コスモス 公演情報 コスモス」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★★

    夢を諦めないこと
    Aキャスト:9/12 I列16番
    Bキャスト:9/15 I列7番

    初期作品(と言っていいのか?)につき「らしさ」満載。夢を諦めないことや人と人とのつながりが前面に押し出されていて○。
    また、終盤のゲートボールシーンが意外にもエキサイティング。第三反抗期時代の初演(98年11月、@SPACE 107)よりもその感が強かったのは、ルールについて知識を得たからか?
    今までも一部ダブルキャストということはあったが、今回はシングルが1名のみというほぼ完全ダブルキャストなので、それだけ印象が異なり、ヒナとUFO少年なんてA版とは年齢まで異なって見えたりもして、そんなところも面白い。
    また、「大きくなったら宇宙人になりたい」と言う息子に「頑張れ」「夢は諦めなければきっと叶う」などと言うUFO少年の父(会話中にしか登場しない)のキャラクターが心に残る。
    アンケートにも書いたように、少し成長したUFO少年と父親の物語をスピンアウト作品として創ってくれないかしら?
    さらに、これは両バージョン共通だが、得意の(?)スローモーションやストップモーション、それに「その場歩き」に加えて今回はメインとなる老人チームの老けぶりも見事。

  • 満足度★★★★

    この世界観は・・・
    観劇させていただきました。冒頭で語られる壮大な世界に、はたして最後まで自分の中でイメージし続けられるか不安でしたが、物語はきわめて今現在のお年寄りと変わらない世界で進んでいきます。その世界には、一部近未来のSF的なものが加味されますが容易にイメージが掴めるものです。ただ、自分にとってはこのお年寄りの世界がとても懐かしいものに感じられました。幼き頃にこの光景を見ていたような、このような思いを心のどこかで抱いていたような・・・、自分がすっかり忘れ去っていた感覚を思い出させていただきました。この作品をいいか悪いか判断するならば、この世界観にどれだけ感情を移入できるかだと思われますが、自分としては昔々の宝箱を偶然見つけ、ゆっくりと思い出に耽っていた気分を味わうことが出来ました。自分も年をとったとき、どんな自分と再び出会うか楽しみです。

  • 満足度★★★★

    やっぱり期待は裏切られない!
    主役が老人、少し暗くスローな始まりからやがて行動が大胆になり、可愛い宇宙人が小さな虫となって現われたり、ファンタジックな部分と人情的な場面がいい感じで盛り込まれていた。入りが少し寂しかったが、元気があって、子供たちにも見せたい舞台、もちろんお年寄りにもね。夢をもって、夢に向かってそして自分だけじゃない周りの人たちへの愛も表現され、社会的にもいい題材だった。やっぱり彼らはいいよ、ね。

  • 満足度★★★

    人生を楽しみたい
    最初、夢をあきらめていた皆が、どんどん欲張りになってくる。
    そこにパワフルな迫力があって良かったと思いました。

    勝ちたい、真っ直ぐに打ちたい、宇宙飛行士になりたい。
    大きな夢から小さな夢まで、すべて一生懸命さが出ていて、
    今の時代に元気を与えてくれる感じがしました。

    笑いもあって、老人ネタっぽいのもあったけど、
    いじられキャラがいたりして、それが結構面白かったです。

    ネタバレBOX

    主人公のおじいちゃんが見ず知らずのチビッコから、自分の夢に気づかせてもらうシーンが一番印象的でした。ビシッと本当のことばかりが、チビッコから出てくるので、ドキンドキンしながら観てました。
    大人になると、出来ないことには色々と言い訳や理由なんかをつけてしまう。だけど、子どもの時に大人から教わったことはキレイ事に思えたけど、大事なことだったりするんだなあと。そして、素直に夢をあきらめないでいられるのは一番貴重で大切なことだと思いました。

    浪人クンと宇宙人になりたいチビッコが特に良かったと思いました。

    あと、未来のイメージは最初の方だけで、あとは現代っぽい感じがしました。
  • 満足度★★★

    老人の青春群像劇に拍手
    2時間15分の中で行われる展開には、笑えて泣けて、色々なテーマがしっかりと根付いています。面白い。詳しくはネタバレへ。

    ネタバレBOX

    知り合いの役者さんが客演で出ていたので、応援するくらいの気持ちで観に行きました。しかし、そんなことよりも(ごめんねY君)内容にのめり込めたのが本当によかったです。老人の青春群像劇と言っていいかどうかわかりませんが、徹底的に人生を充実して生き抜く事の素晴らしさという普遍的なメッセージが確実に伝わってきました。近未来の設定や、謎の宇宙人や、舌足らずすぎる少年も、少し舞台と客席が離れたこの空間で眺めると、前から二番目で観たにもかかわらずとてもしっくりきて、違和感がありません。少しだけ、学生演劇的な幼稚さがないとは言えませんが、そのへんは愛嬌としてクスリと笑うことにしました。目の見えないおばあさんは少し感傷的かなとも思いましたが、普遍的なテーマは確実に感動するという信念のもとに作られたことからわかる通り、迷いが感じられず潔かったです。

