オバケの太陽 公演情報 オバケの太陽」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-20件 / 24件中
  • 満足度★★★★

    三部作
    お得なセット券買って、最初の公演「オバケの太陽」を見た。三部作は、「オバケの太陽」から時代を遡っていくが、最初の作品でも凄い濃い内容で、頭の中で消化するのが大変だった。

    劇団あげてのホスピタリティは、相変わらず最高でした

  • 満足度★★★★★

    昭和という時代への郷愁。
    劇団桟敷童子さんは、旗揚げの頃から知っていました。
    どことなく見てみたいな、という思いを持ちながら今までずっと見る機会がありませんでした。
    今回やっと見ることが出来ました。

    炭鉱町の話、自分と何ら共通点がない内容なのに、なぜこんなに懐かしく感じるのだろう。なぜこんなに身につまされた話に感じるのだろう。
    これは昭和という時代への郷愁なのだろうか。
    圧倒されるひまわり、機関車。
    そしてなぜあの「Holiday」という曲が、これほどまでに心に染み渡るのだろうか。
    今でも頭の中に「Holiday」が聞こえてくると、涙がこぼれそうになる。

  • 満足度★★★★★

    胸を打つ作品
    ハジメの演技が秀逸。ラストのほうになると涙が浮かんできてしまった。でも明るさのある終わり方でよかった。

  • 満足度★★★★

    泣かせるツボを押されてしまった
    10/27午後、すみだパークスタジオで上演された劇団桟敷童子公演炭鉱三部作『オバケの太陽』を観てきた。昨夜に続いての舞台鑑賞のハシゴである。しかも、昨夜とは正反対に感動で涙なしでは見終われないというもの。この桟敷童子、というか、実質の作と演出を行っている東憲司はなかなかしたたかである。人がなくツボというものを的確に攻めてくる。舞台から受けるインパクトが強かろうが弱かろうが、何故か泣かされる。まぁ、観劇に感動する正に正攻法というべき舞台作りと言えるだろう。
    舞台一面に咲いていたひまわりは実に印象的だし、最後に登場する機関車には、「さすがただでは済まぬ桟敷童子の舞台設営」と感心させられた。

    ネタバレBOX

    さて、物語は今では炭鉱もほぼ無くなってしまったとある田舎町。舞台では具体的な町名を使っているが、ちょっと失念。その町名を使うことが、舞台にリアル感を持たせている。小さなことかもしれないが、観る側としては物語に入り込みやすくなる点で重要なことなのだ。
    その町に住む亀田家で両親を失った梁瀬範一という少年を施設に行くまでの夏の間預かることになり、結果として、町中ではないが亀田家と交流のある呉工務店一家や須崎家などを巻き込んで展開される、範一が口にする「オバケの太陽」の意味探りと、彼が唯一心を許す呉工務店の従業員の1人・松尾元との交流を軸に舞台は展開していく。途中、この松尾元と呉工務店の長男の妻との浮気・疾走・離婚騒動も織り込まれ、範一と元との交流物語だけでは暗くなる舞台進行に躍動感を与えていた。「オバケの太陽」という範一の言葉になぜ多くの登場人物たちが反応し一喜一憂するのか、その衝動の根本原因の提示が若干弱く感じられたのが残念に思えたが、結果としてラストで魅せる範一と元の別れの場面のやり取りは、静かながらも秘めた熱い感情が観客に伝わったようで、客席で涙ぐむ人が多かった。かくいう自分も泣かされましたね。

    この舞台で光ったのは、やはり範一役の大手忍、元役の池下重大、そして呉工務店長男の嫁役の椎名りおだろう。客演では、劇団青年座の尾美美詞(亀田家の娘役)の演技がうまかったというか、明るく劇団の雰囲気に馴染んでいた。
    知人・もりちえは須崎家夫人役で登場。呉工務店社長や範一を預かる亀田嘉穂の仲間の1人という設定で、やや控えめながら登場シーンでは、なかなかのインパクトを与えていた。
  • 無題1638(15-327)
    19:00の回(晴)

    18:30着、受付(3回券)、指定席(上段下手寄り)。横の壁にまでひまわりがいっぱい。

    舞台上には「炭労の斗いを地域の共斗で勝たせよ」などがかかれた(黒地に白文字)5つの板、セミの声、ドリフの歌(?)。

    19:00(15名遅れのお知らせ)、19:02前説、開演~20:46終演、バックステージツアー。

    「泳ぐ機関車(2012/12)」からなのでこの企画はとてもありがたいです。

    ネタバレBOX

    内容ですが、全体的にやや平坦な(登りきれない)印象を受けました。

    「元」と重なる「範一」と姉、「紫」と「家族」、「幼馴染み」。煤けた建物と黄色い花。繰り返しながれる「Holidays(日本語カバー版)」..オリジナルは72年のヒット曲。もちろん役者さんは言うことなし、美術もひとめで時代が伝わってくる出来栄えです。

