じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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現役女子中学生アイドル連続失踪事件、他

現役女子中学生アイドル連続失踪事件、他

santacreep

RAFT(東京都)

2015/03/24 (火) ~ 2015/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★

現役女子中学生アイドル連続失踪事件
解散コンサート直前の楽屋でわちゃわちゃする(スターダスト所属の某アイドルグループを想起させる)中学生アイドルたちの会話は“池亀節”の真骨頂?
そんな会話で存分に頬を緩ませて“いいハナシ”系で締め括るのがまた巧い。

埼玉のヤンキーfeat丘サーファー

埼玉のヤンキーfeat丘サーファー

元東京バンビ

中野スタジオあくとれ(東京都)

2015/03/12 (木) ~ 2015/03/15 (日)公演終了

満足度★★★★

大いに笑いつつもちょっぴりしんみり
30代半ばで無職・独身の埼玉のヤンキーが偶然再会したかつての同級生のために奔走(?)する物語。
大半の役者が複数の役を演ずる上に一部は役と演ずる役者の性別が逆だったりもしながら、それが妙にハマっていて良い効果をあげている感じ。
そうして語るは、ツッパっていながらも実は友達思いのイイ奴という定番的キャラを中心に据えた人情系コメディ。
個性溢れる人物たちのマンガチックな行動に大いに笑いつつも終盤で漂うペーソスにちょっぴりしんみり。
また、途中で入る映像の使い方(あるいは意味)と編集も巧くて感心。
「そういうことなら映像にするよね」と納得もしたのだった。

劇団だるめしあん「あの子の飴玉」 劇団きらら「ぼくの、おばさん」

劇団だるめしあん「あの子の飴玉」 劇団きらら「ぼくの、おばさん」

劇団だるめしあん

王子小劇場(東京都)

2015/04/15 (水) ~ 2015/04/19 (日)公演終了

満足度★★★★

あの子の飴玉
艶笑系と言うよりは那須博之や金子修介が撮っていた頃のにっかつロマンポルノを想起させる「ちょっとエッチな明るい青春系」のオモムキ。
それでいて処女の価値なども語り、イイ話でキレイにまとめて、さらに見せ方の妙案までもアリ。
劇中のアイドルユニットを含め女優系的にも満足。
「ソレで落とすのはズルくね?」な気がしないでもないが、王道パターンの1つだもんね。(笑)

春、さようならは言わない。【当日券若干数販売しております】

春、さようならは言わない。【当日券若干数販売しております】

江古田のガールズ

「劇」小劇場(東京都)

2015/02/18 (水) ~ 2015/02/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

歌に対する愛情が満ち溢れるような傑作
シャンソニエの歌姫(?)が語るシャンソン部を創設した静岡の高校生たちの物語。
あれこれ思いを巡らせるあまり意中の相手に想いを告げられなかったり素っ気ない態度をとったり、な不器用な高校生達がいとおしく、自分の経験を思い出したり。
また、使われる…と言うより歌われる曲(4人編成のバンドの生伴奏での生歌)も物語の流れに沿って活かされることが多く、その歌の魅力を引き出している感じ。
井端珠里嬢が「愛の讃歌」を原語で披露することに意味があるのも巧み。
物語の中心となるシャンソン部の高校生たちは実年齢がもっと上の役者が演じているが、芝居のウソでそれらしく見えるどころでなく「実際にいそう」レベルにまで見えたのはσ(^-^)がそれだけ歳をとったからか?(爆)
そんなこんなで、歌に対する愛情が満ち溢れるような傑作を堪能。

プリズムが砕けて、青

プリズムが砕けて、青

ブルーノプロデュース

STスポット(神奈川県)

2015/03/27 (金) ~ 2015/03/30 (月)公演終了

満足度★★★★

従来の手法+αで進化
従来の手法に映像、照明、音響などを附加することによる厚み・深み、ひいては観客の想像(や考察?)の余地が広がった印象。
こういうスタイルの場合、どんな創り方をするのだろう?などと考えながら観ていたりもして。

忘れて滅ぼす

忘れて滅ぼす

アムリタ

荻窪小劇場(東京都)

2015/03/26 (木) ~ 2015/03/31 (火)公演終了

満足度★★★★

恋人たちのリーインカーネーションin三途の“池”
2つの恋愛…いや愛情エピソードに導かれた古典的恋愛譚コラージュはやがて「恋人たちのリーインカーネーションin三途の“池”」に。
古典的恋愛譚が時に近付き時に離れるのが象徴的で、天井や壁に反映される水紋も美しい。
“愛の原点回帰”で締め括るのがまたニクい。

