満足度★★★★
タイトルに騙された様で騙されていない
てっきり眼鏡っ子の話かと思いきや、メガネはメガネでも人の色眼鏡というか。
田舎だから人が良いとか、上手くやれるとか。そういった思い込みは違うんだという事が見える舞台でした。
セットも作りこまれていて、キャラもそれぞれ出ていて面白かったです。中でも土をいじってた知恵遅れの役が強烈でした。ちょっと動物電気の辻さんを彷彿。
見終わった後、オフィシャルの説明文を読むと、内容に納得。
メガネの話じゃないけど、メガネ男子は沢山出演されてました。
前説の方が一番メガネが似合ってましたよ。断然メガネありの方が良い。
あの土とミミズは何で出来ているのかが凄く気になりました。
満足度★★★★
それでも騙されたいから。
箱庭円舞曲はブレない。
タイトルとは違う話であり、でもタイトルからはつかず離れず。
そして、タイトルから問題を提起してくる。
言ってしまえば、気持ちのよい裏切りがそこにある。
色眼鏡という言葉があるように、確かに誰もが眼鏡をかけている。
そこを残酷なまでに抉り出し、今回はやや露悪の体すらある。
古川が本質をここまで攻めることは珍しい。が、考えさせられる。
今回は、現代の農業が抱える問題も主題となってくる。
精力的な取材の結果が自然にドラマに取り込まれており、
質のよいドキュメンタリを観ているような感じさえある。
(都会人向けの)就農センターという舞台設定も、
都会人と現地人の交流の場としてごく自然であった。
今回も気持ちよく裏切られた。
満足度★★★
まずまず
初めての箱庭。
セットは見えない部分まで細かいところまでこだわって作ってあり、すごい。
内容も嫌いじゃないけど、ちょっと間延びしてたかも。
同じ内容なら1時間半にできたんじゃないかなー?
ラスト10分が駆け足の印象だったので、余計に前半部分が長く感じた。
役者は2人を除いて皆上手かったけど、個人的に「怒鳴り」はあまり好きじゃないので、後半の怒鳴りあいはちょっと辛かったかも。
噂に聞いていた例の音楽は意外に合っててビックリ。
満足度★★★★
これからは農業の時代だ!と言うけれど
舞台装置がまず、いい。雰囲気作りもできている。でも最初の落語家は不要かな?最近は浮かれて農業を語る人間が多いが現実は結局人間関係と取り組みの真剣さ。食の安全と安心、産地偽装問題、農協の農機具の売り込みも含めタイミングとしては良かったと思う。智恵遅れと見せかけて、一番大切な土をいじる男は結構キモイが観察力鋭い、こんな人間いるよねえ。
満足度★★★★★
びっくり!!
チラシも読まずにいったら、題名とかけ離れた、社会派。
「今はこんな感じだよね」っていう感想文みたいな、社会派ドラマを提出してくるところは結構あるが、このぐらい毒をもって現実を切り込み、さらに、お手軽な理想を語って自分に酔うことをしないで、苦い未来を語ってしめるのには感心しちゃった。
「メガネ」はメタファーだったのか。
いやいや、恐れ入った。
収穫でした。
うーん・・・・・・;
内容が濃い・・・・・・・・?
しかし内容が濃くてもキャラが立っていても
そしてそれを現す役者がウマかったとしても
内容が濃いのと内容が詰まってるのは別。
描きたい発露の先が欲しかった。
満足度★★★★
いたたたたっっ!!!
前2回と違ってかなりのビターテイスト。それをリアルな装置と(得意の?)リアルな会話で演るのでかなりヘヴィー。
ほとんどの人物がワケありの過去を持ち、いろんな意味で騙したり騙されたりしているし、第一場と第二場で暗転直前に心の底の「悪意」的なものが表出する瞬間があったりするし…(ちょっと身につまされたりもするのだ)
さらに尾辻のだらしなさが「今のオマエの姿だぞ」と自分自身を見せつけられているようで、居心地の悪~いことといったらありゃあしない!(笑)
ちょうどこれの1週間前に観た芝居の「何かすると言いながら何もしないじゃない!」も耳が痛かったが抽象的な分まだ傷が浅かったのに対して、こちらは具体的なだけに傷口を広げて塩をすり込むように感じられ…(いたたたた(爆))
満足度★★
騙されたかった。
おもしろかったー!! これは、何のジャンルなんでしょう?
コメディでもあり、シリアスでもあり、人間関係についてでもあり、社会についてでもあり・・・ いろいろと盛りだくさんでした。
説明を読んだだけでは、なんか独特なのかなー シュールなのかな・・・と、突飛すぎてついていけなかったらどうしよう・・・と心配になりましたが、
扱っている題材、設定も 最近の時事問題に結び付いていて身近に感じられましたし、 キャラクターも、バラエティに富んでいる割に 現実的に居そうな人たちで、 リアルでした。
満足度★★★★★
確かに、騙されました!!!
