夢も希望もなく。 公演情報 夢も希望もなく。」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-20件 / 39件中
  • 満足度★★★★

    ユメもチボーもない
    月刊「根本宗子」数年前にゴールデン街で観たきりだったけど、久し振りに観て面白かった。

    これ、刺さる人には刺さるんだろうなあ。
    何よりも驚いたのは駅前劇場で立ち見がでてたこと。ゴールデン街の時は4人しかお客が居なかったもんな〜。

  • 満足度★★★★★

    ダメな自分も認めよう
    終わりの始まりの話と言うか、始まった時点で終わっている話と言うか、実はすでに終わっていたのではないかと言う話でしたね。

    「夢」か「愛」かの選択したのに、どちらもすでに無くなってしまった人、「夢」が「呪い」になってしまった人等々、底なし沼に嵌り戻りに戻れない状況の話でいくらでもダークにしようと思えば出来たのにコメディに昇華させてしまうのはさすが。

    ネタバレBOX

    人生の選択を間違った自分を肯定しよう、 ダメな自分の人生を祝福しようの精神に溢れ、何だかんだでハッピーエンドになってしまっている。
    ただ、今後も彼、彼女は他人には蔑まされそうなクズみたいな人生を歩みそうな気もしますが・・・・それも又良し
    たとえ人に軽蔑されようが、非難されようが、私は俺はクソファッ○ンなグレイトフルな日々を過ごした自信に溢れた彼女等の顔が爽やかでした。

    世の中なんて、安定と言う名の停滞、選択した気になっている保留ばかりじゃないかなんて思ってしまいます
  • 満足度★★★★

    2014年の初泣き
    カレと同居している主人公の「あの時」と「今」。
    それを対比…というより併行的に見せるシカケによりかなり残酷な印象。
    がしかしそれがクライマックスで実に効果的で「今年の初泣き」を奪われる。
    偏見も含めた個人的な価値観、好みなどから言えば「1本の芝居としてのまとまり(あるいは「完成度」?)」は前年の『今、出来る、精一杯。』に軍配を上げるが、本作は装置も含めた見せ方と構成がそれを補って余りある、的な。
    それにしてもダメ男の描き方、容赦ないなぁ(笑)。
    が、その一方で、ある行動の理由(?)をきっちり解析して(本人の口から)説明させているのがまたスゴい…ってかお見事!

  • 満足度★★★★★

    素晴らしかった
    今年初観劇ながら恐らく今年の上位であることは確定だろう。

    もう終盤とかグッサグサ刺さりまくって痛いのなんの…

    長井短さんのキャラ大好きです。
    思わず大森靖子さんの「YOU&I&YOU&I&YOU」をダウンロード。

  • 満足度★★★★★

    鼓動をとめることなく繫がれる二つの時間
    役者達が緻密に紡ぎだした刹那が、
    ステレオタイプになることなく、
    さまざまな結び方で繋がり
    切り取られた二つの時間に、
    日々の歩みが醸されて
    その日々の重さとして降りてきました。

    作り手の作劇の才が、
    これまでの作品を経て、さらに開花したように感じました。

    ネタバレBOX

    劇場に入ると、舞台には同じ作りの二つの部屋が並んでいて・・・。
    そして中央に大きな溝のようなものがあって。
    よく見るとテレビやビデオデッキなども下手側は時代がかっていて
    上手側は今様で・・・。

    開演すると、それぞれの空間に異なる肌触りの物語が紡がれていきます。
    下手側には、どこか初々しいカップルの、
    上手側には、日々の生活を感じさせるちょっと懈怠を感じる男女の
    朝の光景が置かれて・・・。

    そこから、ルーズに互い違いに物語が歩んでいく。
    上手と下手のキャラクターのつながりは
    当日パンフレットからもわかるし、
    舞台を暫く観ていてもすぐに理解できる。
    でも、この作品にとってそれはスタート地点で、
    そこから二つの空間の時間の流れと繋がりが
    実に強かに描き出されていきます。

    対になる役者達がキャラクターの雰囲気を
    寄り添わせていくのですが、
    それが単に容姿とかだけではなく、
    むしろ言動のトレンドや性格などの現れ方でより結ばれていて。
    エピソードの顛末に重ねていくやり方も強かで
    下手から上手へと貫かれるクリスマスケーキやフライドチキンのエピソードや
    下手ではバイト先の友人の得意料理のカレーがそのまま商売になったり、
    下手でプロポーズをした劇団の主宰が
    上手ではテレビドラマの準主役になっている。
    そうして隔てて歩む二つの時間が
    単純な出来事や表現の結びだけではなく、
    編みあがる物語のつながりのなかで
    次第に経年変化をした10年間がにび色の鼓動とともに
    観る側を包み込んでいくのです。
    やがて舞台にはエピソードのリンクに留まらない、
    登場人物たちの日々の質量が生まれていて、
    よしんば、下手の歌が上手に踏み出だすことが、
    その日々の俯瞰に至り、
    ラストシーンでキャラクターが
    時間の枠を踏み出して過去の自分を抱きしめる姿にも違和感がなく
    とてもいとおしく思える。

