ちょっと待って誰コイツ!こんなヤツ知らない
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアターKASSAI(東京都)
2014/03/14 (金) ~ 2014/03/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
ただの短篇寄せ集めではない短篇集
今回も客入れからカーテンコールまで全て通して楽しませてもらいました。
本公演ではきっと観られないであろうホラーやサスペンス、もちろんいつも通りの姿も観られて、申し分ありません。
そして、最後まで観るとなんだかそれら全てで「ちょっと待って誰コイツ!こんなヤツ知らない」という長編だったのではないかと思えました。
舞台のセットもシンプルながらも凝った作りで、様々な場面で繰り広げられる短編達を上手く魅せていたのではないでしょうか。
再演作品が一本と、ちょっとなにか覚えのある流れの作品があり、前回の短篇集を観ている人にもちょっと嬉しい部分もあったように思えます。
相変わらず、PMC野郎さんは様々な愛の形を描いてくれているのではないでしょうか。
本当に心から楽しめる素敵な舞台でした。
乾杯の戦士
ホチキス
エビス駅前バー(東京都)
2014/02/04 (火) ~ 2014/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
3つの愛のものがたり
会社帰りに寄らせていただいたのですが、一日の疲れやストレスを癒してくれるようなとても良い時間を送ることが出来ました。
大声を上げて笑うような感じではなく、クスリとするような感じでしたが、それがかえって物語の全体的な雰囲気にあっていた気がします。ギャグとシリアスの割合が絶妙です。
独りぼっちのブルース・レッドフィールド
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアターサンモール(東京都)
2015/02/22 (日) ~ 2015/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
明日誰かに話したくなる復讐劇
ポップンマッシュルームチキン野郎の紡ぎだす物語は、いつだって愛にあふれている。
今回、渡辺徹さんという、誰もが知っているスターを主演にしての公演でしたが、それでもポップンマッシュルームチキン野郎はポップンマッシュルームチキン野郎でした。
公演を積み重ね、どんどん新しいものに挑戦しながらも、良いところは残していっている感じがします。
それをまず感じたのが、舞台装置。
『銀色の蛸は五番目の手で握手する』のスライド舞台と、『うちの犬はサイコロを振るのをやめた』の回転舞台。それらを上手く組み合わせブラッシュアップさせた舞台のように思いました。
ブルース・レッドフィールドという男の半生を描いているため、場面も良く変わりますし、時間も結構流れますが、その舞台装置を上手く使い、暗転を最小限におさえながらも、場面の移り変わりをわかりやすくしていたのが良かったです。
また、客入れパフォーマンスも健在ですし、プレミア席S席A席でそれぞれ前方後方選べたり…本編の内容だけでなく(内容だけでも十分勝負出来るとは思いますが)、公演全体で客を楽しませようとする姿勢が本当に素晴らしいと思います。
今後もその進化に魅せられていたい。
うちの犬はサイコロを振るのをやめた
ポップンマッシュルームチキン野郎
駅前劇場(東京都)
2014/07/04 (金) ~ 2014/07/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
心温まるヒドイ話
まさに、心温まるヒドイ話でした。
あんなぶっ飛んだキャラクター達がたくさん出て来るのに、悲しくて切なくて、だけど幸せで愛おしい物語。
相変わらず、ブラックジョーク(今回は少しシモネタ少なめ?)が冴え渡っていましたが、最後のシーンでは思わず涙。
「さっきまであんなに全力でふざけたことしていたのに、終わったあとのこの感動は何…?!」という感覚をPMC野郎の芝居でいつも感じるのですが、もはやその虜です。
伯爵のおるすばん
Mrs.fictions
サンモールスタジオ(東京都)
2013/10/07 (月) ~ 2013/10/14 (月)公演終了
満足度★★★★★
誰かと出会うために生きている。
静かで切なくて、でも穏やかで優しい終末のおはなし。
心に残るような台詞が沢山で、それを口にする役者さんたちも皆素敵だと感じました。
世界が愛おしくて仕方なくなる。
とても良い時間を過ごさせてもらいました。観に行ってよかった。
仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので
ポップンマッシュルームチキン野郎
サンモールスタジオ(東京都)
2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了
満足度★★★★★
大好きです。
前回の短篇集を見て、一目惚れ(?)したのですが、長編でもその魅力は衰えませんでした。
ブラックジョークや下ネタなど、際どい笑いどころをどんどんぶち込んできているのに、それでいて最後にはぐっとくる綺麗なまとめ方をしている。
少々人を選ぶとは思いますが、私にとっては唯一無二の劇団です。大好き!
