満足度★★★★★
黒い涙が…
場内は、一面ひまわり畑で、それは実に美しい。同じように戦後復興期における労働者、特に炭坑労働者の資本(会社)に対するいくつかの檄文も掲げられている。
その炭坑街をイメージする風景...一瞬の舞台転換で栄枯盛衰を表現する演出の巧みさ。
その後、廃炭坑街で暮らす人々のあり様と人情味は心に沁みる。そしてラストシーンは滂沱する。
満足度★★★★★
遠いあの日!
主人公の松尾元が天涯孤独となった範一の切ない思いと自分の幼少時の思いとダブりそのやりきれなさが印象深く描かれていました。
1970年前半の時代背景なしには考えられません。私のその時代で思い出すことは、今では考えられないかと思いますが、身なりで明らかに苦しい生活をしている思われる同級生がいたことです。
芝居の演技は勿論、今回も舞台セットと仕掛けには驚かされました。
小劇場でもこれだけの仕掛け、舞台セットを見せてくれる劇団があることをぜひ知ってほしいです。
満足度★★★★★
やっぱり、素晴らしい
『オバケの太陽』に込められた想いが、切なくも、逞しく、素敵でした。
見事な舞台セットや照明、達者な役者陣も桟敷童子の素晴らしさだが、東さんの作品は、社会や時代の谷間に喘ぎながらも、生き抜く人間の姿が魅力だと思う。
その時代時代の現実や、立場(家族や職場)の厳しさも照らし出す。それ以上に、他人だが、互いを思いやり、心から心配する、家族同様の温もり。
煮え切らない態度や、譲れない想い、許す愛。
やはり心に訴えかけるものは、人の心なのである。そのことを再認識させられる。今回の本作も、それを強く感じさせてくれた素晴しい作品でした。
満足度★★★★★
ありがとうございます
男子が男になるのは辛いことだな。
女性は男性にはこんなふうにしたたかに見えるのかな。
泣きました。
見てると漫画技法的に自分の瞳のハイライトの八割が消えて死んだ目になるんですがそれでも好きです。死んだ目で泣きました。
フライヤーに「優しい作品」と記載されていて「これ優しいのか……」とハイライトの消えた目でビール飲んで帰りました。
満足度★★★★★
「ひまわり」の暖かな眼差し
炭鉱産業の衰退とともに、取り残され不幸な境遇に置かれてしまった者、そんな時代の弱者へ溢れんばかりの暖かな眼差しが注がれて、静かな感動がこみ上げてくる。舞台一面に飾られた「ひまわり」がその眼差しを象徴していてとても良い。2011年の震災の後に作られ上演されたそうで、石炭と原子力の違いはあれ、同じ巨大なエネルギー産業の負の遺産という共通性を重ね合わせずにはいられない。それにしても皆さん活き活きと演じられていて観ていて楽しい。3ヶ月連続で3部作を上演すると言うが、この1作目からフルキャストでこれだけ熱演されているのを見て本当に頭が下がります。
満足度★★★★★
芝居らしい芝居
正攻法の芝居として素晴らしかった。
ヒネクレ屋の自分としては、、、という部分もない訳ではないのだけれど、、、
主演の池下重大さんと大手忍さんが本当に素晴らしかった。
特に、池下さんのあの微妙な繊細さは、演技力からくるものなのか、それとも人柄からくるものなのか。人生の憂いを背負った大人の男の中に、少年の繊細さを持ち続けている佇まいが本当に素晴らしかった。
満足度★★★★★
愛おしい作品
しっかりした本と訓練された演技。
そして、芝居小屋を見事に再現して見せる空間。
三位一体から贈られる時間は至福であった。
「おばけの太陽」とは何か?漠然とした問いに集約された人間模様。
人は、苦労し、苦しみ、悲しみ、それでも生きていく。
傍らにはきっと言訳や悔恨の念を臨みながら。
突如現れた子供があまりに愛おしい。
そしてその子に引っ張られて、この作品は本当に愛おしく思える。
次作にも大いに期待!!