クズになれない

クズになれない

小西耕一 ひとり芝居

RAFT(東京都)

2015/03/19 (木) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★

ニヤニヤのちじんわり
小劇場あるある(なのか?「ありそー!」止まりか?)ネタ満載なところに屈折した家族ネタも加味してニヤニヤのちじんわり。
どこまでが創作でどこまでが事実かを妄想してしまうが、それもまた愉しい。

合言葉はパールホワイト

合言葉はパールホワイト

トツゲキ倶楽部

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2015/03/12 (木) ~ 2015/03/15 (日)公演終了

満足度★★★★

近未来SFと思いきや
16年ほど未来、滅多に人が入れない地域に入る「もぐり屋」のもとに「呼ばれているので自分も入りたい」という女性が訪れ…な物語。
近未来SFと思いながら観ていたが、終盤の台詞(と映像)から瞬時にイマと地続きなものと気付いた時の衝撃たるや。

ROMEO & JULIET

ROMEO & JULIET

劇団ひるやすみ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2015/03/14 (土) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

あれこれ上出来なるも…
16世紀のヴェローナから現代の池袋へという設定の変換、高校生言葉などへの台詞の“翻訳”、人物の置き換え、それに伴う笑いなどいずれも上出来で、更にあの物語を芯にしてそれを包む層を設けた構造と結末の捻りも巧み。
楽曲についても謳っているラップ(観客のクラッピングを誘うアカペラまである!)はもちろん、歌詞を替えて使われる既製曲の選曲もセンスが感じられるし、歌唱も正統派のロミオを筆頭に見事、と音楽面も充実。
惜しむらくは、柿喰う客の女体シェイクスピアシリーズやレティクル座の「童貞キューピッド」など近い趣向の作品をいくつか先に観てしまっていたこと。
それらを知らずにいきなりこれを観たら度肝を抜かれたろう。
もちろんこの件について創り手側に責任は一切なく、あくまでこちら側の責に帰するもの(?)であるが…。
ただ、コロンブスの卵や「男たちの旅路 第2部第一話・廃車置場」での吉岡司令補の言の如く、他者に先んじて行うことが貴重なんだな。

セルロイド

セルロイド

ハツビロコウ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2015/03/18 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★

観る客を選ぶ作品で「万人にオススメ」とは言い難い
冒頭からいきなり緊迫した場面で、人物は皆病んでいるらしく、言うことも食い違って何が真実で何が幻想・妄想なのか見極め辛いし、全体としてかなりヤなハナシで後味も決して良くないのに演劇表現として面白く眼を逸らすことが出来なかった。
いくつかの場面は後半で再び演じられた時にその背景などがワカるようになっているし、照明も特徴的なものがあるし、砂地ではお馴染みの(?)日常音の使い方はあるし、構図の良い場面は多いし…。
ただ、観る客を選ぶ作品で「万人にオススメ」とは言い難い。(笑)

蜜柑星人~或いは終末的箱庭療法~

蜜柑星人~或いは終末的箱庭療法~

劇団えーてぃーふぃーるど

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2015/03/12 (木) ~ 2015/03/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

あれこれバランスも良くて完成度高し
箱庭療法を施されている記憶を失っているらしき青年は家族を殺した過去があるようで…な物語。
序盤から夢野久作の「ドグラ・マグラ」風味でミステリアスな雰囲気が立ち込めて引き込まれる。
そうして謎とミスリード要素、謎解明のヒント(←後から気付く:例えば医師の助手が「あんな格好」をして(させられて)いるのとか)をちりばめての70分、ダークで救われない結末なのにダンスや音楽の使い方も巧いし舞台美術もセンスが良いし結果的に引き込まれっ放し。
青年の家族を殺したのは誰か、とか誰のための箱庭療法か、とかもよく出来ているし、あれこれバランスも良くて完成度高し。
いや、恐れ入りましたぁ。

銀河鉄道の夜

銀河鉄道の夜

虹創旅団

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2015/03/11 (水) ~ 2015/03/15 (日)公演終了

