ぐまぞうの観てきた!クチコミ一覧

241-260件 / 419件中
狂犬百景

狂犬百景

MU

Vacant(東京都)

2014/11/23 (日) ~ 2014/11/24 (月)公演終了

満足度★★★★

ゾンビ映画のオマージュ
都心部のパニックをそのテーマに据えながら、直接そのパニックを表現するのではなく、周辺を描くことである種の距離感を保ったまま個々のストーリーを進めていく設定の上手さ。4連作の短編がそれぞれに起承転結を担う構成は観応えあり。ゾンビ映画のオマージュと愛情満載。

ネタバレBOX

『犬を拾いに』狂犬病蔓延のきっかけとなったストーリー。細かくダメな客を織り交ぜながら序曲を演出。青木友哉と大久保千晴が序盤に表情だけの演技を繰り広げていて観もの。森口美香のコミュ障振りも良かった。

『部長は荒野を目指す』第一話から半日程度経過後の世界。外部も内部も行き詰まった中で、人々の思いが交錯する。加藤隆浩のダメ振りが面白い。終盤の本東地勝との携帯電話でのやり取りが笑えた。井神沙恵の天然な感じも良かった。

『漫画の世界』狂犬病の存在が社会に受け入れられた世界。狂気の態で表現しているが、4人の示す行動は狂気なのだろうか。自らの狂気を語る彼らが意外に普通に観える。シニカルな狂気を観た感覚。沈ゆうこのコメディでもエンタメでもないアクトは色気があって良かった。

『賛美歌』一気に前の3話が収斂していくのかと思いきやそうでもない。細かいつながりを提示していくものの、そこまで伏線の回収がされる訳でもなく、ここでも一定の距離感を保つ描き方で押し切ってくるのは新鮮。この4話が一番人間の闇を観せられた気がする。
「空想、甚だ濃いめのブルー」「赤い下着、覗くその向こう側、赤の歪み」

「空想、甚だ濃いめのブルー」「赤い下着、覗くその向こう側、赤の歪み」

キ上の空論

新宿眼科画廊(東京都)

2014/11/07 (金) ~ 2014/11/19 (水)公演終了

満足度★★★★

【赤】技巧的な展開
いきなり連続リフレインから始まる演出。少しずつ小出しにされる新事実。欠けたピースを埋めていく技巧的な展開は観応えあり。ラストのドンデン返しは賛否両論ありそう。あの流れでのあの結末はちょっと好みから外れる。

ネタバレBOX

気になったキャストは、坂下役の工藤理穂。一途、と言うか固執とも思えるその愛情表現がとてもハマっていた。リフレインの回数も半端なく、演者としては大変な役柄を好演。
トーキョー・スラム・エンジェルス

トーキョー・スラム・エンジェルス

Théâtre des Annales

青山円形劇場(東京都)

2014/11/14 (金) ~ 2014/11/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

テキストが秀逸
テキストが秀逸。表裏一体呼応する2つのストーリー。貨幣経済と資本主義に対する鋭い洞察と理解を驚くほどシンプルに表現してみせる谷賢一という才能。全編通して彼の美意識が貫かれている。兎に角格好イイ。

ネタバレBOX

牛乳瓶のフタのストーリーは凄い完成度。与信とインフレを小学生の世界に再現し、もう少し余裕があれば、信用取引やレバレッジまでも盛り込もうとしていたというのに吃驚。デリバティブ取引まで観たかった。

一番の刺さりどころは仕事に対する考え方の表現。「堕落」しないのは「物差し」が在るから。オガタは「私には辞めないことに意味が在る」と言い、ヤマネは「続ける事が俺には戦いだ」と言う。これは泣いた。

力量の高い俳優陣の中で古河耕史、井上裕朗の一人二役の乖離の凄まじさが印象的。バックボーンが非常に近いのに何処かで進む道が分かれてしまった二人のコントラスト。一度拡がった格差は縮まらない。

そして一色洋平、稽古の段階から相当「可愛がられていた」様子が目に浮かぶ。心身共に制御能力の高い彼が制御しない演技を求められていたのか。相当に苦しんだのだろう。結果、明らかに今迄と違う。いい意味で。
別れても好きな人 2014

別れても好きな人 2014

劇団競泳水着

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/11/06 (木) ~ 2014/11/17 (月)公演終了

満足度★★★★

王道感漂う恋愛モノ
最近の劇団競泳水着の不倫とかを扱った少しエグ味のある作品とは違うのがよく分かった。チョッと観ている方が照れてしまう様な王道感漂う恋愛モノを軸に、後のエグ味につながるような谷田部美咲のストーリーも好み。

