Re:verse 公演情報 Re:verse」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-17件 / 17件中
  • 満足度★★★★★

    演劇ならでは
    自主規制の名の下に面白くなくなってしまったテレビではまず観れないエッジの効いたヘビーな作品でした。人として、そして生と死をいろいろ考えさせられました。

    ネタバレBOX

    劇中の台詞の中で「死ぬ勇気」という言葉がでてきましたが、勇気ある行動の結果として亡くなってしまうことはあるけれど、死ぬこと(自殺)は勇気ある行動ではないと思い、少しひっかかりました。あと、主人公が家族を亡くしていた痛みを持っていた部分をもう少し感じられたらよかったです!
  • 満足度★★★★

    重厚感あり
    驚いたのは、舞台設営だ。震災により崩壊しかけた建物(多分、鉄骨だけが残ったというイメージか)にパイプ階段を取り付けたものが舞台全体を占める。舞台効果として、照明は全体的に暗く、役者の衣装もモノトーン。音楽・効果音(津波)は低音で迫力あるもの。全体的に暗澹たる気持ちが反映されたような作り。
    人間の深層をえぐる内容で、登場人物ごとの極限状態における悲哀、エゴ、パニック状況のオンパレード…。そこで描きたかったものは何か。
    演出は重厚感あり。演技は、照明が暗く役者の表情はとらえにくかったが、熱演で迫力があった。
    さて、再度何を描きたかったのか…モヤモヤするが、自分の中では間違いなく印象に残る作品である。

  • 満足度★★★★

    暗い感情
    時間は戻せないから後悔するし思い悩む。人の生き死にに関わることならなおさらだ。

  • 満足度★★★

    うーん
    個々の役者さんの演技は素晴らしかった(子役は除く)
    それ以外はうーんどうなんだろう。
    題材の割にはなんかリアリティがないと言うか
    凡人の自分にはあまり心に来るものが無かった。
    衣装や舞台装置が豪華が良いとは言わないが
    暗すぎる。話が明るい話では無いのはわかるが。

  • 満足度★★★

    いい意味で期待はずれ?
    坂上忍脚本演出、震災もので問題作のリメイクということでもっとアクの強い作品かと思いましたが思ったより観やすく普通に面白かったです。ですがそれゆえにちょっぴり肩透かしです。薄暗くメリハリがないので眠くなる場面も・・・

  • 意味のある時間を過ごせた。
    この芝居は、まずTVでは放映できない内容だと感じた。
    これを観劇した1人1人が、どのように捉え、今後どのように行動し、
    どのように役立てていくことができるのか、そういう問題提起の芝居に思えた。
    個人的には、意味のある時間を過ごせた。
    観劇して良かったと思う。
    上演時間105分。

    ネタバレBOX

    個人的には満足度を評価すること自体が不謹慎なように思えるので、見送る。

    あの時、ああすれば良かったと後悔しても時間は戻らない。
    後悔しない選択をするにはどうすれば・・・。
  • 満足度★★★★

    本当の顔!
    殆ど会話に終始する芝居で舞台が暗すぎて役者の表情が見えにくいのは残念!
    やはり小劇場向きだと思います。
    (インタビューの会話のビデオ撮りということで、観客にも役者の表情を見られるようにとの意図は感じとられるが、私の座席からは見えなかったです。)
    本音をぶつける1歩踏み込んだ芝居は良かれ悪しかれ坂上さんらしさがでてました。

    ネタバレBOX

    主人公はジャーリストの女性。彼女の個人的な思いが、インタビューを通して人の心の中のタブーの領域に突っ込んでいく。
    しかし、あまりの激しさに相手を喋らなくさせる。
    口とは裏腹にインタビューに協力し本音を話した竹原(お宮の松)が自殺し、
    自分のしてきたことに後悔の念を感じた時、今まで横向きか後ろ向きで顔を見せようとしなかった主人公が、初めて真正面を向き観客に顔をはっきり見せる場面は印象深い。
  • 満足度★★★★

