『海の夫人』/『水』 公演情報 『海の夫人』/『水』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-13件 / 13件中
  • 両方観ました。
    「海の夫人」
    ヘッダと似た演出の方法。今回の方が感情的でおもしろかったです。アマヤドリの中で私の好きなメンバーを揃えたキャストで私得、中でも笠井さんがとっても魅力的でした。
    「水」
    不思議な台本。二時間は少し長かったかな。

  • 満足度★★★★★

    『海の夫人』
    イプセンの作品。『ヘッダ・ガーブレル』に続く2作目のイプセン戯曲。演出の方法は前回同様に、台詞の抑揚を最小限に抑え、役者の動きも人形風で、舞台上の移動はすべて直線。だから、斜めの場所への移動はまっすぐに前進してから直角に曲がってポイントへ。正直言えば、劇団主宰で作演出を務める広田淳一さんの戯曲が好きなので、他人の作品よりもオリジナルをもっとやって欲しいと思っていた。いまでもその気持ちは変わらない。さらには、『ヘッダ…』において、イプセン作品に対する広田さんのアプローチに少々馴染めなかった。あの抑揚のない台詞と人形のような制限を与えられた演技に違和感を覚えていた。なのに…。これはどうしたことか。キャスティングが素晴らしかったのだろし、手法も試行錯誤の末に到達した域とでも言えばいいのだろうか、制約の中に躍動する人物が浮かび上がってくるのを感じた。身震いした。これはもう麻薬だ。もう次が欲しくて欲しくてたまらない。3度足を運んだが、既に再演して欲しいと切に願う。新作ももちろん楽しみだが、イプセンに挑む第3弾を心待ちにしている。

  • 満足度★★★★

    「水」
    私が最初に観た広田さんの作品は「ブリキの町で彼女は海を見つけられたか」でしたが、私がまだまだ演劇を観始めの頃だったのでその難解さが辛くて、以降「フリル」まで足を運ばずにいました。この「水」は「ブリキ~」と同時上演されていた演目なので、その頃のように全く分からなかったらどうしよう・・・と実は心配していたのですが。思いかげずファンタジーで、男女が共に生きるという人生の営みに痛みを感じる部分もありながらも、総じて愛に溢れていて私にはハッピーエンドの温かな物語にしか思えませんでした。主演の小角まやさんがとてもとても愛らしくて、白いドレスがよく似合っていてまた違う一面を見せてくれたことが印象的でした。

    ネタバレBOX

    自分の恋愛観と照らし合わせるとかなり痛い思いがあるのですが、それは終演後に広田さんにお話したのでネットには書きません笑

    初心者にお薦めできるかといったら、やっぱり難しいかなー、、、
  • 満足度★★★★

    ハッピーエンド?
    【海の夫人】「人形の家」の作者と同じ人が書いた作品ならこれをハッピーエンドと捉えてはいけないのだろうか。そう考えるとラストの演者の笑みがやたら嘘くさく思えた。喜劇風にも仕立てられており、そうでなければ笑いがまったくないような脚本も飽かずに観ることができたが、実験的冒険的演出はその企図が読めずそれが分かればもう少し納得して観られたかもしれないし、個人的には直球演出で観たかった。【水】冒頭でこの物語をハッピーエンドと言わなかったか。だったら悲恋物語として有名なこの作品をどうハッピーエンドに導くのか(大胆に脚色するのか)が焦点になるのだが、果たして冒頭で言われてた通り観方(人)によってはハッピーエンドだったのかもしれない。ヒバリが良かった。原作通りだとネズミになるわけだがそれを鳥にしたことで演者が人間でもそのユーモラスで愛らしい仕草が二人の主人公の悲しい結末を予兆していたようでもあり・・・。いい芝居になじまない笑えないギャグは月に叢雲、花に風。

  • 可能性
    終幕、一見ハッピーエンドでありながらそれがとてもグロテスクなものにも見えた、その演出の"悪意"が、イプセンを"現代劇"とするその可能性を大きく開いて見せたように思いました。

  • 満足度★★★★

    「水」…ハッピー?ビター?それが問題だ
    死を受け入れることと死に急ぐことと…。
    シトラについてはあれでハッピーと思うけれど、ヒソップにとってはあれで幸せなのかしら?
    端からは苦悩(というより哀しみ)からの逃避にも見えるのだよなぁ。
    それをファンタジックな純愛物語風に、「彼女は王子さまと幸せに暮らしました」的(性別が逆だけれど)に締め括られてもねぇ…。
    以前観た時(再演)の印象が薄いのはそのあたりが納得できなかったからではないか?(笑)
    そんなところからロミオやジュリエットは幸せだったか?的なことも考えたり…。
    また、ヒバリと猫に宮沢賢治を連想したり、さらにシトラの心境とヒソップの行動に最近観た2本の芝居を思い出したりも。