ネタバレBOX

村上誠基が良かった。セリフの間で笑わせたり表情で笑わせたりするかと思えば、グッとシリアスに恋愛モノを演じることの出来る引出しの多さと器用さに感心。彼が出ている作品には大きなハズレがない印象。

出てくるの女優陣が皆綺麗なのだが、その中でも亀田梨紗が一番良かった。『Romantic Love?』でも見せた報われない一途な女がとてもよく似合う。女子高生、女子アナと20年を演じ分けつつ終始可愛げがあるというのが秀逸。

基本シリアスな中で、武子太郎の少しストーリーから少し離れている役柄でのコミカルな立ち回りに力量の高さを感じる。クロムモリブデンの劇団員は客演すると本当に技術の高さが際立つ。FRISKカシャカシャやってるのが笑えた。
新しい自分のつくりかた【ご来場誠にありがとうございました!】

新しい自分のつくりかた【ご来場誠にありがとうございました!】

ラフメーカー

新宿眼科画廊(東京都)

2014/11/07 (金) ~ 2014/11/12 (水)公演終了

満足度★★★★

オムニバス
短編3本のオムニバス。標題の『新しい自分のつくりかた』が秀逸であった。個別の感想はネタバレで。

ネタバレBOX

「憧れのサラ・ジェシカ・パーカー」崖っぷちな感じの女性のリアルな状況を描いているのだろうか?いかんせんシリアスにも笑いにも傾斜しきれず中途半端な感じが拭えない。もっと笑える作りの方が楽しめそうな印象。でも逆にそれがリアルなのかも。

「四万八千円の夜景」物凄く淡々とお話が進んでいく。地元の友達を演じた小泉萌が魅力的で良かった。終盤山藤桃子が「東京に『帰る』」という表現を自分で使っていることに戸惑うシーンが印象的。東京出身にはこの戸惑いの細かい機微が拾いきれないのが残念。

「新しい自分の作り方」時間軸の扱い方がとても上手い。冒頭とは実は前後逆だという事実をゆっくりと浸透させていく展開が良かった。ストーリー自体は鉄板だが、短編ではこれぐらい分かり易いのがいい。ただ、鎌倉知らないと情景が浮かびにくいのが勿体無い。
Lucifer

Lucifer

Ammo

d-倉庫(東京都)

2014/10/31 (金) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★

真っ直ぐでとても誠実
ユーゴスラビア現代史を下敷きにしたフィクション。ドキュメンタリータッチで進んでいくストーリーはリアルでソリッド。ヨーロッパサッカーが如何に市井に根ざしているのかという部分に深い理解があって、そのサッカーを通して物語が進んでいく。真っ直ぐでとても誠実。

ネタバレBOX

ただ、相当ユーゴスラビア史やバルカン半島史に対して理解がないと難しい部分が多い、劇中である程度説明をする部分はあるが、そう簡単には浸透しない。悪い言い方をすると雰囲気で進行してしまっている感が拭えない。劇チョコの『サラエヴォの黒い手』観ていたから相当助かった。

前園あかりのキャラがストーリーの進展と連動して変化していく様がとても良かった。友達にアクセサリーをねだる女の子が、徐々に凄烈さを備えていって兵士に成っていくプロセスは、もうそれ自体が悲劇で心に刺さった。あとチャントで一際声がデカイ。存在感の際立ちは流石。

鹿島ゆきこをシリアス作品で初めて観たのが新鮮だった。コメディ作品の中でも感じていたが技術高い。セリフは聴き取りやすいし、所作がナチュラルで観ている側の納得度高い。今作は、あまり見せ場のある役柄ではなかったのが残念。自劇団の公演以外の客演ももっと観たい。
未開の議場

未開の議場

カムヰヤッセン

王子小劇場(東京都)

2014/10/22 (水) ~ 2014/10/27 (月)公演終了

満足度★★★★

会議ものの王道
会議ものの王道的な構成。緊迫感のある議論と細かい笑い、全体を貫く差別というテーマがとてもバランスよく配置されている。重たくて扱いにくいテーマを力量の高い俳優陣が時に軽妙に捌くことで、スッと心に入ってくる。差別について誰しもが何かを考えるように出来ているのが巧い。

ネタバレBOX

小沢道成演じる森と小林樹演じる葉浦との序盤から続く小競り合いがいい。序盤は森の真っ直ぐさと葉浦の嫌らしさの対比から、後半は森の脆さと葉浦の仕事への誠実さの対比。両者の正義ぶつかり合い。どちらも悪くない。全体テーマとのシンクロが良かった。