    すべて流してくれる
    災害後はきれいごとの様な言葉がメディアでは映りがちですが、実際は責任を押し付けたり、自分の非を責めたり、弱者へ当たったり、捨て鉢になったり、と自分の身に起こったと思うと気が狂いそうな状況がまだまだ続く。時が経っても忘れることができない人と他人との思いの差が広がり孤立は深まる。どう足掻いても時間は戻らないので前に進むしかない。話は変わり周防ゆきこさんが意外に素晴らしかったです。

  • 残念です
    2012年の初演を観ています。とても素晴らしい公演でした。それがリメイクされての再演という事で、自分の中で、期待が大きく膨らみ過ぎました。下北沢「劇」小劇場の大きさが丁度良かったのかも知れません。パワーアップしたのは映像をサイドの壁面に映した事ですかね。それ以外の向上した箇所は見つけられませんでした。冒頭に登場する兄弟役の子役も、初演の方が格段に良かった。再演した理由は何ですか?もう一度、小さい劇場でやって下さい。そういう内容の芝居ではありませんか?期待し過ぎていただけに、残念でなりません。

  • 満足度★★★★★

    こ、これは・・・・
    確かに問題作だ~。この舞台上で展開されるように、人が知りたくなかった真実、触れる必要の無かった事実に迫るという行為自体は、報道においても、日常的な会話においても確かに大きなタブーなのだろう。ただ、大きな悲劇に見舞われた後、様々な形で生き残った人間にとって、告発され、認識し、告白するという試練は、これからも生きていくためのステップを踏み出すために、避けては通れないイニシエーションなのだということをこの舞台は教えてくれる。私たちが被災地の報道に対して感じる鬱憤、義憤、モヤモヤ、進まない復興への苛立ちのおおもとは、実はこんなところにあったのだ、とショックを受けた。
    無かったことにはできない判断ミス、ほんの少しの悪意、コントロール不可能な生存本能、人はこれらと向かい合って初めて自分というものを知り、よろめきながらも前へ進める。見つめること、告白すること、それはなんと私たち日本人が普段ないがしろにしている行為であることか。「過ぎてしまったことを言っても仕方がない」「今更そんなことを掘り返してどうする」という文化の中では対応しきれない大きな悲劇もあるのだ。しかしそれは、あまりにも私たちの日常から遠く、理解不可能な感覚だ。毀誉褒貶こそこの作品に対する最高の賛辞だと思います。

    ネタバレBOX

    ミニマムな効果音が効いていました。ああ、これはこうあるべきなのだ、と話の展開にしたがって製作者の意図が伝わってくる。壁に映る、粗い流れ気味の映像は緊迫感と現実感を増幅させ、すごい演出効果があった。演出として素晴らしい完成度の高さだと思います。観劇中ずっと、キリスト教の教会に必ずある、人ひとりがやっとはいれる小さな告白室が脳裏に浮かんでいた。ああ、あれはこういうことだったんだな、とストンと腑に落ちた。告白というのはたった一人に対して為されても、千人に対して為されても同じ苦しさなのだということに。
  • 次のインタビュアーは 私たち自身 かもしれない





    東日本大震災を報じるニュースは「美談」に終始してしまったのではないか。


    支援物質に行列を作り、暴動すら発生しない日本人を「世界中のメディアが賞賛した」らしい。


    ただ、そうした「美談」に隠れ、仮設住宅内での家庭内暴力が 多数あったこともやはり事実である。


    ジェンダー活動家Aさんによると、既婚男性を中心に「震災と失業に伴うストレスからアルコール依存症に陥った」例が報告されたという。 その解消方法こそ暴力であった。

    福島第一原発が放出した放射線物質から子供を守るため、県在住の母親が「疎開」する例も「美談」とは いかない。

    どういう視点で「人の本性」が伺えるのかといえば「被災者同士の敵対心」である。

    これは、津波に、または原発事故に呑まれた被災者同士が助け合い、明日へ向かい復興する「美談」とは180℃違う。


    いわき市から新宿区内に疎開(2012年 当時)した元薬剤師・女性Bさんは こう教えてくれた。


    「言いたくはないですけど、20キロ圏内の住民は一人につき20万円補償金貰ってるそうですね。赤ちゃんも含まれています。一家4人だとしたら月100万円なんです。結構、いい金額ですよね。
    家に帰れない苦しみもあるとは思いますが、わたしたち20キロ圏外の住民は1円も補償金貰ってません」


