殺風景 公演情報 殺風景」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.4
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★

    ヘビーで泥臭い、上手くいかない人生、家族、大和田美帆さんが見事!
    ヘビーで泥臭い、上手くいかない人生、家族の物語。
    特に女優陣のキャスティングが素晴らしくて、
    荻野目慶子さん、江口のりこさん、大和田美帆さん、
    安藤聖さん、キムラ緑子さん…好きな女優さんばかり。
    中でも昭和の、大和田美帆さんが見事です!
    独特の個性を持つ女を快演!

  • 満足度★★

    うーん
    ドリさん目当てで行きました。

    ちょっと、わかりにくかった、かなぁ。

    ネタバレBOX

    つまらなかったわけではないんだけど、
    事実を題材にしているから仕方ないのかもしれないけど、
    舞台上で何度も人が死んでいくのを見せつけられるわけで、
    で、殺すほうにも殺されるほうにも救いがないというか
    なんかうまく書けないけれど、もやもやしたまま終わるというか。。。
    それが狙いなのかもしれないけど。
  • 満足度★★★

    人の生臭さ
    かつて炭鉱で栄えた大牟田で平成16年に実際に起きた4人殺害事件をベースに、ヤクザや売春婦、高利貸しといった社会の底辺で生きる駄目な人間達の様子を描いた、こけ脅し的な演出のないストレートで骨太な物語でした。

    ヤクザの一家の父親の若い頃と現代の2つの時代を時系列を行き来しながら描き、特に現代の場面は時間が細かく前後していましたが、混乱することもなく観ることが出来ました。現代と過去で同じ役を異なる役者が演じることによって因縁や因果応報を感じさせるのが興味深かったです。
    物語やBGMの大半で使われていた三味線の音色が歌舞伎を彷彿させながらも、歌舞伎に見られる様なカタルシスが無く、モヤモヤとした後味が残るのが印象的でした。
    冒頭で歌われた歌が終盤で再び歌われ、描き方次第では感動的なシーンに出来るところをそうせずに、その劇的場面に突っ込みを入れて笑いを取っていたのが良かったです。
    物語の展開にあまり関係の無いやりとりが多く、流れに停滞感を覚えることもありましたが、その様なシーンに役柄あるいは役者の性格が強く出ていました。

    アイドルが主演的なポジションのキャスティングで少々不安を感じていたのですが、変に見せ場を作って引き立てる様なこともなく、ベテラン達の芝居のアンサンブルに溶け込んでいて良かったです。

  • 満足度★★★★★

    事実は小説よりも奇なり
    まさに、ここで行われたことは江戸時代に起こったような出来事、人形浄瑠璃、歌舞伎の世界でした。

    ネタバレBOX

    大牟田4人殺害事件をモチーフに、ヤクザの家族が68百万円借りていた高利貸し一家他を殺害した話。

    ベンベンベンベン、音楽的にも三味線の太い音色が効果的でした。父親はヤクザの沽券に関わるとか、一般市民がヤミ金被害に遭わないようにするためとか御託を並べていましたが、カネ目当てでこんなに簡単に何人もの人を殺して平気でいられる家族なんて今時考えられませんが、ここでは当たり前のように繰り広げられていました。まさに、人形浄瑠璃、歌舞伎の世界でした。

    平成16年と昭和38年・43年が描かれていました。次男が昔の父親役をやるなど役柄を変えて、衣裳を変えての演技は、早変わりとまでは行かなかったかもしれませんが、やはり歌舞伎の世界のようでした。

    長男が父親違いというのも、昔の売春スナックの客を見ていると自然に分かって来るのが面白いところです。そして、実際には手を下さない長男のずる賢い性格や、父親は血を引いた次男に跡を継がせようと修羅場をくぐらせる様子などが感じ取られました。

    客席を暗くせずに、舞台前方全面から客席天井に向けて青いライトをやや斜めに一斉に照らしての暗転は、舞台奥が全く見えず、しかも場面が大きく変わっていて素敵でした。

    殺風景とは何もない大牟田の風景とのことでしたが、鳥取連続不審死事件、大牟田4人殺害事件と、連チャンで殺の風景を堪能しました。
  • 満足度★★★

    いつも通り淀んでる
    大牟田を舞台に、一家の要である男とその家族の一生を、昭和と平成の時代を跨ぎ話は進む。
    劇場の規模は変わっても話の本質はいつも通りの赤堀テイスト。
    人の道にそれた事ばかりやってる家族、カッコ良いようでカッコ悪く、潰しが出来ない生き方、悪あがき、虚しさ。
    毎度言葉に出来辛いグレイな終わり方。

