じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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2作品同時上演  「ずっ止まってる」/「ラブ・ストーリーは特戦隊」

2作品同時上演 「ずっ止まってる」/「ラブ・ストーリーは特戦隊」

room42

OFF OFFシアター(東京都)

2021/06/09 (水) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

【ずっ止まってる】
2020年、部活に関してコロナ禍の影響をモロに受けた高校生たちとその後の彼らを描いているが、過去と未来を頻繁に行き来するので「またそっちか」と感じてしまい物語の流れがブツ切りになった印象なのが残念。あと、どちらのことかはよくワカるが、季節感があまりないのも何だかなぁ……。

2作品同時上演  「ずっ止まってる」/「ラブ・ストーリーは特戦隊」

2作品同時上演 「ずっ止まってる」/「ラブ・ストーリーは特戦隊」

room42

OFF OFFシアター(東京都)

2021/06/09 (水) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

【ラブ・ストーリーは特戦隊】
「ヒーローたちが……」な設定(埋れ木作品も連想)で始まる前半はPeachboys寄り(もちろん下ネタはないし毒も薄い)のパロディ満載、が、熱血・感動系に転ずる後半はぺこペン寄りと「一粒で二度オイしい」ぺこさん世界。ぺこさんファンとして大いに満足。

スケールⅡ

スケールⅡ

劇団献身

OFF OFFシアター(東京都)

2021/10/15 (金) ~ 2021/10/20 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

女子高校生があれこれ災難に遭った末に演劇の道に進む物語。次々に不運・不幸に見舞われる主人公、という流れは一歩間違うと暗くて重くなりかねないところ、翔んだ人物造形も含めコメディに仕立ててポジティブに見せるのが巧み。
ところで主宰の前口上から劇団員の納葉さんが演劇をするに至ったいきさつ……と思いそうになるが、それってミスリードでは?(笑)

紙屋悦子の青春【9月28日~29日公演中止】

紙屋悦子の青春【9月28日~29日公演中止】

(公財)可児市文化芸術振興財団

吉祥寺シアター(東京都)

2021/10/20 (水) ~ 2021/10/28 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

太平洋戦争末期、主人公の縁談を中心とする物語。そんな時期であっても明るく日々を送っていた人々もいたんだな、と思いつつも、そう振る舞わなくてはやっていられなかったのではないか?と深読みも。
そんな基本的にはユーモラスな日常の中にさらりと戦争に起因する哀しみを差し挟むのが、悲しみをより際立たせる印象。声高に反戦を謳うよりも効果的かも?

ネタバレBOX

最後に見せる装置のシカケは舞台美術ならではであり桟敷童子のそれとも通ずるものがある(いや、桟敷童子ほど大がかりではないが)。
また、長年連れ添った夫婦のあたたかさが遠赤外線のように伝わってくる冒頭部分から本編部分への転換も舞台だなぁ、と。
7丁目のながふじくん

7丁目のながふじくん

なかないで、毒きのこちゃん

シアター711(東京都)

2021/11/02 (火) ~ 2021/11/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

久しぶりに出会ったかつての同級生二人が繰り広げる珍道中、ロードムービーと言うよりは東海道中膝栗毛的なオモムキ?(私見) 彼らが道中で出会う人々は劇団員がとっかえひっかえ演じて「キャラクターショーケース」の如し。
序盤でのながちんの「オレ、もう死んでいるんだ、オレの身体を一緒に探しに行こうよ」という言葉に落語「粗忽長屋」を想起したのはσ(^-^) だけではあるまい。

崩れる

崩れる

アマヤドリ

シアター風姿花伝(東京都)

2021/11/04 (木) ~ 2021/11/08 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「覆った水は盆に戻せない」を具現化したビターで辛口な会話劇。舞台での気まずさが客席を浸蝕してゆく不気味さ・怖さといったら!
で、客観的に観ていると「あ、それを言ったらダメ!」とか思うけれど当事者はそうならないんだろうなぁ、とも。
4年前の初演(王子小劇場)と会場が変わったこともあろうが舞台美術が変わり(初演時は「青いポスト」と交互上演)やや具象に向かったこともあり、より「辛さ」が増したか? で、上演時間も15~20分長くなったが、宿のスタッフパートが増えた?

廻る礎

廻る礎

JACROW

座・高円寺1(東京都)

2021/11/04 (木) ~ 2021/11/11 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

いわば「芝居で楽しみながら知る日本国憲法の成立過程」。
闇の将軍三部作と較べて創作部分の比率が高い(アフタートークより)とはいえ第九条や主権者をめぐる論争はイマに通ずる……どころか終盤などはまさしく現状そのもの。それでいながら娯楽性たっぷりのエンタメ芝居にもなっているのは中村主宰の「茶化して描く」(アフタートークより)作劇法ゆえ?

