公演情報
「治天ノ君」の観てきた!クチコミ一覧
満足度★★★★★
本公演は二本目。涙でてしまい、しょうがない。これは、凄い。観ましょう。これは、観ましょう。再再演も、頷ける。もう、眼が痛いです。私は歴史物、あまり得意では無い。が、今作は、歴史物というよりも、あの境遇に置かれた人間の物語が余りにも、切なくて、懸命すぎて、あー、なんといったらよいのだろうか。言葉にすると、陳腐になってしまう。「if」は無いけれど、「皇室」に生まれなければ、もっと、辛くない人生があったのだろうかと。
でも、節子さんと出逢って子供たちも産まれて、「仲の良い夫婦」にはなれたと思う。それだけは、紛れもない「幸せ」だったんだろうなって。ラストの、照明が歴史上の人物の彼等がホノグラムのように、浮かんだ。平成から、令和の時代の私の目の前にいるのかなと感じた。「人」であって「人」ではない。「神」としての存在価値を迫られる境遇であり、そこは「政治」も絡んでくる劇中でも時代が流れて、皇室のあり方も変化するという台詞がある。今の時代とも、かぶる。もう、「神」の為に戦うような国にはならないように、昭和から、平成から、令和に変わったと思いたい。
ただ、ただ、懸命に生きた人だった。ほんとに、生きる時代が違った。
出演されている俳優の皆様も、ほんとに、力ある方々で安心して椅子に腰を下ろして観劇できる。
あ、椅子と言えば、天皇の象徴として椅子があるのだが、座り方での、大正天皇と、明治、昭和天皇との違いが大正天皇の人柄というか、よく、伝わる演出だな~って思った。
戯曲も今回発売されたということで、購入。
満足度★★★★★
鑑賞日2019/10/11 (金)
回を重ねるごとになにか心に響くものも変わっているのが分かる。
きっと自分自身も変わってきているのだろうと感じられることも良かった。ぜひまた3年後くらいにに同じメンバーで上演して欲しい。
満足度★★★★★
鑑賞日2019/10/08 (火) 19:00
座席I列6番
3年前のシアタートラムでの再演は見逃しているので初演の駅前劇場以来の観劇だったが、戦争に向けた(?)国作りなど、初演の頃よりもより警鐘の程度が大きくなっているように思う。
また、「現人神」ではなく人間であろうと大正天皇が悩むことに「神の子」と讃えられたキリストが自分は奇蹟など起こしたりはできないただの人間であると苦悩する「ジーザス・クライスト・スーパースター」を思い出したりも。(初演では気付かなかった)
満足度★★★★★
再々演ですが、私は初見。とても好評なので観劇。
明治・大正・昭和と日本が大きく転換していった時代。それぞれの天皇の思い、そしてそれにかかわる人々の思い。それらが絡み合って、大正天皇という人物を明確に浮かび上がらせる。すごい。
確かに大正天皇の誕生日ってなんにもないし、授業でもあまり触れられない大正天皇について、想像を膨らませ、柔和で親しみのある天皇であったとする話。それはまさに「国民の象徴」。でも大正時代はまだ「現人神」。そりゃあ、いろんな思惑が重なるわ。
役者さんもそれぞれ難しい役を演じきっていて、とても巧い。しっかりと言葉が相手に届いていて、声が大きくてもうるさくない。地味なところだけど。
全体を通して、重く、見ていて(いい意味で)疲れる作品なので、連続で観たいとは思えない(いい意味で)が、一月後、半年後にまた観たくなりそう。
それぐらいいい劇でした。
満足度★★★★
明治・大正・昭和の三代の天皇を主軸に据えた見事なる『ゴッドファーザー』。日本の近代史と謎めいた天皇という存在を一家族の叙事詩に歌い上げる。日本という国がどういう国なのか、眼前に突き付けられるかのよう。維新から敗戦まで存在した『大日本帝国』興亡録としても面白い。本当は大河ドラマでこういうものをこそ製作しなければいけない。タブーばかりで、覆ってしまうから歪な国になってしまった。
大正天皇を演じた西尾友樹氏の人懐っこさが作品全体の優しいムードを醸し出す。ジブリっぽくもある。後半、髄膜炎の悪化と共に何度も何度も激しく転ぶ様は心配になる程。素晴らしい役者。
偉大なる父、マーロン・ブランドに憧れと拒絶を併せ持つアル・パチーノが『父よ、貴方ならこんな時どうしたのか?』と自分の無力さに途方に暮れる、そんな気分になる日本史。宿命(さだめ)という言葉の余りにも重いこと。
満足度★★★★★
構成も役者も巧かった。
あまり知らないでいた時代に興味を持つだけの説得力がありました。
大正天皇の時代に変わったことが多くて、観終わっていろいろ調べたくなる。
劇ではなく会場の話ですが、遅れて途中入場される方とか、2時間超と長いので仕方ないかもしれないけど、途中で出入りする方が結構いて、会場で後ろの方の席だったせいでかなりうるさかったです。
シアターイーストの床はきしむし靴音響くし、椅子も簡易的なものなので、結構ちょっとした動きがすべて音を伴う。
どうにかならんものか。
満足度★★★★★
鑑賞日2019/10/08 (火) 19:00
なぜかずっと見逃してて、今回やっと見ることができました。新しい時代の一年目に上演した意義は大きかったと思います。私の頭の中の日本史はちょっとずつ、この劇団のイメージに侵食されつつあります。明治天皇の威厳には圧倒されました。
満足度★★★★
鑑賞日2019/10/06 (日)
6日14時開演回(2時間20分)を拝見。
上演中、私の席の前方で数名、右隣り、そして後方からも、すすり泣く声がしきりと漏れて来る…
3年前、シアタートラムでの再演時、自分も涙腺大崩壊だったもんで、わかるなぁ、その気持ち!
