じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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キョム!【公演終了しました。ご来場ありがとうございました!!】

キョム!【公演終了しました。ご来場ありがとうございました!!】

悪い芝居

駅前劇場(東京都)

2011/01/14 (金) ~ 2011/01/16 (日)公演終了

満足度★★★★

各人物の心情が痛いように伝わる
路上生活者たちが暮らしている廃劇場に男女の刑事が現れ、路上生活者・松本が撲殺された件について事情聴取を始め…な物語。

前半は聴取の様子とその内容の再現を見せるサスペンス風に進行するも、それが一区切りついたところで元・劇作家という設定の山本が観客に「以上は松本さんが亡くなってからの出来事ですが、これから亡くなる前をお見せいたします」と語りかけ、さらに「仲間の路上生活者に演技をさせている」的なことも告げて劇中劇であると明かす…。
ここからはむしろコミカルになるのだが、それだけにその後の松本の絶望がより強く心に刻まれるシカケ。うわわ、何なのこの急ハンドル。

それが芝居であり、さらに劇中劇であるとわかっていても、終盤の各人物(松本以外も含む)の心情が痛いように伝わり緊張感が最高に達したところで幕となるのはスゴい。

また、「始めます」「続けます」と宣言して各シーンを始めることによってメリハリがつくのは面白くかつ有効だし、開演定時の10分くらい前から徐々に役者がステージに上がってイントロ的な演技を始めていて、最初の「始めます」で客電が落とされるのでよりそれが際立つ、みたいな。
客電と言えば終盤で山本の指示で客電を上げるし…。

そんなこんなで先日の『THE LIFEMAKER』のように、観客もまた劇中の観客役に見立てられているのではないか?な気分にさせられるのもメタフィクション好きとしてはタマラン!(笑)

OVER  OVER  THE RAINBOW

OVER OVER THE RAINBOW

てらりすと

下北沢GARDEN(東京都)

2011/01/14 (金) ~ 2011/01/14 (金)公演終了

満足度★★★★★

満足度高し
Opening Live(約15分)、Main Live(約55分)、Premium Live(約30分)の三部構成、キッカケは忘れたが一見不釣合いな2人の組み合わせが印象に残っていたどころかコンビ名の由来まで知っていたイワイガワのコント(=Opening Live)からスタート。
昨年暮の某公演の前説で観た芸人さん同様、生で観る方が空気そのものが伝わると言おうか、客席(の空気)とのキャッチボールと言おうか、テレビで観るよりもずっと面白く感じるのはフシギ…いや当然か?
さらにアドリブに強く、この日もバーカウンターの方で製氷機の氷が落ちる音が響いたのをすぐに受けて対応するのも見事。

15分の休憩を挟んでの Main Live がタイトルになっている「OVER OVER THE RAINBOW」。
前回(『人デナシノ唄』)にしても今回にしても「ワンマンライブ」と銘打っているので、ストーリー性のある歌たちを衣装の早替えや身振りなどを交えて歌う、どちらかと言えば歌の要素が強いものかと勝手に思い描いていたところ(失敬!)、そんなヤワなものではなく、まさに「1人ミュージカル」。

アマテラ スミコ(=アマテラス)が親友のウズ メグミ(=ウズメ)の勧めでオンラインゲーム「OVER OVER THE RAINBOW」に参加するが…なストーリーもしっかりしているし、その2人はもちろん、パーティーを組むLIGHT(ここまでがメインキャラ)やゲーム内のすべてのキャラを声色(と一部は早替えの衣装)で演じ分け(1曲の中で最大6役を演じ分けるのだ)たり映像を使って重唱をしたり見せ方もいろいろ工夫しているし、とクオリティが高く、ウォトカトニックによるホロ酔いもあって軽い感動さえ憶えたくらいで。

さらに浅沼晋太郎とイワイガワを迎えての Premium Live 朗“毒”劇「OVER OVER THE RADIO」は本編中でウズメがパーソナリティを務めているラジオ番組での出来事、というスピンアウト作品。
落としどころも上手いし、もともとある即興的要素に加えてイワイガワの2人がアドリブも入れるし、これまた上出来。

そんなこんなで満足度高し。興味を持った関東エリアの方々、3月11日に vol.4 がありますよん♪

ネタバレBOX

ゲーム内でLIGHTが去ったことを受け入れられずに何年も留まっているスミコを現実に引き戻すためにメグミが仕組んだことだった、という真相は本当に上手い。

あと、モニターの内側からゲームに興ずるスミコを見せる映像で部屋の棚に「木馬」があったり、劇中に「悲しいけど…これ**なのよね」なんてセリフがあったりしたが、エッちゃんってガンダムファン?
愉快犯