たましずめ

たましずめ

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2021/11/10 (水) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

漱石の「夢十夜」に通ずる味わいの奇譚系短編3(2?)編。人物や出来事についてすべては語らずそれでいて察することができる絶妙な匙加減、そしてその後を想像する余地がある余韻のある終わり方までがいかにも SPIRAL MOON らしい。60分余の上演時間も優しい、みたいな?

グランド・フィナーレで逢いましょう

グランド・フィナーレで逢いましょう

えにし

萬劇場(東京都)

2021/11/10 (水) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

前田主宰の「私演劇」第三弾、2017年の「クラゲ図鑑」(脚本・西村太佑)が「過去編」、2019年の「この海のそばに」(脚本・福田昭雄)が「近過去編」、そして本作が「現在編」なオモムキ。
時期的な変化に加えて関わって来る人も増えて、それはあたかも主人公の「心の開放度」があがっていくよう。そして、自分と通ずるものがある人物と出会い、そのことによって両者が救われてゆくというのが優しく温かい感じ。
さらに、自分の身上(「心情」の誤変換に非ず)が反映された(劇中の)芝居を上演しようとしている主人公、というのもまさに「今」であり、それに異を唱える人物がいることによる展開も巧み。

夜を治める者(ナイトドミナント)ワーク・イン・プログレス

夜を治める者(ナイトドミナント)ワーク・イン・プログレス

お布団

アトリエ春風舎(東京都)

2021/11/12 (金) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ある古典戯曲の登場人物を使って描く「病」と「その周辺」。
登場人物のイメージで観ていると「跳んだ」と言って過言ではない方向に展開するそのギャップが面白い。そしてその跳び具合ゆえに全貌は把握できなかったが、WIPだし、来年2月の本公演で確かめるか、的な?(爆)

Letters

Letters

劇団あはひ

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2021/11/11 (木) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

事前に告知があったポーの「盗まれた手紙」のみならず他作品や他作家の作品からの引用を随所にちりばめて描くコラージュ的会話劇。シンプルでモノトーン系の装置とも相まって詩的でクール、早春の晴れた日の未明のような澄んだ空気感が心地よい。
そして言われてみれば確かにどこか「死」を思わせるイメージも。また、主人公が「もう一つの側」に行く時や終盤の日蝕と波打ち際の照明による表現がステキ。来年2月の再演も今から楽しみ♪

ココロノケモノ

ココロノケモノ

劇団ミックスドッグス

劇場MOMO(東京都)

2021/11/18 (木) ~ 2021/11/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

事前情報から某芝居や某マンガを、さらに途中で現在放映中の某ヒーローものを連想したが、一種のバディものであるということ以外はそれらと似て非なる、そして大筋はむしろ典型的なハードボイルドものというハイブリッド。
で、「悪役」が企てる悪事の内容/背景などにしても、けっこうガチに見える擬闘にしても、ミックスドッグス的には珍しく、ダーク&ハード系ではないかしらん? キャラメルボックスにおける「TRUTH」的な存在と言えるかも?
そんな中で「ケモノ」の存在がファンタジック(=ミックスドッグス的)とも言え、その「それらしい」所作(?)とともにハードさを和らげる役割を担っていたのではあるまいか?
ということでミックスドッグス史において後世語り継がれる作品かも?(←ちょっと盛った(爆))

ネタバレBOX

連想したのは妖怪とペアのDMF「SLeeVe」、スタンドとペアの荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」、人の中の悪魔が実体化する「仮面ライダーリバイス」。
が、これらは実体化するのに「ケモノ」は実体化しない(だよね?)のが大きな違い。
また、調査依頼を請けた探偵がその調査の過程でとある企みを知りそれを阻止すべく奔走する、という骨組みは往年の探偵ものの典型。
Mo’xtra Archive『912・3R/3C・ス』

Mo’xtra Archive『912・3R/3C・ス』

monophonic orchestra

APOCシアター(東京都)

2021/12/15 (水) ~ 2021/12/20 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

【サイクルサークルクロニクル】
Mo’xtra流ジュヴナイルなオモムキにて某有名SFと(終盤のアレに)某お伽噺を想起。あと、広瀬正作品に通ずるモノもあるか(←ワカるヤツだけ……案件)。また、何人かのエキセントリックなキャラが愉快。

【ファーファーファーファー、ファーラウェイ】
男女二人の会話劇ならぬ「通話劇」。劇中で電話を切るのは1回だけだが、実は時を隔てたいくつかの通話が紡がれているのが「サイクルサークル……」を思わせて面白い。そして途中で1回切るのがケータイからスマホの替えるためというのもまた上手い。

