満足度★★★★★
演劇ならでは
自主規制の名の下に面白くなくなってしまったテレビではまず観れないエッジの効いたヘビーな作品でした。人として、そして生と死をいろいろ考えさせられました。
満足度★★★★
重厚感あり
驚いたのは、舞台設営だ。震災により崩壊しかけた建物(多分、鉄骨だけが残ったというイメージか)にパイプ階段を取り付けたものが舞台全体を占める。舞台効果として、照明は全体的に暗く、役者の衣装もモノトーン。音楽・効果音(津波)は低音で迫力あるもの。全体的に暗澹たる気持ちが反映されたような作り。
人間の深層をえぐる内容で、登場人物ごとの極限状態における悲哀、エゴ、パニック状況のオンパレード…。そこで描きたかったものは何か。
演出は重厚感あり。演技は、照明が暗く役者の表情はとらえにくかったが、熱演で迫力があった。
さて、再度何を描きたかったのか…モヤモヤするが、自分の中では間違いなく印象に残る作品である。
満足度★★★
うーん
個々の役者さんの演技は素晴らしかった(子役は除く)
それ以外はうーんどうなんだろう。
題材の割にはなんかリアリティがないと言うか
凡人の自分にはあまり心に来るものが無かった。
衣装や舞台装置が豪華が良いとは言わないが
暗すぎる。話が明るい話では無いのはわかるが。
満足度★★★
いい意味で期待はずれ?
坂上忍脚本演出、震災もので問題作のリメイクということでもっとアクの強い作品かと思いましたが思ったより観やすく普通に面白かったです。ですがそれゆえにちょっぴり肩透かしです。薄暗くメリハリがないので眠くなる場面も・・・
意味のある時間を過ごせた。
この芝居は、まずTVでは放映できない内容だと感じた。
これを観劇した1人1人が、どのように捉え、今後どのように行動し、
どのように役立てていくことができるのか、そういう問題提起の芝居に思えた。
個人的には、意味のある時間を過ごせた。
観劇して良かったと思う。
上演時間105分。
満足度★★★★
本当の顔!
殆ど会話に終始する芝居で舞台が暗すぎて役者の表情が見えにくいのは残念!
やはり小劇場向きだと思います。
(インタビューの会話のビデオ撮りということで、観客にも役者の表情を見られるようにとの意図は感じとられるが、私の座席からは見えなかったです。)
本音をぶつける1歩踏み込んだ芝居は良かれ悪しかれ坂上さんらしさがでてました。
満足度★★★★
すべて流してくれる
災害後はきれいごとの様な言葉がメディアでは映りがちですが、実際は責任を押し付けたり、自分の非を責めたり、弱者へ当たったり、捨て鉢になったり、と自分の身に起こったと思うと気が狂いそうな状況がまだまだ続く。時が経っても忘れることができない人と他人との思いの差が広がり孤立は深まる。どう足掻いても時間は戻らないので前に進むしかない。話は変わり周防ゆきこさんが意外に素晴らしかったです。
残念です
2012年の初演を観ています。とても素晴らしい公演でした。それがリメイクされての再演という事で、自分の中で、期待が大きく膨らみ過ぎました。下北沢「劇」小劇場の大きさが丁度良かったのかも知れません。パワーアップしたのは映像をサイドの壁面に映した事ですかね。それ以外の向上した箇所は見つけられませんでした。冒頭に登場する兄弟役の子役も、初演の方が格段に良かった。再演した理由は何ですか?もう一度、小さい劇場でやって下さい。そういう内容の芝居ではありませんか?期待し過ぎていただけに、残念でなりません。
満足度★★★★★
こ、これは・・・・
確かに問題作だ~。この舞台上で展開されるように、人が知りたくなかった真実、触れる必要の無かった事実に迫るという行為自体は、報道においても、日常的な会話においても確かに大きなタブーなのだろう。ただ、大きな悲劇に見舞われた後、様々な形で生き残った人間にとって、告発され、認識し、告白するという試練は、これからも生きていくためのステップを踏み出すために、避けては通れないイニシエーションなのだということをこの舞台は教えてくれる。私たちが被災地の報道に対して感じる鬱憤、義憤、モヤモヤ、進まない復興への苛立ちのおおもとは、実はこんなところにあったのだ、とショックを受けた。
