満足度★★★
居心地のよい気恥ずかしさ
「わざわざ劇場に行ってまで見なくてもよかったなぁ…」と思う作品も多いのに、カフェ公演!行く側としてはこれはかなりの冒険!必ず開演時間5分前までに到着しないと中に入れないとか…見る位置によって見え方が違うとか…狭いとか…、いろいろな障害はあるが、そういった不便さも公演を成立させている側の気配りで許せてしまった。ありがとうございます。演者が近すぎて気恥ずかしいのはきっとお互い様…!ふんわりと空間ごと楽しむ(味わう)ライブの醍醐味を堪能させていただきました。
満足度★★★★
「空気を読む」とはこういうことか
会場のカフェがほんとに心地よい空間でした。芝居が始まる前は、コーヒーの香りや、静かな音楽が流れるカフェの雰囲気を楽しみつつ待ち、そのままスっと芝居とも、この店の日常ともつかない一幕に誘われました。場所が本物のお店だけに、演技らしい演技をするととたんに浮いてしまうところを、お店の静けさそのままの役者陣の演技がぴたりとはまり、マスター役の人など本職かと思うほど。落ち着きが常態であるべきのカフェだから、当然長い沈黙のシーンもありましたが、立ってるだけで絵になる奥田ワレタさんの姿に、「劇的」とは違う役者の力を見た思いがしました。
満足度★★★
雰囲気が良かったです
全体的にしっとりした、場の雰囲気を楽しむ作品だったと思います。
本当にその場で風を感じるような空気感を味わえました。
ちょっと照れくさくなるような感覚も良かったです。
満足度★★★
空気を動かす魔法を間近で見られる特別な時間
祖師ヶ谷大蔵から徒歩7分ぐらい商店街を進んだところにある、空中庭園のカフェでのお芝居は、客席が20席そこそこの小さな会場での特別な時間でした。私はマチネの回に伺いました。カフェの外のお庭も舞台になりますので、ソワレだと全く違う雰囲気になったのでしょう。
小さな部屋に恋の喜び、せつなさがいっぱいでした。場所(=カフェ)を愛し慈しむ心が強く伝わってきて、後半は笑いのスパイスもうまく効いていました。
カフェの中と外の遠近感を使った演出にドキリとさせられ、声と言葉、身体の動きで空気を自在に動かすのはまるで魔法のよう。
観客が出演者やスタッフと気持ちを合わせて確信犯的に楽しむ種類の、今、ここでしか体験できない演劇空間です。作品の舞台であるカフェと同様、“敷居が高い”ことも合わせて味わうのがオトクな鑑賞方法だと思います。
満足度★★★★
居る
ポかリンの芝居を見ると当たり前なことになんと真摯なことかと思わせられる。居ることのうそ臭さがなく観客もそこに居る感覚を純粋に味わえる。欲を言えばマチネの夕日も見たかった。
満足度★★★★
その瞬間を生きる。
階段を上り、一度外に出る。開放感とゲートをくぐるようなドキドキのある、この空にぽつんと浮かぶ空間は、入り口として最高だと思います。
台詞の一つ一つがしっかりと身体に付いていて、その日・その時間を生きている登場人物たちに触れることができました。彼らを通して感じる温度が心地よかったです。
夕方に観てみたかった気もしますが、夜のゆっくりとした時間の中で、小さく劇的に動く彼らのものがたりを堪能しました。
満足度★★★★
何も語らず饒舌に語る心の闇
ポかリンのエッセンスを凝縮して全て詰め込んだショーケース。始めは静かで緩やかな芝居かと思いきや、さにあらず。中盤、新たな人物の登場で、緊張した人間関係がそこに。過去を想いつつも意識は未来を向いているので、ギスギスすることなく「浮かんだ」時空が保たれるのは、ポかリンマジックのなせる業。で、その緊張が予想外の方向で解ける瞬間、事態はさらに大展開。ここからが見事。セリフは多々あるものの、本心は何も語らない。でも、心の奥の闇がそこに滲んで浮かぶ。シュールな程かっこいい役者の演技も相まって、背中がざわざわする程ドラマチックな時空を共有できる幸せ。カフェ室内とその外の空間を巧みに使い分け、観客の視点を三次元的に移動させる、能楽的ビジュアルとも言える特異な演劇空間創造も特筆。
満足度★★★★