    また、どちらかの側の時間が紡がれる間、
    他方の時間が止まっていないのも
    上手いなぁと思う。
    二つの時間の鼓動が常に重なっていることで、
    キャラクターたちの過去と今に重ね合わせの静的な概念ではない
    感覚的に伝わってくる因果があって。
    それは、舞台にこれまでに体験したことのなかった
    時間の立体感を溢れさせていて。
    そのことが隣の住人の10年も上手の浮気の相手にも
    単に物語に置かれた出来事ではない、
    エピソードへの交差感を作りだしていくし、
    二つの時間を跨ぐキャラクターたちの
    対比に留まらないキャラクターたちの足跡が
    浮かび上がってくる。

    観終わって、キャラクターたちの歩んだ時間への感慨に浸りつつ
    その先にある見えない未来に
    さらに足跡が刻まれていくことにも思い当たって。
    上手側から照らされた下手側に刻まれた時間の必然を受け取りつつ
    下手側から編みあがった上手側の今の肌触りに深く心捉われたことでした。
  • 満足度★★★★

    シンプル
    シンプルなテーマ。いまできる精一杯の方が好みでした。連れの女の子は泣いてました。

    ネタバレBOX

    同じセットを並べた芝居は最近見た中だとフルタ丸のパラレルがあったがセットの特異さを利用した演出、笑いはフルタ丸の方が上に感じた。しかし劇団の主宰や隣人のキャラなどもよく笑いのバランスもよく安定して面白いさすがねもしゅう。個人的に梨木さんのダンシングベイビーがツボ過ぎて思い出し笑いするレベル
  • 満足度★★★★

    親近感
    この公演を5歳以上年の離れた人と観劇。
    あとで、感想談議。
    まさに自分は 大人のちーちゃん。
    その子は 若い頃のちーちゃん。
    どちらも何か苦しくなるけれど、楽しめる作品でした。
    自分は 若い頃のちーちゃんを 10年前の…と言って
    その子は 大人のちーちゃんを 10年後の…と言っていたのが
    どちらが今なのかは見る人の視点で変わるということが面白かった。

  • 満足度★★★★★

    夢も希望もなく(見えるかもしれないけど)。
    生きてるってことはいろいろだ。
    どんなに取り返しのつかない記憶が刻まれていたとしても、生きてきた時間を後悔だけで語りきることなんてできる筈がない。

    優くんと別れて、泣きながらえっちゃんに電話するちいちゃんを見て涙がこぼれました。
    なんなんだろう?この感情は?
    いまだに正体がつかめません。

    でも、震えました。ただ魂から震えました。

    「宗子」って書いて何て読むんやろ?ってくらい何も知らずに観に行きましたが、もう離れられないと思います。

    また、こんな震える体験をさせてください。

  • 満足度★★★★★

    いやー面白かった
    希望?に満ちた(盲目的にはなってるが)あの頃と、そしてどうするべきか悩む今と、比較的な感じで見せるからか、それぞれの物語がより引き立ってた。
    しかし、男のイヤでダメな感じの描き方は見事(ダメ男だなとホント思ったしww)だったな。面白かった。

  • 満足度★★★★

    あの繊細さを最後まで持続できれば
    本作品では、登場人物の過去と未来が時系列に描かれるのではなく、舞台の下手上手に設置された同じ間取りの部屋で、同時並行で描かれます。つまり、同じ人物の過去と未来を、それぞれ二人の役者が、時にはシンクロしながら同時に演じるという、独特の手法がとられています。下手(10年前)での行動が、上手(10年後)にいかに作用するかや、登場人物の10年間の変化(もしくは変わらなさ)を同時に見つめるその手法は、ある時は未来の暗示のようでもあり、ある時は回想シーンのようにも見えます。「テレビや映画じゃ観られないものを作りたくて演劇をやっている」という、パンフレットの根本宗子の言葉通り、まさに演劇以外では成し得ない表現方法といえるでしょう。

