バルブはFB認証者優遇に反対!!の観てきた!クチコミ一覧

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ワークインプログレス・子どもたちは未来のように笑う

ワークインプログレス・子どもたちは未来のように笑う

遊園地再生事業団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/03/05 (土) ~ 2016/03/16 (水)公演終了

満足度★★

70分強
習作である今作では、“いま日本で子どもを産む”にあたって起こりうる色んな事態が提示されるだけにとどまったが、本公演はそれらをうまく絡み合わせて見応えある作品に仕上げてほしいもの。
また、“いまの日本における出産・子育て問題”を“ネタ”として消費しているような軽みを感じもしたので、本公演に向けては、上の件に真摯に向き合い作品作りをしてほしいなぁ~、とも。

友情

友情

映画美学校

アトリエ春風舎(東京都)

2016/03/03 (木) ~ 2016/03/06 (日)公演終了

満足度★★★★

約90分
タイトル通り(?)、友情(?)を謳い上げた(?)素晴らしい(?)作品でした……

ネタバレBOX

ナカゴー名義で上演され本作の下敷きとなった『堀船の友人』を観た身としては、30分にも満たないアイデア勝負のあの短編を90分に拡大すると聞いて不安になったが、長尺化による間延びもなく、元ネタのバカバカしさを保ちながら見事スケールアップに成功していて、感服!
それに皆さん、学生さんながら演技が達者。
とりわけ、他人の腕を断ち切って収集するのを生き甲斐とするとんかつチェーンの店長役の女性。
迫真の演技でイカれたサディストになりきっていて天晴れでした。
裸に勾玉

裸に勾玉

MONO

シアタートラム(東京都)

2016/03/05 (土) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★

約120分
古代日本を舞台とする物語に今の日本の歪んだ姿を映し出し、我々に警鐘を鳴らさんとする一作。
ただ、その鏡像はいささかぼんやりしており、ために、もうひとつ身につまされない。
劇が映しているものが他ならぬ我々であることをより強く分からせるためにも、鏡像はもっとくっきり、鮮明に示すべきだった。
作中に“日本人の国民性”は見て取れても、“その国民性が顕著になっておかしくなった今の日本”がそうはっきりとは見て取れないのは、上述の通り、鏡像がぼんやりしているせいだろう。

ネタバレBOX

最後に選挙の話が出てくるが、選挙の他にも、現代日本に通じる話なのだと実感させる事象やワードをもっとちりばめたほうがよかったのではないか?
御家族解体

御家族解体

ポップンマッシュルームチキン野郎

ステージカフェ下北沢亭(東京都)

2016/03/05 (土) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★

小品って感じ/約80分(初日実測値)
ここへきて大作志向を強め、気軽に観づらくなっているPMC野郎だが、本作は尺も短く気楽に観られる反面、少々こぢんまりしている印象。
私としては、『仏の顔―(再演)』くらいのスケール感の作品が、この団体には一番合っていると思う。
また、本作、話を進めるのに汲々としている印象も。このハチャメチャなストーリーなら、もっともっと遊びを放り込めたような…
公演はまだ始まったばかり。少々尺が伸びてもいいから、膨らませるシーンは膨らまし、もっともっとギャグを盛ってはいかがだろうか?
このボリューム感でドリンク代込み4000円はチト高い気がした。

ネタバレBOX

個人的には、人面瘡がらみでもっと遊んでほしかった。
クラッシュ・ワルツ

クラッシュ・ワルツ

刈馬演劇設計社

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/02/26 (金) ~ 2016/02/29 (月)公演終了

満足度★★★★

約85分
勧善懲悪という言葉があるが、世の中ひと筋縄ではいかず、誰がイイもんか悪もんかなんてそう簡単には決められない。
緻密きわまる脚本によりそのことをまざまざと思い知らせてくれる、地味だけれど秀抜な人間ドラマ。
今回の再々演版は、既読だった台本(『優秀新人戯曲集2014』所収)に加筆をしたものらしいが、セリフの追加により間延びした印象は否めず、個人的には短尺版のほうが上出来だと感じた。

