)
2014/11/14 (金) ~ 2014/11/16 (日)公演終了
満足度★★★★
身近な感情にたくさん触れた。。。
今回のTempaは、ひとの気持ちに寄り添うような丁寧な芝居で、 見終わった後ほんと心地良かったです。
劇場に入り観劇すると、今とは違う世界が目の前には確かにあって、そのリアルじゃないもうひとつの世界を観ながら、より確かで身近な感情にたくさん触れた・・・・という感じですか。。。
前からいる劇団員さんが良いのはもちろんだけど、去年の秋の演劇祭からTempaで芝居を始めた劇団員さんたちが、この1年で随分と上手くなっていたので、今回はほんと安心して観れました。(…ということは、去年は少し不安だった。。汗))
なぜに、舞監の木村くんと衣装の北風さんが役者なのか、観る前は疑問だったけど、観終わったあとは納得。この芝居には欠かせませんでした。
めちゃくちゃ満足はしてるけど、まだもっと観たい先もあるので。。。
芝居の面白さに役者が追いついて来ているのかな。
刻印
innocentsphere
JMSアステールプラザ 多目的スタジオ(広島県)
2015/01/24 (土) ~ 2015/01/25 (日)公演終了
満足度★★★★
観た舞台が血となり肉となる。
これって舞台とはいえ、やって良いの?
…っていう、かなり重い題材を、
かといって、偏ったメッセージ性というものでもなく、
観てる側が、その思い、考え、経験等々の中でそれぞれ昇華していき、
それでも多分答えは見つからなくて、
でも、観た芝居の記憶は、
それを観たひとのひとつの細胞として、
血となり肉となり残っていくのではないかと・・・・ふと思う。
オイル
U-SPACE実行委員会
雲南市経済文化会館チェリヴァホール(島根県)
2016/06/11 (土) ~ 2016/06/12 (日)公演終了
満足度★★★★
メッセージ性の強い舞台。
13:00の回を観ました。
改めて観ると、戯曲自体がかなりメッセージ性の強い舞台だったんだな。。と、昔観た「オイル」を思い出しながら観てました。
出だし、少し主役の女性の役者さんが弱いかな。。と思いながらも、時間を重ねるごとに他のキャストさんも巻き込んで良い感じで仕上がって、力強くなっていく姿を観て、多分、数を重ねる度に良くなってるんだろうな・・と感じつつ、たったの3回公演で終わるのはなんとも寂しい限りだなあと・・ふと。
広島だったら、多分夜の回を、もう1度観てたかな。
舞台を観ながら、台詞の洪水で頭が飽和状態になったあとに訪れる舞台とも現実とも夢とも区別がつかない、不思議な感じの世界へ連れて行かれたようです。。
広島に住んでるとかなり痛いものを感じるのですが、山陰に住んでる方は、やたら出てくる出雲の地名・話にどのように感じたのか、そのことは気になりますね。。
畳と巡礼
対岸ビバーク
JMSアステールプラザ 多目的スタジオ(広島県)
2016/09/10 (土) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★
土地に根付いて欲しい戯曲
土地に根付いて欲しい戯曲。そして県外へも。。
観る前はぴんと来なかった「畳と巡礼」っていうタイトルも観終わってみると良いタイトルだなと思います。
観終わったすぐは何か煩雑で色々頭の中(胸の中?)で整理出来なかったですが、時間が経っても心の中に強く残ってる場面は多いです。
人の繋がれる部分とどうにも繋がれない部分が妙にリアルで好きです。
観たのが初日のそれも初演で、まだ良くなるのだろうなぁと思える余地がチラホラ。。舞台上もほんとの(色々な形の )家族も、つくるのは時間がかかるということか。。(壊れるのは一瞬だけど。。)
新人戯曲賞の選評で”イメージの羅列”っていうのがあったが、舞台を観てるとそういうものでもなく、人、土地、血 と 何かしらの(心象)風景的なものはバランス良くて観ていて不思議な肌触りは感じました。
すぐじゃないにしても、このレベルの戯曲は再演などして土地が大事に育てていくべきかなと思います。。広島の演劇のためにも。。
鎌塚氏、振り下ろす
森崎事務所M&Oplays
はつかいち文化ホール・さくらぴあ(広島県)
2014/08/09 (土) ~ 2014/08/09 (土)公演終了
満足度★★★★
練られたプロの笑い
どうも最近は、天然ボケとか偶然性の笑いの方が重宝されてるような気もするが、やはりプロによってきちんと練られた洒落てスマートな笑いをたまには楽しみたい…。
そういう思いを満たしてくれる舞台かなぁ。
三宅弘城氏のキャラは最高だし、
今回は、妙にダメダメなベンガル氏が面白かった…(笑)
楽しかったです。
もう少し小さいホールでやった方が良い舞台かなぁ。
「妥協点P」広島公演
劇団うりんこ
JMSアステールプラザ 多目的スタジオ(広島県)
2015/12/25 (金) ~ 2015/12/26 (土)公演終了
満足度★★★★
重いテーマを面白く。(仮)
面白かったです。
舞台は学校ではあるけど、重いテーマと今の混迷した社会等を背中で薄々感じながら、面白く可笑しく観せてくれたなぁ・・といった感じです。
キャラ的には、三好先生が出てきたときからツボでした(笑)。