殺風景 公演情報 Bunkamura「殺風景」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ネタばれ
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    ネタバレBOX

    THE SHAMPOO HATの赤堀雅秋【殺風景】を観劇。

    昭和38年の筑豊は、石炭景気と共に街は活気に満ちている。
    その中でクニオをもご多分に漏れず、一旗挙げようと躍起になっているのだが、そんな時代も時の流れと共に街は終演を迎えてしまう。
    そしてその後、クニオはヤクザとして街を牛耳っていくのだが、やはり既に過去の異物として疲弊してしまった街の風景は、人間関係すら破滅に追い込んでいくのである。

    クニオの青年時代~現代までを描いている。
    クニオが描いた青年時代の理想的な生活も、ヤクザになってから描いた理想的な家庭生活も全ては地方都市の過疎化によって、何も特徴のない荒涼たる捻じれた風景が、クニオの家族全員が同じ様に捻じれてしまい、いとも簡単に人殺しをしてしまう恐ろしい風景芝居である。
    全ては家族の為なら何をしても良い!といとも簡単に陥ってしまったのは、現代の都市中心型に問題あり!という定義である。
    時代に取り残されてしまい、ねじれてしまった風景と人間関係の暗部をリンクさせた点は良いのだが、全体の構成がクニオというヤクザの半生記の展開に近いので、地方都市の描く問題点に言及しずらいのが難点だ。
    もし市井の人々の半生記あれば、ねじれた風景と人間関係などの疲弊したものがもっと見えてきたではないかと思う。
    やはりヤクザという特殊な生き方に殺風景をあてはめるのは無理である。
    だから今作は大きな設定ミスである。

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    2014/05/10 11:30

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