殿(しんがり)はいつも殿(との)
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアター風姿花伝(東京都)
2014/09/18 (木) ~ 2014/09/29 (月)公演終了
満足度★★★★★
笑って泣ける、PMC野郎の時代劇
二連覇がかかった状態なのに、初の時代劇に挑むということだったので、どうなることかと思っていたのですが、流石PMC野郎。唯一無二のPMC野郎流時代劇に仕上がって居ました。
45分でも、いつもの魅力がぎゅっと詰まっています。
キャラクター達もやっぱり魅力的。美津乃あわさんは、その無駄遣いっぷりもあわせて必見です。
そして、観終わってから改めて『殿はいつも殿』というタイトルの素晴らしさを感じました。最優秀タイトル賞をあげたい。
ミラージュ・イン・スチームパンク
X-QUEST
王子小劇場(東京都)
2014/11/27 (木) ~ 2014/12/08 (月)公演終了
満足度★★★★★
熱い蜃気楼
前作の『ベニクラゲマン』が初見で、その時には「殺陣やダンスは凄いけれどストーリーがわかりにくすぎる」と書いた覚えが有ります。
ですが、今作ではそのキレキレの殺陣やダンスに、しっかりと物語も伴っていました。そしてその物語がとても好みでした!
衣装も全員の背中に羽根があったりと細かく作られていて観ていて楽しかったですし、音楽も好みでした。
熱く切なく、胸をぎゅっと掴まれる舞台だったと思います。もう一度別の席から観てみたかったです。
うちの犬はサイコロを振るのをやめた
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアターサンモール(東京都)
2016/07/23 (土) ~ 2016/07/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
2年ぶりの再会
もともと初演が大好きなので、贔屓目はあると思いますが、やはりこの作品が私は大好きです。
喜怒哀楽の全てがそこにある、豊かな作品です。
初演から2年、追加された要素と、演出家や役者・劇団全体のレベルアップにより、キャラクター達の魅力が増し、物語自体にも深み増したように思います。
アウグストゥス(野口オリジナルさん)と正田主任参謀(岡田達也さん)は特に初演から変わったキャラクターです。
初演で伝説的だった珍太郎(サイショモンドダスト★さん)の戦闘シーンも健在です。健在どころか長くなりました(笑)
他のキャラクター達も、皆初演より更に魅力的になっています!
という訳で、初めての人には勿論、初演を観た人にも楽しめる再演でした。
劇場が大きくなったことで、キャバレーのシーンがより華やかになり、特にラストナンバーは初演よりぐっと輝きが増しています。キラキラしている!
あのシーンは輝いていれば輝いているほど切なくなるので、とても良いです。輝くシヅ子(増田赤カブトさん)と、輝きの向こう側のゴルバチョフ(加藤慎吾さん)の二人の表情が涙を誘います。
そもそも、劇場が大きくなったことにより、客席で感じられる熱量が薄くなってしまうということが無かったのが良かったです。
そして相変わらず、開場中パフォーマンスの問題作(笑)に始まり、唐突に客席を巻き込んできたり、唐突に投げられるサインボール、そして個性的な物販等々、作品だけでなくいろんな部分で十二分に観客を楽しませてくれる劇団です。
パワーアップしたこの作品にまた出会えて、本当に嬉しい。
SQUARE AREA
壱劇屋
浄土宗應典院 本堂(大阪府)
2013/06/12 (水) ~ 2013/06/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
観に行ってよかった!
