めっこの観てきた!クチコミ一覧

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スピリッツ・ウィズ・イン

スピリッツ・ウィズ・イン

ヨシロォの夏は夢叶え冒険団3

中野スタジオあくとれ(東京都)

2008/12/22 (月) ~ 2008/12/22 (月)公演終了

満足度★★★★

やっぱり好きでした。
もっのすごくくだらないんだけど、ところどころのはまりどころが笑えて笑えて。意外にもストーリーは恋に正義に家族愛にアニメに映画に歌に踊りに笑いに涙に、と満腹。小劇場界の実力派が力いっぱい楽しんでるから、悪ふざけでも楽しい。お客さん15人くらいっていうほとんど関係者ばっかりじゃないかっていう空間でも、ゲラゲラ笑ってしまいました。

ネタバレBOX

上田楓子さん、異儀田夏葉さん、篠本美帆さんの、ものすごくバランスの悪いユニットに福井さんがDJで曲をって、何を狙っているやら。。。寒さに凍りながらも笑えて笑えて。ぜひCDを。
雨と猫といくつかの嘘

雨と猫といくつかの嘘

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2008/12/17 (水) ~ 2008/12/23 (火)公演終了

満足度★★★★★

忙しい年末にじっくりと。
ほっこり温かく、つややかなお芝居。良質、と言う言葉はこういう作品のためにあるんだろうと思っちゃう。あっさりとしながらもずっしり響く。

ネタバレBOX

還暦を迎えた男の誕生日。雨の季節の誕生日。いくつになっても誕生日って無条件に自分も周りも幸せにしてくれる魔法の日なんだな。

子供のころの誕生日、親の顔が暗くても望みどおりのプレゼントじゃなくても幸せ。娘が生まれ、息子の命も宿っていて家族が揃ってるだけで幸せ。

そして還暦。一人ぼっちで迎えてもやっぱり気にかけてくれてる家族はいるんだなって。ぎこちなくてもその思いだけで幸せ。

雨の日にもう一回観たいな。
プリンで乾杯

プリンで乾杯

劇団競泳水着

王子小劇場(東京都)

2008/12/10 (水) ~ 2008/12/16 (火)公演終了

満足度★★★★★

王道のすばらしさ
さすがこの道を極めています、この劇団。大きく笑ったり心を動かされたりっていうわけじゃないけど、細かい部分での巧みさにうなります。若くて素敵なキャストとこういう丁寧な作品が作れるって言うのは今後が楽しみです。ぜひ同じ路線で攻めて行ってほしいです。

ネタバレBOX

舞台をいくつかの場面に分けて同時進行で進めて行くうまさもこの劇団の特徴なんでしょう。転換というほど大げさではなく、テンポよく場面が変わって、時間や場所が行ったりきたりするのはすごくわくわく心惹かれます。

やっぱりバーの場面のコメディ仕立てがうまい。ドラマでもこういう脇役、こういうシーンあるよね、っていう邪魔にならない適度な笑いを作って。さらにキーとなる主役の恋愛にも絡むような会話も交わされたり。

他の劇場で公演してもぜひアフターでのバーは続けてほしいです。
キミは癌

キミは癌

ろりえ

早稲田大学学生会館(東京都)

2008/12/11 (木) ~ 2008/12/15 (月)公演終了

満足度★★★

期待が大きかったから
今度は何をやってくれるのか、しかも客演豪華だし、ってわくわくしすぎて、意外な普通さにぼんやりしちゃった。オープニングとエンディングは好き、わりと大好き。あの部分だけリピート再生したい。

ネタバレBOX

理屈と言うか頭に頼る部分が大きくなったのかな。もっと感覚的にぎょっとしたかった。それは別にゲロとか暴力とかそういうゲテモノに頼ってほしいというわけではないんだけど。女の子のいいところを揃えたのに魅力的にみせる努力が足りなかったというか。

全員揃った最初と最後だけがパワーが凝集したけど、話の中では個々のストーリーになってしまったところで分散した印象。お父さんをめぐるパワーバランスとか、取り合いの喧嘩とか、しっかり見たかった。
リアリティ・ショウ

リアリティ・ショウ

虚構の劇団

紀伊國屋ホール(東京都)

