満足度★★★★
激突の饗宴。
笹井英介と加納幸和、18年ぶりの両雄激突。
この事件は目撃せねばならないと思い千秋楽に馳せ参じた。
なるほど、三島由紀夫の戯曲はまさに音楽。
両雄が競うように歌う様は、圧巻の一言。完全に飲み込まれた。
またの競演/共演/饗宴の機会を願うばかりである。
女形と非女形のギャップをどう埋めていくかは悩ましいところ。
この両者を並び立たせるというのは、音楽としてなかなかに難しい。
調子よく響くこともあれば、不協和も生まれたりもする。
特に音楽的な三島戯曲では、そういった部分が顕わになった印象だ。
満足度★★★★
「宴」の後に
篠井さんが繰り出す花畑の如きセリフの世界にも魅了された。
けど、カーテンコールで、無言で袖にはける姿が一番美しかった。
本物の役者は、語らずとも訴えるものがある。
満足度★★★★★
恥ずかし!
忘れていた自分が恥ずかしいが
「サド」は女6人の芝居。
全員が「女形」というわけで
しかも、現代演劇最高峰の女形が二人
篠井英介と加納幸和が10数年ぶりの共演
というビッグな企画だったわけで…
行こうかどうしようか悩んだ自分が、恥ずかしい
夏にSCOTの「サド 第2幕」を見て、
吹き飛ばされて
秋にこの舞台で全編を見れて、
いい一年だった。
「新劇」の最高レベルの到達点が現前している。
ぐうのね、もでない出来。
たぶん、ミシマがやりたかったことはこれなんだと
胴震いがした。
見事!! 素晴らしい!!!
満足度★★★★
鳥肌もの
身に沁みました。せりふの一言一言が、サド侯爵を連想させ、残酷というよりやはり愛、そしてそれは自分になる。…。事件だ!!原作をじっくり読み直したくなりました。男性だけの芝居、演出の鈴木勝秀、シンプルな舞台。衣装も魅力的!!もう言うこと無しです。
満足度★★★
白熱!
幕開き、チョッとセリフの咬みでテンポに乗り切れない
感じがあり、どうなることかと思いましたが…。
徐々に膨大なセリフの応酬、会話劇が成立してくると
一気に物語へと引き込まれました。
“演じること”に集中した座長さん、加納さんが活き活き。
登場人物夫々が抱える“想い”が時に錯綜し、融合し…。
移り行く時代を生きた人々の人間ドラマとして、虚構の
中にもリアルな人間性が存在して、魅惑的で刺激的な
舞台でした。