乾杯の戦士
ホチキス
エビス駅前バー(東京都)
2014/02/04 (火) ~ 2014/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★
「踊り場もの」あるいは「待合室もの」
主人公と3人の相手を描く3話連作短編形式の「踊り場もの」あるいは「待合室もの」。
各話それぞれ特徴があり、笑わせたりホロリとさせたりと巧みなツクリ。
なお、「アレ」の「劇場版」きぼんぬ。(笑)
第二の心臓
BLUE HIPS
上野ストアハウス(東京都)
2014/02/13 (木) ~ 2014/02/16 (日)公演終了
満足度★★★★
「一人ラフカット」状態(笑)
4本の短編を10分間の休憩を挟んで上演時間130分というまるで「一人ラフカット」状態。(実際、ラフカットで上演したもの3本と既発表作品(KAKUTA用?)1本とのこと)
いかにも堤泰之、な各編はそれぞれ楽しくかつ巧みだが、欲を言えば前半の2本はパンチライン的なモノで締めて欲しかったか気も。
それはそうと、劇団火打石の「賽の河原の石つぶて」、観てみたいモンだ。
Girls, be a mother【アンケート即日公開】
劇団バッコスの祭
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2014/02/05 (水) ~ 2014/02/11 (火)公演終了
満足度★★★★
エンタメ性もたっぷりな力作
欲張り過ぎな感がないでもない(※)が、女性と仕事・結婚生活やパワハラ、セクハラなど現代社会の問題を盛り込みつつ、ワカり易い「悪役」、胸のすく場面などでエンタメ性もたっぷりな力作。
※「シェフのお勧めコース」を頼んだら、いろんなものが出てきてどの料理も美味しくかつ量も過不足なく「あの皿はなくても良かったな」ということもなく値段もリーゾナブルだったのだけれど、おナカが一杯になり過ぎた、みたいな…
また、ツートンカラーの床はデザインのみならず、終盤で議論になった時のそれぞれの「陣地」を表現する機能もあることに感心。
ただ、与謝野晶子に関してきちんと予習して臨まなかったのは失策。知っていたらもっと楽しめたんじゃないかな?
あと、キャラメル風味を感じたり、井上ひさしの「頭痛肩こり樋口一葉」を連想したりも。
なお、観劇当日は大雪だったので、終演後すぐにスタッフさんがその時点で運転を見合わせている鉄道路線を知らせてくれて、さらにロビーのPCを使って帰路の検索をさせてくれるというサービスもアリ。
こういうの、他団体もどしどし取り入れて頂きたい。
『武器と羽』
Oi-SCALE
駅前劇場(東京都)
2013/10/23 (水) ~ 2013/10/28 (月)公演終了
満足度★★★★★
特徴的な「26時的な空気」、好きだなぁ
深かったぁ。冒頭に字幕で「すべての登場人物が嘘をついている」と示されるものの、嘘をついているように思えない人物もいて、内容とも相俟って「嘘とは何か?真実とは何か?」と問うているようで。
さらに会話には神なども出てきて、哲学気味?(笑)
一方、笑える部分や泣ける部分も挟み、得意の時制ズラしの構成、そして特徴的な「26時的な空気」(←勝手に命名)もあって135分(=前説5分を除いた正味)の上演時間もその長さを感じず。
やっぱりここの芝居、好きだわ♪♪♪
ニッポンヲトリモロス
劇団チャリT企画
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/10/25 (金) ~ 2013/10/30 (水)公演終了
満足度★★★★
ブラックなスラップスティック
考えようによっては随分とブラック。
表面上はドタバタながら(ごくワカり易い)隠喩を読み取ると「ああなっちゃいけない、ああしてはいけない」なメッセージが丸出しで…。
ただ、「あの曲」を使うのだったら盆を回してよぉ!(無理は承知(笑))
しかしこの後に同様に舞台上方から水を垂らす芝居を立て続けに2本も観ることになろうとは!
地球の軌道をグイッと 【ご来場ありがとうございました!!次回は2014年5月吉祥寺シアターです。】
ぬいぐるみハンター
小劇場 楽園(東京都)
2013/11/06 (水) ~ 2013/11/17 (日)公演終了
満足度★★★★
池亀演出の真骨頂的な軽快さ
39年にも及ぶ友人関係を80分弱に圧縮。
しかもその間のエポックメイキングな出来事ではなく、ごく日常的な1コマを見せてそれがいつのことだったかを付加するスタイルが独特。
いわば「今」と「昔」のRe-mixで、軽快なテンポは池亀演出の真骨頂。
冒頭場面は実はかなりの年齢なハズなのに老いているようには見えず、その後の各場も年齢を示す演技がないのことに関して批判的な感想も散見されるが、長期間に亘る友人関係においては気持ちは変わらないとの表現ではないかしら?