辻貴大と島野温枝演じる大崎夫妻も印象的。センスが絶望的にないだの、豆の栽培だので散々にヤられる辻貴大が観もの。島野温枝のセリフ回しも。滑舌は悪くないが若干舌足らずな感じが独特。夫にいつも自分が正しいと思っていると指摘するセリフの深さ。
赤い鳥の居る風景

赤い鳥の居る風景

世田谷シルク

座・高円寺1(東京都)

2014/10/13 (月) ~ 2014/10/19 (日)公演終了

満足度★★★★

スタイリッシュ
難解。流石の不条理劇、やはり別役実。そこに、世田谷シルクのスタイリッシュな演出が追加され、掴み所のない微妙だけどとても綺麗な世界観を感じた。脚立の象徴性と食事のシーンでのコップのダンスが特に印象的。

ネタバレBOX

百花亜希の表現する実存感には震えた。目が見える見えないの部分ではなく、役柄の存在そのものの違和をねじ伏せる説得力。どう考えても不条理な価値判断や行動をそういう考え方をする人物が存在し得ると納得させる力量は素晴らしかった。

オドリコの群舞は、それ単発でも成立するほどの完成度の高さで観応え充分。舞台装置や音響効果の替わりを動きと声で表現していたのが格好良かった。あまりにも活躍し過ぎて作品全体が演劇とコンテンポラリーダンスのセパレートになりかかっていたのは気になった。
アンサータン・ストーリーズ

アンサータン・ストーリーズ

演劇ユニット「クロ・クロ」

劇場MOMO(東京都)

2014/10/15 (水) ~ 2014/10/19 (日)公演終了

満足度★★★★

玄人好み
パラレルで進むストーリー。時間軸も因果も入り乱れていて難解。意図的だろうが、最後は広がった展開を投げ出したかのよう。ある程度筋立っている部分は感じたが、ラストはもう少しまとまっていると観やすい。嫌いじゃないけど玄人好み。

ネタバレBOX

もともと、日本のラジオ観ての流れで観に行ったので屋代秀樹やるんげに注目していたのもあるが、るんげの落ち着いた知性派のイメージが印象的。意外にも、といっては失礼だが、こういった役柄がハマるのは驚いた。いいキャスティングと演出。
ほのぼの村のなかよしマーチ

ほのぼの村のなかよしマーチ

シベリア少女鉄道

シアターブラッツ(東京都)

2014/10/17 (金) ~ 2014/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★

絶対に何かやってくる
小学生の学芸会のようなスタート。絶対に何かやってくると思って観ざるを得ない雰囲気の中、種明かしまで相当引っ張っられる。もう限界かな?ぐらいで丁度よく本編突入が絶妙。

ネタバレBOX

笑いはくだらないの一言に尽きる。エロガキの妄想と極妻のオマージュがキツい。笑いにいかないとガッツりは笑えないのが玉に瑕だが、笑いにいくと無茶苦茶笑える。全く何も考えずにただ笑いにいくのが正解だと切り替えてから笑えた。

構成的に全員ギャプを利用したキャラが魅力なのだが、特に浅見紘至が効いていた。出だしの違和感が半端ない。後半のはまり具合との差と小関えりかとの終盤の連携がくだらな過ぎて笑えた。
御ゑん祭

御ゑん祭

バンダ・ラ・コンチャン

青山円形劇場(東京都)

2014/10/09 (木) ~ 2014/10/13 (月)公演終了

満足度★★★★

これ意外に難しい
「参加条件は、20分の作品に、主役でも端役でもいいから必ず近藤を出演させること。内容とキャスティングは自由!」これ意外に難しいのだなと各作品を観て感じた。水戸公演があるので詳細はネタバレに。

ネタバレBOX

ぬいぐるみハンター「甘じょっぱいのぱい」感想、近藤芳正、神戸アキコの絡みを力業で拡張した感じ。確かに中学生の甘酸っぱさみたいなものは表現されているが、近藤、神戸、森崎のキャラで押し切っている感覚が拭えない。ただ、全員制服姿がハマってて笑った。

青☆組「お月様で逢いましょう」感想、短編故なのかお約束な泣かせる展開。犬と会話できるのは、子供の頃の感性ゆえ、みたいな設定が強引な後付けでやや興醒め。確かに「うるっ」とくるけど、それでいいのかな?近藤芳正使って…というのが率直な感想。

ナカゴー「森」感想、オムニバスの趣旨を一番分かっていると感じた。一点突破で突き抜けてくる。円形とか、近藤芳正のファンとか完全無視で小劇場の熱気をお届け。余りのバカさ加減に脱帽。パワー全開で素晴らしかった。カオスにもほどがある。