    舞台が二つに分かれている以上、観客の意識は常にそのうちどちらか一方に向けられていることになりますが、スポットが当たっていない方の舞台でも芝居は続行されます。その、台詞の無い「間」の部分に至るまで行き届いた細かい描写は、複数回観劇することでさらに気付くこともあり、作品の奥行きを増していました。何気ない台詞や所作の一つ一つまで繊細で丁寧なのもまた、根本宗子作品の魅力の一つでしょう。だからこそ、最終場面の、「今、私は~と感じています!」と、まくし立てるように半ば強引に纏めてしまう締め方は本当に勿体ない。あの繊細さを最後の最後まで持続できるか。そこだけは今後に残された課題なのではないかと思います。

    次回作は是非、もっと大きな劇場で、もっと多くの人の目に触れて欲しい。これからも根本宗子作品は一作品たりとも見逃したくありません。

  • 満足度★★★★★

    さらにレベルアップしている
    何度か、根本宗子さんの作品を見ているが、いままで一番よかった。
    根本宗子さん、自分だけ、いい人の役をやるとは、ずるいなとは、思いましたけど。

  • 満足度★★★★★

    結局
    三度足を運んでしまったわけだが、観れば観るほど「良く出来ている」という感を禁じ得ない。素晴らしかった。

  • 満足度★★★★

    観れてよかった。
    現在のと過去を同時に見せられて
    今の状況につながる過去の主人公の行動に
    切なさとを覚えます。
    奇妙な隣人や友人に笑わされてしまい
    不幸な状況も忘れてしまいそうですが
    最後は目を伏せていた不幸に直面し泣き崩す主人公
    そして騒がしくもポン!と飛び出す希望にちょい感動しちゃいます。
    大竹さんの演技が印象に残りました。

  • 満足度★★★★★

    【おすすめ】夢も希望もなく。
    こういう芝居が観たかったです。何も考えさせずに引き込んでしまう芝居が観たかったのです。素晴らしかったです。

  • 満足度★★★★★

    ちょっと古臭い感じがするものの・・・
    話としてはベタなモチーフを扱っているんだけど、ロックなテイストや時折来る笑いが柔らかく清清しい印象を作品に与えている。

  • 満足度★★★★

    ダメな部分をえぐる
    男女それぞれ誰しもが持て余しているダメな部分をえぐり出してくる。観ている者の共感と苛立ち、不安と希望をない交ぜにした感情を引き起こさせるのが凄い。イライラするけど、完全否定出来ない自分の一部を登場人物達に感じてしまった。

    ネタバレBOX

    当日パンフにもあったが、演劇にしか出来ない演出にこだわった作りも良かった。舞台美術の違和感を徐々に解消しながら観客を引き込んでいく導入部も出色。物語の展開につられ徐々に自分の感情も深まって行くのが良かった。

    大竹沙絵子の色々あり過ぎて感情爆発してテンパって声裏返って、、の演技はなんだかんだでやっぱり好きだな。ねもしゅーでアレがないというのが最早考えられない。『中野の処女がイクッ』『モスキート』でも炸裂してたから。

    梨木智香もやっぱり欠かせない。出てきただけで何故かホッとした。雰囲気からして楽しい。独特の存在感。今作では長井短とのコンビでぶっ飛び具合がたまらない。ラストシーンの体勢が去年駅前劇場で演った『今、出来る、精一杯。』と同じという。。。
  • 満足度★★★★

    観て気まずくなった
    若いカップル、少なくないのではないだろうか(笑)。
    でも、若い人が観てこそ意味のある一作だと思いました。

    ネタバレBOX

     というのも、ヒロインのちひろのように、生きる上での大きな選択を若さ故に誤ることは二十代ではいくらでも起こりうることなので、反面教師にしてもらうためにも。
     ちひろは若さ故に人を見る目が育っておらず、アーティスト気取りの単なる俗物野郎に惚れて男を才人だと思い込み、好きな演劇をやめてまで男に尽くすも、男が才能も甲斐性もないただのヒモだとやがて気づき、果ては男の浮気が発端で十年に及んだ恋は破局を迎える―。
     これで終われば、若さ故の迷妄により貴重な二十代を棒に振った愚かな女の物語に過ぎないが、本作がいいのは、話がそこでは終わらずにコミカルなシーンで締めくくられている点。
     ちひろと同じくアーティスト気取りでヒモ体質の彼氏に逃げられたばかりか男の子供まで身ごもった友人の杏奈が産気づいてちひろ宅に現れ、ワーワー喚きながら出産する喜劇的なシーンは“ちひろ以上に不幸な女”を笑い者にすることでちひろの不幸を矮小化し、それを杏奈の不幸と変わらぬ“お笑い草”へと変えてしまう。
    “笑い飛ばせないものはこの世にない”と思わせてくれるこのシーンがバルブは大好き!
     ちひろの元彼のようなダメ男と現在進行形で付き合っている若い女性も、ああいう男と別れたばかりのアラサー女性も、このラストシーンを観ていくらか心が軽くなったのではないだろうか?
     十年前の杏奈とまりかが前半で歌う劇中歌も良かった。
  • 満足度★★★★★

