殺風景 公演情報 Bunkamura「殺風景」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    いつも通り淀んでる
    大牟田を舞台に、一家の要である男とその家族の一生を、昭和と平成の時代を跨ぎ話は進む。
    劇場の規模は変わっても話の本質はいつも通りの赤堀テイスト。
    人の道にそれた事ばかりやってる家族、カッコ良いようでカッコ悪く、潰しが出来ない生き方、悪あがき、虚しさ。
    毎度言葉に出来辛いグレイな終わり方。

    観劇日、2階席はすっぽりと空席状態。あえてそういう配券だったんだろうか。人気ある公演と思っていたので、あの空席には久しぶりにビックリした光景だった。
    チラシと当日パンフはロビーで自主選択持ち帰り。
    休憩約15分あり、約3時間。

    ネタバレBOX

    青年クニオ=八乙女さん、父親クニオ=西岡さん
    一度は繁栄を誇った町並みから炭坑の集落と共に一緒に荒廃していくような人々。それも要因なのか、この一家と関わり合う人達の心象もタイトル通りの殺風景、に思えた。栄えた町が過疎化していく様を見続けそこで生きていくのは、どこにも行けない閉塞感と諦めのような覚悟というか。明るい話題なんかそう滅多にない。
    ゆめタウンとミニストップ、九州の県内関係とかよく調べてるなーと感心。
    各々、父子、母子の殺伐なやり取りに見えて、根は優しい関係。それが血縁と云う事か。
    大倉さんの独特なやり取りと八乙女君の鋭くも揺れる眼差しが印象的。
    ドリさんの大牟田弁が流暢で字幕出したほうがいい位、良いw 荻野目さんとの対決は迫力あり過ぎ。若き日の母の姿の大和田さんも、勉強とは無縁で大きくなった感じでちょっと知能が足りない一途さと女の子はこういう格好が好き!を体現したかのようなワンピース姿がまたバカカワイイ。近藤さんの田舎を下に見ているかのようなインテリ刑事ぷり。
    江口さんの幸薄さがまた不憫。

    赤堀作品ではおなじみの、前の人の背中にカナブンくっつく件もありw。もうこんなに毎回使われると、M谷さんの赤い洗面器ネタみたいだよw。
    映像とスローモーションで動く様は妙にカッコ良かった。
    モヤモヤ感の残る魅力的な舞台でした。

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    2014/05/15 02:01

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