君の庭 公演情報 君の庭」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
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  • 満足度★★★

    鑑賞日2020/09/26 (土)

    やはり独特の空気。地点なんてただでさえ独特なのに(笑)、天皇制というリスキーなテーマに加えて、更にコロナ禍対応で練られた演出が異様な空気を生み出す。

    技術的にも"声"の扱いは興味深く、単なるコロナ対策を超えて踏み込んでいる辺りは演出の見事な自負だなと思う。

    さて… 戯曲をぶった切って調理するのは三浦さんお手の物だけど、普通に物語が展開するのではなく、断片的な言葉の数々…その連なりと繰り返しに訳も分からず浸っているうちにボンヤリとイメージが浮かんでくる。それは… 伝わってくるというよりは台詞群を触媒に「現実」から浮かび上がってくる感じだ。

    そもそも説明的な要素はほぼ無くて(と思うんだが…)、事前に未見だったフライヤーのあらすじは素より、登場人物名に応じた展開すらイメージに浮かんでこず、物語というよりは 主題を取り巻く人々の歪んだ想念やその亡霊の幻影をただ眺めて…連想する現実に想いを馳せていた。その割に響いてくるキーワードもあったし、誤読かもしれないが かなりヤバめな趣旨の提言も想起して戦々恐々だ。

  • 満足度★★★★

    KAAT公演「悪霊」が地点との遭遇であったが相変わらず面白い。各種取り揃えた古典を弄ぶ演出手法には好き嫌いもありそうであったが、このかんの「垢の付かない」新作(しかも日本語)3作目になる今作も新鮮味を失わない。理由は新鋭松原俊太郎の言葉の鋭さであるのは間違いないが、イェリネクに似た殴り書きのような独白のテキストと地点との相性も大きい。

    天皇家が本人として登場する舞台に、一瞬「テーマは天皇制」?と構えたが、時計回りに回転する雛壇に座る天皇(皇帝?)以下の皇族四人(チラシ・パンフにキャスト5人とあるが当日の変更だろうか、説明なし。・・もっとも誰が台詞を吐こうがさして変わりなし)の、形が滑稽を醸すので、この「日本国の象徴」をどう弄りつつ国民を風刺するのかに速攻興味が移る。
    断片的(チラ見せ的)で仄めかし臭を放つ言葉の波を心地よく味わった。
    ・・が、着地点を見定めるあたり=終盤に睡魔が襲い、芝居の結論を受け止める材料を逃してしまった。それでも言語化困難だが笑えるニュアンスの数々を浴びた感はあってそれで十分な気分になっている。

  • 満足度★★★★

    17年に見た「忘れる日本人」がなかなか良かったので、期待して見に行った。劇団の全ての公演がいいという事は、人間がやっている限りあり得ないのだからしょうがないが、今回はがっかりの出来だった。やはり、素材が難しすぎるのである。
    前回は、愉快なおみこし担ぎ日本人論で、みこし代わりに船を担ぐ、という寓意が成功したが、今回は天皇制。赤と黒の漆張り(に見える)ひな壇に乗った天皇一家(と言っても4人だが)が、舞台中央をぐるぐる回る間に松原俊太郎の天皇本人や、周囲のコメントの断片がコラージュされる。大要は戦後、天皇を空気みたいな存在にして、国民統合に利用した、実態ないのにこれ如何に?、という程度の「ザ・ニュースペーパー」の高級版.実態がないというのだから攻めようがない。折角新政権が「包括的、総合的」などという珍答弁をして、天皇の総合的統合の象徴みたいなことと相応して、解りやすく、撃つ的が絞れたのに、間に合わなかった。皇室の男系相続とか、歴史継承とか、話題は色々出てくるが、女性週刊誌並みである。また、例によって言葉遊びがあるが、こういうのはスタイルとして出来上がってしまうと煩わしいだけになる。
    今回はコロナで半席にした上に入りは悪かった。劇場への客離れのような寂しさでもあった。

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