Mrs.fictions「お父さんは若年性健忘症」感想、諸般の事情から旧作での参加となったが、噂の名作が観れて感激。正に短編の名作だった。短時間で設定を浸透させて笑いを散りばめながら切なくてラストでどっと押し寄せてくる暖かい波。構成が素晴らしい。
死ぬまでに一度でいいから、ロマンス・オン・ザ・ビーチ

死ぬまでに一度でいいから、ロマンス・オン・ザ・ビーチ

20歳の国

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2014/10/04 (土) ~ 2014/10/13 (月)公演終了

満足度★★★★

青春群像劇
独特な雰囲気をもった青春群像劇を歌や踊りを織り交ぜながらストーリーを進めていく構成。良くある演出なのだが、劇中歌はやっぱり苦手。ああいった入れ方をされると興醒めしてしまう。ただ、ラストの斉藤マッチュはよかった。

ネタバレBOX

斉藤マッチュのラストの告白は、別に演劇や役者に特化することなく誰にでもでも刺さる内容で良かった。誰でも仕事や夢が順調にいっていることなんて滅多になくて、不安と戸惑いの中で生きているのだなと感じさせる。

川田智美も良かった。序盤のラブラブ感全開の幸せそうな様子が可愛い。その後の悲劇の後の憔悴した様子から捲し立てるシーンも印象的。彼女には表現しがたい魅力があって思わず観入ってしまう。

石丸将吾は、作品全体の世界観を支える重要な役柄を好演。悲壮感を出し過ぎず、滑稽な面を持ちながらも哀感は保っている。感情移入させ過ぎないギリギリの線が良かった。
鈴木家の幸福

鈴木家の幸福

ワイアールジャパン

劇場HOPE(東京都)

2014/09/23 (火) ~ 2014/09/28 (日)公演終了

満足度★★★★

とても普通
とても普通な作品だった。物語の展開も発生するトラブルも何処かで見たことがあるような話で、ありきたり。淡々とお話が進んでいって、ほぼ予想通りの着地。うーん。

ネタバレBOX

平坦な出来の本作で前園あかりが自由に飛び回っているのが良かった。ただ、あるシーンで全くセリフ出てこなくなった事には吃驚。観ている側としてもドキドキだった。その際、出番ではない舩原孝路の絶妙プロンプが印象的。

観劇後に当パンみたら、予想外のキャスト構成でダブルキャストになっていて吃驚した。なんで、そこがシングルキャストなんだろう?というキャスト構成。そこまで主要じゃない役が固定で結構重要な役がダブルキャストだったり。
弄ばれて

弄ばれて

劇団競泳水着

スタジオ空洞(東京都)

2014/09/17 (水) ~ 2014/09/25 (木)公演終了

満足度★★★★

相当ドロドロ
スタジオ空洞の天井の低さや出ハケの難しさも考慮された座席配置と演出が観やすかった。上野友之の描く男女の世界は、いつも相当ドロドロしている。中でも特に女性のエグ味みたいなモノの観せ方が上手くて好き。

ネタバレBOX

和知龍範のダメ男振りが見事。我儘で自分勝手、ガキでかまってちゃんで、素直じゃないし優しくない。けど、人を惹きつける何かがあって…ベースが格好イイと何でもハマる。声もイイというのがまた…

和知龍範を取り囲む女性陣も良かった。外村道子の少しずつ変化していく妖しい雰囲気や橘花梨の健気な可愛さ、金子侑加の醸し出すツンデレ感(実際にはデレはないのだが、きっと内面はそうだろうと感じさせる処がいい)。
ハッピーちゃん

ハッピーちゃん

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

シアター風姿花伝(東京都)

2014/09/18 (木) ~ 2014/09/28 (日)公演終了

満足度★★★★

バランスはいい
コメディかつウェルメイドで作品のバランスがとてもいい。主にボス村松と小早島モルのキャラに寄るところが大きいが、セリフ、造形、動きなど多様な笑いを創り出していた。引き出しの多さに感心。

ネタバレBOX

凄くバランスがいいのだが、突出して爆笑を呼ぶ何かが無かった。自分には刺さりどころが無かっただけと言えばそれまでなのだが、もう少し女優陣で笑いが効いていると、個人的にはもっと刺さる感覚。
ゲキバカ・ディスティニーランド

ゲキバカ・ディスティニーランド

ゲキバカ

シアター風姿花伝(東京都)

