『泡』(再演) 公演情報 『泡』(再演)」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-12件 / 12件中
  • 満足度★★★★★

    あらためて再演、望む!
    きたむらけんじさんの作演出「泡」。福島県小名浜のソープ街の震災前後を描いたお芝居だ。あの時、あそこで何があったのか?
    そこにはわれわれの図り知れない、強い思いが、そして訴えが、あったのではなかろうか。ソープ嬢や原発作業員らの本当の心が、舞台に『こだま』した。あらためて再演、望む。

  • 満足度★★★★

    ええ話や。
    笑いあり。人情あり。その中に、それぞれの人生の覚悟みたいなものを観たから感動したんだと思います。

    ネタバレBOX

    ソープマットが海を越えて漂着し、海外から取材が来るというエピソードは素敵すぎます。
  • 満足度★★★

    みんなが観れば良いのに
    日常に流されて、彼の地の諸々を忘れがちなわたしたちに、
    いろいろなことを考えるきっかけをくれる作品。
    この劇団の作品は大上段に構えることなく社会派であること、
    結末の後味が良いところが気に入っています。
    今回も期待を裏切らない素晴らしい作品だったと思います。

    天宮良さんは、昔の印象が強く
    ナイーブなイメージだったのですが
    久々に拝見したら渋い素敵な役者さんになられていたのですね。

    ネタバレBOX

    からしミルクの破壊力は凄そうですが、
    毎回飲まれている天宮さんの胃袋が心配です(^^;
  • 満足度★★★★

    観ました
    思ったよりゆるい感じでしたけど面白かったです。天宮良かっこよかった、あのドリンクの飲みっぷりがよい。

  • 満足度★★★★

    批評性というより、ほっこり
    評価か難しいです。
    人情話が好きな人には文句なくおすすめできる。
    社会的な問いかけを、演劇を通して広く多くの人に発していくという意味では、こんなに素晴らしい舞台はない。
    誰が見ても、感動できる。
    演技や演出もとても完成度が高い。
    そういう意味では、★5つです。

    ただ、大上段に構えた社会的テーマではなくそこにある日常を描くということや福島のソープという設定から、
    痛烈な批評性が、内容的にも、その表現技法にも、あるのではないかと思って期待して見に行ったが、それはどちらもなかった。そういう意味では、期待と違っていた。
    また、誰もが感動する落としどころというのも、ひねくれ者の私にとってはそれほど惹かれなかった。
    そういう意味では、個人的には★3。

    ただ、作品内容というよりも、こういう作品が多くの人に観られることで、福島の問題を考える人が少しでも増えることは素晴らしいことだと思うので、そういう部分も含めて★4つ。

    天宮良さんの演技が、仲良い友人の茨城(福島じゃないのだが)のおじさんに酷似していて、とってもリアリティがあった。

  • 満足度★★★★★

    間近に感じる福島のリアル
    登場人物8人がとっても生きてる感じあり、生活感などが伝わってきました。
    漁業の話、原発の話、
    舞台でもあるのソープの話など折りよく程よく混ぜて表現されていました。
    う~んマイナスするとこ無かったなぁの約2時間。

  • 満足度★★★★★

    喜劇ですがメッセージあり。
    あえて原発色を抑えつつ、決してメディアには取り上げられない小名浜の人々の生活を表現した田舎のソープランドというシチュエーションが良い。それを彩る昭和歌謡が何とも味がある(実際どのソープ店でも流れてたとのことです)
    事実がベースなので自然な会話がとてもリアルで面白かった。
    しかしながら、この震災と事故を絶対忘れてはいけないと言うメッセージは確かにある。
    舞台セットも素晴らしく、特に店名の書かれた看板の名が面白い。
    役者陣は皆お上手で申し分なし。とっても良い芝居で感激しました。

  • 満足度★★★★★

    笑って泣いた
    震災を基にした作品という事で、重い場面も有るのかと思って観に行きましたが、なんとも感動的でさわやかな話でした。
    もっと東電を悪者にしているのでは、とか勘違いもしていましたが。(笑)
    みんながそれぞれに前向きで、なんだか元気をいただきました。
    良い物を観せていただきました、ありがとうございました。

  • 満足度★★★★

    もう少しエッジを立てても?
     小名浜は、嘗て遊郭のあった地域である。風営法改正で、他の遊郭地域同様、ソープが多く建った。所謂浜通りにあるが、漁港でもある。今作では、3.11、3.12以降にここで働くソープ嬢、経営者、従業員と客の日常を描くことでドラマとしているが、やや、地元の人々のメンタリティーに配慮し過ぎた感もある。(追記2013.9.19)