満足度★★★

イイところと好みでないところが混在
ジョバンニとカムパネルラを固定、あとの役は4人が演じ分けるスタイル。
往年の惑星ピスタチオを想起させる演技なども取り入れ、シンプルな装置で演ずるのはむしろ的確?
車窓を模した装置を使って見せる鳥取りのシーンや電飾、折紙の使い方など、なかなかに巧み。
その一方で上演時間の9割くらい音楽を流しているのは興醒め。
しかもバックグラウンドとしては大きめの音量なので、役者がそれに負けまいと声を張り上げることになる。
冒頭場面(音楽は流れていない)で会場サイズに不似合いな発声をするな、と感じたのはその影響ではないか?
ということで、イイところと好みでないところが混在していたワケだが、次も(題材不問で)観に行ってみようかと思っている。

ドブ恋4

ドブ恋4

劇団K助

千本桜ホール(東京都)

2015/03/04 (水) ~ 2015/03/15 (日)公演終了

満足度★★★★

ダニチーム
恋愛における「ありそー!」ネタ満載のスケッチ集。
当事者だったらコワいであろうネタを他人事として観て笑う後ろめたさと言ったら!(爆)
そんなワケで基本的には下衆なハナシなのに、本公演のノリに近いウェルメイド系(?)で締めるのは巧い。
そう言えば本公演でも過去と現在をクロスさせて見せる手法を使ったことがあったっけ。

家族

家族

オーストラ・マコンドー

吉祥寺シアター(東京都)

2015/03/05 (木) ~ 2015/03/15 (日)公演終了

満足度★★★

2点の引っかかりが残念
まず冒頭の男性3人の会話が「笠智衆トリオ」のようで頬が弛む。
その後の会話も言い回しや間合いが小津映画風で、そう言えば一風変わった装置はローポジションのカメラアングルの演劇的な表現とも思える。
物語も「東京物語」をベースにしておりいかにも昭和…と浸っていたが、途中であまり必然性が感じられない固有名詞が唐突に出てくることから現代の設定と知る。

これが大いなる違和感。
なんでそうやって時代を特定させてしまうのだろう?
時代設定は観客の判断に任せれば普遍性も出るだろうし、そもそも本作は(先入観もあり)現代らしからぬハナシなのになぜここ数年程度のことに限定するのか理解に苦しむ。

理解に苦しむと言えばもう1点、他の役はリアルな衣装なのに巡査役だけ制帽らしきものだけで記号化したのも不可解。
制服にしないにせよ、あのシャツはないだろう。

内容は装置の使い方なども含めて悪くないのにこの2点が引っかかる。
そんな些細なことに拘らずに全体を見れば、とおっしゃる方がいらっしゃるかもしれないが、堅牢なダムも蟻の一穴から崩れる…まではいかないにしても鰯の小骨が喉に刺さったような、ごく小さな棘が指先に刺さったような、そんな感覚。

一方、2人の甥とキャッチボールをする叔父の見せ方や相似形な長男、長女、三男などは個人的にツボを突かれる。
なお、メイン舞台となるアレの床部分のデコボコはけっこう固いそうで。昇り降りも含めて健康的だこと。(笑)

ROCK

ROCK

劇団ロオル

明石スタジオ(東京都)

2015/02/27 (金) ~ 2015/03/01 (日)公演終了

満足度★★★★

耽美系+少女マンガあるいは宝塚系の世界?
近未来、優れた資質の女性を集めた施設内では「吸血症」のウワサが流れていて…な物語。
女性のみの出演(作・演出も)で耽美系+少女マンガあるいは宝塚系の世界?
また、演劇実験室∴紅王國に通ずる雰囲気(あそこほど緻密ではないが)もあって魅かれる。
ただ、終盤の怒濤の展開が性急かつ説明不足な感無きにしも非ずで、漠然と察することはできるものの今ひとつクリアに見えてこなかったのが惜しい。
ま、説明台詞が増えてスピード感(ひいては緊迫感)が減ずるよりはマシか?
あと、十字架型の舞台も良かった。

相棒の棒

相棒の棒

Peachboys

シアター711(東京都)

2015/02/24 (火) ~ 2015/03/01 (日)公演終了

満足度★★★★

艶笑譚シリーズ第4弾
童貞を捧げるのは本当に好きになった相手…というイイ歳をした純情三人組の艶笑譚シリーズ第4弾。
昼に観た某作と違ってテーマを前面に押し出すと言うかテーマなどないと言うか(爆)ひたすら起こることに笑っているうちに迎える結末、時間泥棒か!?(笑)
作・演出の白坂さんは「いつも同じで…」などとおっしゃっていたが、なんのなんのご謙遜、元ネタは30年以上前(から未だにシリーズ継続中)のものから時事問題まで幅が広く、それに伴いストーリーは今までにないほどスケールアップ、衣装もよく作ったよなぁ…。
アッパレ!