天皇家という特殊な「家庭」における、父子三代・夫婦のドラマは、終演後のロビーに漂う雰囲気を通して、世代を超えた全ての観客の胸に迫るものがあったように感じられた。
史実とフィクションとの程良い配合がもたらした珠玉の戯曲なのだろう。
演じ手では、西尾友樹さんの親愛・松本紀保さんの慈愛・谷仲恵輔さんの威厳・浅井伸治さんの砕心のさまに強く心を打たれた。
満足度★★★★★
以前より人気ある劇団の代表作を拝見したいと思いながら 今回初見です。
大正天皇を描きながらも、関わる人々の人柄や信念も 各々しっかり描かれ、構成も技量もバランスがとても良く見応えある素敵な作品でした。同時に天皇が神である時代を描くことは、難しいとも感じました。
初見ではありましたが、劇団が再演を繰り返す強みも良さも感じました。次回が楽しみです。
満足度★★★★
明治生まれでおしゃべりな祖母でも大正天皇のことになると言葉に詰まった。戦後しばらく経っていてもである。彼女にとっては成人前のことであるし、昭和天皇の登場でタブーになったのでもあろう。私も子ども心に、言ってはいけない病気で亡くなられたのだと察するだけだった。
この舞台では大正天皇に対比させて昭和天皇を好戦的に描いている。しかし昭和天皇の即位の場面で締めくくったのは、大正天皇の物語としては蛇足に思えた。まあ暗転して拍手をしようとしたらまだ続いたのでちょっとイラッときたということなのだが。
松本紀保さんのナレーションに促されてお話は進行してゆく。皇后がこんなに政治に関わるとは想像できないし、登場時間が長すぎるので、皇后のセリフを減らした方がしっくりきた気がする。もちろん彼女の発声、抑揚、立ち居振る舞いは見事なものであった。
満足度★★★★★
初見の劇団さんです。
西尾友樹さんうまいなー。
初めて拝見したけど、この人でないと、チョコレートケーキさんの伝えたかった大正天皇像は伝えられなかったと思う。
若いころの感じがすっと、客の懐に入っていくのがとてもたまりませんでした。
お見事です。
そして、松本紀保さん、人生における訪れる覚悟を都度、見事に演じ分けられました。
初めて知ることもあり、新しい観点を持つことができました。
お芝居は本当に面白いですね。
是非、また拝見したいです。
満足度★★★★
「維新の名君」明治大帝と、15年戦争に突っ込んで敗戦を迎えた昭和天皇。その間に挟まれて目立たない大正天皇の評伝劇。脳病で何もできずに死んだと思われていた大正天皇が、実は平和な時代の舵取りを目指した開明派だったのではないかという、ユニークな視点で描いている。ぎゃくに、明治天皇と昭和天皇は権威主義的な強権統治を目指したと、昭和天皇への批判になっている。
舞台は、真っ赤な玉座ひとつに、客席から玉座まで通じるレッドカーペットだけ。あとは黒一色の空間で、天皇家の人々、有栖川宮(若い大正天皇の後見役)、牧野伸顕内大臣、原敬、大隈重信、侍従武官が、大正天皇の整然と、死後の回想を頻繁に往復しながら、「天皇の宿命(さだめ)」の前に敗れた大正天皇の悲劇を描く。
どこからフィクションかはわからないが、大正天皇が明治帝や昭和天皇とは違う、気さくで格式張らない「天皇らしくない天皇」というのは、案外史実ではないかと思う。
祖父の意げなる天皇像に憧れて、「栄光の明治」を取り戻そうとする昭和天皇裕仁を見ながら、祖父・岸信介を尊敬する安倍晋三とダブった。一緒に見た友人も同じことを感じたと言っていた。安倍晋太郎は改憲など考えそうもない保守穏健派で早死したので、安倍三代は奇しくも三代の天皇にぴったりあてはまる。
大正天皇の妻の節子(さだこ)に松本紀保。2月に流山児事務所の「雨の夏、三十人のジュリエットが帰ってきた」で元スター役で出ていたが、同じ人とは思えなかった。「ジュリエット」では過去に閉じこもって生きる孤独な元スターのうらぶれ感が漂っていたが、今回は、凛として気品と気迫のある演技。エメラルド色のサテン(?)のドレスも格調高く着こなして、素晴らしかった。
満足度★★★★★
鑑賞日2019/10/03 (木) 19:00
140分。休憩なし。
140分、殆ど笑いのシーンもなく、皇室独特の様式も演技に組み込んだ演劇だったけれど。ものすごく深く、多層なテーマを巧みに組み込んだ舞台を観れた、という感覚だった。
私には、大正、という時代が、実は平成ととてもよく似ていて、大正天皇と、平成の世の天皇とがダブって見えてしまった。大正天皇が、病に侵されずにいたら、どんな時代になっていただろうか。そして令和の時代は、どんな時代になるのだろうか。物語とは違う世界の話ではあるものの、観劇中、そんな事を考えずはいられなかった。