じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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東からの雨

東からの雨

レティクル座

王子小劇場(東京都)

2014/05/22 (木) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

好きな作品
謂わば「エッセイ演劇」あるいは「私戯曲」(?)で、「生い立ちの記」「東日本大震災と私」「SNSと現実」の3つのテーマが盛り込まれているために理論的には焦点が定まらない憾みはある。
がしかしそれにもかかわらず表現方法などが巧みで100分強の間、個人的にはしっかり引き付けられた。
後半では2つのテーマを交互に見せるので途切れ途切れな印象になりかねないのに、芝居の流れにアクセントを付け、メリハリがあるので難なく観ることができたし、見せ方も良くて共感・共鳴ところでなく、人物の心象を追体験するようでさえあった。
また、冒頭や森林公園の見せ方を筆頭とした照明、演技にピタリとシンクロした音響、上手に出ハケ口を複数設けた装置(とそれを活用した演出)、心配りが行き届いた制作などスタッフワークも良くて満足度さらにアップ。
先述の焦点の分散や、いくつかの突飛な部分など賛否あるかも知れないが、個人的にはとても好きな作品だった。

2番目でもいいの♡

2番目でもいいの♡

劇団ズッキュン娘

劇場MOMO(東京都)

2014/04/23 (水) ~ 2014/04/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

チームA
マチコvsヒトミのラストバトル、チームBの時は藤吉・小鶴の演技合戦に眼を奪われて気付かなかったけれど、今日は周りに目を配る余裕があり、結果、OLズと主婦ーずの表情に感心。
また、フクちゃんやOLズのコーディネイトなど衣装さんもGJ!
さらに、アフターイベントのホロッコさんの「リアル夫婦漫才」も愉快愉快♪

レッドパージ~赤字狩り~

レッドパージ~赤字狩り~

あんかけフラミンゴ

RAFT(東京都)

2014/04/25 (金) ~ 2014/04/27 (日)公演終了

満足度★★★★

演劇を続けて行くことへのイタいほどのキモチ
演劇を続けて行くことへのイタいほどのキモチを虚実取り混ぜ(←推定)、自虐(←これも推定)や隠喩も交えてブッ込んできた感じ。
また、劇中で歌われる歌の歌詞が人物の心情や状況に合致しているのも巧い。
で、実は主題の大半は冒頭に集約されているような…。← 別配役版を観た時に気付いた

しかし100分の一般作品をこんなに安価で見せて、赤字は狩れるのか?(笑)

2番目でもいいの♡

2番目でもいいの♡

劇団ズッキュン娘

劇場MOMO(東京都)

2014/04/23 (水) ~ 2014/04/28 (月)公演終了

満足度★★★★

女流作家ならでは
ある人物が聖人過ぎて綺麗事に終わる気がしないでもないが、このテーマで後味を悪くせず、すっきりと終わらせるのは巧み。
また、(かなり身勝手な)不倫相手を一方的な悪役にせず、共感しないまでもその心情を納得させるのは女流作家ならではか?
その意味で「最大の悪役」の設定も女流作家らしい?(笑)
あと、中心人物2人にそれぞれ「話し相手」を作ったり、2グループの「陣地」を作ったのも巧いなぁ。

じじいに幸あれ!4/27(日)19:00追加公演決定!

じじいに幸あれ!4/27(日)19:00追加公演決定!

張ち切れパンダ

「劇」小劇場(東京都)

2014/04/23 (水) ~ 2014/04/29 (火)公演終了

満足度★★★

一長一短
簡潔に言えば「頑固じじいと介護ヘルパーの交流」ではあるが、隠された事実が韓流ドラマ級(爆)だったり、中心人物が2人ともエキセントリックだったりで違和感を払拭できず。
一方、会場の構造を活かした設定・装置や回想シーンの挿し挟み方などは特徴的で面白い。
あと、やはり三田村さんは達者だなぁ。

海猫街・改訂版

海猫街・改訂版

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2014/04/21 (月) ~ 2014/05/03 (土)公演終了