心からそう思える舞台でした。
パントマイムなどパフォーマンスの質も高いのですが、それだけに頼りっきりにならない戯曲がきちんと出来ており、素晴らしかったです。
できる事なら4面全てから一度ずつ観たかった…!
ボンゴレロッソ
A.R.P
サンモールスタジオ(東京都)
2014/08/12 (火) ~ 2014/08/17 (日)公演終了
満足度★★★★
ただただ楽しい
難しく考えること無く、ただただ気楽に楽しめる作品だったと思います。
重い話になってしまいそうなところも、結局はことごとく軽い話になっていたところが(借金の話や、恩師の病気の話)、いっそ清々しくて良かったです。
人数はそこそこ多めだと思うのですが、それぞれ、出番の多い少ないはあれど、しっかりキャラ立ちしていたのがすごい。
(当日パンフレットにも、軽いキャラ紹介があったら、どれが誰かわかりやすくてよかったなーと思います)
個人的にお気に入りなのは、松本まこと(小岩崎小恵さん)と五十嵐とうこ(井口千穂さん)。
バンド演奏も上手すぎないところが、逆にそれっぽくて良かったです。
でも、少しギターの音が大きすぎた気も…。
あと、暗転多めの芝居が苦手なので、そこが少し残念でした。
キス・アンド・クライ
トツゲキ倶楽部
小劇場 楽園(東京都)
2014/06/04 (水) ~ 2014/06/09 (月)公演終了
満足度★★★★
必ず、誰かが見ていてくれている
3本の短篇からなる短篇集ですが、3本がそれとなくつながり合っていて、とても楽しめました。
すこしだけ時系列がわかりにくかったのですが、2→1→3の順であっているでしょうか?
独特のつくりである劇場を、上手く使っていたようにも思います。
銀色の蛸は五番目の手で握手する
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアターサンモール(東京都)
2013/12/27 (金) ~ 2013/12/30 (月)公演終了
満足度★★★★
笑う門には福来たる
相変わらず面白かったです!会場が大きいせいなのかどうかはわかりませんが、少しおとなしくしているような印象を受けましたが…。
設定はいろいろと突き抜けていますが、大筋はベタで王道なものだと思います。だからこそ安心して笑える!
細かい突っ込みどころはありますけど、笑えるのですからそんなものは小さな小さな問題でしかないのです。
相変わらず色んな所から怒られないか心配になったりもしますが、まぁそれも笑い飛ばしてしまえばいいのです。
まさに年末にピッタリ。2014年のPMC野郎にも期待しています!
たまには純情
こゆび侍
駅前劇場(東京都)
2014/07/31 (木) ~ 2014/08/05 (火)公演終了
満足度★★★★
普通の家族
それぞれのキャラクターが、個性過ぎない個性を持ちながら、過去にとらわれずに未来へ向かって歩きだすストーリーがとても良かったです。
キャラクターたちになんとなく親近感を持つことが出来て、感情移入がしやすい。
優等生の長女・カホが、はじめから終わりまで優等生ではなく、終盤で溜まっていたものをぶちまけたのが凄く良かったです。
彼女に「人間らしさ」を凄く感じました。
他のキャラクターたちも、それぞれがとても人間らしい。
父親の「俺達、すごく普通だな」という台詞が印象的でした。
母親はいないし貧乏だけど、ごくごく普通の家族で、もしかしたらすぐ傍に、彼らが住んでいそうな気分になります。
終わり方もとても優しかったです。
時をかける稽古場
Aga-risk Entertainment
サンモールスタジオ(東京都)
2014/06/07 (土) ~ 2014/06/15 (日)公演終了
満足度★★★★
時間移動ものなのに破綻が少ない
時間移動ものの物語は、タイムパラドックス等のせいで、違和感が残りやすいのですが、そこをしっかりとクリアしていて、破綻の少ない、しっかりとよく出来た物語になっていたように思います。
タイムマシンの正体が、どこにでもありそうなアレというのも良いです。フライヤーについても、なるほど、と。
それから、役者さんたちの「雑談」の演技がとても良かったです。どこまでがシナリオ通りで、どこからがアドリブなのかわからなかった。
演劇現場を描く作品であるからこそ、その自然さがなんとなくリアリティを持たせてくれていたのではないでしょうか。
ひとつ残念だったのが、暗転の多さです。
内容的に仕方がなく、最低限にしていたのだとは十二分に理解出来ますが、やはり暗転が多いと、その度に集中が切れてしまいます…。
物語は良く出来ていると思いましたし、これから更に面白くなりそうな予感がする作品でした。
七味のサムライ2~琉球編~
Rooter
上野ストアハウス(東京都)
2013/09/19 (木) ~ 2013/09/23 (月)公演終了
満足度★★★★
ライブ!!