その1「午前5時、立岩展望台にて」

その1「午前5時、立岩展望台にて」

北川企画

小劇場 楽園(東京都)

2015/02/18 (水) ~ 2015/02/22 (日)公演終了

満足度★★★★

どこからどこまでがホント?
ヘッセの「車輪の下」に少年期から今に至る自らを絡めてメタフィクション風味で仕上げた95分。
予習をしなかったためどこからどこまでが自伝部分なのか、自伝部分もどこまで事実なのか想像・推理する面白さあり。
また、小道具の“アレ”の使い方もイイ。

學園使徒ノクト

學園使徒ノクト

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王子小劇場(東京都)

2015/02/15 (日) ~ 2015/02/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

完成度が大幅アップ
物語的には学園青春ラブコメ系で始めてやがて戦争や国家間理解に言及、芝居的には年長トリオが土台&2本の柱となって作ったしっかりした枠の中で若手が伸び伸び演ずるという、両面での手堅い構造が見事。
それに冒頭部分を筆頭とした特徴的な台詞回しや白塗りメイク、G蝕K劇団のそれをカラフルにしたような装置など昭和ド真ん中のアングラ芝居を想起させる様式美が加わり、完成度が大幅アップと言おうか洗練されたと言おうか。
一方で初めてここを観た時の「アタシのアンテナ終末論」(12年12月:第2回公演)のような爆発的なモノを含んだ混沌と爆音が懐かしいような気がしないでもない。
なので今後は今回のような幅広い層にウケそうな広角打法的なものをメインに、コアなファン向けの(笑)騒がしいものを番外的に上演というのがイイな。
あるいは公演期間中の1ステージか2ステージを“爆音・混沌バージョン”で上演するとか。(半分真顔)
なお、落としどころには理想論的な甘さがあるが現実がキナ臭い昨今、虚構世界くらいは綺麗にまとまって欲しいし、幕切れにはハリウッド製娯楽アクション映画か日本映画全盛期の娯楽時代劇のような爽快感があるのでよしとしよう。
あと、歌詞や一部の台詞を投影する字幕も格段に見やすくなっていたのも良かったし、手前両脇の騙し絵的な階段も好み。
さて、これだけのモノを見せていただくと、次回はかなりハードルが上がるが、果たして…?

シキサイ

シキサイ

裏庭巣箱

スタジオ空洞(東京都)

2015/02/12 (木) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★★★

観客それぞれの心にストーリーを生じさせる作品
重篤な症状で入院している女性を中心に据えた作品。
ストーリーを語るのではなく「観客それぞれの心にストーリーを生じさせる」的な?
その意味でダンス・パフォーマンスにも通ずると言えよう。台詞などがある分、具体的ではあるのだが。
よって「さぁ、楽しませて貰おうか」と受身で見ていてはよくワカらないのではないかしらん?
σ(^-^)は「アレはそういうことの表現か?」と想像力をめぐらせながら観て「アタマの体操」を楽しんだのだけれども。
そんな風な抽象的表現もありつて、読み解くヒントもちゃんとちりばめて(=ルールをきちんと提示して)「ワカる客にはワカる」ようにしているのが巧み。
ある意味では作家と客の「智恵競べ」かも?
なお、女性を取り巻いている「白い人」たちが何なのかを序盤で観客に悟らせる方法や終盤での「死」の表現、ラストの蓄光の淡い光などが特に印象的。

GIMMICK!

GIMMICK!

CLOUD9プロデュース

ギャラリーLE DECO(東京都)

2015/02/04 (水) ~ 2015/02/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

全く違和を感じさせない伏線とその回収が鮮やか
自主映画の撮影グループ、調査研究に訪れた教授と助手、廃墟マニアなどが偶然会した廃屋で起こる恐ろしい出来事…。
序盤はコミカルながら次第に「御約束」的なホラーに移行して、さらに…という構成が見事。
一通り物語を見せてからの後半は謂わば「謎解き」で、起きたことの裏を見せて観客を納得させる…というか笑わせる。
実は前半に伏線があれこれ張られていて次々にそれを回収してゆくのだが、その伏線が物語の進行に全く違和を感じさせないのが鮮やか。
最後の1シーンも画竜点睛を打つ感じ。

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