無かったことにはできない判断ミス、ほんの少しの悪意、コントロール不可能な生存本能、人はこれらと向かい合って初めて自分というものを知り、よろめきながらも前へ進める。見つめること、告白すること、それはなんと私たち日本人が普段ないがしろにしている行為であることか。「過ぎてしまったことを言っても仕方がない」「今更そんなことを掘り返してどうする」という文化の中では対応しきれない大きな悲劇もあるのだ。しかしそれは、あまりにも私たちの日常から遠く、理解不可能な感覚だ。毀誉褒貶こそこの作品に対する最高の賛辞だと思います。
次のインタビュアーは 私たち自身 かもしれない
東日本大震災を報じるニュースは「美談」に終始してしまったのではないか。
支援物質に行列を作り、暴動すら発生しない日本人を「世界中のメディアが賞賛した」らしい。
ただ、そうした「美談」に隠れ、仮設住宅内での家庭内暴力が 多数あったこともやはり事実である。
ジェンダー活動家Aさんによると、既婚男性を中心に「震災と失業に伴うストレスからアルコール依存症に陥った」例が報告されたという。 その解消方法こそ暴力であった。
福島第一原発が放出した放射線物質から子供を守るため、県在住の母親が「疎開」する例も「美談」とは いかない。
どういう視点で「人の本性」が伺えるのかといえば「被災者同士の敵対心」である。
これは、津波に、または原発事故に呑まれた被災者同士が助け合い、明日へ向かい復興する「美談」とは180℃違う。
いわき市から新宿区内に疎開(2012年 当時)した元薬剤師・女性Bさんは こう教えてくれた。
「言いたくはないですけど、20キロ圏内の住民は一人につき20万円補償金貰ってるそうですね。赤ちゃんも含まれています。一家4人だとしたら月100万円なんです。結構、いい金額ですよね。
家に帰れない苦しみもあるとは思いますが、わたしたち20キロ圏外の住民は1円も補償金貰ってません」
この女性Bさん に「被災者同士、『がんばろう、日本』の精神で助け合いなさい!」と批判するのは簡単だろう。
だが、これが「被災者」のリアルな姿だという真実を忘れてはならない。
坂上忍氏はバラエティー番組等に出演し、「潔癖キャラ」が浸透したタレントである。
最近だと「処世術本」も出版した。
坂上忍氏の「生き方」、それは「孤立を怖れない」だと思う。
本舞台は東日本大震災より一年経過した架空の「茨城沖大震災」を描くわけだが、「美談」なる和紙を破り捨ててしまう人間ドラマであった。
キャスト陣が「感情移入」させる迫真であり、やや本多劇場のキャパシティだと(座席次第で)表情を把握できないが、効果的照明ピッチのためその「空間」は味わえた。
人間は「利益第一主義」である。
あらゆる行動において、自らの短期的、長期的利益を保持するのが「本能」である。
でも「ええじゃないか」。
坂上忍氏の冷たいぬくもり
満足度★★★★
かくも過酷な生存
“生き残る”ということは、かくも過酷なことなのか。
東日本大震災の翌年、再び巨大直下型地震に見舞われた関東地方を舞台に
ひとりの女性ジャーナリストがインタビューを試みる。
家族を喪った被災者を怒り狂わせ、二度目の試練を与えるかのような彼女の質問。
答えるうちにのたうちまわるように乱れていく被災者たちの心情。
緊張感ありまくりの展開となぜそこまで、という疑問が解けるラストが秀逸。
生き残った人々は皆、自分に出来なかったこと、出来たはずのことを探し
自分を“許されざる者”として糾弾し続ける。
それは“助かって良かった”という安堵の感情からは程遠いものだ。
満足度★★★★
PTSD抉ってるような気がする・・・
開演前の受付時間遅れで副流煙吸わされたり、
開演時間が7分遅れで時間稼ぎのアナウンスとか前説とかも無かったなぁ。
芝居自体は心に強く響くものではあったが、
う~んいろいろと合わない人もいるだろうなぁとも思えた約100分
満足度★★★★
小さいハコ向き
演技は楽しめるものの、先の展開が読めるので私はあまり楽しめなかった。
近年、被災者をモチーフにした舞台鑑賞が続いており、演出の凡庸さが目立つ。加えて音響と照明もべたであった。
満足度★★★
脚本演出は良かった
一人一人の人物設定がしっかりしていた。緊張感が持続し最後まで見られた。
演者の発声、表情、演じる力にばらつきがあり、感情移入ができないことも多かった。子役のセリフが聞き取りにくいところがあり、残念。
登場人物の、痛みや怒りが丁寧に扱われていた。
観て楽しい種類の芝居ではない
初日観劇。
他人に触れられたくない部分を台詞にして、それをモノトーンな舞台で演りたい意図はわかった。もっと演出にクオリティが必要。劇場の後ろの席からでも稽古不足がよく観てとれた。音響、照明も平凡。
小箱で演るべき芝居だと思う。