満足度★★★★
流石、魅入ってしまいました。
最近聞いたような今年の事件と酷似した話。
加害者本人不在の中で、それぞれの思惑、私見から
真実をよそにして物事が大きく歪曲していき
不幸な人ばかりが増えていく、そんな連鎖を見せられました。
しつかりした実感ある作品、ラストの一言だけが個人的には不要でした。
役者さんもみな凄い、堀さんは相変わらず自然でなりきります。
背景や真実を色々想像させる余白があるのも観劇後の楽しさでした。
満足度★★★★
無題1326(14-375)
20:00の回(晴)。19:15受付(トランプの整理券)、19:30開場。L字の客席(メイン5列、上手側に2列)、変形六角形床台、テーブル、ドア枠、直線模様。19:57前説(アナウンス)、撮影の日、20:04開演、夏、蝉の声〜21:42終演。途中でお一人、女性客が退席。
当パンはカラーの写真で相関図、みな暗い表情なのに、始まってもあまりそのような雰囲気でもない…が、これからの展開が…蟻地獄のようでした。
全員退場…に近いと思うものの、ちょっとありがちな設定、無理かなと思うところもあったように感じました。
ラスト、タイミング、音、色、潰れ具合…ビビった。
娘の残虐殺人。父親の自殺。芝居と現実世界の素材とをどう調合するのか、なかなか難しいなと、記者は読者(故に、この場合、観客なのか...)の存在が前提ではないかなと思うのでした。
満足度★★★★
ペンの暴力
ジャーナリズムが叫んでいる報道の自由というのがとてつもない暴力となる。そんな世界がじわじわと展開してくる様は誰にでも起きること。
いや怖い世の中だ
満足度★★★★
苦しくなってくる
客席に居づらくなる程の緊迫感。序盤プロローグから照明絞って演者がタイトルをつぶやくシーンがお気に入りで今回は谷仲恵輔だった。無茶苦茶ゾクゾク来た。「出来事」が因果を伴ったストーリに昇華しており、観ていて苦しくなってくる程のリアル。
満足度★★★
紙一重
本公演を待ち侘びていましたので、12月4日と7日の2回観劇しました。
加害者と被害者のどちらにもならないに越したことはない。
逃げたくても逃げれない加害者の親、加害者の担任、そして人を追い詰めて満たされる報道、2つの動線でめまぐるしく展開するのに、引き込まれました。
報道の撮る写真が、スマートフォンでというのが、知らないだけかもしれないですが、信憑性に欠けた感想を持ちました。
満足度★★★★
細やかさ!
芝居、小道具(雑誌の表紙、スリッパ)、演出表現とも細やかさを感じる。
ラストシーンの比喩的演出は印象的。
マスコミの活字暴力による加害者家族の末路までの面白い脚本ではあったが、大手電機メーカーに勤める人間が1か月後に・・・という設定には疑問があります。
それから、父兄、生徒は学校や先生を全面的には信用してるのでしょうか。
不祥事多い昨今、信用できないのが現実で特定の先生を選ぶことは家族,生徒には出来ません。
満足度★★★★
人間が描かれる
久々にJACROWさんのお芝居を観させて頂きました。さすがにクオリティ高いです。個々の人物像の作り込みがしっかりしており、高い技術力を持った役者さんが入念な役作りをして演じておられます。見事です。
物語としては、個々の人間の思惑が突き進むと結果的に悲劇が生まれる、という内容でした。マスメディアの力で人の人生が狂わされていく様が描かれますが、最近ではこれにソーシャルメディアが加わって、暴力性は増していることでしょう。
満足度★★★★
見応え充分
取材される人と取材する人の攻防、とても見応えがありました。タイトルのPRESSは報道と圧力を掛けたプレスなのですかね。新聞社やテレビではなく雑誌(週刊誌?)社にしたところも迫力を増して良かったと思います。雑誌社をPRESSと呼ぶかは賛否あると思いますが(特に新聞社の方々には)・・。それはそれとして攻防の激しさは伝わってきたし、楽しめました。最後の演出は秀逸!
満足度★★★★★
ハウリングして止まない少女の声なき声
大人の誰もがあまりもの衝撃に言葉を失った
一人の少女が起こしたあの事件が題材。
JACROWさんは、いつも大人達が生み出した
現実社会の闇や歪みと真っ向勝負。
今回の『PRESS』は特に、まだ記憶に新しく、
また消したくても容易には消えてくれないほど
厳しい状況下に置かれた少女と、
彼女をとりまく大人達の
どうしようもなく、やるせない魂の吐露が応戦する。
「何が間違っていたのか?」
「誰が悪いのか?」
「真の責任はどこにあるのか?」
それらを問うことすら意味を無くすほどの
真実をつきつけた、迫真の舞台。
PRESS・・・報道、そして「圧力」
一人の少女が、命と人生を破壊しても
伝えたかったこととは?!
逃げるな、大人達。
向き合え、自らの人生。
思い知れ、真実の「愛」の痛み。
観劇後、少女の声なき叫びが脳内にハウリングして止まない。
JACROW 並びに出演者の表現力が素晴らしい!
あまりもの迫真の演技に、目の前に当事者がいるような錯覚を覚え、
思わず目を伏せてしまったほど・・・。
なにかを伝えようとする強烈な感情が心に突き刺さった。
劇場への階段上から見下ろした隙間に散乱するオブジェ、
少女が残した唯一の「声」。
胸を引き裂かれた。
素晴らしかったです。