満足度★★★★★
肩の力は抜けないがグイグイ引き込まれる
娘を放置して死なせた被疑者女性の取り調べを担当する刑事も実は似た境遇で…な物語。
刑事と被疑者、現在と過去を絶妙のバランスでクロスさせる構成と照明を巧みに使った演出が相俟ってグイグイと引き込まれる。
その刑事の揺らぐ(?)心情にクリント・イーストウッド製作・主演の映画「タイトロープ」を思い出したり、子供の泣いているところや不在の表現に舌を巻いたり。
そうして迎えるラスト、被疑者・刑事の双方に小さな安堵があるのが救い。
あと、奇しくも二夜連続で「ダメ男見本市」的になったが、世代差が如実に顕れていたと思う。
また、脚本家と演出家の組み合わせが芝居屋風雷紡と同じではあれ、棲み分けはちゃんとできており…と言うより、問われるまではそんなことを意識しない程にJACROWの色が出ていたとも思う。