『海の夫人』/『水』 公演情報 アマヤドリ「『海の夫人』/『水』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    『海の夫人』
    イプセンの作品。『ヘッダ・ガーブレル』に続く2作目のイプセン戯曲。演出の方法は前回同様に、台詞の抑揚を最小限に抑え、役者の動きも人形風で、舞台上の移動はすべて直線。だから、斜めの場所への移動はまっすぐに前進してから直角に曲がってポイントへ。正直言えば、劇団主宰で作演出を務める広田淳一さんの戯曲が好きなので、他人の作品よりもオリジナルをもっとやって欲しいと思っていた。いまでもその気持ちは変わらない。さらには、『ヘッダ…』において、イプセン作品に対する広田さんのアプローチに少々馴染めなかった。あの抑揚のない台詞と人形のような制限を与えられた演技に違和感を覚えていた。なのに…。これはどうしたことか。キャスティングが素晴らしかったのだろし、手法も試行錯誤の末に到達した域とでも言えばいいのだろうか、制約の中に躍動する人物が浮かび上がってくるのを感じた。身震いした。これはもう麻薬だ。もう次が欲しくて欲しくてたまらない。3度足を運んだが、既に再演して欲しいと切に願う。新作ももちろん楽しみだが、イプセンに挑む第3弾を心待ちにしている。

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    2015/01/05 11:37

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