その先にあるモノ 公演情報 その先にあるモノ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
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  • 満足度★★★★

    鑑賞日2017/03/16 (木)

    犯罪被害者遺族と加害者遺族、其々の葛藤。歌舞伎町という舞台で、簡単に殺人を請け負うのはどうかと思いますが、そこはお芝居。元気娘、岩上さんを始めとしたドタバタ感を、渡辺さんが一人で落ち着かせているような、重厚な演技が素晴らしかった。素敵な時間を過ごさせて頂きました。ありがとうございます。

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2017/03/20 (月) 13:00

    20日午後、ウッディシアター中目黒で上演されたデッドストックユニオンの『その先にあるモノ』を観に出かけた。この日は最終日で夜の公演が千穐楽。その直前の公演と言うことになる。前回前々回公演には知り合いの役者が出ていて、なかなか味のある舞台を見せてくれたので、今回は知人が出演していないのだが出かけたというわけだ。


    さて、舞台は新宿で、表向きは探偵事務所、裏ではコスプレ系デリヘル?を経営している会社の事務所。そこで探偵社やデリヘル嬢達の日常に、探偵社に依頼に来た殺人事件の被害者女性と依頼内容の相手である殺人事件の加害者家族への復讐劇(相手はこの探偵社と縄張りが隣り合っているヤクザの本部長)が絡み合う。デリヘル嬢達の多くが外国からの出稼ぎや借金まみれの日本人で、この事務所で働いて金を稼いで将来の生活設計を考える。そこに絡まった、殺人事件の加害者と被害者の関係はいつまで続くのか、許し合える将来はあるのか。その2点が、タイトルの『その先にあるモノ』が意味するところなのであった。

    ラストシーンで殺人事件の被害者と加害者家族の許し合いという急展開があり観客の涙を誘っていたが、こうした急展開には事前に用意周到な伏線が何本も必要で、その伏線が細いというか薄いので、急展開で受ける感動が思ってたより弱かったのが残念。その原因は、舞台転換の鍵を握るモンゴル人のデリヘル嬢を演じた岩上円香の熱演しすぎでの若干の空回り、殺人事件の被害者を演じた山口あゆみの出番の少なさによる印象の浅さ、そして事務所の所長でありユニット代表であり原作・演出を手がけた渡辺熱のひょうひょうとした存在感の弱さ。舞台の設定的を考えると、渡辺の演じる社長はもっとどっしりしていた方が良かった。彼の持ち味を生かすためには、社長役は客演者にすべきだったのでは?それと、ラストで重要な役となる両親と絶縁した女性を演じた三崎千香が、この舞台である事務所の仲間に入り込むことになるきっかけが中途半端。

    とはいえ、岩上円香、元木行哉、星達也などの熱演は、舞台全体としては2時間15分の長さを吹き飛ばす活気があったことは確か。
    それと、殺人事件の被害者加害者の許し合いというテーマは小劇場系劇団がよくとりあげるもので、よくよく吟味して構成を考えないと観客にインパクトを与えられないと言うことをもっと考えるべきだろう。

    代表である渡辺の目指している「ポップな人情喜劇」は、とりあえず成功していた。次回公演は、このユニットの代表作である『民宿チャーチの熱い夜 15』。期待したい。

  • 満足度★★★★

    舞台はマルボウOBが歌舞伎町で展開する

    ネタバレBOX

    コスプレデリバリーや、不動産業、探偵業などに携わる従業員詰所。用心棒兼裏社会との仲介役として現役の組幹部も関与している。基本的には、プロである上層部とトーシロウである従業者たちとのボタンの掛け違いから起こるコメディーであるが、時折、キラリと光る科白が入る。その何れもが、モンゴル出身で将来故郷でちゃんこ鍋の店を開き、苦労を掛けた両親をゆっくりさせてやりたいと願っている女性の科白である。シナリオの大枠で目新しいことは無い。マッポが浄化作用と称してヤクザ同士を争わせ全体の勢力を削ごうとすることも含めてである。光る科白は、父を殺された娘が、犯人がその後どうなったかを調べに来る中で、父を殺された娘の抱える闇が明らかになり、犯人の息子は、殺人犯の息子として育つ苦しみを担いヤクザになったことも含め、心に闇を抱えた人を仲間としてどう人間らしく対等に付き合ってゆくかという中に、温かさとして顕れている。
  • 満足度★★★★

    歌舞伎町の探偵事務所を軸にわけありな人々のそれぞれの想いが丁寧に描かれていました。
    それぞれのやりきれない思いの「その先にあるモノ」深く考えさせられます。
    ですが笑いあり、涙ありの素敵な作品でした。

  • 満足度★★★★

    シリアスとギャグとが渾然一体、波瀾万丈の歌舞伎町群像劇、大いに楽しめました。

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/03/17 (金)

    多国籍状態の歌舞伎町を生き生きと表現。ハラハラドキドキ。面白い登場人物が多数登場。賑やかだがちょっと泣ける。

    ネタバレBOX

    人殺しの子供のレッテルを貼られヤクザになった人物の描写に深みがあった。
  • 満足度★★★★

    知っているようで案外分からない日本有数の歓楽街・歌舞伎町。その裏社会で蠢く人々を生き活きと描いた、群像劇のようであった。
    (上演時間2時間15分)