サマーホープ
体にやさしいパンク
下北沢ReadingCafeピカイチ(東京都)
2013/09/15 (日) ~ 2013/09/16 (月)公演終了
満足度★★★★
単館レイト上映の映画に通ずる味わい
オーバーアクト気味な一人芝居に始まりリーディング(「朗読」ではない)に転じ、冒頭と対になる一人芝居で締め括る独特なスタイルで語る夏生まれの女子高生が17歳になる夏休みの直前から休み明けまでに体験する出逢いと別れ。
内容的にはPFF応募作品あるいは往年のBOX東中野(現・ポレポレ東中野)でレイト上映されていた映画のような味わいがどこか懐かしく、また、夏の陽射しや屋上から見える景色が脳内に浮かぶ。
また、冒頭とラストの一人芝居パートに何度か同じフレーズが出てきて「大事なことだから繰り返すのかな?(笑)」と思っているとすぐ後が違うという手口で、これも面白い。
なお、「いつ」が公演期間外なのは追加公演で観たから。
無事終幕!『おぶ・ざ・でっどな夜 弐』次回公演は5月!
JOHNNY TIME
エビス駅前バー(東京都)
2014/02/26 (水) ~ 2014/03/04 (火)公演終了
満足度★★★★
シリアスとドタバタと
オムニバスだった前作「壱」とはスタイルを異にし(というか、こちらの方が基本形だね)、チャプター分けされた1つの物語と前・後編から成る日替りゲストとの2人芝居。
メインの方は人間のダメあるいはイヤなところを見せつける辛口。後味の悪さと言ったら…。
が、他シリーズとのリンクもあり今後の JOHNNY TIME がますます楽しみに。
もう一方の二人芝居はカレーに添える福神漬けの如く辛さを緩和させるドタバタ系で、もうどこまでが台本なんだか…?(笑)
『おぶ・ざ・でっどな夜 壱』
JOHNNY TIME
エビス駅前バー(東京都)
2014/01/22 (水) ~ 2014/01/28 (火)公演終了
満足度★★★★
異色も含む短編オムニバス
ジョニーさんお得意の…いやむしろライフワークの(?)「ヤツラ」にまつわる短編4編。
このテのものには珍しい「ヤツラ」視点のものと夫婦の愛情をテーマにしたものが特に印象的。
Dear...私様
グワィニャオン
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2014/02/12 (水) ~ 2014/02/16 (日)公演終了
満足度★★★★
懐かしい世界がそこに
記憶障害に悩まされる男が振り返る自分史、敢えて言えば思いっきりベタなハナシだが、(初演を観ていたからということではなく)妙に懐かしい世界がそこに…。
名物の「役者が板付きのままの7分間の休憩」込みの140分も長く感じず。
10年前の初演も観ていたが、覚えている部分・忘れてしまった部分などあるのがまた作品のテーマにも関連しており、そんな意味でも楽しむ。
そういや「帝の音、夜に華やぐ怒り」もまた観たいモンだわさ。
コロブチカ
gojunko
atelier SENTIO(東京都)
2014/02/20 (木) ~ 2014/02/23 (日)公演終了
満足度★★★★
そういうのもアリなんだ
29歳、独身、無職…な女性のハナシ。
女性が女性を描いているだけに予想外な展開もありつつ「そういうのもアリなんだ」と妙に納得。
また、終盤での「縄跳び」の比喩的使い方も巧い。
それにしても、橋幸夫「いのちのうた」とは…(謎)
新宿コントレックスVol.11
Aga-risk Entertainment
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2014/01/28 (火) ~ 2014/02/07 (金)公演終了
満足度★★★★
鉄壁のオーダーでの“濃い”ひととき
一番コントっぽい(←私見)38mmなぐりーずに始まりコント系一人(+α)芝居のずるちゃんから本格短編芝居のMUを経てAga-risk Entertainmentの「4人ナイゲン」(←あくまで印象)で締め括る鉄壁のオーダー。
異色の(?)出場者・団体もありコントというよりは芝居に近いものもあって“濃い”感じではあるが大いに笑う。
そういや客席も“濃かった”よね。(笑)
「BANANA〜バナナ〜」
劇団P.O.P
シアターシャイン(東京都)
2014/02/13 (木) ~ 2014/02/16 (日)公演終了
満足度★★★★
ラストショットが美しい
人が(強い自殺願望を持つと)バナナになってしまうという、カフカの「変身」を超える突飛な設定になぜ?の嵐だったが、冒頭でそのバナナを「食べる」ことが示唆されて性的なことも含めて隠喩か?と。
そんなことを思いながら観た本編は愛する人がバナナに(=どちらかと言えば「植物人間」のように)なってしまった人々の物語…時にユーモアも交えつつ基本はシリアス。
力点が分散されてしまった感もあるが観応えあり。
特にラストの主人公の慟哭とその後のラストショット(美しい!)が印象的で、そこのために100分余のイントロがあったのでは?みたいな。
あと、憎まれ役がいかにも「悪役」っぽいのも◎。
紙片の王国
PocketSheepS
TACCS1179(東京都)
2014/02/06 (木) ~ 2014/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★
いつもながらお見事
ラスボスの正体を筆頭に伏線の張り方とその回収が巧みな上に全編に程よく笑いがまぶされていて約2時間の尺を感じず。
本を沢山使わずに書店などを表現する装置のアイデアもイイ。
ただ、遅筆系のモノ書きには耳が痛い部分があるかも?(笑)
HOME SWEETS HOME 【ご来場ありがとうございました】
青春事情
ザ・ポケット(東京都)
2014/02/05 (水) ~ 2014/02/11 (火)公演終了
満足度★★★★
基本に忠実な人情コメディ
往年の松竹映画の精神を継承したような基本に忠実で手堅い人情コメディ。
大いに笑ってちょっぴりホロリ。
それぞれの落とし所に若干の甘さはあるがスイーツだしね(笑)。
悪人は出て来ないし、子供に見せづらい場面などないし、笑ってホロリとしてハッピーエンドでワカり易く、老若男女問わず楽しめるファミリー劇場といったところか、お見事!
