満足度★★★★★
本公演は二本目。涙でてしまい、しょうがない。これは、凄い。観ましょう。これは、観ましょう。再再演も、頷ける。もう、眼が痛いです。私は歴史物、あまり得意では無い。が、今作は、歴史物というよりも、あの境遇に置かれた人間の物語が余りにも、切なくて、懸命すぎて、あー、なんといったらよいのだろうか。言葉にすると、陳腐になってしまう。「if」は無いけれど、「皇室」に生まれなければ、もっと、辛くない人生があったのだろうかと。
でも、節子さんと出逢って子供たちも産まれて、「仲の良い夫婦」にはなれたと思う。それだけは、紛れもない「幸せ」だったんだろうなって。ラストの、照明が歴史上の人物の彼等がホノグラムのように、浮かんだ。平成から、令和の時代の私の目の前にいるのかなと感じた。「人」であって「人」ではない。「神」としての存在価値を迫られる境遇であり、そこは「政治」も絡んでくる劇中でも時代が流れて、皇室のあり方も変化するという台詞がある。今の時代とも、かぶる。もう、「神」の為に戦うような国にはならないように、昭和から、平成から、令和に変わったと思いたい。
ただ、ただ、懸命に生きた人だった。ほんとに、生きる時代が違った。
出演されている俳優の皆様も、ほんとに、力ある方々で安心して椅子に腰を下ろして観劇できる。
あ、椅子と言えば、天皇の象徴として椅子があるのだが、座り方での、大正天皇と、明治、昭和天皇との違いが大正天皇の人柄というか、よく、伝わる演出だな~って思った。
戯曲も今回発売されたということで、購入。