    避けられない(わかっていながら何もできない)苦しみ、一方的な思いやりとの交差、コミカルなシーン、これらが並行、収斂することがないようにみえたので散漫な感じを受けたのでしょうか。

    どうして「オバケの太陽」を忘れてしまったのか、なぜ少年は何度もつぶやくのでしょう、「元」と「範一」は同じ道をたどってきた2本のレールではないのだろうか。
  • 満足度★★★

    よい出来なのだろうが・・・。
    これでもかという様に舞台だけでなく、入り口から客席まで埋め尽くすようなひまわり。はじまりの音楽・照明・演技。テント芝居のそれを思い出し、懐かしい気持ちになった。人の想いが溢れたような作品ではあったが、どうもいまひとつ、伝わってくるもののインパクトが足りなかったような気がする。

  • 満足度★★★★★

    遠いあの日!
    主人公の松尾元が天涯孤独となった範一の切ない思いと自分の幼少時の思いとダブりそのやりきれなさが印象深く描かれていました。
    1970年前半の時代背景なしには考えられません。私のその時代で思い出すことは、今では考えられないかと思いますが、身なりで明らかに苦しい生活をしている思われる同級生がいたことです。
    芝居の演技は勿論、今回も舞台セットと仕掛けには驚かされました。
    小劇場でもこれだけの仕掛け、舞台セットを見せてくれる劇団があることをぜひ知ってほしいです。

    ネタバレBOX

    斜陽となった炭鉱町を背景に両親を亡くした3人の二人の姉と弟が離散。
    その末っ子である松尾元(マツオ ハジメ)は工務店経営の叔母時子に引き取られそこで働くようになる。ある夏、時子の友人で元民生委員であった亀田嘉穂が、夏休みの間、空き家となっっている炭住を借りて天涯孤独になった9歳の子供をと生活することになる。その子供、梁瀬範一は放火をしたとされる問題児である。最初はろくに口もきかず、ヒマワリにつばをかけてばかりいた。
    しかし、周りの人々の思いやりに触れ、徐々に心を開いていく。とりわけ、元には懐いた。しかし、思いが通いだすほどに別れがつらくなる。そしてついいにその時が。
    映画”ひまわり”のひまわり畑を想像させる舞台セット、姉たちとのわかれの汽車の仕掛けなど他の劇団ではまず観られない。
  • 満足度★★★★★

    焦点化
    桟敷童子の特徴として以下に述べるような焦点化のうまさが挙げられよう。(追記後送)

    ネタバレBOX

     東 憲司の焦点化の上手さについてである。今作でもそうであるが、決して目新しいお膳立てをしている訳ではない。大掛かりで効果的な舞台美術の使い方や、紙吹雪を使い演出効果を上げる方法は寧ろ極めてオーソドックスである。にも拘らず、桟敷童子の作品には、毎回心を打たれるのだ。単に自分が単純でアホなせいでもなさそうである。上手いのだ。何が? もって行き方がだ。終盤に向けて謎だったもの、懸案だったもの・ことが集中的に吟味され、否が応でも観客の集中を増す。その上で、メインプロットで不確かな部分を孕んでいた部分が、当に劇的に解消される。
  • 満足度★★★★

    ないものねだり。
    そろそろ桟敷童子は観るのを辞めようかと思っていたのだが
    題材が興味ある方向だったので伺いました。

    ネタバレBOX

    たぶん十分に面白いのだと思う。
    だけど物足りないのは、他の作品にあった土着因習的要素が薄いためか。

    「おばけのたいよう」
    という言葉のおもしろさだけで引っ張るのはけっこうきついと後半思ったが
    回想のような、過去の自分が出てくる場面での
    違和感のなさがウマイ。

    機関車に書かれた「OBAKE」の文字は
    変えたほうがいいかも。シリアスにひっぱったのに
    ぶち壊しになってしまう。

    次回はもっと因習要素が薄そうなので
    12月にまた伺います。

    紙ふぶきと舞台の大掛かりな装置が定番すぎて
    飽きてきたといってしまえるのは贅沢なのか。
  • 満足度★★★★★

    「愛の○日」
    この炭鉱シリーズはやっぱり泣ける。ボロボロとみっともなく泣いた。
    ・・SEがちとくどいかな。

  • 満足度★★★★

    観てきました
    舞台いっぱいの ひまわり がとってもきれいでした! 
    最後の仕掛けは 想像してなかったものが出現して驚きました!!

