めっこの観てきた!クチコミ一覧

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さらば八月のうた

さらば八月のうた

劇団M.O.P.

紀伊國屋ホール(東京都)

2010/08/04 (水) ~ 2010/08/16 (月)公演終了

満足度★★★★

いつもどおりではあるけれども
やっぱりどこまでも締め。大河ドラマ的な装いにしびれ、最後のいつもどおりのブラスバンドに安心のお別れ。

ネタバレBOX

伏線の回収の仕方が半端なく感動。戦前、戦中、現在とも納得です。
「ひつじ」 Les moutons

「ひつじ」 Les moutons

TACT/FEST

東京芸術劇場ロワー広場(東京都)

2010/08/11 (水) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

演劇がたどり着いた天国。
演者が創るフィクションの中にしっかり取り込まれ、餌を与えたり怖がったり柵越しに近寄ってみたり、ってすっごく楽しい。演者はある意味純粋にひつじになりきるだけ。ひつじが放牧され、ひつじ飼いが管理する社会。

作り事をどれだけ受け入れ、楽しめるかっていうのはどの作品にも感じること。それをここまで自然な形で投げかけてくれるから、観客はどこを見回しても笑顔笑顔笑顔。

演劇の可能性・到達点ってここなのかっていうのを回り全体を見回しておもってしまいました。誰もが笑ってる。子供も、大人も、見慣れた演劇ファンも、劇場職員やスタッフたちも。すばらしいです。

時間のある限り皆さん通りすがって欲しいです。無料、芸術劇場小ホール前広場にて。

ネタバレBOX

柵に寄ってひつじに餌をあげたり、ひつじから搾った乳をいただくもよし。私は若干俯瞰しました。おかげで観客の幸せスマイルを堪能できました。
『「「「愛」を使う」と言う」とつぶやく』

『「「「愛」を使う」と言う」とつぶやく』

コマツ企画

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/07/21 (水) ~ 2010/07/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

みんな観ればいい。
劇団に所属しつつ、客演もしつつ、それでも自作自演をしようとする俳優川島さんのエネルギーを十分に感じられる作品。エネルギーだけじゃなくちゃんとした構成・ストーリーが成り立っていて、タイトルへのリンクがまた素晴らしい。

どんな形にしても演劇に関わるなら観といた方がいいと思う。って孤天をみると毎度思ってしまう。

俳優アーカイブのアフタートークもとってもよいです。人選ももちろん内容も。

ネタバレBOX

キャラクターに語らせるエピソードや一人何役をも演じるシーンは孤天の定番のように存在させながら、今回はとてもストレートに素直にメッセージが投げかけられているように思いました。ちょっと恥ずかしくなるくらい。作品としての骨格を明確にさせてるのに、肉付けにちゃんと川島さん個人がいる、っていう感じ。

作品としての主張・強さと、川島さんっていう存在からのそれとがちょっと錯綜して、怖かったです。

アフタートーク、インタビュワーとしては決してうまくない川島さんホストで
、ただただ川島さんが本当に聞きたいことだけを聞き続ける姿勢がおもしろい。アフタートーク慣れした作・演出ではなく、俳優さんたちが、同じ俳優から投げかけられる質問に対し真摯に自分を語ろうとする姿はなかなか他でみられるもんじゃない。この企画はぜひ次々続けていって欲しいです。
暖かそうな場所 【ご来場ありがとうございました。次回は12月クリスマス】

暖かそうな場所 【ご来場ありがとうございました。次回は12月クリスマス】

ろりえ

nakano f(東京都)

2010/07/22 (木) ~ 2010/07/25 (日)公演終了

満足度★★★★

増席に救われて
かなり早くに売切れちゃってたから増席待ちました。チケットページに張り付いて。出るもんですね。よかった。

アルコールとノンアルコールを意味深に選んだ後の観劇。

ろりえ女優のかわいらしさと、一瞬沸点を越えた瞬間の激しい表情の両極の振れ具合が非常に楽しい。バカバカしすぎる展開もさすがな感じ。

温度調節のひどさ(終盤ここまでおもしろくても出て行きたくなるくらいの暑さ)に☆ちょこっとマイナスします。辛かった。。。こんな日なのに外出た方がほっとするって。。。