舞台というよりもライブということでしたが、殺陣ありダンスあり歌ありなんでもありの芝居で、とても笑わせていただきました。楽しかった!
おそらくアドリブと思われるセリフが多く、何度観ても楽しめて、そして何度も観たくなる舞台でした。
大阪公演も盛り上がると良いですね!
Evergreen Online/EDIT
ALTERNAIT
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2013/07/05 (金) ~ 2013/07/08 (月)公演終了
満足度★★★★
美しい世界
照明、衣装そして音響、全てが美しい世界でした。シンプルなセットなのにしっかりと現実とゲーム内の2つの世界を行き来できていて素晴らしかったです。
ストーリーもどういう設定なのか少しわからない部分も合ったのですが大筋はわかりやすく、存分に楽しめました。また、現実の世界へ、戻るために。
妻らない極道たち
ホチキス
吉祥寺シアター(東京都)
2014/06/05 (木) ~ 2014/06/10 (火)公演終了
満足度★★★★
歌と笑いと任侠と愛
キャラクターそれぞれがしっかりとキャラ立ちしていて、そしてそれをしっかりと裏付ける役者の皆さんの演技力があったため、突飛な設定ながらも説得力がありました。
小玉久仁子さん演じる組長のストレートなセリフはとても熱くて、胸を打つものがありました。
ただ、最後が少し駆け足だったというか、これで終わり?という感じがあったように、感じられたのが残念。
劇中歌はどれも高クオリティ。皆さん歌が上手い!
いろいろありなドタバタ任侠劇でしたが、なんだか明るくなれる素敵な物語でした。
UNKNOWN HOSPITAL
壱劇屋
小劇場てあとるらぽう(東京都)
2014/08/30 (土) ~ 2014/09/02 (火)公演終了
満足度★★★★
独特の魅力が癖になる
大阪で『SQUARE AREA』を拝見し、いつかもう一度観たいとおもっていた劇団。
今回、東京発公演という訳だったのですが、とても楽しめました。
物語としては、『SQUARE~』の方が好みです。
でも、少し不気味で奇妙なそのストーリーは「なんだこれ!?」と引きこまれてしまう魅力があります。
そして、ダンスなどのパフォーマンスにもまた独特の魅力があるため、観ていて飽きません。皆さんの身体能力が凄い…。
かっこいい音楽が大きめの音量で鳴り響くため、その重低音が心地よかったり。
2月にまた東京公演があるそうなので、観に行きたいと思います。
ウォーターバック 【終演しました!次は8月、駅前劇場!】
ぬいぐるみハンター
吉祥寺シアター(東京都)
2014/05/30 (金) ~ 2014/06/01 (日)公演終了
満足度★★★★
ハッピーな話をしよう。
ハッピーエンドへ向かって、堅苦しくならずに、ゆるく熱く楽しめたように思います。
随所随所でのダンスシーンもとても良かったですし、ストーリーもなかなか好みでした。
BALLOND'ORの曲もとても良かったです。
ただ、やはり35名という人数は少し多すぎたように感じます。一部の登場人物以外はぱっとしなくて、あまり印象に残ってないので、なんだか勿体無いです。
でも、観劇後の幸福感はなかなか!元気をもらえました。