三人義理姉妹 公演情報 三人義理姉妹」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    投稿未遂につき書き直し。記憶が薄まり不正確はご容赦の程。・・地方議会の議員とは言え先代の地盤を継承した一家、家屋の奥行など劇場を贅沢に使い(その分客席数を減らしている)、運転手や、正体の知れない婦人(幽霊のようでいながら皆に認知されているらしい、正体不特定の不思議な存在・・実力派を配し、笑いを取っていた)も出入りして不自然でないセミパブリック空間を「広さ」で実現していた。
    この舞台で、地方の名家の内部、にしては割合い健全な人間模様が、微妙な間、という異化を馴染ませた「語り口」で描写される。
    議員(候補?)である家主(30代後半位の設定か)の妻、働かない兄の妻、教員である実の妹・・タイトルも吟味せず観ていて「姉妹の物語だな」と感じさせるのは後半。それぞれが別個の人生を歩んで居り、言わば他人、単に空間的に接点を持つに過ぎなかった者同士が、会話を交わす程度には繋がりはじめ、互いの人生をささやかな眼差しではあるが照射し合うという仕立ては、テキストと演出、舞台の設えが関連し合って全体を構成した結果としての効果に思われ、才能のありかを感じさせた。
    観劇後も瞼に残るのは、「家」。生き物のようで、人間の儚い人生を見詰める存在を体現させたような。悪くない後味であった。

    そんな訳で、活動停止とは恐らく発展的解消であろうと、勝手に推察している。

  • 満足度★★★★★

    ちょっとブラックの入ったユーモアと絶妙な間に唸らせられますね。のぞき見しているような感覚になるセットの組み方もいい。こんな面白い芝居をやる劇団が活動休止なのは惜しい。

  • 満足度★★★★★

    まず、劇場の空間の使い方がすごく好きでした!セットにかなりの遠近感を持たせているからか、自分もその場にいるような、一緒にその邸で暮らしているような感覚で最後まで拝見でき、とても面白かったです。
    登場人物は皆、ひと癖もふた癖もある人たちばかりで...。放ったセリフに込められた、裏の意味を読み取らせる場面が、会話の随所にありました。
    役者にとっては、台本を読み解く力が試されるだけではなく、さらにその微妙なニュアンスを空気に乗せなくてはいけないような、「大人のお芝居」だなと感じました。役者のみなさん、どなたもそれが見事でした。
    お芝居と演出によって、それぞれの関係性ごとで、しっかりとその間に生まれる空気感が絶妙に違っていたのも、これまた大人だなぁと。
    こんな作品を作ってらっしゃる劇団さんはあまりいないので、活動休止されるとのこと、実に残念です。再始動、待っています!

  • 満足度★★★

    鑑賞日2017/11/17 (金) 20:00

     政治家の家に住む、長女、長男、次男。父が死んで、一周忌の日に末弟の次男が後を継ぐ宣言をしようとするシーンから始まり、政治家の家の特殊性やら、それでも人間は同じだ、というメッセージやら、様々なものが入れ込まれた物語。タイトルは、長女、長男の妻、次男の妻の、3人の義理の姉妹の物語という意味だと思うが、それは物語の軸にはなっていない印象がある。辻川は、人間ならぬものであるのは途中で分かるのだが、それを明らかにして終わるエンディングがいい。
     本劇団は、本作で活動を休止するというが、人間を信じる作風の劇団がなくなるというのは何とも寂しい。

  • 満足度★★★★★

     ちょっと変わったレイアウトである。

    ネタバレBOX

    板を客席がLを90°左旋回した形で囲んでいるのだ。一段高くなった中央には、正面と上手側にソファが設えられ、どちらからも使い勝手の良い位置にテーブルが据えられている。この応接間の奥には欄間に透かし彫りを施した上に障子にも対角線上に矢張り透かし彫りを施した優雅な拵え。無論、障子の透かし彫り、意匠は異なる。応接間の左右に延びた奥の間へ通じる障子の手前には、地面の高さにフラットな空間がある。また、応接間へ通じるアプローチは、劇場入り口へ斜めに伸びて赤く彩られた通路を際立たせている。
     さて、このかなり豪華な家屋の設定は何を意味するのだろう? 一瞬タイトルに戻ってみよう。チェーホフのもじりであることは明らかなこのタイトルの下、この豪勢な屋敷の意味する物は、政治家の家である。それなりのエリートという訳だ。(言っておくが今作で描かれている政治家は、現在、日本を牛耳っている下司共とは一線を画している)
     その上で、政治家一家の用いる言葉、或いは言葉を用いた会話・対話とその家に嫁いだ庶民感覚を持った嫁との言語のコノタシオンの相違によるぎくしゃく、ギャップによる現実解釈の相違に至る意味深長を巧みに描いて、チェーホフの世相観察に迫るものがある。
     以上のことから当然に、政治家とその秘書との間に展開する権謀術数、スキャンダルを利用しての画策は当然のこととして、それが事件化するか否かの瀬戸際で、家族それぞれ、また使用人たちの態度に、リアリティーが感じられる所に今作の作家の才能を見ることができる。休止などせずに突っ走って貰いたい。
  • 満足度★★★★