ネタバレBOX

簡単に「普通にいい話」にできるところをしないのがいいんですよね、ろりえは。

通信教育や中国マフィアやタイの恋人やらのディテールににやにや。
女ともだち

女ともだち

劇団競泳水着

「劇」小劇場(東京都)

2010/06/30 (水) ~ 2010/07/06 (火)公演終了

満足度★★★

理屈と感覚の間
本当に男性が書いたと思えないほどの女の世界でした。でもそこが微妙なところで、作品としてのふむふむというおもしろさは感じても、女子として楽しめたかと言うと若干うそ臭さを感じてしまったような。

ストーリーとしてのおもしろさに引き込まれつつ、登場人物の気持ちの流れに感情移入しきれない感じがありました。

ネタバレBOX

教え子のつるむ感覚やその意思表示の仕方にはひどく共感。これは宮嶋美子さん・斎藤淳子さんのキャラによるのかも。

主人公の女教師のキャラクターが、優等生過ぎて友達になりたいと思わないキャラだったことがやや違和感につながったのかも。
第一回○○の人東京大会『かっこいい宇宙人のぼく』

第一回○○の人東京大会『かっこいい宇宙人のぼく』

○○の人大会

タイニイアリス(東京都)

2010/05/18 (火) ~ 2010/05/24 (月)公演終了

満足度★★

ひどいな。
混合チームを拝見。場面でおもしろいところはあるんですが基本ぐだぐだ。おそらく混合だからっていう油断もあったんでしょうけど、アドリブのおもしろさじゃない単に段取り悪いっていう場面が目立った感じがありました。

ネタバレBOX

本当に個々の俳優レベルでは十分引き寄せる力を持っているのに、つながらずふくらませず、ものすごく残念な感じ。宇宙人っていう題材がどこまでもため息。

菊地美里さん演じる主役はものすごく魅力的なんですけどね。

楽屋に帰らず舞台周辺をoffの場として俳優が存在しているのもかなりマイナスになってました。観てる俳優や演出家がくすくす笑ってたり吹き出したりって言うのが見えると、意外に引くな、と。客席の人数が多ければもっと機能したと思いますが、予想外に少なかったから人との感覚のずれが大きく感じてしまいました。
寝台特急”君のいるところ”号

寝台特急”君のいるところ”号

中野成樹+フランケンズ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/05/20 (木) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★

どこに連れて行かれたんだろう?
すごーくナチュラルに虚構の中に取り込まれ、ナニナニ?っていう間に過ぎ去って行きました。突拍子もなく突き抜けていくのに、置き去りにはされない感覚がすごく中フラってこうなんだぁ、って居心地良かったです。残るのは幸せ感覚ばかりっていうのはなぜなんだろう?

ネタバレBOX

ワイルダー作品を知らなくても、中フラの初演などを観ていなくてもじゅうぶんすぎるほど楽しめました。なんていうのか、うそ臭さがloveに直結しちゃうんです。

説明臭く列車の中の様子、列車の外から見た様子、って並べられても自分の中でまったく無理はなかった。作品の外からの様子ってのがくだらなくってすごく楽しかったです。

身を委ねる感覚を久々に堪能した作品です。
Do!太宰

Do!太宰

ブルドッキングヘッドロック

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2010/05/14 (金) ~ 2010/05/23 (日)公演終了

満足度★★★

練られた感じがとってもいい!
太宰が好きでも好きじゃなくてもBHLが好きでも好きじゃなくても、未経験でも経験済みでも十分おもしろい。知らない作品からの引用でも太宰、こんな感じかぁっていうのはとても伝わるし、それがBHLっぽいおもしろさに直結。おバカだけどなんか人生の悲哀も考えられちゃうような。

ネタバレBOX

津留崎さんの中学生男子姿がかなりのヒットでした。その辺がブルだよね。

ちょっと長すぎて追いきれない部分があったからほんとはもう1回くらい確認しに行きたいんだけど。おそらく太宰をいろいろ読んだら捨て切れない部分が多くて長くなったんじゃないかと。すっごくわかる。でもそれを思い切って落として、本当に好きな部分だけど拾って欲しかった感じはあります。
背馳【公演終了しました!ご来場誠にありがとうございました!】