    良かったです。
    たまたま前回公演の情報を見た時に、
    劇団名、タイトル、フライヤーで心を奪われて、今回初観劇。
    予想を遥かに超えて良かったです。

    女性目線で女性感覚で描かれた女性中心のお芝居でしたが、
    男の自分でも所々で胸が痛くなりました。
    きっと、どんな老若男女でも、
    大なり小なり共感する部分がある内容だと思います。
    ちょっと泣きそうになりましたが、
    斜め前の席に座っていた淑女の方が目頭を押さえていたのが、
    それを表している気がして、素に戻れましたが(笑)

    出演者の皆様、スタッフの皆様、
    書き込みの時点では公演は終わってませんが、
    労を労う意味で本当にお疲れ様でした。


    主宰の根本さんは、出演して、作・演出をして、
    更にこのクオリティ…単純に凄いなと感じました。
    他の出演者だと長井短さんが凄く印象に残ってます。とても良かったです。
    ※印象に残るオイシイ役だったってのもありますが(笑)

    音響は、ほぼ満員御礼だったので、観客が音を吸ってしまう事から、
    後方に座っているお客さんにも届かせるために、
    仕方ない事だとは思いますが、少し大きかった気がします。
    ただ、暗転による転換中の音楽だったので、許容範囲かもしれません。

    照明は、特に違和感は感じませんでした。
    強いて言うならですが、
    室内劇だったので、生明かりを基本とされていましたが、
    観る限りでは、どのシーンも夜の室内だと言う印象だったので、
    もう少し暗い感じになるかなぁとは思いました。
    あとは、シーンによって左右のそれぞれで照明を暗くして、
    空間を切り分けて居ましたが、もう少し暗くても良い気がします。
    暗い中でも舞台上の役者さんが演じているのが、目に映りこんでしまい、
    本線の芝居から意識がそれてしまったので。
    あと転がしは、どのシーンで使われました?
    結構、注意深く見ていたので、気になっていたのですが、
    見落としていたのなら、転がしの明かりが気にならないぐらいに
    舞台が良かったのだと思います。

    今後も機会があれば、観に行きたいと思います。

  • 満足度★★★★

    ネタばれ
    完全ネタばれ

    ネタバレBOX

    【月刊 根元宗子】を観劇。

    全く知らない劇団なのだが、やや気になったので観劇を決意。
    観劇前の期待値はかなり低かったのだが・・・。

    客席に入るとシングルベット、テレビ、炬燵、台所のセットが組まれており、それが真ん中の境目を基準に、左と右に二つ組まれている。僅かに飾り込みは変えているが、同じ部屋が二つあるという面白いセットの作り方だ。

    俳優として夢を追い求めるちひろは、少しづつではあるが成功への階段を上っている。
    そして彼氏も小説家志望で、互いに切磋琢磨しあいながら付き合っている理想のカップルだ。
    しかしそんな芸術家同士のカップルも片方が上手くいき始めると、嫉妬や妬みでお互いの関係が悪化してしまう。
    そして成功の夢を掴みかけたちひろは、彼氏との関係が悪化するのを恐れてしまい、自分の夢を捨てて、彼氏との幸せを選んでしまう。
    そして十年後、夢を捨てたちひろはOLとして働いているのだが、小説家になれなかった彼氏は、働きもせずにひも状態だ。そんなちひろは、夢を捨てた十年前を後悔しながら、辛い日々を送って生きている・・・。

    夢と希望に生きていた十年前の日々を左側のセットで行い、夢と希望に破れた十年後を右側のセットで行うという画期的な舞台だ。場面によっては同時進行で芝居が行われるので、夢と希望を追っていた昔、そして夢破れた現実を嫌というほど見せつけてくる演出法はなかなかだ。
    人生の選択、親友の進言と人は迷いながらも、常に何かを選択しなければ生きてはいけないという事をまざまざと感じさせてくれる芝居だ。
    決して目新しい内容ではないのだが、生の舞台でしか出来ない表現方法を用いているので、作家のメッセージが的確に伝わってきている出来の良い芝居だ。



     
  • 満足度★★★★

    これからだろう
    そう言って主人公の女の背中をそっと押してあげたくなった。ついでに主宰にもまだまだこれからだぞと言おう。期待をこめて。

    ネタバレBOX

    前作「デンギョー」で役者として一皮むけたと感じられ今回更に良くなってた大竹にはOLにはならずに役者を続けてほしいと思う。今回初見となった長井の次回作は要注意。泉谷の歌を久しぶりに芝居の中で聞いたが選曲が渋くて憎い。

このページのQRコードです。

拡大