愉快犯

柿喰う客

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2011/01/07 (金) ~ 2011/01/16 (日)公演終了

満足度★★★★

乱痴気っっ!!!
登場した時に「反則だろそれは!」(出オチともゆー)と思う配役もありつつ、観ているうちに説得されてしまうというか「それもアリだね」と納得してしまうのが柿の奥深いところと言おうか底力と言おうか、言い方はともかくとしてとにかくスゴい。
また、役者が変わることによってキャラが変わる部分が大半な中、「役」は変わっても「役割」が変わらない(まーくんの芸とか)、なんてところもあって、やはり観比べるとより面白い。
恒例のアフタートークは中屋敷代表に加えて出演者全員が登場してのもので、今回の配役については出演者たちの話し合いで決めたが、一旦「どの役を演じたいか」「誰がどの役がいいと思うか」の2点から決めたもののまた変えた、なんて経緯なども語られた他、「役によって使う筋肉が違う」(玉置)、「(本役を演ずる役者の)動きをトレースしてから自分のものにする」(コロ)などの内幕も語られ、まさに「乱痴気のひみつ」な様相。
そんなこんなで二重三重に面白かった。

無伴奏

無伴奏

劇団東京イボンヌ

サンモールスタジオ(東京都)

2011/01/12 (水) ~ 2011/01/19 (水)公演終了

満足度★★★★

静かでオトナで深い味わい
客入れ時のBGMこそ60年代後期〜70年代前半あたりのロック(推測)ながら、M-0 のジャック・ルーシェ以降の使用曲はすべて(だと思う)クラシック(アレンジもの含む)で、それによる効果もあって静かでオトナな雰囲気。男やもめがやっているペンション(ありゃ、年末のアレとカブってる)ということで、倉本聰の『優しい時間』も連想したりするからなおさらか?(笑)
そんな雰囲気の中、ヒロイン・貴子は静かではありながら実はかなりエキセントリックだし、1ヶ月にわたって投宿して山を撮り続けている若い写真家・及川はそれに輪をかけてエキセントリック(笑)だし、と2人の人物が良いアクセント。
そうして12年前も絡めて2つの想いの行方を中心に見せ、ともに好転かと思わせた後のエピローグはかなり切なく、解釈によってはコワくもあるという…。アレは一体どっちの「お迎え」?(謎)
あと、圭の少年時代のシーンに出てくるネコさんとカエルさんの逸話がイイ。(詳細はネタバレBOXへ)

ネタバレBOX

互いの持っているものに憧れて相手になりたいと思っても叶わないけれど、無いものを持っている2人が寄り添って行くことはできる、というのは真理であり、目からウロコ。
メゾン・ド・ウィリアム

メゾン・ド・ウィリアム

劇団バッコスの祭

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/01/09 (日) ~ 2011/01/17 (月)公演終了

満足度★★★★

総じて満足
序盤のライトコメディタッチの部分と主題部分との落差が大きく、木に竹を接いだ感がないでもないが、疑問を投げかける主題の良さと落としどころ、それに回想・心情シーンの挿入の仕方などが上手く、総じて満足。

また、終演後に沙翁との関連を解説したものを配るのもナイス。

雨、稀に晴れ。

雨、稀に晴れ。

劇団エリザベス

ワーサルシアター(東京都)

2011/01/06 (木) ~ 2011/01/10 (月)公演終了

満足度★★★★

「エリザベス手法」
登場人物の衣装に役名がテープで書いてあることも含めて昨年10月の旗揚げ公演『ファイナルファンタジー』と同様の「エリザベス手法」とでも言うべきものが貫かれており、そのシュールな感覚が「あぁ、なるほどねぇ」みたいな…(笑)

空中回転ブレンド ご来場ありがとうございました。次回は8月!!

空中回転ブレンド ご来場ありがとうございました。次回は8月!!

みきかせworks

ワーサルシアター(東京都)

2011/01/06 (木) ~ 2011/01/10 (月)公演終了

満足度★★★★

アロマブレンド
前回公演『乱反射ドロップ』で過半数を占めた「これもリーディングなの?」な一般的な芝居と紙一重的な奇襲戦法(笑)の2本、新進気鋭と中堅どころの対比、な感じが面白い。

空中回転ブレンド ご来場ありがとうございました。次回は8月!!

