満足度★★★★
しあわせ学級崩壊 「卒業制作」
於 花まる学習会 王子小劇場 2019年2月6日~10日
演劇の衝撃は、生身の身体と声を持った俳優から 時間と空間を共有する観客に波動のように伝わる。その衝撃が、快と感じるか、不快と感じるか。許容されるものか否かは。その作品の性質によっても違うし、観客の生理によっても異なる。
しあわせ学級崩壊の公演を体験したのは初めてだが、確実に私に衝撃を与えた。
満足度★★★★★
これまでの作品で役者は演算器だった
コントローラーのボタンで動き出す音源だった
今回の作品ではどちらかというと役者がそこにいて
それに合わせて僻みさんが音を作り出しているような
それくらいの印象の違いがあった(メスイキちゃんもこういう印象だった)
ミメイ、エマ、マユカ、メグルの場面が凄い好きで
梢栄さんは完全にロックスターだし
きずきさんの眼光の鋭さと奥深さに吸い込まれそうだし
野村さんの笑顔の見え方の違いの悲しさだったり
鈴木さんの慣れへの逡巡と恐怖に身がきつくなる
4人の最後の場面、本当に泣ける
スタンディング回も含めて本当に良かった
言葉の感覚が自分と凄いフィットしていて馴染みが深くて
慣れて慣れてもう特別な人たちと作品でリズムでテンポで
CDでいつでも部屋に現せるようになったし
でも次も絶対に絶対に楽しみにしている
満足度★★★
鑑賞日2019/02/09 (土) 14:30
本劇団は初見。ハウス系ミュージックを爆音で流し、役者はマイクを使ってセリフをラップ調でしゃべる、というのは、この劇団の基本形らしい。物語らしい物語を展開するわけではなく、何となく状況からストーリーが分かる部分もあるのだが、最後まで分からないものも残る。新しいものを作ろうとしていることは分かるが、理解を超えてる部分もあるのだが、終演後、大拍手を送る観客が結構多いのに少々驚いた。
満足度★★★★
鑑賞日2019/02/07 (木) 14:30
価格2,500円
対面客席の間に設営された金属の柵(?)で囲まれた檻のような演技スペースで繰り広げられるのは卒業式を目前にしたとある高等学校での出来事……?
大音量のビートに会話やモノローグを乗せるお馴染みにして独特なスタイル、ビートのカンバスを言葉のコラージュで埋めてゆくような感覚……と思ったところでハタと思い当たったのは70年代前半のマイルス・デイヴィスの来日ステージ。
リズムセクションの繰り返しの中、「次、ギターね」「今度はサックス」などとその場でミュージシャンにソロの指示を出し時には自分でも演奏するマイルスが弟子に指示を出しながら壁画のような大きな絵を描いている職人の親方のイメージだったことを思い出し、リズムのカンバスを即興演奏で埋めてゆくところがこの団体の手法に通ずるのではないかと。
そしてそのような独特の「リーディング・オン・ビート(あるいはラップ系リーディング?)」スタイルゆえ、ストーリーの要とも言える「アレ」や「ソレ」を終盤まで隠し通せるのかも?
そうして迎えるラストもまたσ(^-^)の好きなパターンの1つで、往年の人気特撮ドラマの最終話も連想。
考えようによっては「金網デスマッチ・バトルロイヤル演劇」かもなぁ?(笑)
満足度★★★
鑑賞日2019/02/07 (木) 14:30
この劇団の作品を見るのは「非国民的演劇」に続き2回目。前回もハードル高かったが、今回も私の頭は玉砕。我々が危険な場所に閉じ込められていて、そこから抜け出せずにもがいていることはわかった。抽象的で難しい表現をする劇団で、しかも平日の昼間なのに、客席は満員。着実に支持を増やしてるのは確実。今後、どう成長していくのか注目を続けたい。