    ネタバレBOX

    舞台セットは、歌舞伎町にある探偵事務所。しかし表向きの稼業とは別に不動産仲介、派遣風俗を行っている。上手側には事務所応接スペース、バーカウンターが設えてある。下手側は和室、押入れがあり二面分割したような作り。中央にトイレドアがあり他の空間があることをイメージさせる。
    上手側壁には、額縁に入った「死して屍拾う者なし」というTV時代劇「大江戸捜査網」で有名なナレーションが掛かっている。

    登場するのは、フィリピンのハーフ、タイ、モンゴル、在日韓国人など東南アジア系の訳あり人物。そして日本人のヤクザ、アイドル追っかけ、占い師など、こちらも一癖ふた癖ある者たちばかり。多くの登場人物のキャラや立場を鮮明にするためこのような出色にしているようだ。

    日本のそれも闇社会の中で翻弄され彷徨い漂流している人々。しかし明るく前向きな姿が救いであり、全体として喜劇風に仕上がっている。特に日本への出稼ぎ外国人は、誰もが精一杯生き、遠く離れた異国故郷へいつか帰り夢(親孝行など)を叶えたいと。
    物語は、訳あり女性の依頼ごとから、そこに居る外国人たちを巻き込んで泣き笑いの人情話へ展開して行く。前半は登場人物や事務所の生業を紹介し、中盤以降に主筋として展開する女性からの依頼を契機に騒動が起きる。分かりやすい展開であり、物語を牽引するモンゴル人の思惑も何となく理解出来そう。

    ラスト…以外な展開、盛り上げのため警察機構が登場する。視点は違うが、昨年(2016年)公開された映画「日本で一番悪い奴ら」を思い出した。違法捜査、覚醒剤密売・同使用で逮捕された現職警部の事件を題材にしていた。裏社会との癒着などが扱われていた。その意味で題材としては注目度も高く興味深いが、それゆえ、ありきたりで表層的な描き方では物足りないと思った。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    全体を通して面白みのあるストーリーで、ほどよく笑いもあり、グッとくる終盤までよく出来ており、“モンゴル娘”の存在が物語の中でとても活きていました。
    ただ、“被害者の娘”、“加害者の息子”の心情の描き方が少々淡白だったかな?とも・・・。
    役者さんでは、“元木行哉”さんが渋くてカッコよかったですね。
    見応えのある「人情喜劇」です。。。

  • 満足度★★★★

    こういうジャンルもあるんだなとは思いました。

    ネタバレBOX

    裏でお散歩ビジネスをしたり、やくざとも繋がっている歌舞伎町の反社会的探偵事務所に、若い女性が父を殺した男を探してほしいと依頼に来てから巻き起こるハートフルな騒動劇。

    警察も歌舞伎町を仕切る組の一つという刑事の発言はインパクトがありました。す巻きにすることが、殺すための準備ではなく相互理解を深めるための手段にしようとするモンゴル娘のアイデアは少し良かったです。

    綺麗な娘さんでした。セーラー服姿も可愛かったです。ただ、そもそもですが、娘さんには裁判の傍聴を通じて殺人と傷害致死の違いについてきちんと理解してほしかったと思います。
  • 満足度★★★★

    確かに少々長い。途中中弛みも感じる。しかし、ちぐはぐさはあるものの、心に響いてくるものは有り。人の繫がりや優しさ、まっすぐな願い、そんなものに溢れた舞台でした。

  • 話の流れは好き。後半にかけて人情味は深まる。
    テンポは気になるものの、最後まで観れた作品でした。時間はもう少し短いと嬉しい。2時間15分弱。
    見応えはあると思います。

    ネタバレBOX

    終盤は特にいい感じ。家族の絆が恋しくなる。それでも風俗をさせていること、警察絡みは違和感がありました。
    台詞のテンポは早すぎて、一般客は付いてこれないと思う。途中の面白さもあるので、尺はもっと詰めて良いと思います。一部の役者さんのペース調整がありがたい。
    上袖のドア音や話し声?が聞こえたのが残念。SEの音響はタイミングが素晴らしいです。
  • 満足度★★★★

    途中までテンポも良く、楽しかっただけに色々と勿体無かった。

    ネタバレBOX

    舞台に空間としての奥行きが欲しいな、とまず序盤に思いました。
    中盤まではテンポも良く楽しかった。
    終盤ではいい話に走らず、リアリティ(イタイ現実の部分の表現)を以て吸引力をキープする方が好みかな。
  • 満足度★★★★★

    初日、今観終わりました。面白かったー!パワフルハートフルコメディ全開で、最後は泣けました!とにかく全員のキャラが濃いです。最前列ど真ん中で見ましたが、凄い迫力で引き込まれました。次回作にも期待してます。

    追伸:嬉しいことに本公演の写真葉書DMが届きました!次回作の民宿チャーチの熱い夜15も是非とも見たいですね!7月11日が楽しみですね!

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