海との対話 公演情報 海との対話」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    人の理性の奥底にあるもの
    他の方のコメントにあるように、難解な作品と思います。
    従来の演劇とは異なり、解りやすいストーリーや説明と言うものがなく、突然に人を驚かせるような表現が出てくる。
    しかしじっとそれらを鑑賞して行くと、人の理性の奥底に眠らされている“何か”が見えてくる気がした。
    私には理解不可能だった多くの部分も、問いかけの様で面白く感じた。全体的によかったと思う。

  • 満足度★★★

    難しい
    道に迷い到着が開演間際になってしまいました。一番前の補助席のため、残念ながら字幕が全部は見えず。余計に難解でした。

  • 満足度★★★★

    ROCK ACT!
    全てを受け入れる大いなる海に生の声を話す!
    抽象的な芝居でエピソードはあるが、話としての繋がりはない。
    舞台は横に仕切られ、手前が秘密の園、向うの壁側が俗世間の日常。
    生の誕生を想像させるラマーズ法の息使いが耳に残る。

    ネタバレBOX

    秘密の園においては、常識にとらわれない人間の闇の部分が表現される。
    それは”自分自身への問い”であり、”あなたや海への問い”でもある。
    1秒をどう生きているのか、何かにコントロールされて生きていないか、
    社会と共有して物事を考えているか、など生き方を問う。
    そんな表現をシャドウボクシングなどで演じる。
  • 満足度★★★★

    倫理
     読み違えも多くなる舞台だろう。というのも、フランス語、日本語の言語差を完全に埋めているというわけではないし、通常の演劇文法を踏襲しているわけでもないからだ。

    ネタバレBOX

     どういうことかと言えば、フランス人俳優によって演じられる登場人物も、日本人俳優によって演じられる登場人物も各々の性格描写や劇中の役割を表現する為では無く、寧ろ、それを解体する為にこそ、演じているからである。そのような解体を通じて、名付けようの無い者、魂の影の部分への跳躍が試みられているのである。そして、これら、断片化され、非個性化されたダーザインの持つ逆説的一般性は、背景に流れるエレキギターの調和の取れた演奏によって、かりそめの安定感を付与されているように思えるのだ。
     同時に、日本を含む西側先進国の民が抱えるアンチセミティズムは、かつてその攻撃目標をアシュケナジーユダヤに置いていた訳だが、イスラエルが列強に承認され、シオニズムがユダヤ教を脱宗教化した現在に於いて、それは、アンチアラブの様相を呈するに至っている。総ての国際人権論は、パレスチナ問題の正義はパレスチナサイドにその多くが在る、とする。然るに、現実政治は、この主張が正なるが故に、否定的である。現在のガザ攻撃に対する、マジョリティーの悪辣さを見れば、それは充分納得の行くことであろう。他方、西側のマイノリティーには、これらの現実に真摯に向き合う人々があり、アーティストの多く、アクティヴィストの多くも虐げられる側に立とうとしている。今作は、そのような側に立とうとする人々から見えた、西側先進国のマジョリティーでもあろう。神経症的に、痙攣的に震えながら、自国内強者によって収奪され、自国内の更に弱い者から、或いは自国以外の弱小国やマイノリティーから収奪する己の姿を見、怯えている者としての大衆自身である。神は、彼らにとって最早全能ではない。唯、照らす存在であり、命の原点たる光ではある。その光に照らされた結果、我らは影を生み、その内面には闇を抱えるが、その闇の65%以上が水で占められており、水は生命の故郷でもある。そこに木霊する様々なフラグマンは、舞台と客席の境界を曖昧化する演出によって、当に観ている我々自身なのだ、とのメッセージも伝えられる。だから、各々への問いが発せられ、撃たれるのである。脈々と続く生命の河のような薄暗がりと光の境界で。
  • 満足度★★★★