    ネタバレBOX

    桟敷童子の舞台を観るのは 4回目。  

    良くも悪くも  相変わらずワンパターンな感じです。 

    舞台美術と 役者の演技は素晴らしいのですが……

    お話が なんか いつも同じように感じるのです…

    まあ  今回は あの ひまわり を見れただけで 良かったです☆
  • 満足度★★★★★

    劇場にはいってすでに感激
    最初 暗い話かな。。。とちょっと覚悟していきました。

    会場に入って本当にびっくりします。ほかの劇でこれほどのセットなかなかみれません。

    舞台装置も凄いのですが演技も心に響くものでした。

  • オバケの太陽
    炭鉱三部作と聞いていたので、暗い話かと思っていたのでしたが違いました。舞台にあふれるひまわりが印象的で、その向こうで展開される優しい人たちの物語でした。一人ぼっちになってしまった範一と、昔一人ぼっちになってしまった元が心を通わせていき、いい子でいようとする範一の気持ちがとてもいじらしかったです。なので・・・

    ネタバレBOX

    元には「ここで一緒に暮らそう!」と範一に言って欲しかった。元は優しいかもしれないけれど、思いを寄せてくれる娘には煮え切らないし、お世話になっている工務店の若奥さんと浮気しているし、子どもの頃の元に「ろくなオトナになってないようですね」みたいなことを言われてしまっても仕方ないていたらく。確かにひと一人の人生を引き受けるのは大変なことだろうけれども、元にはそのくらいの気概を見せて欲しかったです。二人のお姉さんが亡くなってしまったのはどんな理由からと最後まで気になりましたが、分からないままに終わってしまいました。二部、三部と見ても分からないようなこと聞きましたが・・・
  • 満足度★★★★★

    やっぱり、素晴らしい
    『オバケの太陽』に込められた想いが、切なくも、逞しく、素敵でした。

    見事な舞台セットや照明、達者な役者陣も桟敷童子の素晴らしさだが、東さんの作品は、社会や時代の谷間に喘ぎながらも、生き抜く人間の姿が魅力だと思う。

    その時代時代の現実や、立場(家族や職場)の厳しさも照らし出す。それ以上に、他人だが、互いを思いやり、心から心配する、家族同様の温もり。
    煮え切らない態度や、譲れない想い、許す愛。

    やはり心に訴えかけるものは、人の心なのである。そのことを再認識させられる。今回の本作も、それを強く感じさせてくれた素晴しい作品でした。


    ネタバレBOX

    ひまわりに囲まれ、オープニングの花吹雪も、良かった。
    そして最後は、ほぼ実物大の機関車がでてくるのは、圧巻。

    終演後開催バックステージツアーで、舞台に上がり、美術を間近に見れます。セットの裏側も拝見したが、本当に素晴らしい。
    全て劇団の手作りと聞いて、驚嘆するばかりです
    『泳ぐ機関車』を拝見したときも、バックステージツアーがあって機関車を、拝見した時も、重厚感があって、感心したが、今回はデザイン(設計)も変わってる?って、質問してしまったが、やはり変わってるそうです。拘りも凄い!
  • 満足度★★★★

    三部作の一本目
    元と範一、ふたりの“みなしごハッチ”のそれでも生きていくんだよの物語。

  • 満足度★★★★★

    ありがとうございます
    男子が男になるのは辛いことだな。
    女性は男性にはこんなふうにしたたかに見えるのかな。

    泣きました。
    見てると漫画技法的に自分の瞳のハイライトの八割が消えて死んだ目になるんですがそれでも好きです。死んだ目で泣きました。
    フライヤーに「優しい作品」と記載されていて「これ優しいのか……」とハイライトの消えた目でビール飲んで帰りました。

    ネタバレBOX

    はじめさんはハンイチくんを引き取らないんだなあ。
    カホさんはハンイチくんを引き取らないんだなあ。
    そうか。そういうものか。

    母として、物思う部分ありました。

    ラストひとりで歩いていくハンイチくんが切ないな。

    いまの自分の心のツボにヒットする。
    桟敷童子さんは介護と女と老いていく親の物語を切なさやるせない笑いを描いてくださらんかのう。そんなことをふっと思ったのでした。
  • 満足度★★★★★

    黒い涙が…
    場内は、一面ひまわり畑で、それは実に美しい。同じように戦後復興期における労働者、特に炭坑労働者の資本(会社)に対するいくつかの檄文も掲げられている。
    その炭坑街をイメージする風景...一瞬の舞台転換で栄枯盛衰を表現する演出の巧みさ。
    その後、廃炭坑街で暮らす人々のあり様と人情味は心に沁みる。そしてラストシーンは滂沱する。