2008/12/12 (金) ~ 2008/12/20 (土)公演終了

満足度★★★

何が足りないんだろう?
好みだけの問題なのか?前回よりは何があっても楽しもうという気持ちで臨んだのでおもしろくはありました。そう、おもしろくないわけじゃない。でもおもしろくない。コメントになってないな。そこそこストーリーを追いかけていけたし、退屈したわけじゃないのに。既視感ばかり感じる。手垢だらけ。俳優さんたちはがんばっていて、一回ずつずいぶん伸びてるように思います。

ネタバレBOX

設定的に縛りを加えているのか、旗揚げ準備からずっと劇団の話。売れない劇団が作品を仕上げていく過程に突飛な出来事がっていうワンパターン。同じ顔ぶれで同じようなことをやればそりゃ飽きます。劇中劇も初めて観ればおもしろいだろうけど。だんだんと暑苦しくなりました。

でも終わり方はなかなか。明るく爽やかに行くかと思ってたらすごく引きずってそのまま宙ぶらりん。その感触はよかった。
軋み

軋み

ブラジル

新宿シアタートップス(東京都)

2008/12/10 (水) ~ 2008/12/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

明日どうにかしてでももぐりこむべし。
予想外の温かなお話。夫婦のじゃれあい方がすごく素敵でうらやましくなる。こんな状況には陥りたくないけど、こんな関係を築けたらいいな。ブラジル観てそんな感想を抱くなんて全く思いませんでした。ストーリーで楽しめてキャラで笑えて、観なきゃ損。

ネタバレBOX

桑原裕子さんと桜井智也さんの夫婦の、情だけじゃない、照れて直接的にはいえないけどちゃんと大事にして愛してる、でもからかったり怒ったり、利己的になって喧嘩したりっていう空気が全体を通して流れてて、いい。

中川さんの女装とそれをすんなり受け入れるまわりの人たちがおもしろすぎます。

でも、どこかのプロデュース公演かのような印象もうけちゃうな。
アキストゼネコ

アキストゼネコ

チェリーブロッサムハイスクール

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2008/12/04 (木) ~ 2008/12/09 (火)公演終了

満足度★★★★

想像を裏切らない心地よいトリップ。
不思議世界の作り方がとってもいい。設定確認せずに観に行っちゃったから、最初はどういうこと?ってちょっと出遅れたけど、登場人物の紹介はきっちりしてて人数多くてもわかりにくさはなし。疑問が残る部分も含めてこの世界はおもしろい。

ネタバレBOX

神童ばかりが集められていた学校って言うだけでかなり興味津々。年齢を超えて天才だけが通ってそこで初めて友達ができたが、なぜか突然ばらばらになり、誰に誘われたかはわからないまま17年たっての集合。そんな設定に負けていない俳優たちの存在感があるから、一息に見られるのかな。

前回の設定もそうだったけどこういう発想が浮かぶのがおもしろいな。
鬨、唾棄すべき

鬨、唾棄すべき

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

ザムザ阿佐谷(東京都)

2008/12/05 (金) ~ 2008/12/08 (月)公演終了

満足度★★

一瞬の気の緩みが命取り。
設定や脚本はかなり力強く、おもしろいものでした。戦前、1930年代の海外での生きる道、自分の信念を貫く姿勢、熱かったり、クールだったり。ただ、そういう人生や生きる根源をテーマにしてる芝居だから、観客の気持ちを冷ましちゃったら終わり。後半のとても大切な台詞を言っているときに、相手の聞いている俳優さんの視線が一瞬、素で段取り確認のような動きをしちゃったのですわ。ここはしゃべってる人から目を離しちゃダメでしょ、っていうものすごい大事な場面だったから。私はすーっと心が離れました。どうも視線の動かし方が、うっかり客席を見そうになって戻るって感じが何度かあり、気になりました。見ちゃったら見ちゃったでいいじゃん。あわてて逸らすほうが不自然。

ネタバレBOX

声枯れしてる俳優が多すぎなのも気になりました。楽日だから仕方ないかと思いつつも、ものすごく聞き苦しい。後半を見て、盛り上げて声を張る場面があったので、このせいか、とは思いましたが、全体的に張りすぎててメリハリがない。だからみんなで音響に負けずに主張する場面のインパクトが弱く感じました。

ワインのエピソードや物申さない民のバーのマスターとか、細かい作りはわくわくしました。
good morning N˚5

good morning N˚5

good morning N°5

中野スタジオあくとれ(東京都)

2008/12/04 (木) ~ 2008/12/07 (日)公演終了

満足度★★★★

まだ入れるならば
これは観に行って全く損はないです。楽しい楽しい。どんなに豪華であってもおふざけに終始しちゃったり、内輪ウケばかりだったり、よくがんばったね的な公演もなくはない中、ちゃんとしてる。澤田さん、変に下手に出たりせず、序王様ちっくなのに客はサービスされてる感じがするし。