    ネタバレBOX

     3.11、3.12によって福島県をはじめとする被災地は大きく変わった。殊に、事故のあった原発を抱えた福島県には、事故後の原発労働者、仮設住宅建設で雇われた工事関係者などが集まり事故バブルとでも言うべきミニバブルが起こっていたのも事実である。無論、地震・津波とそれに続くF1事故の影響で沿岸漁業及びそれに携わる漁民の受けた影響は大変なものである。垂れ流された汚染水の悪影響と、国、東電、推進派御用学者らの嘘、情報隠蔽とマスメディアの情報操作。アメリカの思惑などが絡まって、事態は悪化の一途を辿った。事故直後は情報インフラそのものが大きな被害を受けた結果、一番、正確な情報を必要としている人々が、最も情報を持っていない、などという事態も起こっている。このことが、事態を益々悪いものしたことは否めまい。
     情報が回復するにつれて、大学関係者などは、いち早く独自のネットワークを用いて情報収集に努め、或る程度の成功を見ているが、一般の人々は、TV、ラジオ、地域の新聞などが、主な情報源であった。ラジオ、新聞を除けば、まともな情報は余り入って居なかったと考えた方が良かろう。メディアリテラシーそのものが、この「国」で浸透していない。従って、肝心な情報は遮断される一方、政府、東電に都合の良い情報だけが、イエロージャーナリズムと同様の手法で撒き散らされた。正確な情報を得ていた、知識人の多くは、早い段階で土地を離れている。無論、知識人のこのような態度に倫理的な問題は残るものの、一般の人々の為に自身のできる最大の事をした人々も居た。
     然し乍ら、メルトダウン、メルトスルーをしたことが素人の目にも察せられる時期になって尚、政府、東電、御用学者、NHKなどは、事故の真相を隠し続け、嘘を垂れ流していたのであり、現在に迄、それは続いている。
     3.12の爆発以降、数百種類の放射性核種が放出され、約1週間後には、福島由来のプルトニウムがアメリカで発見されているにも拘わらず、政府、東電、NHK、御用学者は、シラを切り、嘘をつき続けていたのだ。ヨウソ剤も有効な使い方をされなかったケースが多いと聞く。それもこれも、嘘ばかりが罷り通り、反対に必要で重要な情報が隠蔽されたからである。この「国」は、国民の事等一切考えていない。それに気付き乍ら、革命を起こせない民衆にも未来は無いが。
     まあ、この作品は、ここ迄、突っ込んで考えても居なければ、これらの事実関係の重大性について問題化しようという姿勢も無い。逆に、それだけ、残った人々に近いと言えるのかも知れない。それだけに、ここで言われる何気ない表現や表象は重いものがあるいう点に注意を喚起しておくことは無駄では無かろう。
     一方、これら深刻な事実を充分知りながら、敢えて残った人々もいる。多くの場合、彼らが、それを必要だと考えたからだが、地元に残って、人々の心のケアに努めたり、問題の核心を地道に訴え続ける人々、果ての見えない収束へ向けて被曝・被爆の危険に身を晒しつつ働く下請け労働者、良心的医師等々の人々についても、次は描いて欲しい。
     欲を言えば、我々、都会に居て、電力の益を受ける側に、必要な情報が集まり、危険に身を晒し、電力を送り続けている人々には、有益な情報が集まり難いという現状をも描いて欲しいものだ。現代に於いては、情報こそ、命である。この故にこそ、安倍は、通常30日は、意見を公募するパブリックコメントを、特定秘密保護法案に関しては僅か15日間で打ち切った。また、以前にも書いた通り、IOC総会で安倍がF1事故汚染水に対する記者質問に応えて「状況はコントロールされている」と述べたとされることについても、「情報はコントロールされている」というのが、正しかろう。
  • 満足度★★★★★

    客入れの昭和歌謡も楽しんで!
    政治ものを得意とするきたむら氏だが、今回は私の大好きな「幸福な職場」に次ぐ「良い職場」シリーズ第2弾と言ってもいいかもしれない。店長が何より良い人で、通ってくる客もなんだかかわいいおじさんたちばかりで、ソープ嬢たちには働きやすそうな職場だ。そんな職場を襲った地震、原発事故。取材が綿密で、深刻になりがちな話をユーモアを交えて進めるのがほんとうにうまい。客は自然に泣かされたり、笑わされたり、終わった後には「去年より今の方が状況が悪くなってるんじゃないの?}とか憤ったりしながらも、満ち足りた気持ちで劇場をあとにできる。

  • 満足度★★★★★

    面白かった
     3.11の震災後の小名浜が舞台とあって、復興の厳しさや辛い生活を観ることになるだろうと少し身構えていた。しかし、そんな気持ちはすぐにほぐされる。目の前で繰り広げられている景色に特別なことはない。どこにでもある、人と人との触れ合いそのまんまを観ていたからだ。
     恵比寿と小名浜は近所と呼べるような距離ではないのに、この『泡』を観てると客席と舞台ほどの距離に縮めてくれる。遠い異国の話ではない、地続きで当たり前の日常がそこにはあり、その日常で起こっている問題は我らの問題でもある。
     被災地の話なのに「面白かった」と抵抗なく言えるのは、深刻な問題を抱えつつも前向きな作品だからにほかならない。

  • 満足度★★★★

    同じメンバーでの再演
    しかも福島での巡業もあって結束力も随分高まったことでしょう。いいカンパニーだなぁと思いました。

    ネタバレBOX

    天宮良さんなんか、客いじり的なガン見で池の鯉を覗いたり、やけになって辛子牛乳を飲んだりと、もうノリノリで心底楽しそうでした。

    初演で気になったことについては改善されていたと思いますが、根本的なところは何も変わっていなかったなと思いました。

    金融機関は反社会勢力や風俗営業には融資ができません。取引先係や融資係の人間なら当然分かっていますから、信用金庫の人間がソープの室内のひび割れ具合を調査に行くこと自体そもそもあり得ません。

    また、大震災後の地域振興という大きな目的があるので事情は理解できますが、風俗営業の個人事業主(店長)がインターネットを使った魚オークションの会社に出資し、しかも社長に就任したことで、この会社がソープと実質同一と見做され、将来金融機関から融資を受けようとする場合などに問題となる恐れがあると危惧します。

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