    あなたは?
    1階のロビールームでギターを弾き、歌を歌っていた二人がそのまま音楽担当でした。早めに行って雰囲気を楽しむのも良いかもしれません。

    ネタバレBOX

    日本人の俳優とフランス人の俳優が思ったことを観客に向けて発信し、あなたはどう思うと観客に考えさせるような展開でした。最初に演出家役の人が使用する小道具を点検していましたから即興ではありません。舞台は短調のカントリー風ミュージックの雰囲気に支配されました。

    神様がいて、神様という仕事を淡々とこなしていました。神様が人間に水か栄養を吹き掛けると人間はしばらく元気に動きますが、すぐに倒れ込んでしまい、その都度吹きかける神様の姿が面白かったです。

    様々な発信については難解で理解できませんでしたが、途中でこの芝居は再演されないかもしれないねという台詞に救われました。ただ、何か老いへの恐怖というか、老いへの諦めのようなパフォーマンスとメッセージには共感しました。

    タバコを吸うシーンがありましたが、フランスとの共作所以かなと思いました。
  • 満足度★★★★

    無題1215(14-263)
    19:00の回(曇)。18:25会場着、受付(整理番号券あり)、18:45開場。

    入って右にひな壇席、左が舞台。かなり横幅のあるセットですが、中央に人が数人上がることができる小さなステージ。マイク、ギター、エフェクターがみえ、その奥はバーのようでもあり、楽屋のようでもあり、コーヒーメーカー、グラス、マイク。衣装、パーカッション、椅子…ただの控え室ではなく、パネルの向こう側やステージを使ったパフォーマンスがあります。

    客席よりの床には白い円(スポットライトらしい)、低い位置にセットされたマイクが1本ずつ。開演前から役者は体を動かし、「7分前」のような声がかかる。

    「風のBLOG」に稽古写真あり

    19:04開演〜20:56終演。

    ステージを挟んで左右に半透明の大きなパネルが各3枚あるので、端のほうの席ではみえないところがあるのではないかと思います。ですのでできるだけ中央の席で。また、このパネルには字幕(左右同じ)が映るのですが、中央位置からですと両端の文字がほとんど見えませんでした。

    劇中の演奏は「異邦人(2012/8)」以来。半分ほどは後ろ向きで、そこにいる役者が聴いているという構図。

    手前の白い円に出てくると観客にいろいろ訴える…のですが、何かまとまった物語ではなさそうでした。直接、海を示唆するものはなかったように思います(見逃している?)が、不可思議な力強さがあったこと、観客との対話が面白かったのと、目の前が渋谷さんだったこともあり楽しめました。

  • 満足度★★★

    何かを。
    何かを訴えているような、う~ん。考えながら見ていたら終わってしまいました。独特な世界観でした。

  • 満足度★★★★

    難解だが、力強い印象
    「難解な芝居だ」というのが印象である。観客が素で観て分かるという、普通の芝居ではないと思う。その見せ方やセリフが独特だ。さらに字幕が映し出されるがその内容も理解し難い。しかし、どの場面も迫力があり印象深い公演であった。

    ネタバレBOX

    会場配置は入って左側が舞台、右側が客席になっており舞台面よりいくらか高くなっている。舞台側は客席に対して平行に磨りガラスがあり、舞台を前後に仕切っている。ただし磨りガラスは中央部分だけがなく、低位のステージが設置。客席ひな壇から見下ろしたその無空間から裏(奥)が見える仕掛けになっている。
    芝居は、基本的に表(前)舞台で行うため、演じる役者が奥から出てくる。さしずめ奥は楽屋のようである。
    場内は薄暗く役者にスポットライトをあてることで観客に集中させる。当日パンフによれば、本公演は12エピソード(場面)からなるそうだが、それぞれがリリックのような描き方である。個人的には何かストーリーを掴むとか表現を理解しようとしても難しいと思う。観たままを”感じる“に徹すると場面ごとが印象深い。表舞台は人間の孤独・煩悩、性癖などの「苦」を、そして裏(奥)舞台は楽しげに談笑、飲酒している姿は「楽」という感じである。自身を内省し対話する。そして内なる「苦」に立ち向かうファイティング…。このアクションがカッコイイ。

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