    ネタバレBOX

    戦後の復興期に鉱工業生産が間に合わず、鉄道敷設等が出来なかった。その後、政府の石炭優先の傾斜生産、炭坑治安が功を奏し経済再建に貢献した。
    しかし、1970年代オイルショックを契機にエネルギー政策も影響し、炭坑衰退の一途を辿り、1997年の三井三池炭鉱閉山をもって炭坑の灯が消えた。本公演は衰退後の炭坑街を背景にした人情劇であり、鉱産業ノンフィクションのような公演でもあった。その底流にある人間讃歌は観る者の魂に響く。

    冒頭はとにかく”熱い!”石炭という黒いダイヤを採掘する人々のエネルギーが場面ごとに観てとれる。国策、企業発展のために酷使された人々、その労働者たちの労働歌「がんばろう」から始まる。仕事へのなりふり構わない情熱、それに伴う街の賑わい。暗い地底で危険との隣り合わせの中から仕事や世相を歌った炭坑節。その音楽選定なども見事であった。

    一転、炭鉱閉山...炭坑での事故(爆発、CO中毒等)によって家族離散・孤児になった人々も多くいるという。経済成長の陰で泣いた人。公演ではそんな人(子)に焦点を当て温かい眼差しで見守る。
    ラストは、石炭を燃料として走る機関車(OBAKE62号)が疾走する。それは遥か昔のことのようだ。”オバケの太陽”というタイトル、その意味する慈愛にあふれ前向きな言葉(その太陽は沈まない、その太陽は夢を見る)が印象的である。機関車の前部に座っているのが、今はいない2人の姉と当時の僕...松尾元(池下重大サン)。

    さて、梁瀬範一(大手忍サン)が、帽子を目深に被り、涙を見せず両肘張って歩く姿...その虚勢のようにも見えるが、まっすぐ前(客席)に向かって歩く姿、そこに(紙)吹雪が、それは向日葵の花弁が舞っているようでもある。本当に余韻があり感動した。

    次回(第二部、第三部)の公演も楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    東憲司さんの演出に拍手
    ひまわりの花があふれた、昭和の香り漂う舞台で、物悲しくも一筋の希望が見える物語が進行する。劇団桟敷童子が炭鉱3部作と銘打った第一弾。
    どの俳優もイキイキして、テンポのいい舞台だ。客演の青年座、尾身美詞もさすがの貫録。各劇団から集まった女優だけのユニット・オンナナの舞台も見たが、ひときわ輝いていた。
    炭鉱町の記憶は遠くなりつつあるが、人間らしさで支えられていたのだ。ラストシーンであっと驚く展開をしてみせた、東憲司の演出も光った。11月から始まる2作目への期待も高まる。

    ネタバレBOX

    炭鉱町を汽車が走るぞ。お見逃しなく。
  • 満足度★★★★★

    「ひまわり」の暖かな眼差し
    炭鉱産業の衰退とともに、取り残され不幸な境遇に置かれてしまった者、そんな時代の弱者へ溢れんばかりの暖かな眼差しが注がれて、静かな感動がこみ上げてくる。舞台一面に飾られた「ひまわり」がその眼差しを象徴していてとても良い。2011年の震災の後に作られ上演されたそうで、石炭と原子力の違いはあれ、同じ巨大なエネルギー産業の負の遺産という共通性を重ね合わせずにはいられない。それにしても皆さん活き活きと演じられていて観ていて楽しい。3ヶ月連続で3部作を上演すると言うが、この1作目からフルキャストでこれだけ熱演されているのを見て本当に頭が下がります。

  • 満足度★★★★★

    愛おしい作品
    しっかりした本と訓練された演技。
    そして、芝居小屋を見事に再現して見せる空間。
    三位一体から贈られる時間は至福であった。

    「おばけの太陽」とは何か?漠然とした問いに集約された人間模様。

    人は、苦労し、苦しみ、悲しみ、それでも生きていく。
    傍らにはきっと言訳や悔恨の念を臨みながら。

    突如現れた子供があまりに愛おしい。
    そしてその子に引っ張られて、この作品は本当に愛おしく思える。

    次作にも大いに期待!!

    是非たくさんの方に勧めたい作品。

    ネタバレBOX

    客席に離風霊船の大橋氏らしき人物を発見(まちがいかも…)
    一昔前の彼の展開を彷彿させる作品だったので、なるほどとひとり悦に入った。

    元の幼少期が妙に明るく能弁な子として描かれているのは、今後の作品へのネタ仕込みだろうか?
    ずっと彼や彼を取り巻く人々が描かれるなら、それは非常に興味深い。

    「アンナ・カレーニナ」ばりの機関車は3作目への布石だろうか?

    いずれにしても興味は尽きない。

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