満足度★★★★★

観始めて間もなくワクワク
日露戦争後に国の繁栄(という大義名分で自らの利益を得ようとする輩)の犠牲となる庶民を描いており、「芝居芝居した芝居」を観たという充実感に満たされる。
そもそも観始めて間もなく「あー、これこれ!」とワクワクしてしまうくらいで。
通奏低音の如く悲劇性・哀しさがありつつ、ユーモアも交えた語り口は流暢で、様式美的なものやケレン味もあり鮮やか。
で、ふとここも含めてアングラ系の芝居は「現代歌舞伎」ではないか?などと思う。
さらに、沙翁作品が「きらびやかな悲劇」なのに対してこちらは「土着的悲劇」か?とも思ったり。
いやぁ、面白かった♪

ネタバレBOX

初演時には感じなかったが今回は終盤でそれまでの生活の基盤であった土地を離れてもたくましく生きて行こうとする人々に小松左京の「日本沈没」を、また約束だからと1人待ち続けるイサナに夏目漱石の「夢十夜」第一夜を想起。
うまれてないからまだしねない

うまれてないからまだしねない

範宙遊泳

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2014/04/19 (土) ~ 2014/04/27 (日)公演終了

満足度★★★★

詩的に見せる死生観
前回公演の手法(の発展型)を駆使して描く滅亡系SF(?)。
その手法から一見ポップな印象だが後半は詩的な感覚に転じた上に死生観が前面に出て「もののあはれ」感が色濃い。
が、最後に「光」を見せてふうわりと優しく着地するのがいいなぁ。

ネタバレBOX

終盤の展開に、山本卓卓流「ノウイング」か、と思ったりも…(笑)
リーガルハイハイ

リーガルハイハイ

Peachboys

シアター711(東京都)

2014/04/21 (月) ~ 2014/04/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

明るくカラッと屈託のないスケベ
大のオトナがホンキでバカを演り、新旧のあんなネタやこんなネタそんなネタ満載でありながら王道系のストーリーもキチンと成り立っているのが巧み。
また、「あの人があんなコトを!」なオドロキ(意外性)もあって楽しい。
ところで、20代半ばくらいの座組とPeachboysとで同じ下ネタ系で似たような表現であっても味わいが違う気がするのは何故かしら?
イキオイと覚悟(あるいは余裕)とか?
そんなこんなで、明るくカラッと屈託のないスケベ、ワロタワロタ。
あ、あと、童貞トリオに寅さんの精神を感じたり感じなかったり…(笑)

ネタバレBOX

「あの着ぐるみ」もスゴかったなぁ…。
ホント、よう作るわ。(感嘆)
ぬれぎぬ

ぬれぎぬ

アマヤドリ

シアター風姿花伝(東京都)

2014/04/01 (火) ~ 2014/04/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

4回目
初期2回、中期1回に次いで4回目。いくつかの加減部分ははありつつ、全体的には蛇行した水路の曲がった部分がより深く削られるが如く要所要所が「濃く」なってアクセントが付いた感じ。
初期・中期・後期それぞれに味わいがあり、ロングラン公演の面白さ(とフリーパスチケットのありがたさ)を実感。
なお、筆談による会話シーンの「筆談らしい感じ」の台詞回しも巧い。

仮面音楽祭

仮面音楽祭

江古田のガールズ

赤坂RED/THEATER(東京都)

2014/04/16 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

満足度★★★★

両方観て面白さ倍増
深夜0時にスタートした4対4カラオケ合コンの顛末記。
状況と人物の設定ならびに配役の妙もさることながら、選曲とその歌詞(ほぼ元のままだったり変えてあったり)が絶妙。
中でも「ゲーム」と「印象と本性」が特に良かったなぁ。
また、シングルキャストながら♭と♯で別の役を演じた方々が、一方では従来のキャラ、もう一方ではそうでないキャラと、二面を見せてくれたのも嬉しい。

ネタバレBOX

オッフェンバックの「天国と地獄」にのせて山手線ゲームを「歌う」のが圧巻。
また、ピンク・レディーの「S・O・S」と「カルメン '77」で女性の「印象と本性」を歌うのも巧い。
しかし最後に流れるのが違う曲とは…。
推定容疑者

