君の庭 公演情報 地点「君の庭」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    17年に見た「忘れる日本人」がなかなか良かったので、期待して見に行った。劇団の全ての公演がいいという事は、人間がやっている限りあり得ないのだからしょうがないが、今回はがっかりの出来だった。やはり、素材が難しすぎるのである。
    前回は、愉快なおみこし担ぎ日本人論で、みこし代わりに船を担ぐ、という寓意が成功したが、今回は天皇制。赤と黒の漆張り(に見える)ひな壇に乗った天皇一家(と言っても4人だが)が、舞台中央をぐるぐる回る間に松原俊太郎の天皇本人や、周囲のコメントの断片がコラージュされる。大要は戦後、天皇を空気みたいな存在にして、国民統合に利用した、実態ないのにこれ如何に?、という程度の「ザ・ニュースペーパー」の高級版.実態がないというのだから攻めようがない。折角新政権が「包括的、総合的」などという珍答弁をして、天皇の総合的統合の象徴みたいなことと相応して、解りやすく、撃つ的が絞れたのに、間に合わなかった。皇室の男系相続とか、歴史継承とか、話題は色々出てくるが、女性週刊誌並みである。また、例によって言葉遊びがあるが、こういうのはスタイルとして出来上がってしまうと煩わしいだけになる。
    今回はコロナで半席にした上に入りは悪かった。劇場への客離れのような寂しさでもあった。

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    2020/10/10 23:51

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