ネタバレBOX

ぷり田さん演じるダメ女がどこまでもキュート。和田アキ子のマネさえも。

次から次へと早チェンする衣装も華やか。まさかセーラー服姿まで拝めるとはね。

圧巻は最後のスーパー歌舞伎。映像の中で舞台監督さんが二人がやりたいことを叶えたいって言ってたけど、ほんとにがんばってるな。
イキウメ 試演会II『煙の先』

イキウメ 試演会II『煙の先』

イキウメ

キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)

2008/11/26 (水) ~ 2008/11/30 (日)公演終了

満足度★★★★

Aプロ
こっちのほうがチケットが先に売り切れてて、取れなくて困りました。なんとかすべりこみで。さすがに前川作品だけにイキウメらしさを安心して味わえます。紀伊国屋ホールでやってるような役者さんたちをこんな近距離で観られるのは貴重。イキウメほどのひんやりした感触はないけど、ちょっとぞくっとするような。

ネタバレBOX

シベ少の篠塚茜さんのラブリーさがいいバランスです。そのおかげでかなりやわらかくなっているんじゃないでしょうか。浜田信也さんとの共犯関係のきわどさを感じられます。

終演後、劇場地下のカフェで俳優さんとお話もできるようです。私は時間がなかったから行けませんでしたが。そういう交流も試演会ならではなんでしょうね。
鳥のまなざし

鳥のまなざし

ポかリン記憶舎

シアタートラム(東京都)

2008/11/27 (木) ~ 2008/11/30 (日)公演終了

満足度★★★

意外にも初体験
観ているつもりでいたけど、ポかリンは初めてでした。いい感じの雰囲気。演劇ならではの空気ではあったけれども、わかりにくさというか、とっつきにくさというか、最初からのめりこむタイプのものではなかったです。俳優さんたちのしなやかな身体の見せ方はかなり魅力的でした。

ネタバレBOX

詩的というか哲学的というか、そういう意味での難解さ。それは食らいつきどころでもあり、離れどころでもある。

トラムでは見たことのないような舞台の中央配置もおもしろいし、出演以外の場面で俳優が舞台脇で寝転がってるようなのも私は好き。照明も素敵でした。なかなか出会えなかった男女が出会うシーンのスポットがよかったです。サイドから観たせいかそれがすごく印象的。当日パンフにもちょっと書いてある、影。その作り方が美しいです。

でも平坦でぐっと盛り上がりに欠けるというか、盛り上がってはいるけど静か過ぎる感情の流れが、物足りなく感じました。
黄金の猿

黄金の猿

劇団桟敷童子

ベニサン・ピット(東京都)

2008/11/21 (金) ~ 2008/12/07 (日)公演終了

満足度★★★

なんだかね。
今回は今ひとつ没頭できなかった。なんでだろう。設定が少し自分の感覚とは遠かったのと、共感相手を掴めなかったのと。舞台装置のすばらしさはいつもどおり、いや以上なくらい。それだけでも観る価値は十分。あの装置、仕掛けはほかでは見られませんよね。

ネタバレBOX

座った席の関係で、終演まで当日パンフがもらえなかったのがすごく残念。桟敷童子の場合は私は読んでから観たかったから。遅く行くと、そういう目に合います。終わってからも申し出なければもらえずじまいなのでご注意。

オープニングと終盤の展開はさすがとしかいえない美しさ。風車の美しいこと。でも何作か観るとマンネリ感も出ちゃうな。ここでこうなるだろうっていう先読みができてしまう。そろそろかな、みたいな。

でもそれにしても今回の水の使い方は想像以上ですごいです。なるべくなら早く会場に行って後列に座れるといいと思います。前のほうは水かぶります。その臨場感もよかったけど。
すてるたび(公演終了)

すてるたび(公演終了)

五反田団

アトリエヘリコプター(東京都)

2008/11/15 (土) ~ 2008/11/25 (火)公演終了

満足度★★★

わからなさ程度が
妙に心地よくできあがってますよね。ファンタジーでもありホラーでもあり、人間ドラマにも見える。退屈する部分もあるけど、それはその時の気分やとらえ方による。今日はつまらなく感じても明日観たらわくわくしそうな気もしちゃうのが魅力。いや、今日つまらなかったわけじゃないんだけど。