2014/09/18 (木) ~ 2014/09/28 (日)公演終了

満足度★★★

もう少し作り込んで
前半はとにかく合わなかった。コメディではない。というより、演劇として面白くない。後半ある程度テンポが出たので楽しめたが、笑いは下ネタだし、3人だから展開で打開できない。もう少し人数をかけて作り込んで欲しかった。

殿(しんがり)はいつも殿(との)

殿(しんがり)はいつも殿(との)

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアター風姿花伝(東京都)

2014/09/18 (木) ~ 2014/09/29 (月)公演終了

満足度★★★★

安定のクオリティ
安定のクオリティで笑わせてくる。が、今作は場転の繋がりが悪く個々のエピソードがバラバラに感じる。コント集観ているみたいな感覚。ラストの泣かせも狙い過ぎ。もうこの劇団に求めるクオリティが相当高くなっているからかもしれない…

ネタバレBOX

笑いの部分についてもブラックで、ギリギリアウトな感覚が薄れていて、誰にでも笑える要素が増えたのは残念。キャラの出落ち感が増していて、セリフで笑える要素が減ったのも好みから外れる。ちょっと厳しいがそれだけ期待していた。
U&D&O

U&D&O

おぼんろ

シアター風姿花伝(東京都)

2014/09/18 (木) ~ 2014/09/29 (月)公演終了

満足度★★★★

通常の公演を観てみたい
噂には聞いていたが初見のカンパニー。独特の前説からたった2人で紡ぐファンタジックな展開は観応えがあった。が、笑う部分がほぼ無かったのは残念。コメディフェスティバルなので、笑う準備が出来ていた。ちょっとストレス。通常の公演を観てみたい。

ネタバレBOX

わかばやしめぐみの表現力から醸し出される雰囲気は非常に独特なモノがあった。年齢や性別を飛び越えるだけでなく、人間、神、そして植物である。二人芝居ならではの演じ分けが素晴らしく、最優秀俳優賞も納得。
シャンタンスープ

シャンタンスープ

バンタムクラスステージ

シアター風姿花伝(東京都)

2014/09/18 (木) ~ 2014/09/28 (日)公演終了

満足度★★★

コメディではない
シナリオは良く練れていて観ていて飽きるものではないが、コメディではないと感じた。劇中の漫才もそれなりに観応えあるが、それならお笑いライブに行けばいい。今作はコメディアンを題材にした作品としては面白かった。

ネタバレBOX

演者の中では土屋兼久が印象に残っている。彼の役柄だけが、キャラクタとしてコメディの要素を持っていたのと、徐々にキャラに変化が出てくる様子を上手く表現していたのが良かった。
出会わなければよかったふたり

出会わなければよかったふたり

Aga-risk Entertainment

シアター風姿花伝(東京都)

2014/09/18 (木) ~ 2014/09/29 (月)公演終了

満足度★★★★

笑いの質自体が好み
笑った。設定が絶妙でそこから笑いを引き出す手法が上手い。45分にギッチリ詰め込んだ感は否めないが、逆にずっと笑い続けられる充実した内容になっている。笑いの質自体が好み。

ネタバレBOX

出だし設定を浸透させるのにいつもの手際の良さを感じなかった。斉藤コータと矢吹ジャンプの説明的なやり取りが終わるまでのテンポが…レースを意識して丁寧にしたのか、いいアイデアが出なかったのか…

終盤の展開は前作でも観せた冨坂友流のハートフルな展開が素晴らしかった。王道の設定で泣かせるのではなく、流れの中で心が暖まって軽くなる仕掛けが抜群の納得感を生み出す。僕はあのラストの展開を支持。

今作は鹿島ゆきこがとても良かった。何度も同じ演技を繰り返す脚本であるにもかかわらずとてもナチュラルに観えたし、甘い感じも過度になり過ぎずバランスが良かった。終盤の展開にハマってた。

沈ゆうこの「死ねよ」は最早定番で笑う。敢えて必要以上に鋭くドギツイのが良い。躊躇なくケーキ叩きつけるのもバッチリ決まってた。可愛い感じの雰囲気でのあのツッコミが効いていた。

津和野諒は、今作も破壊力抜群。緩めなのに的確なツッコミは、笑えるし、作品を確りとリズムに乗せる効果があった。細かいボケも印象的。俳優賞には彼の名前を書いたほど。

斉藤コータが、主演としてバランサーとして出突っ張りで作品の流れ全体をまとめていたのも印象的。あと、矢吹ジャンプが塩原俊之にボコられる絡みは、設定の伏線が効いた笑いで好きだった。

このページのQRコードです。

拡大