3月24日16時 60分
心温まる作品。
特に終盤の2人のシーンはとても美しいセリフの応酬。
残念ながら曇りでしたが、それでも雲の間から微かに射す明かりはとても美しく、それだけでこみ上げるものがありました。
失敗したのはこの公演を観た後、夜からも別公演の予定を入れていたこと。
のんびりとカフェで余韻に浸っていたかった・・
満足度★★★★
カフェ。
ムリウイというカフェを活かしたステキな作品。テラスも用いて空間を広くし、独特の間でもって時間の感覚もおかしくなる。
夕方に観たかったなぁ。
今後もカフェ公演を続けるそうで嬉しい。
満足度★★★★★
しっとりとした
しっとりとした雰囲気の作品でしたよ。
カフェ公演だから、お店の雰囲気と目の前で行われるお芝居の
カフェのお話とがリンクして、自分もその中の一員のような感じが
しました。
満足度★★★
無調性のアルペジオみたいなぁ・・・
屋根に当たる雨の音や、道を行く靴音、そして木並氏の無調性のアルペジオみたいなパッセージの繰り返しが、妙に心を落ち着けてくれた春の宵でした。
でも、やっぱり、物語らしくしなければという呪縛から抜け切れてないような気が・・
満足度★★★★
雲間から夕日が…
最終日の16:00から観劇。
夕日がたっぷり味わえることを期待していたが、あいにくカフェの窓からは雨曇りの空。
店内で交わされる会話(セリフ)に耳をそばだてながら、
店のお客の一人となって、「天気のいい日には美しい夕日が見られるんだ」と
想像するのも楽しい。
終演後、カフェタイムがあり、本物のマスターが入れてくれるお茶を飲みながら、お芝居の余韻に浸っていると、西の空の雲間から見事な夕日が現われ、店内が茜色に染まった。
ポかリンのお芝居を観るとき、いつもたまたまそばに居合わせて、その成り行きを息をひそめ、耳をそばだてて見守っている気持ちになる。
実際、日常のいろんな場面で「たまたま居合わせる」ということを体験するが、そのときには前後の状況説明など得られない。自分の中で想像し、成り行きの一部を切り取って、自分の記憶の中におさめるだけだ。
今回のCafe公演も、日常の喧騒の中、物語がリアルに進行する。
成り行きを見守った後、窓から夕日が差し込んだとき、「ああ、あの時話してた夕日!」と本当にうれしくなった。こういうサプライズは作られた舞台では得られない。夜公演をご覧になった方には、ぜひ夕刻のカフェを訪れてみることをお勧めしたい。
満足度★★★★★
観ました
木の上の秘密基地を思わせるカフェでの公演。
舞台を店内に限定せず、テラスや入口の階段まで使用する事で芝居に解放感と奥行きを持たせる効果があった。
テラスで見上げた月や、やかんから立ち上ぼる湯気、客席背後から聞こえる街の音、蝶の軌跡。現実と芝居が混然となり、リアルな夢を見ているような、何が現実なのかを見失うような感覚におちいった。
ギャラリーやカフェ、寺社など、その場所の持つ魅力を生かした芝居づくりの上手さに毎回驚かされる。
次回カフェ公演が楽しみ。
満足度★★★★★
きれいな言葉にうっとりしました。
一つ一つの言葉や仕草が丁寧に使われていて、一つの言葉や仕草からぶわ~っといろんな情景が拡がる感じが素敵でした。
さらに感情の絡みもそうそう、そうだよね~と本当に納得してみました。
cafeも素敵でした。
いろんな物語がここで生まれるのかも・・・と想像してしまいました。
満足度★★★
夕暮れの。
初日観てきました。
こんな不思議なカフェを訪れたのも、ましてそこでお芝居を観るなんてのもはじめてのことで、すごく新鮮でたのしかったです。
とてもゆっくりと時間が流れていて、この場所だけ街から切り取られているみたいな。
ただ、チラシのメージがあるからかもしれませんが、これは夕暮れ時の物語だなと思いました。ちょうど講演時間帯だったような暗がりでは、ひとはもっとおしゃべりになってしまうんじゃないかなと。もう出来上がっている空間に物語をのせるというのは、ある意味一から作り上げるよりも難しいことなのかもしれません。