ネタバレBOX

舞台となるのは、中年夫婦が2人で暮らすある家庭。
ただの銭ゲバに思えた夫が妻思いの優しい男だったと判る終盤では、台本を読んだ時と変わらぬ、否、それ以上の感動を覚えました。
とりわけ、夫婦でワルツを踊るシーン。
演出・演技、ともに良かった。
『からす食堂』『黒い三人のこども』

『からす食堂』『黒い三人のこども』

二月のできごと

104Rmond(アーモンド)(東京都目黒区大橋1-6-4 坂本ビルガレージ)(東京都)

2016/02/24 (水) ~ 2016/02/29 (月)公演終了

満足度★★★

初江本純子/90分弱
騒々しい「からす食堂」と、粛々と進んでいく「黒い三人のこども」。
対照的な二作品を楽しみました。
ただ、「からす食堂」はドリフのもしもシリーズさながらで、その面白さはテレビでも表現可能なもの。わざわざ足を運んで観るほどのものじゃあない。
月刊「根本宗子」のファンとしては、ねもしゅー以外の演出下で演技をする梨木さんが新鮮ではあったが。
ガレージを会場にした意義は、二作目「黒い三人のこども」に至ってようやく感じた。

ネタバレBOX

二作品のうちでは、葬儀風景を淡々と、粛々と描き、儀礼というものの無意味さ、バカバカしさ、ひいては人生の無意味さ、アホらしさを浮き上がらせる「黒い三人のこども」をより面白く鑑賞。
「からす食堂」とは対照的に、役者が声を張らずぼそぼそと喋る割には室内の機械の作動音、表通りの車の音などがやかましく、セリフの聴き取れない箇所が多々あったけれども。
この声

この声

オイスターズ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/02/19 (金) ~ 2016/02/23 (火)公演終了

満足度★★★★★

平塚流ディスコミュニケーション演劇の精華!/約75分
言葉はひとたび吐き出されれば、その内容の真偽はどうあれ大手を振って独り歩きを始め、様々な誤解を生みながら暴走する。このことをまざまざと示してくれる、じつに見応えのある会話劇。
隙がなく緻密な脚本には、数学的美さえ感じた。

ネタバレBOX

ある美術教師が、3人の女子高生が入れ替わり立ち替わり持ってくる様々な情報に翻弄され、正気を失っていく物語。
狂っているのにその自覚のないヤバイ女子高生たちを、狂気を感じさせる上ずったセリフ回しで表現しきった女優陣が見事。
セブンスター

セブンスター

うさぎストライプ

アトリエ春風舎(東京都)

2016/02/08 (月) ~ 2016/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★

男の挫折を描くにはかなり想像力が要ったのでは?/約55分
挫折感というものを初めて味わう青年にフォーカスした一人芝居。若者の挫折にはまだまだ甘酸っぱさが感じられて、そこが味わい深かった。

ネタバレBOX

二十代で無職なんて、そんなのまだまだ傷が浅いということに、気づけないのも若さゆえ。
「君のトシならまだまだやり直しが利くよ」
青年にそう言ってやりたかった。
ファンファーレサーカス

ファンファーレサーカス

ねもしゅー企画

新宿FACE(東京都)

2016/02/11 (木) ~ 2016/02/14 (日)公演終了

満足度★★

約100分+長い長いカーテンコール
最近の根本宗子はメタ構造に頼りすぎ。
ねもしゅーなりの童話に挑んだ本作も、メタ構造をベースとし、それが許す楽屋オチ的お遊びに淫して、話はなかなか先へ進まず行きつ戻りつ、ストーリー性はかなり薄い。
ミュージシャンとのコラボレートは、前作よりも上手くいってたが…。
てか、そもそも、ファンタジー劇はねもしゅーの本分ではない。