    この女性Bさん に「被災者同士、『がんばろう、日本』の精神で助け合いなさい!」と批判するのは簡単だろう。
    だが、これが「被災者」のリアルな姿だという真実を忘れてはならない。



    坂上忍氏はバラエティー番組等に出演し、「潔癖キャラ」が浸透したタレントである。
    最近だと「処世術本」も出版した。

    坂上忍氏の「生き方」、それは「孤立を怖れない」だと思う。

    本舞台は東日本大震災より一年経過した架空の「茨城沖大震災」を描くわけだが、「美談」なる和紙を破り捨ててしまう人間ドラマであった。

    キャスト陣が「感情移入」させる迫真であり、やや本多劇場のキャパシティだと(座席次第で)表情を把握できないが、効果的照明ピッチのためその「空間」は味わえた。


    人間は「利益第一主義」である。

    あらゆる行動において、自らの短期的、長期的利益を保持するのが「本能」である。

    でも「ええじゃないか」。

    坂上忍氏の冷たいぬくもり

  • 満足度★★★★★

    グイグイえぐる
    重たい話、大きな舞台でも映えました。

    ネタバレBOX

    東日本大震災のちょうど一年後に起きた茨城沖大震災の津波で家族や児童や消防団仲間を失った人たちの話。

    初演のときはどうだったか覚えていませんが、今回、黒地の衣裳にワンポイント赤とか黄色とか緑とかの小物を加えることで連れ同士が分かり易くなっていました。黒一色に拘ることもないと常々思っているので良かったと思います。

    インタビューにより、誰かを犠牲にして助かったと噂されている人たちが集められたことが分かり、犯罪に問われることは無いにしろ、確執、子育てや介護の疲れなど日々の潜在意識がとっさに、あるいは用意周到に働いて死なせたことが明らかになる過程は見応えがあります。

    一理あるような風なところが何とも言えません。

    全くどんな話か分からない時点での、兄弟喧嘩の仲裁から夫婦の離婚話に繋がっていく導入部は素敵でした。そして、その母親だった女性が家族を捨てて家を出たことで自分一人だけが生き残ったという傷の重さから、同じような人たちの心境を知って心を整理してみようとドキュメンタリーを企画したことが明らかになりました。

    結果、さらに家庭や自己が崩壊するケースもありましたが、前向きになった人たちもいて、それが救いでした。
  • 満足度★★★★

    かくも過酷な生存
    “生き残る”ということは、かくも過酷なことなのか。
    東日本大震災の翌年、再び巨大直下型地震に見舞われた関東地方を舞台に
    ひとりの女性ジャーナリストがインタビューを試みる。
    家族を喪った被災者を怒り狂わせ、二度目の試練を与えるかのような彼女の質問。
    答えるうちにのたうちまわるように乱れていく被災者たちの心情。
    緊張感ありまくりの展開となぜそこまで、という疑問が解けるラストが秀逸。
    生き残った人々は皆、自分に出来なかったこと、出来たはずのことを探し
    自分を“許されざる者”として糾弾し続ける。
    それは“助かって良かった”という安堵の感情からは程遠いものだ。