空中回転ブレンド ご来場ありがとうございました。次回は8月!!

みきかせworks

ワーサルシアター(東京都)

2011/01/06 (木) ~ 2011/01/10 (月)公演終了

満足度★★★★

モカブレンド
前回と比べて狭義の「リーディング」系2組だが、それぞれアプローチが異なっているのが面白い。また、声と動作の分業は観たことがあったが、「リーディング」と銘打ちながら動作で締める今夜はパーティーの「奇策」には眼から鱗。

EMPTYMAN

EMPTYMAN

たすいち

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2011/01/08 (土) ~ 2011/01/10 (月)公演終了

満足度★★★★

テンポの良さが心地好い
気が付くと手足を鎖でつながれ、改造人間「シモンマン」にされていた士門の物語…ということで、当然の如く某変身ヒーローもののパロディ風味。

悪の科学者ではなく正義の科学者(見た目はまごうことなきマッドサイエンティストだが(笑))に改造されたにもかかわらず、迷惑に思う士門が積極的には戦わず、ドロンジョ一味の如くいたってユルい悪の組織「パンドラ」が他に気をとられている間にこっそり人質を連れ出すような姑息な方法だし、失恋直後に彼に救われ心を奪われた桃子が気を惹こうとするあまりパンドラをリードしたり、よりフェミニンな可憐が現れて焦ったりなど、前半はひたすらコメディ。

が、パンドラの目的から希望と絶望について語る中盤は哲学的でもあり(ホントか?(笑))、主人公が周囲から祝福される某アニメのようなラストも「そっちか!」的なオドロキがあり、75分の中にうまく詰め込んだなぁ、な感じ。

ま、それゆえ振れ幅が大きいと言おうか蛇行と言おうか、な感なきにしも非ずながら、テンポの良さが心地好い。

追憶の村、生命の樹

追憶の村、生命の樹

空想天象儀

高田馬場ラビネスト(東京都)

2011/01/08 (土) ~ 2011/01/10 (月)公演終了

満足度★★★

前半の冗長さが珠に疵
ストーリー全体の組み立て、どんでん返しの連続からのダークな結末、伏線の張り方と回収の仕方、緊張感を程よくほぐす笑いの挟み方など、なかなかに良く出来ているが、前半に冗長な感が無きにしも非ずなのが珠に疵。
前半を整理して105分程度に収めればもっと良かったろうに。

冬に舞う蚊

冬に舞う蚊

JACROW

サンモールスタジオ(東京都)

2011/01/05 (水) ~ 2011/01/10 (月)公演終了

満足度★★★★

一言で表現するなら「面白い!」
同じくパワーハラスメントを描いた、前回公演『窮する鼠』3編目の「リグラー」と比べて、デフォルメされ戯画化された部分があったり、かすかな光明が見えたりする分、全体的にはマイルドになり時々ニヤニヤしたりしてしまう一方、古傷をえぐられるというか悪夢ふたたび(爆)というか、胃が痛くなるような部分もあり、一言で表現するなら「面白い!」。

また、その本筋と併行して建設業界の悪しき慣習(?)についても言及し、「正しいとは何か?」「じゃあどうすればいいの?」などと問いかけられる…。ん~、難問。

あと、橋本恵一郎のいかにも神経質そうな表情とか祥野獣一の「緊張して吐きそう」な表現とか小ワザも見事。

観客の心境は「スプラッタホラー映画などでたまたま現場を目にしてしまい、逃げなくてはと思いながらも目が離せない登場人物」のそれに近いかも?(笑)

300年の絵画と鉄仮面の姫君

300年の絵画と鉄仮面の姫君

KENプロデュース

北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)

2011/01/08 (土) ~ 2011/01/09 (日)公演終了

満足度★★★★

150分近い上演時間も苦にならず
伝奇時代劇の中近東バージョン的なストーリーはもちろん、生歌によるオープニングや生ピアノ(&keyb)の音楽、「魔人」の出ハケの見せ方、善の側の魔人をコメディリリーフにも使うことなどにも感心。結果、休憩なしの150分近い上演時間も苦にならず。

愉快犯

愉快犯

柿喰う客

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2011/01/07 (金) ~ 2011/01/16 (日)公演終了

満足度★★★★

緩急自在
ある家族を中心とした物語。
開演まで流れていた「春の海」(だっけ?)の影響と古典的にも聞こえる台詞回しによってどことなく歌舞伎とかそんな純和風な雰囲気も漂わせつつ、お馴染みのスピード感のある台詞に言葉遊びや『The Heavy User』で使ったリズムパフォーマンスっぽさも交えて、劇団員5人のみの少人数ながら疾走感は健在。
一方、中盤のサスペンスフル(?)な部分や、終盤での「親の愛情」に関する大事な部分はテンポを落としてじっくりと見せるワケで、その使い分けが上手い。

スイートルーム大混乱!!