ダークナイトライジング
カプセル兵団
ワーサルシアター(東京都)
2014/02/13 (木) ~ 2014/02/18 (火)公演終了
満足度★★★★
アクションを封印してもイケる
特撮ヒーローものの悪役たちが新組織結成のため何者かに呼び出され…な会話劇。
そのテのネタ満載な上に劇場版のスーパーヒーロー大戦批判(?)から社会風刺までさりげなく盛り込んで日替りゲストコーナーでは即興性で笑わせたりも。
早くもトッキュウジャーまで盛り込むとは恐れ入る(笑)。
得意のアクションを封印しても十分イケますな。
で、会話劇シリーズ第1弾にして惜しくも観逃した「アベンジャーズ」も再演予定とのこと、ありがたやぁ♪
幸福レコード
Bobjack Theater
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2014/02/06 (木) ~ 2014/02/17 (月)公演終了
満足度★★★
よく出来た作品であることは認めた上で
三演目になるそうだが今回が初見。
なるほど演が重ねられるだけあって各種設定も物語の運びも機知に富んだ台詞も巧みで良くできている…と思いながら観ていたが、終盤がこれでもかと盛り過ぎで鼻白んでしまう。過ぎたるは及ばざるが如し?
もっとさりげないが泣ける作品複数を観て間もなかったので余計そう感じられたのかも?
ブラック西遊記~ステッピン・イントゥ・ユア・ダークサイド・ワールド
X-QUEST
インディペンデントシアターOji(東京都)
2014/02/05 (水) ~ 2014/02/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
トクナガ流「ビューティフル・ドリーマー」?
馴染み深い元ネタに違和感なくさりげなくSF設定を盛り込み、アクションと詩的で美しい台詞でコーティングする手法の真骨頂。
天竺への道中があまりに思い出深く、到着後にも繰返したがるあまり暗黒面に堕ちた三蔵によりパラレルワールドで天竺への旅を何回も繰り返すなんざ差し詰め「トクナガ流ビューティフル・ドリーマー」?(笑)
また、キャスティングが的確と言おうか、衣装も相俟って「あぁ、そのキャラってまさにそういうイメージ!」で説得力があるのも◎。
あと、同じ「ロープ無きリング」式の舞台でも1010ミニシアターより狭い分、迫力増。
眠りの森-Boy's Side Adventure-【閉幕御礼】
劇団やぶさか
相鉄本多劇場(神奈川県)
2014/01/31 (金) ~ 2014/02/02 (日)公演終了
満足度★★★★
単品としてのクオリティも十分なるも
昨年夏の Girl's Side の断片も取り入れながらあれこれを回収する手際が鮮やかで、単品として観ても十分なクオリティだったのではあるまいか?
が、過去に観た2作と比べてオーソドックス気味だったのがやや残念?
38mmなぐりーずのハッピーハッピーバレンタイン! だっだから、あなたに会いたいんだってばぁぁぁぁ!!!!照
38mmなぐりーず
新宿ライブハウス&イベントスペースLEFKADA(レフカダ)(東京都)
2014/02/14 (金) ~ 2014/02/14 (金)公演終了
満足度★★★★
はっぴぃばれんたいん♪
経験を積むに従って場慣れしてきているのはもちろん、今回は迎えた2組のゲストの個性を巧みに活かした構成・進行が特筆モノで、アンコールでの3組コラボなどその真骨頂。
メンバー交代を経ても振り出しに戻ったりはしないよね、きっと。