是非たくさんの方に勧めたい作品。
満足度★★★★★
これだよ
やっぱ芝居はこうでなきゃね。まず,物語自体がしっかりしていて厚みがある。役者さんの演技も申し分ない。舞台装置が凄い。最初から最後まで雰囲気が貫かれている。接客も好感度である。どっぷりと芝居に嵌っていましたなぁ。この芝居は炭鉱三部作の第一弾,次が気になって仕方なくなる。これは良いです。オススメの作品。
満足度★★★★★
昭和という時代への郷愁。
劇団桟敷童子さんは、旗揚げの頃から知っていました。
どことなく見てみたいな、という思いを持ちながら今までずっと見る機会がありませんでした。
今回やっと見ることが出来ました。
炭鉱町の話、自分と何ら共通点がない内容なのに、なぜこんなに懐かしく感じるのだろう。なぜこんなに身につまされた話に感じるのだろう。
これは昭和という時代への郷愁なのだろうか。
圧倒されるひまわり、機関車。
そしてなぜあの「Holiday」という曲が、これほどまでに心に染み渡るのだろうか。
今でも頭の中に「Holiday」が聞こえてくると、涙がこぼれそうになる。
満足度★★★★★
劇場にはいってすでに感激
最初 暗い話かな。。。とちょっと覚悟していきました。
会場に入って本当にびっくりします。ほかの劇でこれほどのセットなかなかみれません。
舞台装置も凄いのですが演技も心に響くものでした。
満足度★★★★
三部作
お得なセット券買って、最初の公演「オバケの太陽」を見た。三部作は、「オバケの太陽」から時代を遡っていくが、最初の作品でも凄い濃い内容で、頭の中で消化するのが大変だった。
劇団あげてのホスピタリティは、相変わらず最高でした
満足度★★★★
泣かせるツボを押されてしまった
10/27午後、すみだパークスタジオで上演された劇団桟敷童子公演炭鉱三部作『オバケの太陽』を観てきた。昨夜に続いての舞台鑑賞のハシゴである。しかも、昨夜とは正反対に感動で涙なしでは見終われないというもの。この桟敷童子、というか、実質の作と演出を行っている東憲司はなかなかしたたかである。人がなくツボというものを的確に攻めてくる。舞台から受けるインパクトが強かろうが弱かろうが、何故か泣かされる。まぁ、観劇に感動する正に正攻法というべき舞台作りと言えるだろう。
舞台一面に咲いていたひまわりは実に印象的だし、最後に登場する機関車には、「さすがただでは済まぬ桟敷童子の舞台設営」と感心させられた。
満足度★★★★
東憲司さんの演出に拍手
ひまわりの花があふれた、昭和の香り漂う舞台で、物悲しくも一筋の希望が見える物語が進行する。劇団桟敷童子が炭鉱3部作と銘打った第一弾。
どの俳優もイキイキして、テンポのいい舞台だ。客演の青年座、尾身美詞もさすがの貫録。各劇団から集まった女優だけのユニット・オンナナの舞台も見たが、ひときわ輝いていた。
炭鉱町の記憶は遠くなりつつあるが、人間らしさで支えられていたのだ。ラストシーンであっと驚く展開をしてみせた、東憲司の演出も光った。11月から始まる2作目への期待も高まる。
満足度★★★★
舞台美術も素晴らしい
ずっと気になってた劇団だけど 劇場の場所が遠いのもあり なかなか行けなかった。
錦糸町の駅を降りたら やたらと活気がある。
なんでだろう?と思ったらスカイツリーまで歩いて行けるらしいです。
劇場について。
駅から劇場まで遠いのは目をつぶるとして(ちなみに家から劇場まで2時間かかったー)。
コンビニが近くにない!食べるところも近くにない!
ロビーは飲食オッケーとのことなので 買っていかれると良いのかも。
客席について。椅子も小さく 席が狭くて
両脇女性なのに それでも狭かったです(私は普通体型)。
背もたれはあるけど古い為 1時間で背中が痛くなる。
それでも入場案内を役者さんがやってくださり とても良くやってくださいました☆
後からわかったけど 入口ギャルは なんと大手忍さんだったのですね!
役がらのイメージと違いすぎて 気が付きませんでした (笑)
お勧めは3段目より上かなあ。純粋に観やすいと思います。
あと当日パンフは人数が多い為 写真なしではわかりにくかったです。