ガイガーカウンターの音が、
晴生の叫びを掻き消す。
写真一覧（センの風とムラサキの陽(池袋演劇祭・優秀賞受賞)）
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オープニング
オープニング
小野研究室
小野研究室
鑑三「見てください、先生！」
路子「何これ」
鑑三「何これじゃないですよ、六弗化ウランの結晶です！」
路子「え、ウソ！」
はな「なんでわかんないんですか」
路子「私だって初めて見るんだもん」
路子「何これ」
鑑三「何これじゃないですよ、六弗化ウランの結晶です！」
路子「え、ウソ！」
はな「なんでわかんないんですか」
路子「私だって初めて見るんだもん」
清水の次郎長・森の石松
清水の次郎長・森の石松
正人「じゃあこれ台本ね」
晴生・鑑三・はな「え？」
佳世子「最初は私が裏で読み上げます」
正人「そうだな」
路子「（鑑三・はなに）さ、行くよ。ここにいたら邪魔になる」
鑑三・はな「え、え？」
路子「（晴生に）頑張って。客席で応援してるから」
晴生「客席？」
晴生・鑑三・はな「え？」
佳世子「最初は私が裏で読み上げます」
正人「そうだな」
路子「（鑑三・はなに）さ、行くよ。ここにいたら邪魔になる」
鑑三・はな「え、え？」
路子「（晴生に）頑張って。客席で応援してるから」
晴生「客席？」
いずみ食堂
いずみ食堂
綾子「切符を取るのも苦労なさったでしょう。広島は何度目ですか？」
里美「あ、旅行じゃなくて、帰ってきたんです。東京の学校に行ってたんですけど」
綾子「あ、そうなんですか」
里美「帰ってきたら一番にここのカリー食べに来ようって思ってました」
里美「あ、旅行じゃなくて、帰ってきたんです。東京の学校に行ってたんですけど」
綾子「あ、そうなんですか」
里美「帰ってきたら一番にここのカリー食べに来ようって思ってました」
劇団村崎座
劇団村崎座
私たちは、広島の太陽です。
なくなっちゃいけないんです。
なくなっちゃいけないんです。
出撃前夜
出撃前夜
俺はまだ子どもでした。
あなたの支えになることはできません。
でもあなたの「いつか」は、俺が守ります。
あなたの支えになることはできません。
でもあなたの「いつか」は、俺が守ります。
遺書
遺書
あなたを怖がらせたくて、こんなことを書くのではありません。
姉さん、どうか僕の懺悔を聞いてください。
姉さん、どうか僕の懺悔を聞いてください。
蒙古襲来・第三景
蒙古襲来・第三景
季長「奇跡は起こせる。俺が神風だ」
政村「何だと？」
季長「小船で夜襲をかける」
政村「馬鹿な！ 敵もかがり火を焚いている。黙って見てはいまい」
実時「投石の用意もあります。死にに行くようなものです」
季長「覚悟の上だ」
助真「季長様！」
季長「わかってくれ、実時、助真。俺はこの国を愛しているんだ」
政村「何だと？」
季長「小船で夜襲をかける」
政村「馬鹿な！ 敵もかがり火を焚いている。黙って見てはいまい」
実時「投石の用意もあります。死にに行くようなものです」
季長「覚悟の上だ」
助真「季長様！」
季長「わかってくれ、実時、助真。俺はこの国を愛しているんだ」
地べたを這い回る蟻の群れじゃない。
地べたを這い回る蟻の群れじゃない。
俺たちは顔を上げて生きている。