スイートルーム大混乱!!

劇団始発列車

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2010/12/29 (水) ~ 2011/01/09 (日)公演終了

満足度★★★

古き佳き時代のアメリカン・コメディ
以前観たニール・サイモンの作品(舞台&映画)はどちらかと言えばシリアス寄りだったので、第1話のドタバタコメディぶりにはちょっと驚く。
が、それ以降はいかにも古き佳き時代のアメリカン・コメディな感じで、日本で言えば「昭和色満載」的…白黒時代のアメリカの公開コメディドラマな感じか。
一方、開演前に客席に置いたモニターで流していた過去の上演作品には、オリジナルのサイコサスペンスやアクションもあり、そちらも観てみたくなる。

演劇/空間の立ち上がる瞬間

演劇/空間の立ち上がる瞬間

DULL-COLORED POP

中野スタジオあくとれ(東京都)

2011/01/06 (木) ~ 2011/01/06 (木)公演終了

満足度★★★★

佳き観劇初め
エチュードと通し稽古、公開ダメ出しと公開WS、再びエチュードと通し稽古という3工程を通して観る。谷主宰の説明も交えながらで、それぞれの目的などもよく解り、トレーニング内容やモロモロを創り上げて行く過程を見ることができ、普段観ている完成品の製造工程を見学するようで興味深く、面識のある方々とも遭遇して賀詞も交歓でき、佳き観劇初めとなる。

Super Cool Beauty ! 美熱大戦

Super Cool Beauty ! 美熱大戦

渡辺晃プロデュース

国立オリンピック記念青少年総合センター・小ホール(東京都)

2010/12/28 (火) ~ 2010/12/30 (木)公演終了

減点3の結果、星を与えるに及ばず
まず冒頭のやたらに長い映像使用で開演直後というのにいきなり興を削がれ、やっと芝居になったと安心していたら、その後もちょくちょく映像が入りそのたびに興醒め。以前、クライマックスの試合の大半を映像で見せた凡作ボクシングものの悪夢ふたたび…。舞台で芝居を創る者として逃げあるいは手抜きではあるまいか?(よって星1つ減点)

また、クライマックスの殺陣でフィーチャーしたい3組があるのはわかるが、あの広い舞台で1組ずつ見せると、舞台上の他の空間がガラガラで見劣りしてしまう。少しずつカブらせるとか他の面々を周囲で戦わせるとかする智恵は浮かばないのか?

そんなこんなによって上演時間は135分。事前アナウンスで「上演時間は約2時間です」と言っていた(そもそも135分って「約2時間」になるのか?)が2時間半以上に感じてしまう。

一方、争いの無益さを訴える内容と、そのための対立する2つの国と中立を保つ2つの国(片や美を愛するハイソ系、片や極貧ながら心は美しい系)、という設定は◎。

ただ、剛速球の直球ストライクだけですべて三振にとろうとする投手のような力みが感じられて疲れる。ボール球を投げたり、打たせて取るとかも交える余裕が欲しいもの。良く言えば「若いがゆえのまっすぐさ・ひたむきさ」かもしれんが(笑)。

そんな中、舞台で観るのは3度目になる吉井怜、闘病生活で培われたであろう「芯の強さ」が感じられて良かったなぁ。そういえば「仮面天使ロゼッタ」、再放映してくれないかなぁ?

なお、受付開始&開場が約30分押した(もともと開演60分前と異様に早い設定だったし)のはともかく、開演が15分も押した(せっかくM-1GP参加経験もある芸人さんが前説&ネタ披露であたためた客席も15分も経てば冷えますわな)ことについて開演前、終演後を通じて全く触れなかったのはいただけない。何を考えているんだか?