背馳【公演終了しました!ご来場誠にありがとうございました!】

ヲカシマシン

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/05/19 (水) ~ 2010/05/23 (日)公演終了

満足度★★

やってることは結構おもしろい。
だけどパワーとして足りない。ストーリーや構成を見せることに重きが置かれていて、俳優が台詞を言うことで手一杯になっているような。時間軸のズレとか、当日パンフでも芝居中にも一所懸命説明しますが、それは作品から十分受け取れるので必要ないかも。

ネタバレBOX

そういう時間的な行ったり来たりとか、人物のかぶせ方とか、工夫してるし最大限わかりやすくしているのはいい。ただ、その描き方は単調で、1時間と言う短い中でも飽きは来ました。

坦々と生き様を見せていき、さらに別のパターンでの生き様まで味わわせてもらえるのはおもしろい。だからドラマチックな事件がないなりの抑揚があればもっとおもしろくなりそう。
露出狂

露出狂

柿喰う客

王子小劇場(東京都)

2010/05/19 (水) ~ 2010/05/31 (月)公演終了

満足度★★★

意外にも
柿のテンションだけじゃないところで、個々の関係性が丁寧に描かれているように見えました。女優さん一人一人がちゃんと印象に残る形で見えるのがいい。誰をとっても魅力的で。

ただ、ちょっぴり勢いが弱い感じも。全員がずっと狭い舞台上にいることでエネルギーが相殺されちゃってるのかな。それってすごいことなのに。

ネタバレBOX

アフタートークでの中屋敷さんの「きれいな女優さんがきれいに立っているんじゃつまらない」っていう発言に大共感。そうそう、おかしな動きをするからこそ人間はおもしろい。そうかぁ、だから深谷さんはいつもあんな動きをしておもしろくなるんだな。

そういう女優さんのおもしろさを生かした舞台装置がすごくいいです。

だからこそ大きく動いて息を切らせて欲しかったところが、意外に地味にそこにいることで消費されちゃってるのが、私には惜しく思えてしまいました。
「ヒッキー・カンクーントルネード」の旅 2010

「ヒッキー・カンクーントルネード」の旅 2010

ハイバイ

アトリエヘリコプター(東京都)

2010/05/16 (日) ~ 2010/05/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

ひゃぁ。
経験者組。すごいな。なにがここまで違うのか、つかまれっぱなし。出てきた瞬間から、俳優・岩井秀人はすばらしい。目つき・仕草・佇まい、どれをとってもここにいなきゃどこにいる?って感じです。

物語の素晴らしさも相俟って、深みに落とされつつ笑ってしまう、その人間らしい感じが好きです。チケット入手困難でもこれは観ておかねば。

ネタバレBOX

初めて組と脚本は違わないと思うんですが、チャン・リーメイさんのキャラの変化だけでもだいぶ雰囲気変わりました。ちゃんと雰囲気に合うように演出が変わってるのがいい。

坂口さんが今回は妙に演技している感じに見えたのが不思議。噛みまくりなのに。狙っての技術なのか、天然なのか。ちょっと良し悪しあるかな。
ヤナギダアキラ最期の日

ヤナギダアキラ最期の日

渡辺源四郎商店

ザ・スズナリ(東京都)

2010/05/02 (日) ~ 2010/05/05 (水)公演終了

満足度★★★★★

いつもどおりの確実な作品と思ったけど、
それを超えた深みがありました。脚本の前半での細かなフリと後半での回収の仕方、それに応じた俳優の佇まい、どこを観てもいい。

脚本の確かさに演出の的確さがあるから、そこに存在する俳優が着実に生きる。それが素晴らしい。

ネタバレBOX

今回は、2回観ましたが、意外にも2回でずいぶん感じが違いました。こういう作品だと繰り返しても同じ感覚を味わえると思ったのに。

1回目は戦争を一緒に戦った男の再会に共感、2回目は女の情と業に共感。こういう幅の広さがあるからどの世代でも楽しめるんだと思います。
アンポテンツ

アンポテンツ

劇団チャリT企画

王子小劇場(東京都)