ネタバレBOX

【サイクルサークルクロニクル】
想起したのはまず「時をかける少女」だが、こちらは「時をスベるJD」か?(笑)
そして二つの時間軸を共有云々、というところに浦島太郎も。あの「青い薬」は「逆玉手箱」と言えるのではないか?
眠れぬ姫は夢を見る

眠れぬ姫は夢を見る

サヨナラワーク

劇場HOPE(東京都)

2021/12/15 (水) ~ 2021/12/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

数年前に解散した地下アイドルグループが一夜限りの再結成ライブを開催するということでかつて起きた事件について取材するローカル局のアナウンサー……という体で始まる物語。冒頭から演劇的トリックが仕掛けられており、それ以降にもヒントがちりばめられて、それらが繋がって真相が明かされる仕組み。このテの話が好きな身として読めた部分あり「そこもソレだったか!」な部分ありで楽しんだ。
また、アイドルのキャラに関するネタ(?)には度々ニヤリ。
あと、プロジェクションマッピング的な照明と装置の効果もイイ。開場してしばらくはそういう色合いの装置なのかと思ったくらいで。

#31.5『パブリック・リレーションズ』

#31.5『パブリック・リレーションズ』

JACROW

雑遊(東京都)

2021/12/21 (火) ~ 2021/12/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

現実はともかくドラマなどで「あるある」な「マズい状況」をこれでもかと言わんばかりに盛り込んで、業種は違えどサラリーマン経験のある身にとっては悪夢……どころか拷問のような展開。初演も観ていたが「ヤな芝居」だねぇ。(笑)

嫉妬深子の嫉妬深い日々

嫉妬深子の嫉妬深い日々

U-33project

王子小劇場(東京都)

2021/11/26 (金) ~ 2021/11/30 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

卒業以来の同窓会を機に高校時代からの来し方を振り返る女性。心象系かと思いきや「十年後の自分」が現れるという「跳び具合」(笑)にビックリ。同窓生たちも誇張気味のキャラが立っており、ある意味「これぞ演劇!」的な?
また、ウワサに聞いた舞台美術も下手が左脳的、上手が右脳的か?などと深読み。(爆)

マツバラQ

マツバラQ

グワィニャオン

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2021/11/24 (水) ~ 2021/11/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

前年の「刹那的な暮らしと(後略)」の続編だが前作より現代パートに重点を置き「創り出す」楽しさ・悦び(と難しさ)を主題にした新たな展開は流石。そして笑いや殺陣はもちろん、ムード歌謡(!)まで盛り込むグワィニャオンの真骨頂、堪能堪能♪

娘

ゆうめい

ザ・スズナリ(東京都)

2021/12/22 (水) ~ 2021/12/29 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

作者と妻とその父母・祖父母を描いた夫婦・親子の話。内容(壮絶な部分もあるが今までの作風から推察するにほぼ実話か?)はもちろん、三層の額縁あるいは枡を3つ入れ子にしたような装置と投射される文字の効果が秀逸でネットに書き込みをする場面の描写など(キーボードの表現も含め)舌を巻いた。

『つやつやのやつ』と『ファンファンファンファーレ!』

『つやつやのやつ』と『ファンファンファンファーレ!』

ムシラセ

オメガ東京(東京都)

2021/12/08 (水) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

お笑い界を背景とした友情譚2編。前編たる「つやつやのやつ(再演)」は売れない芸人コンビ、後編的な「ファンファンファンファーレ!(新作)」はその1年後のファンを描いて、基本的には笑わせつつ「待て待て待て、ええ話やないかい!」にもってゆくのが絶妙。
また、人物設定/造形と配役、表現も絶妙……どころか完璧か?
冒頭とラストシーンの工夫も好きだなぁ。

ネタバレBOX

再演とその続編的な新作の中編連作ではあるが、考えようによっては第一幕とその1年後を描いた第二幕の二幕もので……ってか、対になったオープニングとエンディングのことも思えばむしろ後者では?
Transcendent Express

Transcendent Express

Cuebicle

上野ストアハウス(東京都)

2021/12/10 (金) ~ 2021/12/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「お見合い列車」な寝台特急の中の出来事ということで暗く閉鎖的、悪夢を思わせる印象の中で進行。主人公が頭痛持ちでクスリを常用していることや後半で明かされるある事から「心象風景的なもの?」と思わせて……な展開が巧み。
また、ファンタジックホラーと紙一重なダークファンタジーのような雰囲気も好み。初演時(2017年)には「昭和の文学のような印象」も持ったが今回はそうでもなかったのは舞台美術によるものが大きいか? そう言えば冒頭(本編前)の全員を照らした明かりが印象的。

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