観劇させて頂きました。この作品は、農村における村社会に生きる人たちの人間模様を描いた作品でした。この作品の開演前から流れる音楽、そして開演からの音楽とその音楽の組み合わせ方が、懐かしくも昔の自分が良く聴いていた音楽を思い出させ、プログレではないけれどもなぜだか妙に元オタクの血が騒いだのですが、やはり今でも自分のオタクの直感は変わっていませんでした!この作品の開演からの役者さんたちの台詞の一つ一つを取り出したならば重いものを感じるはずなのに、舞台上の役者さんたちから発せられる台詞からだと、むしろ飄々として軽薄にすら聞えてくる、役者さんたちの力量を十分把握し逆算したとしか思えない台詞構成が自分の「笑いのツボ」にピッタリと合い、よく笑わせていただきました!ですが、元々は重いものを感じてもおかしくない台詞ですから、人によってはシュール、あるいはブラックユーモアぐらいに口元を少し緩めるぐらいの笑いになってしまう方もいらっしゃるでしょうし、それ以前に拒否反応を示す方もいらっしゃるかもしれません。それは、観る方各自の好みなのでしょう。自分の場合はこのように役者さんの演技力の力量から逆算して、重い言葉でも舞台上の役者さんたちが一度口にするだけで、飄々として軽薄なものすら感じさせられる「逆算された台詞」の組み立て方が妙に気に入って肌に合い、面白いものを感じてしまいました!そして、開演前から流れる音楽も肌に合っており、その音楽のリズムが肌に残っていたのか、本作品の物語展開もまた自分には非常に肌に合うリズムの刻み方のように感じられて、物語の展開の仕方もまた妙に気に入って肌に合ってしまいました!ですが、本作品を農村における人間模様を深刻になることなく飄々と軽薄にすら思えるように描いた作品かと思いましたが、違いました。自分とは全く関係のない、これからもまず関係のないことだろうと思われた農村における人間関係だと思って、気軽な気持ちで笑っておりましたが、本作品の光景は日本の社会の縮図にしか観えなくなってしまいました。よく考えてみれば、日本の社会そのものが村社会。「組織」や「宮仕」という言葉を良く知り、仕事帰りには会社の仕事や上司の愚痴を散々言いながら酒を飲み、「そんなに嫌ならば辞めてしまえば」と言われても辞めることなく、仮に辞めたとしてもまたどこかの人間関係で例えどんな嫌な相手であっても、頭をペコペコと下げることもあれば、どこかのほんの小さな組織、地域に加わらないことには、少なくとも日本では生きていけないように思え、そんな普段の傍から観たら指をさして笑われているかもしれない自分の姿が、舞台上の役者さんたちの演技する姿から観え出してしまい、もはや役者さんたちの台詞から飄々とした軽薄さが消えた時には重い言葉が自分に「ガブリ!」と噛み付いてきてしまいました!そして、舞台上の役者さんたちの演技を通して、悲しいくらい自分で自分を物語の最初とは「全く違った質の笑い」で嘲るように口元で笑い、それを最後まで浮かべてしまいました!今日は笑うことが許される完全に傍観することが出来る客席にいましたが、明日になれば自分が悲しくなるくらい滑稽な姿を誰かに晒し、その場にいた完全に笑うことの許される誰かに笑われてしまいそうな気がします。今では「組織」「宮仕」どころか、自分だっていつでも「肩たたき」「リストラ」と言う言葉を受ける対象になるかもしれません。ですが、少なくとも日本で生きていく限り、自分にはそのような生き方しか出来そうにありませんので、自分もまだこの先の人生をあまり重く考え過ぎることなく飄々と時には軽薄に、時には自分で自分を笑って誤魔化し誤魔化し生きていくしかないかぁ~、と今から飄々とした軽薄さを身に着けようかと思ってしまいました!今回の作品の評価については、自分好みのリズム感の物語展開と、役者さんたちの力量を十二分に把握し逆算し、その上物語の最後からも逆算して、「二重の逆算」を精密に計算したとしか思えない、重い意味の台詞のはずが飄々として軽薄にしか聞えず存分に笑い、やがて軽薄さが完全に消えた時、重い意味の台詞が客席にいるはずの自分に向かって噛み付き飛びかかってくる、悲しいくらいに自分の好みがそろい、悲しくなるくらい最後には自分の完全に忘れていた自分自身の滑稽な姿を、皮肉にも笑わせていただいたことから、自分は本作品に最高評価をつけさせていただきます!確かに、騙されました!メガネどころか全ての役者さんたちに!そして、こちらの劇団の全ての方たちに!少なくとも自分は完全に騙されました!開演時に感じた今でも流れているオタクの血が自分に告げます!「この劇団は買い集めろ!」と「この劇団の次回公演以降の作品を徹底的に集めろ!」と、ここでもまたまた元オタクの血が完全に目覚めてしまいました!客席に飛んでくることすら騙されそうになるくらいに、自分は本作品「メガネに騙された」に間違いなく騙されました!
満足度★★★
タイトルに騙された
初めて観させていただきました。
役者さんはきっちり演じているし、
物語もしっかりしていて面白かったです。
但し、騙されたかった・・・
タイトルや前説から期待しすぎたようです。
・・・ストーリーで鮮やかに騙して欲しかった。
ところどころで思い込みに気づくことはあったけど、
前説で強調するほどのことだったのでしょうか?
ちょっと肩透かしをくった気分です。
満足度★★★
おもしろかったけど
やや、ストーリーの軸が見えないような感じも。
誰に感情移入して観ればいいか分からないまま終わってしまう。
しかし舞台のギミックといい演出といい、達者だなあ