ネタバレBOX

役者さんたちの妙な間の取り方と、椅子4つだけのセットと、脚本のちぐはぐさがやっぱりおもしろい。黒田大輔さんのとぼけ方が絶妙だから次々と展開される場面が見所になる。

照明の暗さがそそるんだけど、眠気を誘うことも。物語に突き放されちゃうとね、次に寄り添えるまでの間に。
とける

とける

ブルドッキングヘッドロック

サンモールスタジオ(東京都)

2008/11/13 (木) ~ 2008/11/24 (月)公演終了

満足度★★★★

キャラ立ってんなあ。
前作の印象がそれほど強くなく、むしろどうかな、くらいに思っていたからか、逆に今回は素直におもしろいと思えました。高校生ならこうあってほしい、くらいの素直な部分と、高校生ならこんなことくらい思ってるよね、的な大人ぶりたい部分がほどよいバランスで。

ネタバレBOX

誰からもあこがれられない先輩、何をやってもうまくいくかっこいい先輩、ヲタ同級生をからかう男子、先生と恋をする女子、ラブラブだった彼氏とうまくいかなくなる女子、告ったとたんにフラれる男子。生徒になじんで好かれる教師、やる気が空回りする教師。前作でデフォルメされすぎな感を受けたキャラたちがしっかり一人立ちしたような印象を受けました。どれをとっても背景を持っておもしろくなってる。

國武綾さん演じる女子高生のいやらしい感じがたまらなくって。かしこく立ち回り、大人をも貶める。こわー。でもそれを強調しすぎないでさらっとみせるから、余計いろいろ考えちゃう。あの無言、何を秘めていたんだろ、なんて。

ただ、前作観てなくても楽しめるのかどうかが疑問。私は思い出して記憶が少しずつ蘇ってきて、比較もあって面白かった気もするから。
夕暮れ放課後ひみつきち

夕暮れ放課後ひみつきち

ペテカン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2008/11/15 (土) ~ 2008/11/24 (月)公演終了

満足度★★★★

ペテカンらしくて
安心して楽しめました。世代的にに通じる範囲は狭まるだろうけど、絶妙なくすぐりが笑えます。生きていくって大切なことなんだな、みたいなまっすぐな気持ちになれる。

ネタバレBOX

物語的にはあらすじに書かれているそのままで、あんまりふくらんだ感じがしないのが少し物足りない気はします。でもその分、劇団員たちが演じる高校生と現在がとっても際立って見えて、年を重ねるってこういうことだねって苦笑いしながら受け入れていけるパワーを与えてくれます。

そこそこ年を取った現在、出会って思い出話に花を咲かせるシーンにせず、、剛健に高校の校歌を熱唱する大人たちとして見せられ、うっかり涙が流れてしまいました。

そんな大人たちに流されはしないけどちゃんとその生き方を認めている、将来に悩む高校生役の谷部聖子さんがとってもいい雰囲気でした。
ミチクサ

ミチクサ

tea for two

「劇」小劇場(東京都)

2008/11/13 (木) ~ 2008/11/16 (日)公演終了

満足度★★★★

ハラハラしながら見守ると
90分ほどのお芝居、75分くらいはたぶんバラバラした印象。うっわー、どうまとまっていくのかな、このまま終わっちゃったらいやだなあって思ってたら、きっちりすっきり温かく締めてくれました。帰り道がちょっとやさしくなれる作品。

ネタバレBOX

居酒屋で行われる20年前の同級生との同窓会。かなり気まずい雰囲気を変な間で醸し出します。思い出せたり思い出せなかったり、思い出さないほうがいいことほど思い出しちゃったり。

冒頭のパンダの話や後半の佐倉さんの正体の話など、最後の最後まですっきりしないエピソードがあるので、かなり心配になりますが、ちゃんとエンディングには安心できて気持ちよく帰れました。
『リズム三兄妹』 / 『はやねはやおき朝御飯』

『リズム三兄妹』 / 『はやねはやおき朝御飯』

岡崎藝術座

こまばアゴラ劇場(東京都)

