満足度★★★★★
あんな風に歳をとりたい。
楽しいことばかりの人生なんてあるわけない。
辛かったことや悲しかったことだって、きっとあったはず。
それでも、松子さんや彼女が出会う人達のように
キラキラと目を輝かせる瞬間がそこかしこに散りばめられていたら、
振り返った時に、頬を緩ませて逝けるような気がする。
愛しい、暖かい時間をありがとう。
やっぱりあのモモエさん!
私だったら迷わずエレベーターガールに応募するところですが、主人公は迷っていろんな人に相談に行きます。みんな怪しげでとんちんかんな気もしますが、ジャンヌ・ダルクの勇士に押されてエレベーターガールの面接に挑み合格したのに企画そのものが中止になって・・・。しかし、賞金はなくなりましたがエレベーターに乗らずに案内をする、エレベータガール(?)として働けることになりました。それから何年たったのでしょうか。すっかり歳をとった主人公が杖をつきながらデパートにやって来ますが、とても幸せそうな顔をしていました。やりたいと思ったことはいくつになってもやってみましょうよ!そんなメッセージを受け取った気がします。
満足度★★★★
年を重ねる息遣いを味わう
何カ月に一度、お母さんとデパートへ行き、食堂でいつもと同じ大好きなオムライスを食べる。こんな子どもの頃の思い出を持つ世代のハートを直撃する。
エレベーターガールも、特別な人だった。白い手袋、抑えているが透き通った声。夫が単身赴任中、息子たちが既に巣立った女性が、エレベーターガールの募集広告に惹かれる気持ちは、同じ世代なら男でも分かる。
年を重ね、記憶を刻むというラストシーンに
胸を打たれる。客席から手拍子が起きるリズムのいい舞台も魅力。寒いギャグやオーバーアクションはご愛嬌かな。
満足度★★★★
楽しめました
女性がそれなりの年齢にならないと解らないであろう言葉、動作、はまりました。
最後の場面では、モモエさんが白いマイクを置いたように、松子さんもなったんですね。
満足度★★★★
積み上げて、崩す
私事で恐縮だが、10年前に亡くなった母も、「どうしてモモエちゃんは復帰しないのかなあ、もったいない。。。」と秋桜を鼻歌で歌いながら台所で料理をしていたことを思い出した。アイドルをきっぱり卒業して、妻(母)になるって、(女として)潔癖だよね。。。と当時、まだ子供だった私は、そんなふうに考えていた。けれど、月日がたち、自身が(いろいろな意味で)世の中のしがらみを認知したので、「百恵さんにも、今は今なりに、様々な悩みを抱え、考えることがあるだろう」と推測できる。
「しっかりした内容を、そして自分たちが納得のいく作品を」という
作家の意図が、強く映し出された「山田松子さん」の素直な生き方は、観ていて実に心地よい。母と一緒にでかけたデパートでの、出来事とそれにまつわる小さな思いは、永遠の宝物。ラストのタクシーを待つ彼女のまなざしが、とても優しく、穏やかで、印象的だった。
40年間の卒業証書にふさわしい、Heart warmingなstageに乾杯!
満足度★★★★
日本橋高島屋本店のエレベーターを思い出してしまった
初老の女性が、名門デパートのエレベーターガール募集のチラシを見つける。ちょっと気に掛かる。
満足度★★★★
可笑しさと切なさ
私の人生、やり残したことがない? 当日パンフにも各キャストが子供の時になりたかったのは、という自問自答が記されている。
さて、1970年代の歌謡界...当時あった「スター誕生!」でデビューした中三トリオ(森昌子、桜田淳子、山口百恵)は、今それぞれの途を歩いている。ところで、タイトルにある“モモエさんに聞け”は、人気絶頂期にあった彼女に対して、やり残したことはない?という比喩的な問いかけでもあろうか。