満足度★★★★
重厚感あり
驚いたのは、舞台設営だ。震災により崩壊しかけた建物(多分、鉄骨だけが残ったというイメージか)にパイプ階段を取り付けたものが舞台全体を占める。舞台効果として、照明は全体的に暗く、役者の衣装もモノトーン。音楽・効果音(津波)は低音で迫力あるもの。全体的に暗澹たる気持ちが反映されたような作り。
人間の深層をえぐる内容で、登場人物ごとの極限状態における悲哀、エゴ、パニック状況のオンパレード…。そこで描きたかったものは何か。
演出は重厚感あり。演技は、照明が暗く役者の表情はとらえにくかったが、熱演で迫力があった。
さて、再度何を描きたかったのか…モヤモヤするが、自分の中では間違いなく印象に残る作品である。