    実年齢より確実に若いか、もしくは確実に老いたキャラクターを演じた役者の方々の努力は本当に素晴らしい。強烈な個性という人は目立っていなかったと思いますが(強いて言えば客演ですけど浅沼恵理奈さんが可愛かった)、みんなしっかりとした実力をお持ちで、やりがいのある役を楽しんでいたように思えます。こういうのは観ているこっちも楽しくなります。

    ゲートボールシーンはもう少し工夫があっても、と思いました。正直よくわかりませんでしたが、みんなで練習し、弱点を補い合い、決勝戦を迎えるという、スポ根の鉄板を観れたので、惜しかったの一言です。しかし、有り余るパワーと信念に満ちあふれた、楽しいステージであったことは確かだと思いました。
  • 満足度★★★★

    チラシのイメージとは・・・・
    面白かった。ただ、ストーリー展開がチラシに記されたアラスジとは違っており、いい意味で裏切られた。年寄りが宇宙飛行士を目指して・・・ロケットをコツコツ作るのか?果たしてそんなストーリーで面白い舞台になるのだろうかと思っていたら、違った。さりげない優しさと愛情が盛り込まれており、十分楽しめた。とくに、公園で遊んでいる宇宙好きの少年を演じた女優さんには、お世辞抜きで感動した。プロ根性を見せてもらった。セリフの滑らかさ、タイミングのよさ、など。ほんとにプロの仕事を目の当たりにしたと思ったぐらいに見事。反面、途中で女性アナウンサー(役)が、セリフを忘れて観客と舞台のあいだに微妙な空気が流れました。あれがもしも狙った演出だとしたら、それはまたすごいことですけど。

  • 満足度★★★★

    サードラブ!
    人生の恋に順番をつけるとしたら、初恋がファーストラブで、まだ青い恋だろう。
    セカンドラブは結婚を意識するちょっと打算的な恋かもしれない。

    そうして、サードラブこそが、大人の恋。本当の意味でのトゥルーラブだと感じる。

    今回の芝居は人生を長く生きた者達への応援歌なのである。


    以下はネタバレBOXに。。

    ネタバレBOX

    若いときって、将来の夢や希望を思い描くたびに、キラキラと輝いていた。
    夢は必ず叶う!頑張れば希望通りになる人生だ、って自信に満ち溢れていた。

    そうやって夢を見ながらも、違う方向に進んでいる自分を、やれやれ仕方がないよね。まあ、人生ってこんなもんでしょ。と、どこか大人びた言い訳をして慰めてたよね。

    慰めながら、会社でリーマンになって普通に働いて普通に結婚して普通にオヤジになって普通に老いていく。

    トウの昔にオヤジを過ぎて、野心も夢も無くなってしまった老人たちが公園に集まってなんとなーく、黄昏てる。

    「世の中がどんどん便利になったけれど、何故か満たされない。何をどうすればいいんだ・・・。」と、ひとりごちる。

    そんな時にバルダック星からやって来たというミニ星人や少年と関わってるうちにカササギは再び宇宙飛行士の夢を夢見、他の老人たちはゲートボールで優勝を目指す。

    そんな風に老人たちが集まってる公園に盲目のシラトリというご婦人が訪れる。
    彼女は目が見えなくても明るく朗らかで、真っ直ぐだった。

    シラトリは目が見えないことを気遣うカササギに対し、「私は目が見えないことは全然気にしていないの。世の中には心のめくらがたくさん居るでしょう?目が見えても心が曲がってしまった人がたくさん居るわ。私は目が見えない分、心で見ることが出来るの。」と。


    公園に座ってカササギとシラトリが話す穏やかなシーン。
    素晴らしいです。
    セットも証明も質素で地味だけれど、むしろそれらの地味さが、おだやかで優しいセリフの数々を、ゆっくり砂に染み込む命の水のように心に染み入ります。

    まっすぐに、まっすぐに。。


    そんなシラトリの為にカササギは目の手術費用を捻出します。

    やがて、ゲートボールの試合は優勝し、その副賞として宇宙飛行士の権利が付いてきます。カササギはその副賞によって夢が叶い、シラトリは目の手術が成功し、カササギはシラトリに告白します。

    「あと少しの人生を貴女のその目で見守っていてくれますか?」

    「カササギさんも、私を見ていてくれますか?」

    「勿論!」




    こうやって、迷いながらも人生の終わりに近づいて楽しく生きる術を得たのです。


    じーーーん!とさせられる本でした。

    そう、私たちはもうちょっと頑張ろうね☆





    坊主のセリフや舌足らずの言葉が個人的にツボりました。
    まるでウッドペッカーみたい(^^;)


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