推定容疑者

Cooch

テアトルBONBON(東京都)

2014/04/16 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

満足度★★★

芝居はまずまずだが客席担当者は最低
冒頭のハイテンションぶりや笑いをとろうとしての空回り、一部で音楽が過剰、クライマックスがやや唐突、など残念なところも少なからずあったが、秀逸な表現もあり、基本部分はなかなかで、電動夏子安置システムの道井さんが好演、ということで、結論としては満足。

ただ、定刻を5分以上過ぎても中央付近の観易い2席(「関係者席」の表示あり)を空けたままにして、他のお客さん2名を通路の座布団席に座らせたスタッフは最低!
エンターテイメントに携わる者としての良識を疑う。

そんなこんなで秋に予定されている第2回公演に行くかについては全くの白紙状態。

※ なお、満足度は非常識な客席スタッフの件を除いた本編のみのもの

ネタバレBOX

スマホなどによる無遠慮な無断撮影のS.E.に銃声を使って見せた後に今度は銃を小道具に使ってシャッター音のS.E.を被せる表現は妙案。
また、兄の策略で電車に乗せられた妹が去る見せ方も良い。
そして本編では孤独な二人の絆が次第に深まり…な展開が好み。
蜜月の獣

蜜月の獣

小西耕一 ひとり芝居

RAFT(東京都)

2014/02/26 (水) ~ 2014/03/03 (月)公演終了

満足度★★★★

心の疵の深さが心に突き刺さる
出だしは典型的なダメカップルのハナシ風でニヤニヤしながら観ていたが、後半で明かされるそれぞれが持つ心の疵の深さが心に突き刺さり胸が痛む。
なお、ファーストシーンからのいくつかの推測がことごとく的中して、ヒントの出し方も巧みだな、と。

ガチゲキ2(最優秀賞決定!公式HPへGO!!)

ガチゲキ2(最優秀賞決定!公式HPへGO!!)

『ガチゲキ!!』実行委員会

王子小劇場(東京都)

2014/04/09 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

満足度★★★★

【各論2】13日16:00開演」
Mrs.fictions「毒を飲むより苦しいなんて」
発想・演出・演技とも「いかにもMrs.fictions!」な作品で大いに楽しいが、ラストが肩透かし気味な印象。
あともうひと押しかふた押し欲しかった。(あ、時間の関係か…それと多大な期待)

日本のラジオ「アラッテモオチナイ」
前回のガチゲキでも見せた「原典昇華」系、元ネタの状況などから新たな物語を紡ぎ出し、今回はさらに別作品も練り込んで持ち味を存分に発揮。
で、その別作品である「死の棘」を予習しなかったことをちょっと後悔。

ぺんぺん草

ぺんぺん草

浮世企画

OFF OFFシアター(東京都)

2014/04/16 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

満足度★★★★

極めてオーソドックスながらがっつり引き込まれる
東京から1時間ほど離れた町での「カリスマ騒動」、多少の戯画化はあれど現実にありそうなストーリーはその語り口も含めてど真ん中の(しかも打ち頃の?)直球、極めてオーソドックスだが観客をぐいぐい引き込む力がある。
演出・演技も含めてアッパレ!
一見簡素だがあれこれ展開して複数の場を表現する装置も◎。

あのっ、先輩…ちょっとお話が… …ダメ!だってこんなのって…迷惑ですよね?

あのっ、先輩…ちょっとお話が… …ダメ!だってこんなのって…迷惑ですよね?