ネタバレBOX

やっぱりストーリーに不満。サーカス団の娘と死んだ父親のエピソードとか、もっと精細に描くことも出来ただろうに……
バベルの塔Ⅱ

バベルの塔Ⅱ

あごうさとし

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/02/11 (木) ~ 2016/02/14 (日)公演終了

満足度★★

無人劇には違いないが…/約40分
京都芸術センターで上演された人間版の、不完全版を見せられた印象。
役者のアウラなんぞ感じられず、チラシの文言が大袈裟だったことに上演を観て気づいた次第。
無人劇なんて洒落臭いことをやる演出家はどんだけいけすかない奴だろう、と思っていたら、アフタートークに登壇したあごうさんは飾り気がなく気さくそうな、好感の持てる方でした。

ネタバレBOX

スピーカーから人間版の音声がまんま流れてきたのは想定外。
できればセリフも“アウラ”で表現して欲しかった。
それくらいの舞台を期待していた。
奴らの影踏む千葉

奴らの影踏む千葉

MCR

シアター711(東京都)

2016/02/03 (水) ~ 2016/02/07 (日)公演終了

満足度★★★★

80分強
主役の男が二重生活を送らざるをえないワケがこの上ない説得力を伴って描かれており、感服!
ただ、話のスケールがやや小さく、小品、との感は否めなかった。

ネタバレBOX

リアリティと凄みに満ちた、女同士の“話し合い”のシーンが出色!
しあわせな日々

しあわせな日々

双身機関

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/02/05 (金) ~ 2016/02/07 (日)公演終了

満足度★★★★

約100分
最初は他愛なく思われた、老女の独白。それが未出のエピソードを交えながら何度も繰り返されるうち、徐々に分かってくる彼女の境遇……
こちらも徐々に引き込まれていきました。

ただし、選曲に難。

四半世紀も前に戯曲を読んだ記憶がおぼろにあるのみ、上演に触れるのは初だったため、今回の演出が奇抜なものなのか、オーソドックスなものなのかはよく分かりませんでした。

当パンには今日の世相にも通じる作品だ、といったことが書かれていますが、その今日的な部分の、演出による強調が足りなかったのか、個人的には特段の現代性は感じなかったです。

ネタバレBOX

場面転換時にかかる女声のフレンチポップスが、著しく作品と不調和。
通俗的すぎる選曲が、劇世界を大きく毀損していた。
タンバリン

タンバリン

劇団 go to

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/01/29 (金) ~ 2016/01/31 (日)公演終了

満足度

女4人芝居/約90分
同じようなやり取りが繰り返されて話がなかなか進展せず。
演出も単調で食いつきづらかった。

ネタバレBOX

人が心細いのはそれぞれが欠片として存在するから。だからこそ強くならねばならないと喜寿間近の婆さんがボクシングを始めるという単純すぎるストーリーにも引きつけられなかった。
ボクシング以外のことも取り込んで、もっと話に膨らみを持たせて欲しかったなぁ〜。。
値千金のキャバレー

値千金のキャバレー

ホチキス

座・高円寺1(東京都)

2016/01/23 (土) ~ 2016/01/31 (日)公演終了

満足度

初ホチキス。私には楽しめず/約140分
ミュージカルとしてはスタンディングオベーションが起きるほど盛り上がっていたが、ギャグもストーリーも大味で雑。
特にストーリー。
もっと緻密に組み上げて欲しかった。

ネタバレBOX

村のキャバレー、村役場、地元のヤクザ、妖怪、歌姫、神。
これらが互いにどんな関係にあるのか、説明が充分でないために頭の中が疑問符だらけで、最後まで劇に没入できなかった。
合唱曲第58番

合唱曲第58番

田上パル

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/01/17 (日) ~ 2016/01/27 (水)公演終了