    ネタバレBOX

    舞台中央にテーブルと椅子が置かれている。
    まるで足場を組んだような金属製の階段と2階部分が
    それを見下ろすように囲んでいる。
    女性ジャーナリストが夫と子どもを置いて家を出るまでの顛末のあと、
    その女性が被災者にインタビューをする場面に移る。
    父を救えなかった男、義母を喪った嫁、津波にのまれて娘の手を離してしまった母、
    仲間を置き去りにして逃げた消防団の男など、皆胸に暗部を抱えている。
    ジャーナリストは彼らに容赦無い疑問を投げかける。
    例えば「元々不仲だったのではありませんか?」と。
    「たとえそのために死人が出ても真実が知りたい」と言って憚らないその態度には、
    マスコミの人間特有の傲慢さが前面に出ていると感じさせるが
    やがて彼女自身、置いて来た夫と息子たちを喪った身であり
    同じような立場の人たちが一体どうやって生きているのかを知りたいという
    悲痛な思いで質問しているのだと判る。
    そして彼女を強く批判していた消防団の男が、全てを話したあと自ら命を絶つ。
    誰もが巻き戻せない時間の中で、後悔の海で溺れるようにもがいている…。

    被災地の人々の心の裏にあるのは、喪失感と同じくらいの“後悔の念”であったと思う。
    こんな喪い方をするなら、別の選択をすれば良かったというどうしようもない後悔。
    あまりに唐突で暴力的な奪われ方をすると、もはや死者に非を見出すことなど
    不可能であり、非は全面的に生者に移行する。
    背負いきれない自己否定と闘い続ける苦しみは、生きる意味も気力も奪う。

    作者は徹底的に“後悔する人間”に密着し、フラッシュバックのように繰り返す
    「あの時別の選択をしていたら」という思いを肯定するかのように描く。
    それは“後悔してもはじまらないから前を向いて生きよう”という世間の流れや
    時間が経って次第に薄れる記憶と真っ向から対立する。
    人は後悔する生き物なのだ。

    私は前回の公演を観ていないが、大きな空間を良く作っていると思った。
    群像の中で、ひとりのジャーナリストが真ん中で喧嘩を売るように挑んでいく姿が
    やがて同じ喪失感を共有する者の必死な思いであったと判る構成も上手い。

    冒頭から子役が達者なのだが、技術が勝っているような印象を受けた。
    死ぬ前にカメラの前で語った消防団の男の告白には泣けた。
    他人には「生きるんだよ」と言いながら、家に帰って首を吊る男。
    人間の抱える矛盾の優しさと切なさを感じさせるキャラが素晴らしい。
    配役表があったらな、と思った。

    毒っ気を振り撒く作者のイメージと重なりながらも
    根本にある“不完全な人間を受容する”姿勢が感じられて、
    他の作品も観てみたくなった。


  • 満足度★★★★

    PTSD抉ってるような気がする・・・
    開演前の受付時間遅れで副流煙吸わされたり、
    開演時間が7分遅れで時間稼ぎのアナウンスとか前説とかも無かったなぁ。
    芝居自体は心に強く響くものではあったが、
    う~んいろいろと合わない人もいるだろうなぁとも思えた約100分

    ネタバレBOX

    この芝居、震災で嫌な思いをした人にはキツいんじゃなかろうか?
    と強く思ったさ
  • 満足度★★★★

    小さいハコ向き
    演技は楽しめるものの、先の展開が読めるので私はあまり楽しめなかった。
    近年、被災者をモチーフにした舞台鑑賞が続いており、演出の凡庸さが目立つ。加えて音響と照明もべたであった。

  • 満足度★★★

    脚本演出は良かった
    一人一人の人物設定がしっかりしていた。緊張感が持続し最後まで見られた。
    演者の発声、表情、演じる力にばらつきがあり、感情移入ができないことも多かった。子役のセリフが聞き取りにくいところがあり、残念。

    登場人物の、痛みや怒りが丁寧に扱われていた。

  • 観て楽しい種類の芝居ではない
    初日観劇。
    他人に触れられたくない部分を台詞にして、それをモノトーンな舞台で演りたい意図はわかった。もっと演出にクオリティが必要。劇場の後ろの席からでも稽古不足がよく観てとれた。音響、照明も平凡。
    小箱で演るべき芝居だと思う。

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