満足度★★
一瞬の気の緩みが命取り。
設定や脚本はかなり力強く、おもしろいものでした。戦前、1930年代の海外での生きる道、自分の信念を貫く姿勢、熱かったり、クールだったり。ただ、そういう人生や生きる根源をテーマにしてる芝居だから、観客の気持ちを冷ましちゃったら終わり。後半のとても大切な台詞を言っているときに、相手の聞いている俳優さんの視線が一瞬、素で段取り確認のような動きをしちゃったのですわ。ここはしゃべってる人から目を離しちゃダメでしょ、っていうものすごい大事な場面だったから。私はすーっと心が離れました。どうも視線の動かし方が、うっかり客席を見そうになって戻るって感じが何度かあり、気になりました。見ちゃったら見ちゃったでいいじゃん。あわてて逸らすほうが不自然。