先述の減点と合わせて最終的には星3つ減ずる。
従って「評価しない」ではなく「星を与えるに及ばずという評価」である。

サンタクロースの作り方

サンタクロースの作り方

G-up

OFF OFFシアター(東京都)

2010/12/23 (木) ~ 2010/12/29 (水)公演終了

満足度★★★

オチが不服
それぞれ心に傷をかかえた者たちが、ADの勘違いからCM撮影でサンタ役を演ずることになり…なクリスマス系ファンタジー。
若干強引な展開ではありながら、75分というコンパクトなサイズにまとめた「オトナのためのハイテク時代のクリスマスファンタジー」としてなかなか良いが、大半の人物に しあわせ をもたらす人物が、それが起こる直前に亡くなっていた、というオチは不服。
あまりにもありがちな「優」霊譚だし、クリスマスにそれを持ち込まなくても良かろうに…。
一方、使われる音楽がビートルズ・ナンバーそっくりなイントロに導かれる新旧のクリスマス・ソングというのは多感なローティーン時代にビートルズがしみこんだ世代としては非常に面白い。
また、中心となる人物のツイッター(ってか携帯?)依存ぶりに他人事ならざるものを感じる。気を付けなくちゃだわ。(爆)

ボーナストーク

ボーナストーク

ホチキス

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/12/24 (金) ~ 2010/12/31 (金)公演終了

満足度★★★★

リピートして観劇納めっっ!!!
魔界の王子が人間界で魔王になるための試練を受けるという荒唐無稽な設定につき基本はコメディ。
王子をガイドするエージェントと魔界の女王の出落ち気味のメイクに始まり、意外なカタチで達成されてゆく「罪」や天使とエージェントの禁断の関係とか、さらに日替わりゲストが何らかのキャラに扮して登場するコーナーなどで笑わせる笑わせる。
が、終盤、大罪も残すところあとわずかとなったところで明かされる条件に「対象となる人物の命と引き換えに」があることで王子が難色を示すあたりから色合いが変わり、そんなバディの友情的なものを経て、祐三と妻・恵の夫婦愛で締めるところがニクいと言おうか上手いと言おうか。
あちこちで「これが観劇納めで良かった」という感想を見かけたのも道理。だもんで自分も30日にリピートして観劇納めとしたのであった。

ネタバレBOX

天使の矢によって、見ていた雑誌のE老蔵に恋をした恵が祐三に別れを告げる時の「もう好きじゃないのに何で涙が出るんだろう?」から、ある人物にただならぬ気配を感じて戻り祐三をかばって凶弾に倒れる恵、最後の願いを「妻を幸せに」とする祐三など、弱点を突かれまくりでホロリ。
また、その直前にある「やらなくてはならないこと=生きること」というメッセージも◎。
さらに、夢オチかと(祐三に)思わせてからの締めは、お約束ではあるのだけれど、であるからこそ画竜点睛を打つ、な感じ。
こ こ ち  り【ご来場ありがとうございました!!】

こ こ ち  り【ご来場ありがとうございました!!】

miel(ミエル)

atelier SENTIO(東京都)

2010/12/23 (木) ~ 2010/12/27 (月)公演終了

満足度★★★

様々なスタイルでの表現が面白い
1編目で、3人の群読を微妙にズラした上にバックに日本語の歌まで流す(ワカってはいるものの無意識的に歌詞も聞き取ろうとしてしまい気が散るんだな)という意図してテキストを聞き取らせまいとする演出の意図がわからず先行きが不安になったものの、2編目以降はそんなことはなく胸をなでおろす。

で、リーディング寄りのもの、芝居寄りのもの、むしろダンス系のものなどいろいろなスタイルでの表現が面白く、また、どれが誰の作品かを推測したり(2編しか当たらなかった:終演後に作品順を別紙で渡すアイデアも◎)しながら楽しむ。

聖月夜ノ演奏会

聖月夜ノ演奏会

箱庭コラァル

グッドモーニングララ(東京都)

2010/12/26 (日) ~ 2010/12/26 (日)公演終了

満足度★★★★

1日遅れのクリスマスプレゼント
前半は「星の王子さま」をぐっと圧縮したものにクリスマスにちなんだキャロルの演奏を絡めた55分。ウワバミの絵から始まりヘビとのアレまで、めぐる星を減らすなどうまく端折って、それでもスジを通すのが上手いやね。また、観ながら10月に観た Project Nyx 版を思い出したりもして。
休憩を挟んだ後半(50分)は11月の赤月夜ノ演奏会と同様のスタイルながら、バルトークやラフマニノフ(意外とポップなのが好み)が加わり、それぞれ特徴が出ていて面白い。
2月の赤月夜ノ音楽会の選曲も楽しみだにゃん♪

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