シベリア少女鉄道

座・高円寺1(東京都)

2014/04/16 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

ヤられたぁ!(笑)
思いがけず「真っ当な学園もの」かと思わせておいての邪道(笑)オンパレードからさらに変容して行き……いやぁ、ヤられたなぁ。
そして皆さん、芝居が巧いこと!(以下ネタバレ:ご覧になる予定の方は決してお読みになりませぬよう)

ネタバレBOX

はじめは単に舞台に出てくる程度だった「ヤツラ」が増長するパートはまさに邪道祭り(笑)、そこから無視するだけだった面々が反撃に出て溜飲を下げたかと思いきや、まさか「あんなもの」まで持ち出そうとは…(笑)
で、「正規出演者」たちが笑いをこらえたり吹いてしまったりするので観客としては騙されるワケだが、つらつら思い起こせば「ヤツラ」はプレ・パフォーマンス・トーク(と言えるのか?(笑))で「出たい」とハッキリ言っていたワケで…。
よく計算されているもんだ。
それにしても前説での「言い訳」、だんだん苦しくなってゆくんじゃないか?(笑)
『ツチヲマワセヨ』

『ツチヲマワセヨ』

7millions-ナナミリオンズ-

高田馬場ラビネスト(東京都)

2014/04/17 (木) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

満足度★★★★

大きくて複雑なテーマを巧く描きあげて見事
結婚、仕事、兄弟姉妹の確執など大きくて複雑なテーマを複数扱いながらもカタくも重くも、そして軽くもならずにワカり易くユーモアも交えながら描いて見事。
特に女性2人が結婚に関することで意気投合し、互いの交際相手に関して呆れる場面などニヤニヤしつつもドキリ(笑)。
ただ、強いて言えばあれこれの問題が収束した後のエピローグがやや長く感じないでもない。(もちろん残した伏線の回収とオチであることも考えた上で)
そういや今月2本目の陶芸関連でもあったな。

目玉屋奮闘記

目玉屋奮闘記

UNITレンカノ

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2014/04/17 (木) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

満足度★★★★

サービス満点の120分
ベースは人情コメディながら冒頭にはアクションがあるし後半はサスペンス仕立て(?)、そこにあんなネタやらそんなネタやら仕込んだ上に伏線とその回収も巧み。
普通、ここまでやると「盛り込み過ぎ」と感じることが多いのに配分が良いのか全くそう感じないばかりか「サービス満点」と感じてしまうのがスゴい。
とはいえ、あの終わり方ってば、さすがにやり過ぎでは…?(笑)(笑)(笑)

ゴドーを待ちながらを待ちながら

ゴドーを待ちながらを待ちながら

トツゲキ倶楽部

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/10/04 (金) ~ 2013/10/07 (月)公演終了

満足度★★★★

バックステージもののお手本のような快作
序盤で小劇場系や最近の流行りの小ネタで笑わせて引き込み、表現の自由への規制や政治的無関心(今回附加された部分とのこと)などもチクリと刺してから王道である「ピンチ脱出」に持って行くというバックステージもののお手本のような快作。

ガチゲキ2(最優秀賞決定!公式HPへGO!!)

ガチゲキ2(最優秀賞決定!公式HPへGO!!)

『ガチゲキ!!』実行委員会

王子小劇場(東京都)

2014/04/09 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

満足度★★★★

【各論1】13日13:00開演
宗教劇団ピャー!!「リア王とジプシー」
原典をストーリー程度しか知らない身としては序盤にあったわずかな断片以外に元ネタが見出だせないのが残念。原典の台詞がまんま出てきたりでもしたのかしら?

劇団鋼鉄村松「家族がやたら恋愛に理解のあるロミオとジュリエット」
全6本の中では一番原典に沿っているが、設定を一部変えることでガラリと趣の違うものにしつつ、さらに…という展開・構成が見事。

ガチゲキ2(最優秀賞決定!公式HPへGO!!)

ガチゲキ2(最優秀賞決定!公式HPへGO!!)

『ガチゲキ!!』実行委員会

王子小劇場(東京都)

2014/04/09 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

満足度★★★★

【総論】
各団体それぞれ個性があり、原典へのアプローチも異なり面白い。
そのアプローチ、「原典の設定を一部だけ変えたもの」「原典に出てくるアイテムやキーワードに着目し、そこから話を発展させたもの」「申し訳程度に原典の一部を使ったもの」の3つに大別できるのではあるまいか?
で、前回あった翻案系が今回はないような。
とはいえ、様々なスタイルを最低でも2つ観ることができる好企画、今後も続いて欲しい。

※ 団体毎あるいは対戦毎の【各論】は余裕があれば…

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