    観劇日、2階席はすっぽりと空席状態。あえてそういう配券だったんだろうか。人気ある公演と思っていたので、あの空席には久しぶりにビックリした光景だった。
    チラシと当日パンフはロビーで自主選択持ち帰り。
    休憩約15分あり、約3時間。

    ネタバレBOX

    青年クニオ=八乙女さん、父親クニオ=西岡さん
    一度は繁栄を誇った町並みから炭坑の集落と共に一緒に荒廃していくような人々。それも要因なのか、この一家と関わり合う人達の心象もタイトル通りの殺風景、に思えた。栄えた町が過疎化していく様を見続けそこで生きていくのは、どこにも行けない閉塞感と諦めのような覚悟というか。明るい話題なんかそう滅多にない。
    ゆめタウンとミニストップ、九州の県内関係とかよく調べてるなーと感心。
    各々、父子、母子の殺伐なやり取りに見えて、根は優しい関係。それが血縁と云う事か。
    大倉さんの独特なやり取りと八乙女君の鋭くも揺れる眼差しが印象的。
    ドリさんの大牟田弁が流暢で字幕出したほうがいい位、良いw 荻野目さんとの対決は迫力あり過ぎ。若き日の母の姿の大和田さんも、勉強とは無縁で大きくなった感じでちょっと知能が足りない一途さと女の子はこういう格好が好き!を体現したかのようなワンピース姿がまたバカカワイイ。近藤さんの田舎を下に見ているかのようなインテリ刑事ぷり。
    江口さんの幸薄さがまた不憫。

    赤堀作品ではおなじみの、前の人の背中にカナブンくっつく件もありw。もうこんなに毎回使われると、M谷さんの赤い洗面器ネタみたいだよw。
    映像とスローモーションで動く様は妙にカッコ良かった。
    モヤモヤ感の残る魅力的な舞台でした。
  • 満足度★★★

    ネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    THE SHAMPOO HATの赤堀雅秋【殺風景】を観劇。

    昭和38年の筑豊は、石炭景気と共に街は活気に満ちている。
    その中でクニオをもご多分に漏れず、一旗挙げようと躍起になっているのだが、そんな時代も時の流れと共に街は終演を迎えてしまう。
    そしてその後、クニオはヤクザとして街を牛耳っていくのだが、やはり既に過去の異物として疲弊してしまった街の風景は、人間関係すら破滅に追い込んでいくのである。

    クニオの青年時代~現代までを描いている。
    クニオが描いた青年時代の理想的な生活も、ヤクザになってから描いた理想的な家庭生活も全ては地方都市の過疎化によって、何も特徴のない荒涼たる捻じれた風景が、クニオの家族全員が同じ様に捻じれてしまい、いとも簡単に人殺しをしてしまう恐ろしい風景芝居である。
    全ては家族の為なら何をしても良い!といとも簡単に陥ってしまったのは、現代の都市中心型に問題あり!という定義である。
    時代に取り残されてしまい、ねじれてしまった風景と人間関係の暗部をリンクさせた点は良いのだが、全体の構成がクニオというヤクザの半生記の展開に近いので、地方都市の描く問題点に言及しずらいのが難点だ。
    もし市井の人々の半生記あれば、ねじれた風景と人間関係などの疲弊したものがもっと見えてきたではないかと思う。
    やはりヤクザという特殊な生き方に殺風景をあてはめるのは無理である。
    だから今作は大きな設定ミスである。
  • 満足度★★★★★

    臭い
    赤堀さんの作品が観たい!ある意味赤堀中毒かもしれない(笑)今回も裏切られずに堪能できました。人間臭がぷんぷんと匂ってくるそんな作品でした。とにかく女優陣がすごかったです。みんな超カッコいい!!!そうだよ、人間は女から産まれるんだよ!とも感じました。笑いながら心では号泣ものでした。好き嫌いが分かれる作品とも思います。

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