満足度★★★★

あの日見た花の名前を僕達は生涯知りえない/約120分
喜怒哀楽に満ち満ちて騒々しい子供たちの日常を、学校を舞台に描く。
いろんなことが畳みかけるように次々起きて、爆笑したり、ニンマリしたり、しみじみしたり。。
もう二度と戻らないあの頃が、舐め回したくなるほど愛おしくなった。

ネタバレBOX

伸びきったカセットテープが再生する音楽みたいに、劇中曲をわざとひずませる田上演出、好きだなぁ。。
怪童がゆく

怪童がゆく

玉田企画

アトリエ春風舎(東京都)

2016/01/15 (金) ~ 2016/01/24 (日)公演終了

満足度★★★★

台本が飛ぶように売れていた/約100分
各人物の個別の事情をじっくり見せた上で交わされる、保身のための会話の可笑しさ。
父子(おやこ)の劇としての味わい深さ。
今回も堪能しました。
玉田さんの演技も良かった。

ネタバレBOX

大学教授の息子がゼミ合宿に連れてこられて巻き起こるあれやこれや。
まだ何も知らないくせに一人前ヅラをしたがる典型的な中学生男子を、玉田真也が好演。
「ジュテームって言ってみて」
ゼミ生に促されるままその言葉を繰り返し、意味を知らされてはにかむ演技が絶品でした。
ファニー・ピープル

ファニー・ピープル

シンクロ少女

ザ・スズナリ(東京都)

2016/01/13 (水) ~ 2016/01/17 (日)公演終了

満足度★★★★

約130分
人は過去と無縁には生きられないのだなぁ~、としみじみ実感させてくれる奥の深い劇でした。

ネタバレBOX

ユウヤの長らく失踪していた双子の妹(姉?)が、きのう家出して今日戻ってきたような軽快さでカラリと明るく戻ってくるラストシーンが素敵! 帰り道に何度も思い出した。
いい加減に気付けお前は性格悪いんだ

いい加減に気付けお前は性格悪いんだ

ヒヨコの神様

新宿眼科画廊(東京都)

2016/01/14 (木) ~ 2016/01/16 (土)公演終了

満足度★★★

旗揚げ公演/約95分
3作品とも、「性格の悪さ」というテーマを上手く打ち出せていない。。

河西さんのは、最初っからアノ構成でやるつもりでしたね(笑)。

ネタバレBOX

『スーサイド・イズ・リアリー・ペインレス』出演の宮田玲美さんという女優がとても器用。母と女生徒の二役をリアルかつコミカルに演じて引きつけられた。
アマルガム手帖+

アマルガム手帖+

リクウズルーム

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/01/08 (金) ~ 2016/01/13 (水)公演終了

満足度★★★★

出来の悪いエンタメ劇よりよっぽどエンタメ!/約85分
数式を人の心のメカニズムや人間関係に見立てたりと難解な装いをしていながら、しっかりエンターテイメント!
劇中人物同士の会話、それにかぶる箴言的独白、ものものしく華々しい大音量の音楽、なめらかなダンス…互いに無関係にも思えたそれらが不思議と和合してえらく五感に心地いいわ、心の壊れかけた面々がフルスロットルで繰り出す速射砲的長ゼリフは言うことの狂いっぷりがじつにリアルで可笑しいわ、美しくもどこか妖しい照明には恍惚とさせられるわで、なんとも魅惑的な一作でした。
ただ、手帖云々があまり生かされてなかったような。。。 そこが残念。

暴れ馬/レモネード/コーキーと共に

暴れ馬/レモネード/コーキーと共に

ナカゴー

ムーブ町屋・ハイビジョンルーム(東京都)

2016/01/09 (土) ~ 2016/01/12 (火)公演終了

満足度★★★

ややおとなしめ/約80分
イカれ度はいつもより弱め。3作品の中では、思わぬ方向に向かって話が大袈裟になってゆくところがいかにもナカゴーらしい『レモネード』が好きでした。

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