サド侯爵夫人 公演情報 サド侯爵夫人」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★★

    加納幸和讃
    (※急遽当日券で観たため【観たい】に書きそびれました)

    まあこのモントルイユのみごとなこと。
    三島のせりふには苦心したことでもあろうけれど、持ち前の口跡のよさに絶妙な緩急。彼の声にのって発せられると、ことばが立ちあがる。せりふがせりふであることをやめ、真に意味ある言葉として、私を舞台世界へ連れて行ってくれるのです。
    そして姿のうつくしさ。三幕目、ルネの長ぜりふをじっと聞いているモントルイユの立ち姿を、さあ何に喩えようか…。

    ふしぎなことにモントルイユの加納をみていると、これまで彼の演じてきたさまざまな女役よりも、かつて苦手としていた男役の影を、そこに感じるのでした。
    ふと、満を持してということばが浮かぶ。
    いまこの役を、ほかならぬ加納幸和が演じるということ。その意味を、加納自身が証明してみせた舞台。俳優経験の、みごとな開花だったと思います。
    彼の舞台をひとつのこらず観てきたわけではないけれど、ひとりの俳優を長く観続けることの幸福に酔いました。

    さらに特筆すべきは、とてもみずみずしかったということ。
    これまで演じてきたさまざまな役のうえにこのモントルイユはあるのだけれど、それでいてなおみずみずしさを感じさせる。それは彼本来の資質でもあろうけれど、努力を惜しまず、真摯に演劇と向かい合ってきたからこそ獲得できた、いわば神様のごほうびなんでしょう。

    1990年に『サド侯爵夫人』を、あの舞台を観たということは、私にとって一つの事件でした。
    虫入りの琥珀を手のひらにのせ、ためつすがめつするように大切にしてきた記憶です。
    加納さんはそこに、綺麗な光を投げかけてくださいました。
    凝った樹脂のなかで、醒めない夢を夢みる虫。その夢を照らすように…。

    観てよかった。本当にありがとうございました。

  • 満足度★★★★

    激突の饗宴。
    笹井英介と加納幸和、18年ぶりの両雄激突。
    この事件は目撃せねばならないと思い千秋楽に馳せ参じた。

    なるほど、三島由紀夫の戯曲はまさに音楽。
    両雄が競うように歌う様は、圧巻の一言。完全に飲み込まれた。
    またの競演/共演/饗宴の機会を願うばかりである。

    女形と非女形のギャップをどう埋めていくかは悩ましいところ。
    この両者を並び立たせるというのは、音楽としてなかなかに難しい。
    調子よく響くこともあれば、不協和も生まれたりもする。
    特に音楽的な三島戯曲では、そういった部分が顕わになった印象だ。

  • 満足度★★★★

    「宴」の後に
    篠井さんが繰り出す花畑の如きセリフの世界にも魅了された。

    けど、カーテンコールで、無言で袖にはける姿が一番美しかった。
    本物の役者は、語らずとも訴えるものがある。

  • 満足度★★★★★

    恥ずかし!
    忘れていた自分が恥ずかしいが
    「サド」は女6人の芝居。

    全員が「女形」というわけで
    しかも、現代演劇最高峰の女形が二人
    篠井英介と加納幸和が10数年ぶりの共演
    というビッグな企画だったわけで…
    行こうかどうしようか悩んだ自分が、恥ずかしい

    夏にSCOTの「サド 第2幕」を見て、
    吹き飛ばされて
    秋にこの舞台で全編を見れて、
    いい一年だった。

    「新劇」の最高レベルの到達点が現前している。
    ぐうのね、もでない出来。
    たぶん、ミシマがやりたかったことはこれなんだと
    胴震いがした。

    見事!! 素晴らしい!!!

  • 満足度★★★★

    鳥肌もの
    身に沁みました。せりふの一言一言が、サド侯爵を連想させ、残酷というよりやはり愛、そしてそれは自分になる。…。事件だ!!原作をじっくり読み直したくなりました。男性だけの芝居、演出の鈴木勝秀、シンプルな舞台。衣装も魅力的!!もう言うこと無しです。

    ネタバレBOX

    篠井英介さんはさることながら、天宮良さんがとてもいい芝居していました。惚れ惚れするほど。あのキャスティングもとても、良かった。きっと、理解した言葉を発しているからこそこちらに伝わるんですね。客層は、女性が多かった!!
  • 満足度★★★

    白熱!
    幕開き、チョッとセリフの咬みでテンポに乗り切れない
    感じがあり、どうなることかと思いましたが…。
    徐々に膨大なセリフの応酬、会話劇が成立してくると
    一気に物語へと引き込まれました。
    “演じること”に集中した座長さん、加納さんが活き活き。
    登場人物夫々が抱える“想い”が時に錯綜し、融合し…。
    移り行く時代を生きた人々の人間ドラマとして、虚構の
    中にもリアルな人間性が存在して、魅惑的で刺激的な
    舞台でした。

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