2008/10/30 (木) ~ 2008/11/10 (月)公演終了

満足度

微妙
久々に自分は何が観たくて劇場に通っているのか、混乱しました。何をもっておもしろいと思い、惹かれているんだろう。そればかり考えてしまい、辛い公演でした。

ネタバレBOX

まず、スタッフさんの対応のひどさに愕然としてしまったのが、観劇前の気持ちの挫折です。
自由席で並んで入場して「1列目から3列目の奥からお座りください」って何?しかも奥は見切れ席の張り紙。誰が好き好んで早く来て見切れ席の隣に座りますか?中央に座ったら注意されるし。無視ですが。それでうまく誘導できたと勘違いされたらたまったもんじゃない。
荷物預けろとしつこく言われて断り続けたら最後はにらまれる始末。そうしたいと思ったらそうするのでほっといて欲しい。

落ち着いた気持ちで作品を観たら、結構楽しめたのかもしれないけど、何をしてもピリピリな気分だったので、素直に楽しめず。そういうときにストーリーを追うでもないこういう体感的なものは特に。
前半の静かな沈黙の中での芝居。ぐだぐだしている人間見せてどうなの?っていう攻撃的な気持ち。イライラ。
後半は自分をなだめて少しは楽しみましたが。

次回、ちゃんと向き合える時にもう一度チャレンジしたいです。
邪沈(ヨコチン)

邪沈(ヨコチン)

乞局

笹塚ファクトリー(東京都)

2008/11/06 (木) ~ 2008/11/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

ひさびさに堪能
一年半前の媚励以来の衝撃でした。ねっちりとした雰囲気。ストーリー自体の気持ちの悪さとも相まって、満足いく乞局ワールドでした。

ネタバレBOX

地方に残る遺体の埋葬の風習の気持ち悪さを掲げながらもそれにジャストな焦点を当てるのではなく、背景に据えるだけ。夫婦や男女の関係のあり方にスポットが当たって、隠さない本性をギリギリな線で見せてくれるのがいい。だから遺体処理の気持ち悪い場面もいいエッセンス。

むき出しの感情の表現にわかりやすく暴力や絶叫を利用するのも、やり方によってはみっともないだけだけど、乞局流だとえげつなさは消え、ストレートさの印象が残ります。机やドラム缶を力いっぱい拳で叩き、その痛さに顔をしかめる様子が生々しくて好き。
びっくり校長先生

びっくり校長先生

動物電気

駅前劇場(東京都)

2008/11/01 (土) ~ 2008/11/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

ほっぺの筋肉が痛くなるほど
ずっと笑いっぱなしでした。予測どおりになっても笑うし、予想外の展開になっても笑うし。ベタな笑いはそう好きなわけでもないのに、どこまでも笑ってしまう。公演ごと、ステージごと、形式や型は変わらない。落語などの古典の笑いにも通じる作りなのかな。だからそこにいる俳優さんの力が生きてくるんでしょうね。15周年と言うことでの息の合い方も含めて。

ネタバレBOX

ひどく馬鹿馬鹿しいところも、下品なところも、人によっては引くかもしれないしベタな分そういう笑いの取り方はって批判されかねないけど。でもハマっちゃうとたまらない。

コバケンさんに、後で脱ぐための前フリとして「人前で脱ぐなんて恥ずかしい」って言わせてみたり。ティーチャーさんの中途半端なおもしろ話とか、森戸さんの目つきとか、ぐふぐふ笑っちゃう。

やっぱり動物電気は自由席座布団最前列狙いで行きたい!
荒野の2人

荒野の2人

劇団一の会

ワンズスタジオ(東京都)

2008/11/01 (土) ~ 2008/11/06 (木)公演終了

満足度★★★

二人芝居3本立て
達者な俳優さんをそろえてのオムニバス。劇団も坂口さんも初めて拝見しました。作り上げ方はどこか古臭さを感じてしまいました。客演で救われている部分も大きいと思います。せっかくのスタジオ公演なのにこの演技の大きさは、と思ってしまいます。濃密な空間だからこそもっともっと細かいニュアンスで観たかったな。

ネタバレBOX

脚本的にいろいろとぼけたりすかしたりするのに、大声を張り上げてリアクション大きくしちゃったらすべてが台無し。
1本目の「SEXの終焉」はかなり好きな感じでしたが。妻に不倫された男が不倫相手のうちに乗り込んでバトるっていう設定です。激しくなるはずのバトルがのらりくらりとかわされていくさまがなかなか。夫役の坂口さんが、かわされてるのに真正面から喰らいついちゃうのがおもしろさを半減させてる気がしちゃってね。もったいない。

瓜生さん観たくて行ったけど、3本目、「荒野の2人」も微妙でした。瓜生さんは普通にそこにいて話すだけでおもしろいはずなのに。変にテンション上げているのがつまらない。

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