2010/04/28 (水) ~ 2010/05/02 (日)公演終了

満足度★★★

リーディングからの変化はともかく
新作茶番狂騒劇、やっぱりおもしろかった!リーディングからするともっと暗くどんよりとの中で攻めてくるかと思ったけど、この裏切りが心地よかったです。劇団員の磐石さと、客演の方の意外な伸びに満足。

ネタバレBOX

楢原さんの門番、もっとクセがあってもよかったな。劇団員として。

『革命日記』

『革命日記』

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/05/02 (日) ~ 2010/05/16 (日)公演終了

満足度★★★

やっぱりいい。でも優等生。
生きている中での大事にすべきこととか、さらりと軽く、でもしっかりと伝える戯曲はすばらしい。昨年の公演も観ましたが、やはり思いとしてぐっとくるし俳優の味はいい。

ネタバレBOX

家主の妻、中村真生さんのほんわか優しい雰囲気を保ちながらいざという時の革命家の顔すばらしくいい。鄭亜美さんのテンション高く怒り散らすのもあんまり見たことない感じだったけどしっかり強いな、と感じました。

けど。。。
平田オリザ演出だけにどこかに計算ずくな面を感じてしまいました。俳優はべらぼうにうまい。なのに、それをロボットに入れ替えてもできるんじゃないかというような変な感覚。この間は俳優の感触としてあるのでないっていうような芝居だな、っていう感じ。それを俳優が完全に体現しているから、逆にまとまりすぎてて計算された感動以上には、って感じでした。
アメリカン家族

アメリカン家族

ゴジゲン

吉祥寺シアター(東京都)

2010/04/29 (木) ~ 2010/05/02 (日)公演終了

満足度★★

がっかり。。。
評判のよさに期待しましたが、どうにも。。。俳優さんのうまさと脚本のところどころに光るセンスに心は惹かれましたが、全体として視点がはっきりしないのと大雑把に投げ出しすぎなのとが私には受け入れられませんでした。

ネタバレBOX

家族内での母親に対する気持ちの流れがどの人をとっても掴めない。それがまず残念です。その場での爆発は当パンのとおり大切ですが、それを受け止めるまでの流れも大事にしてもらわないと。だから誰の気持ちを追ったらいいのかのナビゲーションもないってのがねぇ。それだからなのか、俳優がやたらとテンションを上げて叫ぶのもいただけない。わめくための理由ももうちょっと丁寧に欲しいです。
In The PLAYROOM

In The PLAYROOM

DART’S

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/04/27 (火) ~ 2010/05/02 (日)公演終了

満足度★★★

変わらない中でも変わってるんでしょうね
前回観ているっていう油断でとろりと観ていたら、後半やられた、って感じでした。観る場所を変えたってだけでもだいぶ違う。熱すぎたり、ややついていくのに苦労する部分はあるけど、ストーリー的には前回よりわかりやすく、展開が見えた瞬間のどきどきはたまらないものがありました。

ネタバレBOX

前回は入り口側から、今回は奥側から観劇。PLAYER疑いの方たちの顔を見られるから、やっぱり奥側からのほうがお薦めかも。
15 Minutes Made Volume8

15 Minutes Made Volume8

Mrs.fictions

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2010/04/29 (木) ~ 2010/05/02 (日)公演終了

満足度★★★★

粒揃い
いつもはどこかで気を抜いちゃう時間があるんですが、今回は6本ともがっつりおもしろかったです。

知ってる劇団はそのよさを十分見せてくれたし、初めて観た劇団は本公演もぜひって思ったし。

作品だけじゃなく企画、美術、総合演出、ってところでもMrs.fictions素晴らしい。2時間があっというまでとっても楽しかったです。

ネタバレBOX

見どころ。

国道五十八号戦線・設定。芋屋・俳優。時間堂・全部。Mrs.fictions・全部。PLAT-formance・全部。TOKYO PLAYERS COLLECTION・声。