  • 満足度★★★★


    アマヤドリならではの世界観を構築。流石の再再演。役者の動き、ライティング、詩的な台詞回しで構成される美しい世界。近未来の少しだけズレた社会を描く「らしさ」満載の作品。アマヤドリに対する好き嫌いがハッキリと出やすい作品の印象。もう少し短いとより好みに近い。

    ネタバレBOX

    ラストの展開については、理解しようとすることを捨てるのが正解ではないか、というのが今のところの結論。不思議なままで、理解不能なままでいいはず。そこまでに至るストーリそのものが不安定なのだから、無理に自分を納得させても意味がない。

    演者では、秋本雄基と中野智恵梨のやり取りが印象に残っている。比較すると理解しやすいという部分と、あの不思議な世界の中では逆に浮いてしまうところを上手く捌いて、 物語の序盤に観客を世界の中に引き込んでいく役割を充分に果たしていた。
  • 満足度★★★★

    海の夫人
    前回の『ヘッダ・ガーブレル』での実験的な演出の進化版。演者の異様な動きによる空間表現と感情表現、驚くほどの早口な台詞回しで、翻訳劇に有り勝ちな違和感を超える違和感で覆い尽くしていた。今回は大胆に間を取ったり、細かい遊びのアクトが多く観易い仕上がり。

    ネタバレBOX

    といっても、相当難しいので『ヘッダ・ガーブレル』観てないと、そこまで簡単には楽しめないのではないか、と危惧する。一度あの演出を観ていれば免疫が出来ていて気にならないのかも。ただでさえ、分かりにくい、というイメージがあるので心配。

    今作は、笠井里美と今村圭佑が随所に良かった。笠井は「そんな目で私を見つめないで」のアクト、今村は驚きと狼狽を表す手をパタパタする表現で笑わせてもらった。でも、最強は渡邉圭介のネタ。文字にすると全く伝わらないので割愛するが爆笑した。
  • 満足度★★★

    「水」観劇
    ファンタジー自体が余り合わない上、抽象的すぎてイメージし難かったです。
    悲劇とも救いのあるとも思える微妙な結末でした。

  • 満足度★★★★

    海の夫人
    演出がどくとくでしたが、台詞のやりとりがすごかったです。
    あの終わり方は個人的に好きです。

  • 満足度★★

    12月5日『海の夫人』
    『水』の感動の勢いを受けて、そのまま続けて観たのですが・・・

    これがまあ、どう反応していいか困ってしまうような演出で・・・^^;
    アマヤドリの魅力であるところのセリフのやり取りの緻密さは全くなく、かわりにつねに張った声とコッテコテの節回しによる奇妙なステージ・・・

    何らかの意図があってのコレなんだろうけど、そこら辺まったく理解できずでした^^;
    終盤のエリーダの芝居が妙にリアリティをもって感じられはした、かなあ・・・

    一応、話的に『水』と対をなしてる、っていうのは把握したのですが、これ、こっちだけ観た客は絶対にアマヤドリって劇団を誤解しちゃうような気がw

  • 満足度★★★★★

    12月5日『水』
    間違いなく「好き」な芝居だったんだけど、それをどう表現したらいいかよくわかんない、ってより表現しようとした段階でこの芝居の「好き」をどっかで裏切っちゃいそうな、そんなめんどくさいタイプの芝居だなあ、と。
    もう一回観たいんだけども日程的に厳しい・・・(´・ω・`)

    ちょっと遅れて着いたせいで最前列での観劇だったんだけど、それが予想外に大正解。空間を下から捉える姿勢が、作中に出てくる「あるイメージ」にそのままリンクして思わずグッと来たり。まあその分、観劇終盤は尻がちょいちょいキツかったりしたんだけどもw

    にしても「雨天決行」と本公演、クオリティの差がほとんどわかんないレベルだなあ。
    観るたびにぐんぐん魅力的になっていく役者陣も素敵。

  • 満足度★★★★

    『水』観劇
    たくさんある一つ一つのエピソードは面白く理解できるのですが、全体となるとファンタジーでした。

    ネタバレBOX

    水になった男女の話を中心に、様々な二人の関係性を描いたファンタジー。

    一日にスプーン2杯の水しか飲んではいけない病気を奇病と呼ぶのならば、人間は水を飲まないと生きていけない病気に罹っているという指摘は何と素晴らしい発想かと感心しました。

    水を差す、水入らずなど水にまつわる言葉を連想し、ツタンカーメンズはラーメンズのことかい、一人を閉じ込めた容器はポケモンを捕まえるモンスターボールかいといった初演当時の流行のことなども連想しました。

    ヒバリのバニラが可愛かったですね。

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