    妙な”マ”を持った台詞や芝居

    どことなく&しっかりと癖のある登場人物
    なかなかにユニ~クな作品世界が楽しめた90分(^-^)

  • 満足度★★★★

    当日パンフでチェーホフ「三姉妹」から着想したと記しているが、内容的にはオリジナル作品のようだ。そしてパンフには顔写真付で役者名・役名が載った相関図があり丁寧で分かり易い。
    本公演をもって一時休止するらしいが、この面白い芝居がしばらく観られなくなるのは残念である。
    (上演時間1時間30分)

    ネタバレBOX

    セットは、上手・下手側に障子戸(障子紙がない桟のみ)があり、上部には欄間。手前中央にソファー・横長テーブル、その後ろは奥行きのある空間で大邸宅を思わせる。特に調度品はないが、棚台に花瓶が置かれており、時期に応じた花(例えば夏=向日葵)へ生け変える。床は畳ではなく赤い絨毯イメージか。

    物語は代議士であった亡父の一周忌法要。後継として立候補を目指す二男が、法要兼立候補表明の挨拶の練習をしているところから始まる。この家は独身の長女(中学校副校長)、長男(無職)と嫁(看護師)、二男(政治家)と嫁(主婦)一人娘(中学3年生)という、タイトル「三義理姉妹」が同居している。場面は大括りでみれば、先の法要(5月5日)、同年夏(8月8日)、そして11月中旬(17~18日)の3場面。この日付はテロップで説明する。
    法要の場面を通して、この家族とこの家に関わる人物紹介をしていく。夏の場面は議員になった二男の政治家としての生活や反抗期?の娘との関わり、さらに姉の職場(中学校)の年下教師との恋愛、長男の不倫など姉・兄そして娘のそれぞれの騒動が面白可笑しく描かれる。もちろん政治家ならではのスキャンダラスな陰謀も織り込んで、議員という一般家庭とは違う要素を持ち込む。議員の妻は、その普通ではない家庭に対し不満と蟠りを爆発させる。

    人生は思うようにならない、それでもその情況に応じて生きていく。自分自身に素直になるか、情況に順応するか、人それぞれの考え方・生き方であると…。チェーホフの「三姉妹」に登場するプローゾロフ家の三姉妹…希望や夢を失っても人間は生き続ける。それに通じるところが垣間見える。
    その光景を時に掻き回しながら温かく見守るマダム、静かに制止するような家政婦の存在が妙味を出す。

    作り込まず骨格だけのセットは、人間の本質だけを抽出するもの。和室仕様でありながら洋風のイメージを持ち込むのは、この家族の歪さを浮き彫りにする。その心象形成は見事である。

    次回公演が早く観られることを希望しつつ…。
  • 満足度★★★★

    微妙~に「三人姉妹」を匂わせつつ、しっかりオリジナル作品。

    副校長の【長女】
    無職の【長男】&看護師の【嫁】
    代議士の【次男】&家庭を守る【嫁】&反抗期の【娘】

    家族構成は日本の一般家庭に比べて大所帯かつ意識高い系。
    この顔ぶれに加えて家政婦さんや出入りの人々。
    冒頭から香り立つ独特の雰囲気は、どの方向から波風が立ってもおかしくない程にザワザワして、既に波乱の予感。
    実際波風立っちゃうわけですが、反応がそれぞれに個性的なのが面白い。
    現実味あるようでいて、どこか異空間の中にいる様な、はたまた歪んだ磁場がある様な、実にオリジナルテイストな公演でした。

    奥行のある間取りは大邸宅を連想し、重厚ながらアンバランスな内装は作品にぴったり。

    ネタバレBOX

    ラスト近くでの代議士夫婦の会話がしみじみ実直で印象的。

    そして本作品に不思議な味付けを加えるマダム。
    まとめ役の様な、引っ掻き回しの様な、実はプラスにもマイナスにもなってない様な・・・
    ってなんだよマダムって!・・・と思わせる。そうです、それがマダム。

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