時間堂は企画に対する作品が的確で、15分でこれほどどきどききゅんとするとはって感じ。所属俳優さんが出ない中、主宰が素朴にダメにがんばっていたのが好感です。
PLAT-formanceは知ってはいたけど観る機会のなかった団体でしたが、今回お二人でのコント、ものすごくおもしろかったです。演技も確かなら笑いの抑え方もばっちり。
L0VE The World 2010

L0VE The World 2010

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)

2010/04/23 (金) ~ 2010/04/27 (火)公演終了

満足度★★★★★

ここまで感じ方が変わるものなのか。
初日観て、今日2回目観ました。初日は普通にLOVEとして楽しみました。あったかく気持ちよくなって帰りました。

今日観て、正直前半退屈に感じました。今までLOVEを観てそんな気持ちになったことなかったのでちょっとがっかりしかけていたら、ふっと別の観かたが湧いてきて、とたんにひどく面白くなり、どうにも抑えきれないくらい心が動いてしばらく放心してしまいました。

これだから劇場に足を運ぶのはやめられないんだなと思いました。

ネタバレBOX

LOVEを観たことある方もない方もぜひとも観て欲しい作品です。韓国人俳優が出演していると言ってもほぼ言葉は介在しません。じゃぁなぜ韓国人である必要が?って初日は思ったけど、文化による身体や反応やコミュニケーションの違いって言うのはどうしても消せない感じで現れてくるようで、そこに私は退屈も感じたし感動も感じました。
背伸び王(キング)

背伸び王(キング)

コマツ企画

小劇場 楽園(東京都)

2010/04/21 (水) ~ 2010/04/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

息が止まってても気付かないくらい
濃厚で茶番でばかげていて、でも生きる元気をもらえるお芝居でした。ふざけていてもマジメで、こんな気持ち悪いおっさんたちがこんなことやっちゃって、、、涙が出ました。

企画員中心の、しかも各々の得意技をみっちり生かした芝居はとてもとても魅力的。おいしかったです。客演さんが多いと企画員の見せ場がなかなかないですから。作家からのあてがきなのか、俳優から出たのかわからないくらい自然で濃い台詞の数々にいちいち笑わずにはいられない。

客を巻き込むのに突き放し、近寄ってもよさそうな隙を見せながら絶対に距離を詰めない感じ。ものすっごい観客サービスしてるのにそれを素直に認めてないところが大好きです。私がどうにもコマツ企画によろよろ寄っていってしまう理由はこのあたりなんですが、この距離、この少人数企画でそれがものすごく強く感じられたのが幸せ。

ネタバレBOX

各個人の中の痛い部分にスポットを当てるって言う真正面から取り組んだらかなり恥ずかしい行為を、劇団員による茶番とそれを受ける佐野功さんのちょっと抑え目な演技で昇華しちゃった作演の小松さんには、やっぱりこの劇団をまとめるだけの何かがあるのだなぁと改めて納得。

最初の登場シーンからのおかしな行動が最終的にすべて回収されているところにもすっきり。天使オチも含めてどこまでも気持ち悪さを失わないところも素晴らしい。
PerformenⅤ~Purgatorio~

PerformenⅤ~Purgatorio~

電動夏子安置システム

ザ・ポケット(東京都)

2010/04/21 (水) ~ 2010/04/25 (日)公演終了

満足度★★★

うん、わかった。
ようやくPerformenシリーズの観かたがわかりました。って遅いんですけど。全体を通す筋と間に挟まれるコントのバランス。その2段構成がわかっていてもなかなか流れに乗れなかったんだけど、今回ようやくハマることができました。

そしてコントでは腹を抱えて笑いました。苦しかった~。

ネタバレBOX

律動人型の行動パターンをみせるコントがかなり光っていたように思います。

特に多層と録音が好み。2つのドラマを組み合わせて1つの状況にまとめることで生まれる笑いが最高。挿入でのどこまでがアドリブかわからないあいうえお作文も楽しい。

劇団員のコント場面でのはじけ方が今回とってもよかったです。どこまでも渋い声で笑顔を見せない岩田裕耳さんと、渡辺美弥子さんの「ルンバを踊れ」が印象に残りました。

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